2004年07月28日

旧岩崎邸と万博展に行ってきた

今日は教養時代の研究会の打ち上げで、上野で学外学習。(実は今年この授業とってないんだけど気にしない)
行ったのは、旧岩崎邸と「世紀の祭典 万国博覧会の美術」(@東京国立博物館)。

旧岩崎邸は今何かと話題の(!)三菱財閥三代目当主・岩崎久彌の邸宅。
洋館と和館が接合手術されたような建物で、洋館部分の設計は鹿鳴館やニコライ堂で有名なジョサイア・コンドル。
震災や戦災からも難を逃れたらしく、ほとんどそのままらしい。(色とかは復元したみたいだけど)
部屋のセンスとか設計のギミックとかは結構現代の視点から見ても驚く点が多かった。
たとえば今のヒルズとかが100年後に評価されるセンスやギミックを持ってるかな、と思うとちょっと…。(さすがに回転扉って言うわけにもいかないでしょ)
岩崎邸の一部を取り壊して建てた合同庁舎がもうくたびれているのを見て、そんなことを思った。

一度でいいから、こんな家に住んでみたい。無理だろうけどね。




そこからテクテク歩いて、東京国立博物館・平成館へ。
「世紀の祭典 万国博覧会の美術」を見ることに。
実は私、今まで黙ってましたがとっても万博好き――いえ、正確に言うなら1867年パリ博好き――なのです。
それはどうしてかって言うと、パリ博に日本国名代として参加したプリンス・アキタケ(徳川昭武)がそれはもう大好きで。
もうほんとにかわいらしくってしょうがないというか。
それが高じて中公新書版「徳川昭武」(現在絶版)まで買い求めてくる始末。
前から思ってたんだけど、昭武が注目され始めたのはここ10年くらい(1度NHKの番組で見た)だけど、全然研究が進んでないよね。
フランス語できないと無理だからみんな避けてるのかもしれないけど、ちゃんとした研究が松戸戸定歴史館のものしかないってのはあまりにも寒い状況。
誰もやらないんなら私がやっちゃおっかな(笑)なんて思ってたり思ってなかったり。

閑話休題。
で、見てみたんだけど結構きつい。
何がって、日本の出品物はなんか外国迎合的でやたらでかい壷とか派手な絵だとかで、「センスないねえ」と思わず嘆息してしまうような代物。
当時の欧米人も同じようなことを思ったらしく、ジャポニズムという芸術界の一大潮流を作り出した浮世絵とかと違って、
結構冷たい扱いを受けたようで、日本の出品物は長らく芸術品のカテゴリーではなく(民俗)工芸品の扱いを受けたとのこと。
普通に日本の従来の技術を生かせばいいのに、下手にいい格好しようとするからダメなんでしょうね。
その迎合も的外れだったのは出品物と並べて展示してある政府(内務省か工部省でしょう)のラフみたいなのを見ればわかる。
もちろん、実物はそのひどい計画図よりはよくなってるわけだけど。
結構見れるようなものを出せるようになったのは1893年のシカゴ万博くらいからだと思う。
金剛像や鷹とか光雲の老猿とか。
でも老猿はもっと飾る位置考えたほうがいい気も。(今回の展示ね)
端っこに申し訳なさそうにじゃなくて、部屋の中心においてほしい。

と、まあ文句ばっか言っちゃったけど、別に昭武のことが一言も出てなかったから八つ当たりしてるわけじゃありません。
ええ、決して。

その後、エスニック料理をいただきながら、後輩諸君の最終レポートについて話したり、夏休みの予定とか話したりしました。
吉見俊哉「博覧会の政治学」を使って万博について書いたレポートっていうのが興味深かった。この本も実は積読してたり。)


manaduru at 23:58│Comments(7)TrackBack(2) 歴史 

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1. 世紀の祭典 万国博覧会の美術展@東京国立博物館  [ なんとなく ]   2004年07月29日 05:20
女好きのイケメンに 甘い言葉で乗せられて 舞い上がっちゃって 尽くして貢いで 我に返ったら一文無しだった田舎娘が 捨てられて、涙のあとに呟いた。 「でもいいの…あなたに会えてよかった。  だって私、幸せだったわ。  それにあなたのためだったけれど化粧も
2. 万博の美術  [ Return of the まにあな日記 ]   2004年07月30日 01:21
東京国立博物館で開催されている「世紀の祭典 万国博覧会の美術 〜パリ・ウィーン・シカゴ万博に見る東西の名品」を見てきた。

この記事へのコメント

1. Posted by yuu   2004年07月29日 06:06
トラックバックとコメント、ありがとうございました!
初めてトラックバックいただきました。恐縮です。

十二羽の鷹、すごかったですね。
私もあれは感動しました。
光雲の老猿と同じ部屋にありましたよね。
老猿は本当にすみっこに展示されてて…。
あれは作品の持ち味が殺されている気がしました。
今回の展示は全体的にゆとりがなかったと思います。

今回私が一番印象を強く受けたのは宮川香山でした。
「特徴のあるスゴイ作品をつくる作家」
といったのも彼で、蟹がくっついてる壺のひとです。
見るからに西洋嗜好ですが、
技術もセンスも際立っていると思いました。

出品物を美術品とされなかったのは
芸術をカテゴライズする概念に
日本と西洋のギャップがあるからではないかと思います。
生活と密着して発展した日本の工芸のような芸術は
西洋のいわゆるファインアートには含まれなかったのではないでしょうか。
2. Posted by 真鶴さら   2004年07月29日 23:57
はじめまして。

蟹でしたかー。
とってもリアルでしたね。生きてるみたいで。

>日本と西洋のギャップ
なるほど、そうかもしれません。
そのギャップを埋めていく作業が当時の日本の課題だったのでしょうね。

今後ともよろしうお願いします。
3. Posted by maki   2004年07月30日 01:16
はじめまして!
トラックバックありがとうございます。

確かに日本ぽくなくて、西洋もミックスされたような不思議な感じの工芸作品で、
逆に私はそこを楽しんで見てきたような感じです。

旧岩崎邸、私も以前行ってすごく印象的でした。
専門的なことはよく分からないけど、
あの古い洋館の空気が素敵だなぁ、って。
壁や家具を触りたい欲求を抑えるのが大変でした。
壁紙の模様に見入ったりしてましたね。
ああいった家に住んで優雅な気分になりたいものです。
4. Posted by yuu   2004年07月30日 05:18
すみません、二重で書き込んでしまったみたいで…。
お手数ですがお時間ありましたら削除お願いいたします。
申し訳ないです。
今後ともよろしくお願いいたします。
5. Posted by 真鶴さら   2004年07月30日 22:11
>maki様

はじめましてー。
コメントありがとうございます。

そうですね。
新しい領域の工芸を模索してるようで、とても大きなエネルギーがありましたね。

岩崎邸にいる間、とっても心地よい時間の流れ方を感じることが出来ました。
私も壁や家具、触りたかったです。
あの綺麗な壁紙が1平米30万というのを聞いて、先生と「ウチの大学もこれで貼り詰めたらいいのにね」なんて話したりしました。

>yuu様

重複分削除しましたー。
これからもよろしくです。
6. Posted by くせじゅ   2004年08月10日 14:51
少し前のことになってしまいますが、トラックバックいただきまして
ありがとうございました。

初トラックバックでした。
ブログは始めたばかりでまだよくわからないのですが、
トラックバック嬉しかったです。

トラックバックをきっかけに似たことに興味を持つ方の
ブログを知ったりできて、おもしろいものですね。
7. Posted by 真鶴さら   2004年08月11日 13:22
コメントありがとうございますー。

TB喜んでいただけてホントにうれしいです。

トラックバックでいろんな関連知識や情報がわかるようになるのはいいことですよね。

今後ともよろしくお願いします。

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