興味深い、現在、医療者を中心に広まっているコロナのワクチン接種問題を

ハイライトしているニュースを読みました。



このニュースで面白いなと感じたのは

お金によって、接種を懸念していた介護者の意思決定の変更が

実現したというものです。

本題に戻る前に

一つお伝えしておきたいことがあります。

それはナーシングホームについてです。

アメリカで言う ナーシングホーム とは、

主として高齢者の方たち

(もしくは65歳以下でも障害など抱えている方たち)が

24時間体制で介護や医療サービスを要する施設のことで

正看護師や准看護師が常に24時間働いています。

日本でいう特養老人ホームのような所です。

老健のようなリハビリ中心とするショートステイというシステムも

ナーシングホームには通常あります。

それ故に理学療法士(PT)、

作業療法士(OT)、

スピーチセラピスト(ST) も働いています。

そして看護の介助を主に提供するのがCNAという看護助手さん達になります。

医師やフィジシャンアシスタント(PA)、ナースプラクティショナー(NP)も

回診に行きますが、急性期病院のように常にいるとは限らず、

通常、看護師(RN&LPN/LVN*)たちが電話でやり取りをして、

*准看護師のことをLPNもしくはLVNと言います。州によって異なります。
 LPN=Licensed Practical Nurse
    LVN=Licensed Vocational Nurse


医師たちからオーダーを口頭で取り、

新しいオーダーの下、薬などの投薬など開始します。

さて、今回のパンデミックでジョージア州のアトランタにある

ナーシングホームでは12人の入居者さんが新型コロナで亡くなったそうです。

また44人のスタッフの方もコロナによる疾患を発症したとのことです。

せっかく新型コロナに効くと言われているワクチン接種が可能になったものの、

このナーシングホームに勤める多くのスタッフの方たちは

コロナワクチン接種に懸念を抱いているそうです。

その理由として

「ワクチンを受けることで疾患に罹る」

つまりコロナワクチンを接種することで

新型コロナを発症すると思っているようです。


私事になりますが

まだコロナがパンデミックになる前に、

実習先の患者さんに

「インフルエンザ予防接種をご希望されますか?」と尋ねたら

「いや、あのワクチンでインフルエンザに罹ったから、もう受けたくない」

と言われたことがあり、

患者さんの中にも、

様々なワクチンに対する認識度があるのだなと感じました。


また、このニュースの記事に書かれているのは

別のスタッフ方たちは、

コロナワクチン接種を恐れているとともに、

アメリカ政府に疑心を抱いているとのことです。

The American Health Care Association (アメリカン・ヘルスケア協会)によると、

約50%の療養型施設のスタッフの方たちがワクチンを拒否しているとのことです。

ユタ州では57%の療養型施設のスタッフが第1回目の接種を済ませ、

一方でその施設に住んでいる利用者さんたちの86%が接種し終えているそうです。

更には、オハイオ州でも

わずか40%のナーシングホームスタッフが接種を済まされたそうです。

先週の月曜日に、最初にご紹介したアトランタのナーシングホームでは

ワクチンを接種したスタッフに対して、

抽選でボーナス$500、テレビセット、

そして、有給が貰えるというシステムを作ったそうです。

更には、予防接種を済ませたスタッフには特別なTシャツを着てもらって

宣伝する対策に出ているとのこと。

また管理職の方たちがスタッフに対して

ワクチン接種に対する質問などあればそれに応じるようにもしているとのころです。

この管理職の方たちも

ワクチンに対する作り話を何とか一掃させたいと話しているようです。

それにしてもお金で解決しようとするのは

本当にアメリカらしいなと感じました。

やはりチップ制のある国って

お金というモチベーションがあると

行動変容にも強い影響を与えそうです。


誰しもまだ前例が少ないことには

不安もあれば、慎重になるのは当前だといえます。

政府やナースプラクティショナーの管理職たちは

スタッフに対して強制はできないものの、

それでも高齢者に直接接する仕事をする職業である方たちが

今後もその現場で働くならば

高齢者だけがワクチンを接種をして、

ケアする側がしないとなれば、

新型コロナを収束するのには更なる時間が要されそうな気がします。

何事も新しいことを導入する時にはまだまだデータ不足な部分もあるため、

恐れることもあるでしょう。

しかし、現時点で高齢者を扱うスタッフとして働いているのであれば

接種を選ばない理由はない、と個人的には感じてます。

もちろん、強制するものでもないですからね。

コロナワクチンが開発され、

ワクチン接種が可能であっても、

馬を水辺に連れて行くことはできるものの、

水を飲ませることはできませんのでね。

今度いろんな副作用の症例も出て来る可能も

なきもあらずですが。

石橋を叩いても渡らない人も世の中にはいるものです。

最終的には自己の責任&判断。


一体、何人の方が$500のボーナスや有給など

貰えるのか気になるところです。

もしこの事例が成功したなら、

上記のような接種率が低い施設などでも

似た対策を講じることもCovid-19収束への第一歩かもしれません。


いろいろとぶつぶつ語っている私も、

いよいよ第1回目の接種予定が刻々と迫っております。

Tea
寒い日にはこのような可愛らしいポットを使って
様々な種類のお茶を飲んだら、ちょっぴり幸せな気持ちになれそうです♪
見ているだけでご馳走様ということで、購入せずに飲んだ気になってみました。苦笑




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