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八丈島に浮かぶ孤島・兵隊島。この島に立つ「自然の島ホテル」に集った10人の男女。
ホテルのオーナーから受け取った手紙をもとにホテルを訪れた面々だったが、誰もオーナー・七尾審のことを知らない。
何故この島に招かれたのか疑問に思いながら夕食をとっていた彼らだったが、突然「謎の声」が部屋に響き渡る。それは、この島に招かれた10人の「過去の罪」を告発するものだった―


アガサ・クリスティの名作を日本版にアレンジして3/25、3/26と二夜連続で放送されたものです。
渡瀬さんの遺作ということで話題にもなりましたね。
渡瀬さんといえば9係、それからちりとてちんの師匠が思い出されるんですけれども変な話、渡瀬さん抜きの9係っていうのはそれはもう9係じゃないよなぁとどうしても思いますよね。あと、だから浅尾と倫子とっととくっつけとけよって呪いのようにことある毎に言ってしまう。
まぁ言ってもしゃーないんだけどね。
しかし何年か前には三谷さんでオリエント急行もやりましたけど、なんか流行りなのかな?
オリエント急行はちょっと後半アレな感じだったけど、雰囲気は良かったですね。
今回の『そして誰もいなくなった』は、やはり最初に読んだクリスティ作品で、そんなに長いわけでも短いわけでもなく、でも相当におもしろかったという記憶が鮮明にある作品です。でも図書館で借りた本だから手元になくて読み返せない。
あと昨年NHKで放送があったのよね。BBCが本気出して作ったやつ。
最後の「えええほんとにそこで終わるんかい!?」みたいな感想を除けばあれも雰囲気がちょっとホラーというかサスペンス感あって良かったなー。
勿論今回の日本版は、第一夜と第二夜の頭、あと最後は素晴らしかった。
ただ細かいところで相棒感が出すぎて(相棒の監督だから仕方ないけど)、本格ミステリ独特の、ちょっと浮いた感じがなくなっちゃってるのが残念だった。別に相棒とリンクさせなくてもいいよ、それが残念だった。
以下ネタバレ
そういうわけで今回の日本版『そして誰もいなくなった』、アレンジがされているのは勿論ですがその最たるところが刑事の登場っていうところですかね。だけど正直、刑事のシーンがまったくといっていいほど蛇足でしたよね…。刑事っていうか、つまり第二夜の中ほどにあった、監視カメラめっちゃあります〜からの監視カメラ刑事で観て〜っていうシーン。現代に置き換えたら監視カメラっていうことなのかなぁ、それにしてもあの監視カメラはダメだ。監視カメラに全部映ってるの、それですべてわかるの、物凄くダサいというか、本格ミステリの世界観と全然違う気がする。結局最後に判事の自白映像があるんだからそれだけでいいじゃんって思いますよ?
それだと原作と同じような終わり方にもなるし。本当にここは蛇足すぎて邪魔すぎてもったいなさすぎた。2時間サスペンス劇場じゃねんだからよ、あんなバカ丁寧に説明してくれなくて構わないんだよなぁ。
まぁそれでもこの第二夜の中盤の監視カメラと刑事関連ごっそりと、全体的な相棒っぽさを除けば大変良かったなと思うんですけどね。第一夜から第二夜までの緊張感!BBCのドラマもかなりサスペンスしてましたけど、個人的にはあれと同じくらいの緊張感あったと思います。最後の家庭教師が首をくくるところとかね。仲間さんがまた美しいんだよなぁ。軍事評論家を撃ち殺したあと自分1人になり(実際は犯人が生きてるわけですが)屋敷に戻り、あの数え歌を壊れた人形のように繰り返しながら部屋で首をくくる、この一連が恐ろしく美しい。
そして縄に首をかけたあと犯人に椅子を蹴倒され、びくびくと身体が揺れ、やがて動かなくなっていく様子がなんともえぐかったです。家庭教師以外にも、なんかやたらと死に方とあと死体がえぐい気がしたんだけど気のせいかなぁ。映像良かったです。
あとは孤島に集まる10人というのが皆、雰囲気があって良かった。
本格ミステリドラマに向いている俳優さんてちょっと時代劇に向いている俳優と似ているところがあると思っていて、なんかちょっと浮いてるような演技をする人が見事にハマると思ってるんですけど、仲間さんとか大地さんとかそういう感じですよね。まぁベテランの人はなんでも出来るんでしょうけど。あと意外に良かった向井くん。私正直向井くんが出るなんて知らないままドラマ観始めたけど、上品さはあるけどちょっと浅はかで調子のよい若者っていう雰囲気がとても良かった。あとスーツ姿が様になってたよ。何より向井くん演じる新進気鋭のミステリ作家を真っ先に殺せる豪華メンツが素晴らしいです。
そして何より、最後の犯人の自白メッセージ。
これはもう、ドラマを越えちゃって渡瀬さんとのリンクがどうしても思い出されて色々と辛かった。実際病で死期が近かった判事を演じる、亡くなる1か月ほど前の渡瀬さん。渡瀬さん自身はキャリアの初期はかなり破天荒な役が多かったとのことですが、私なんかはどうしても穏やかな役柄のほうを思い出すので、この判事役は良い意味でいつもと違って、でも何だか迫力があって、目が離せなかったです。突っ込みどころは多くても、役者の演技でねじ伏せられた感が凄い。でも昆布はないわって思うけど(爆)。
でも第一夜の緊迫感とかはやはり凄かったので、こういう金かけたスペシャルドラマならクローズド・サークルものいけるんじゃないかなっていうほのかな期待すら抱かせてしまう、それくらいの作品でした。
あと当然ながら原作読み直したくなりましたよね。私図書館で借りて読んだクチだから、もうこの機会に原作買ってしまおうかと思ってるよ…。