新発見

March 11, 2018

 
 人間の脳内で記憶や学習をつかさどる部位では、およそ
   13歳で神経細胞の生産が止まる可能性
を示唆する研究論文が7日、発表された。

 脳内の海馬領域では、化学信号や電気信号を通じて情報を伝達する神経細胞が、他のほ乳類と同様に人間でも、成人期以降も発生し続けるとする見解が定説とされてきた。
 
 今回の発見はこれに異論を唱えるもの。

 神経細胞は、匂いや音といった外界からの刺激に関する情報を、中枢神経系を経由して筋肉や分泌腺に伝達する。
 これにより、動物が周囲の環境に対して正しく反応できるようにしている。

 論文の共同執筆者である米カリフォルニア大学サンフランシスコ校の
   アルトゥーロ・アルバレスブイヤ(Arturo Alvarez-Buylla)氏
はメディアの取材に対し、成人と子ども59人から採取した脳の検体を調べた。
 
 18歳を超える人々の海馬では「若い神経細胞や、分裂する神経前駆細胞などの証拠は発見できなかった」と語った。
 
 誕生から1歳までの子どもたちではいくつか発見できたが、「7〜13歳ではほんのわずか」だったという。

 今回の論文は「人間の海馬は、胎児の脳の発育期にその大半が発生することを示している」と研究チームは述べている。

 カナダ・ブリティッシュコロンビア大学(University of British Columbia)の神経科学者であるジェーソン・スナイダー(Jason Snyder)氏は同誌に寄せたコメントで、今回の研究結果には「驚いた」と述べ、「物議を醸す発見であることは確実」とした上で、他の研究者らによる確認が必要だと強調した。
 
 
    

manekinecco at 22:01  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

February 05, 2018

 
 神戸薬科大学の池田宏二准教授らの研究グループは、脂肪細胞の
   インスリンシグナル伝達
を調節し、糖尿病やメタボリック症候群の発症を防ぐ新規分子を発見した。
 
 正常な脂肪細胞で「Fam13a」という分子が多く発現しており、全身の糖とエネルギー代謝の維持に欠かせないことを突き止めた。

 脂肪細胞が機能不全に陥る分子機構の解明に向け原因分子を探索した。
 結果、通常のマウスの脂肪組織でFam13aが多く発現した。
 一方では、肥満マウスでは発現量が10分の1未満に減っていた。
 
 Fam13aの働きを調べ、インスリンシグナル伝達を仲介する分子と、その仲介分子のたんぱく質分解を阻害する物質の両方に結合することで、インスリンシグナル伝達を維持する役割があると分かった。

 Fam13aを欠損したマウスを観察すると、脂肪細胞のインスリン作用不全が起こった。
 また、糖尿病やメタボリック症候群を発症した。
 
 Fam13a欠損マウスは、太っていなくてもインスリン作用不足の症状があり、肥満に誘導することでより重度なインスリン抵抗性を示した。

 一方、Fam13aの発現量が多いマウスはインスリンシグナル伝達が増強し、太っても糖尿病やメタボリック症候群になりにくかった。
 
 
   

manekinecco at 20:31  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

January 08, 2018

 
 慶応大の奥野博庸(ひろのぶ)助教らの研究チームは生まれつき目や耳などに障害がある難病が起こるしくみの一部を解明し、専門誌で報告した。
 
 「チャージ症候群」の患者らから皮膚の細胞を提供してもらった
   iPS細胞
を使って胎児の時にどのように病気になるかを調べた。
  
 目や耳といった感覚器などのもとになる「神経堤(てい)細胞」という細胞に、これをニワトリの胚(はい)に移植して様子を観察して病気のなり立ちを調べた。
 
 患者の症状を改善するための手がかりになる可能性があり、治療薬の開発につなげたいという。

 チャージ症候群の患者は視力や聴力の障害のほか、心臓や神経など様々な臓器や組織で特定の遺伝子がうまく働かないことが原因とされる問題が起きる。

 なお、生まれた時にはすでに障害が生じており、どのようにして病気になるのかよくわかっていなかった。

   

manekinecco at 21:47  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

January 01, 2018

 
 理化学研究所、東京医科歯科大学などの共同研究チームは、大規模な解析により
   新しいぜんそく関連遺伝子
と、ぜんそくと自己免疫疾患や炎症性疾患との関係、感染などへの免疫応答の関与などの手がかりを発見した。

 ぜんそくは多因子疾患とされ罹患率や遺伝子要因のぜんそくへの寄与率の推定値は国や人種によって大きく異なる。

 もともと、ぜんそくは環境の違いに左右されやすく、症状も多様なこともあり、これまで20の研究からぜんそくとの関連が認められた遺伝子座はわずか21である。

 現在最大規模となる世界中の多集団(142,000人以上)で大規模ゲノムワイド関連解析を行った結果、人種や環境の違いに左右されにくい、ぜんそくのリスクとなる18遺伝子座と878の一塩基多型(SNP)の包括的なカタログを構築した。
 
 これにより、ぜんそくに関連する5遺伝子座を発見した。
 ぜんそくと花粉症の併発症で示唆されていた2遺伝子座内に、既知のものと異なる新しいぜんそく関連SNPも発見している。
 
 解析により、これらは自己免疫疾患や炎症性疾患の関連SNPと大きく重なることが明らかになった。
 同時に、ぜんそく関連SNPが、免疫関係の制御を担っている可能性も示された。
 
    

manekinecco at 18:46  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

December 28, 2017

 東京医科歯科大学の野田政樹教授らの研究グループは
   骨粗しょう症の原因
の一つとして、骨を作り出す
   骨芽細胞の運動の低下
が関わっていることを突き止めた。
 
 新たな治療法の開発や、将来的には骨粗しょう症の全容を明らかにする成果。
 
 骨は一度作られたらそのままではなく、古くなった部分は破骨細胞によって壊される。
 そこに骨芽細胞が骨の内部を移動(遊走)してくることによって骨が修復される。
 
 これらの作用のバランスが保たれていればもともとの骨の量が保たれた状態になる。
 逆に言えば修復のスピードが壊されるスピードよりも遅くなってしまうと骨量はどんどん減少していくことになる。
 
 研究グループは骨が壊されて欠けた部分に骨芽細胞が移動してくる遊走に着目した。
 これまで遊走に関連する遺伝子は分かっていたものの、骨粗しょう症との直接の関連は解明されていなかった。

 実験では細胞の形や遊走制御する遺伝子Nckを破壊して、骨の欠損部に移植しました。
 すると正常な細胞と比較して遊走が抑制され、細胞が広がる範囲が狭くなることを確認した。
 
 さらにNckを抑制した動物で骨の状態がどうなるかを調べたところ、骨粗しょう症の症状を示すことも確認することができた。

 こうして骨芽細胞の遊走が骨の維持のために重要で、機能が損なわれれば骨粗しょう症になることが明らかになった。
 
 
   

manekinecco at 19:14  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
 立命館大学スポーツ健康科学部田畑泉教授らの研究グループは
   タバタ・トレーニング
として知られる高強度・短時間・間欠的運動が大腸がん発症の最初の段階である
   前がん細胞
を減少させ、将来の
   大腸がんの発症を予防する仕組み
を解明したと発表した。

 タバタ・トレーニングとは、続けて行えば 50 秒程度で疲労困憊に至るような高強度の運動 20 秒と休息 10 秒を 1 セットとして合計 6〜7 セット行うインターバルトレーニングの一種。
 
 約4分間という短時間で極めて高い運動効果が得られるという。
 
 有酸素性および無酸素性エネルギー供給機構を同時に 最大に向上させられる効率的なトレーニングとして世界のトップアスリートに取り入れられている。

 大腸がんは、正常上皮細胞からがん腫に変化するまでに、がんの初期段階(前がん細胞)と考えられる aberrantcrypt foci (ACF)を経由して腺腫(ポリープ)となることが知られている。

 研究では発がん物質を与えたラットにこのトレーニングを水泳で行った。
 その結果、非トレーニング群と比べて大腸内皮細胞のACF数が半分以下となったことを明らかになった。
 
 これは「ストレス」や「免疫」という観点で一般的にがん予防に有効と考えられているような中等度の運動に加えて、タバタ・トレーニングに大腸がん発症抑制効果があることを示唆しているという。
  
    
 
  

manekinecco at 06:53  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

December 23, 2017

 
 東京大学大学院農学生命科学研究科の村田幸久准教授と前田真吾助教らの研究グループは、食物アレルギーを発症させたマウスの尿中に、この病気に特異的かつ症状の程度に比例して尿への排泄量が増える分子(PGDM:prostaglandin D metabolite)を発見した。
 
 PGDMは、アレルギー反応を引き起こす原因となる
   マスト細胞
から産生される物質の代謝産物であることがわかった。
 
 さらに、食物アレルギー患者の尿中にもこの物質が高い濃度で排出されるという。
  
 この物質の尿中濃度を測定することにより、簡単に食物アレルギーの診断や症状の程度評価が行えるようになる可能性がある。

 この診断マーカーを利用して症状を客観的に評価することが可能となれば、現在行われている免疫療法や治療薬の開発の指標としても大いに役立つことが期待される成果。
 
 
    

manekinecco at 07:11  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

January 25, 2017

 
 京都大学の研究グループは
   ビタミンD
が脂質の代謝を調整し、体内の脂質量を抑制する生理的なメカニズムの解明に成功した。

 脂質の過剰摂取は現代の病でもある。
 
 脂肪は本来、必要不可欠な栄養素とされるが重量あたりのカロリーが高く、またファストフードなどには過度に含まれている。
 
 先進国の多くではメタボリックシンドローム(メタボ)、癌など、多くの疾患の元凶ともなっている。

 疫学的調査から、ビタミンDの摂取がメタボリックシンドロームや癌を抑制することが、経験的には知られていたがその原理は不明であった。


 研究ではビタミンDがSREBPなるものの働きに関与しておりビタミンDを摂取すると生体内での「脂質を作り出せ」という命令系統は弱まり、逆にビタミンDが不足すると、その命令系統が強まるということ。
 
 
  

manekinecco at 21:54トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

January 07, 2017

 
 名古屋大学などの共同研究グループはヒトの脳の中で
   飢餓状態
が起こった時に、身体全体にそれに備えるための反応を引き起こす回路が、延髄の網様体と呼ばれる部位にあることを明らかにした。

 現生人類(ヒト)の20万年の歴史の中で、飢餓以上の脅威はそうそうなかった。
 
 農耕によって安定的な食糧獲得が可能になったのは、この1万年ほどのことに過ぎない。
 残りの19万年ほどの時間、ヒトは飢えとの戦いに晒されてきた。
 
 ヒトは飢えに耐えるための様々な能力を持っている。

 ヒトは、飢えると、基礎代謝が下がり、カロリーを浪費しなくなる。
 また、たくさん食べたくなることなど、他にもいろいろあるが、この二つが最も重要とされる。
 
 この二つが、ダイエットというものがなかなか成功しない最大の原因でもある。
 
 文明以前のヒトにとって、食べ物が多すぎて困るなどという珍事はそうそうなかった。
 この為、ヒトは根本的に、ダイエットには向かないように進化している。

   
 
      

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October 08, 2016

 
 自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)などのチームは5日、脳内の
   死んだ細胞
   老廃物
を取り込む免疫細胞「ミクログリア」が神経細胞と接触することで、脳の回路が作られることを発見したことを発表した。

 研究所の鍋倉淳一教授(神経生理学)は「さまざまな発達障害で脳回路の異常が起こっていることが知られている」と指摘した。
 
 ミクログリアを活性化させることで、脳回路の異常が原因の病気の治療や予防につながる可能性があるとした。

 ミクログリアは神経細胞同士が情報をやりとりするつなぎ目「シナプス」が正常に働いているか確認する役割も担うとのこと。
 
 
 
   

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