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季節の変わり目をどのように感じるだろう?その素朴な質問に多くの方が「気温の変化」と答えるだろうと思う。涼しくなれば秋が来たと思うし、コートを羽織って外出するようになるなら、もう本格的な冬だなと思うようになる。もちろん、そう思うのは僕の話である。それは、毎年のことであり、皆様もそう変わりはしないだろう。

とは言え、「気温の変化」だけが季節の変わり目のサインではあるまい。それぞれの人にそれぞれの暮らしがあり、その分だけの季節の変わり目があるのだろう。

気が付けば、この仕事ももう20年を軽く超えるようになってしまった。人生の半分近くを夜に働いて生きて来たことになる。夜働く仕事になって、つくづく感じる季節の変わり目は日の長さではなかろうか。

夏であれば4時を過ぎた頃にはもう空の色が変わり始める。しかし、10月中頃のこの季節ともなれば、家に帰るまで日が昇らないこともしばしば。日が暮れてから出勤をすることもあり、思い起こせば「しばらく太陽を見ていない」なんてことにもなりかねないのがここから春になるまでの毎日だ。

季節の変わり目というのは本来グラデーションの中にあるものだろう。ボーダーをまたいで夏から秋という風に変わるものではない。9月30日の次が10月1日。カレンダーをめくったら秋になるというものではない。もちろん、そんなことは分かっているけれど。

この仕事を長くしていて、ひとつだけ分かるようになったことがある。冬と春の境目は良く分からない。春と夏の境目も良く分からない。だけど、夏の残像がひとつ残らず消えて、今日から確実に秋になったと確信できる日が一年に一回だけある。

やはり、秋から冬にかけては酒飲みの季節なのだろう。池袋の夜の酒飲みがこぞって動き始めたのだろうと思わせる日が一年に一日だけある。そんな時に必ず「あぁ、なるほど、うちの店は酒場なのだな」と思う。季節で言うなら、冬ごもりの虫たちが地中からはい出る頃とは反対のある秋の一日に「池袋の酒飲みがはい出て来たな」と思う日。
昨日がまさに「その日」だった。

営業が終わって店じまいをしながら、ちょっとだけ改まって自分の仕事がより一層本格的になるだろうことを思った。今日はちょっと美味しいウイスキーを少しだけ飲んで寝ようと思う。

よろしくお願いします。

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