戦争を語るブログ

平和を愛し、いさかい好む

2007年06月

あなたは誰にお詫びします?


米下院での日本軍性奴隷をめぐる対日決議案。
周知のとおり、外交委員会では可決されました。

かなり早いうちから今回の「慰安婦問題第二次決議案」に着目していた当ブログですが、ブログ主の観点はすでにさまざまなかたちで示しており、あらためて付け加えることはありません。

現政権の幕僚には地位にふさわしい知恵というものが欠落しており、相手から思いのまま弄ばれた感があります。
塩崎官房長官は「日米関係にまったく揺らぎはないだろう」と答えましたが、それは当然でしょう。
揺らぐのは日本の歴史修正主義者だけで十分ですから。

【時論】慰安婦決議案が可決

 日本政府に対し旧日本軍従軍慰安婦問題に対する歴史的責任と公式謝罪を求める決議案が26日、米下院外交委員会で可決した。97年に初めて同関連決議案が米下院に提出されて以来、日本側のロビー活動などで六回も取りやめになったすえ、遂に圧倒的多数の賛成で可決したことにより、来月中旬、下院本会議に上程できるようになったのだ。

……(中略)……

 この十年間慰安婦問題の真実を究明するため最善を尽くしてきた非政府組織(NGO)や市民団体などをはじめ、米議会の努力も評価されなければならない。今年四月、米議会調査局(CRS)は「慰安婦の証言とオランダ戦犯裁判の資料などが、日本軍による慰安婦の強制動員を裏付ける」慰安婦報告書を発表した。

 これによって、これまで日本との関係などを考えて、慰安婦問題について中立的立場を堅持してきた米政府も「犯罪の重大さ」を認めるように、という立場に変わった。また、米メディアは、日本政府がごく少数の日本人ら致被害者問題の解決にあれだけ全力を挙げていながらも、慰安婦問題には背を向ける二重的な態度を取っていることについて批判した。

……(中略)……

 日本政府は、慰安婦問題が戦時下で女性の人権を抹殺した人倫に背く犯罪行為であることを認識しなければならない。こんにち、国連人権委員会など国際社会が日本政府に慰安婦問題の解決を促しているのは「人類の普遍的価値としての人間の尊厳性」が保護されるべき、という点のためだ。さらに、国際社会の共同規範としての国際法は、戦時下での女性・児童への保護を、不可侵の強行規範に承認している。日本政府が、人類の普遍的正義と良心に基づき、慰安婦問題の解決に臨むようもう一度心から願いたい。

(中央日報/2007年6月28日)
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=88821&servcode=100§code=130

下院第121号決議案の骨子

1.日本政府は1930年代から第二次世界大戦終戦に至るまでアジア諸国と太平洋諸島を植民地化したり戦時占領する過程で、日本軍が強制的に若い女性を「慰安婦」と呼ばれる性の奴隷にした事実を、明確な態度で公式に認めて謝罪し、歴史的な責任を負わなければならない。

2.日本の首相が公式声明を通じ謝罪すれば、これまで発表した声明の真実性と水準に対し繰り返されている疑惑を解消するのに役立つだろう。

3.日本政府は、日本軍が慰安婦を性の奴隷にし、「人身売買した事実は絶対にない」といういかなる主張に対しても、明確かつ公式に反論しなければならない。

4.日本政府は、国際社会が提示した慰安婦に関する勧告に従い、現世代と未来世代を対象に残酷な犯罪について教育を行わなければならない。
全部、日本の歴史修正主義者には呑みこめない要求ばかりで成り立ってるところが凄い。
現政権を支える右翼団体が掲げる「美しい国」幻想に、まっこうから自己批判を迫る内容。
これは「日本会議」に突き付けられた、21世紀のハル・ノートでしょう。
いえ、すでにポツダム宣言の域かもしれません。

ところで、考えてみたら自分は、この決議案が第一関門を通過したことで、喜べる側にはいないのです。
謝らねばならぬ側なのでした。

ご心配なく。
国に対する責任のなんたるかをわきまえておりますから。
政府に謝らせて自分は無関係とうそぶくような真似はいたしません。
どうやって謝ろうか? 自分にはどんな謝り方ができるのか?
いまから思いをめぐらせているところです。


当ブログ関連エントリー

http://blog.livedoor.jp/manfor/archives/50898878.html
過去の謝罪に遅いということはない(2007年02月13日)

http://blog.livedoor.jp/manfor/archives/50901824.html
被害者たちと被害者ぶる国(2007年02月18日)

http://blog.livedoor.jp/manfor/archives/50916121.html
安倍は死ななきゃ治らない(2007年03月15日)

http://blog.livedoor.jp/manfor/archives/50918517.html
安倍政権、破滅に向かって宣戦布告(2007年03月19日)

http://blog.livedoor.jp/manfor/archives/50926780.html
従軍慰安婦って、なに?(2007年04月03日)

http://blog.livedoor.jp/manfor/archives/50928261.html
今回の「慰安婦ショック」が教えてくれるもの(2007年04月05日)

http://blog.livedoor.jp/manfor/archives/50930957.html
慰安婦問題/心のない屁理屈では世界に通じない(2007年04月10日)

http://blog.livedoor.jp/manfor/archives/50955423.html
性奴隷と兵奴隷(2007年05月27日)


さあて。
これからが本番ですよね。
日本が次に打つ手は? 米下院本会議の可決阻止に「躍起」

 日本政府や自民党は過去にも訪米団を派遣し、米議員らに対し最後のロビー活動を水面下で展開、米議会の決議案可決を阻んでいる。来月中旬ごろとみられる決議案可決を阻むため、再び日本が水面下で動くのは当然としても、そのレベルは強まる見通しだ。高官・幹部を多数派遣し、米政府に「決議案の内容は間違っている」と説得する一方で、米議員に対するロビー活動をより組織的に展開するだろう。

 日本は先日、米ワシントン・ポスト紙に「従軍慰安婦は強制動員ではなかった」と訴える広告を掲載した。だがこの広告で「第2次世界大戦時、かなりの国が兵士による現地女性の強姦を防ぐため、売春宿を設置した」「慰安婦は“性の奴隷”と表現されているが、実際には許可を得て売春行為を行っていたものであり、こうした女性のほとんどは収入が旧日本軍将校よりも多かった」と主張し、米国の反感を買った。この広告は米下院議員を刺激し、「慰安婦」決議案可決への動きを強めたという声もあるほどだ。

 このため日本は、米国をはじめ国際社会の世論を刺激しないよう万全を期し、米政府や議会の説得を加速化するものとみられる。安倍首相の「従軍慰安婦が強制動員されたという証拠はない」という発言に関し、日本はこれまで何度も謝罪したとして理解を求め、第2次世界大戦時の強制連行被害者が起こした訴訟を棄却する際に使われる「現政権は第2次世界大戦当時の指導者による過ちについて、責任を取るべき理由がない」との見解を繰り返すことで、言い逃れをしようとする可能性も十分にある。

(朝鮮日報/2007年6月26日)
http://www.chosunonline.com/article/20070627000038
しかし日本(ていうか日本会議)は、ここで予想されるほど常識的に動けないでしょう。

第二次大戦後期、まさに無数の慰安婦が辛酸を舐めていたその時代。攻め寄せるアメリカ軍から絶対国防圏を守る戦いにおいて、日本の指導層は、効果的な防御どころかあらゆる自滅的戦術を繰りだすばかりで、祖国を完膚なき姿で敗亡にいたらせたのでした。

すでに首相の発言やワシントン・ポストへの広告で証明されたように、現代に生きながら精神構造が昔の日本人と変わらない彼ら歴史修正主義者は、今回も同様の愚をさらす結果となるかもしれません。



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やっぱりヤブヘビ! 「従軍慰安婦」意見広告


今回、ワシントン・ポストに掲載された楽しい広告は、2ちゃんねるでしか通らないような珍説・妄説・屁理屈をかき集め、よりにもよって米国のメディア上に堂々と開示したというわけで、愚行のきわみというほかありません。

恥…ず…
「なに、これ〜?」
「変な広告」

内容は、徹底的な自己弁護に傾いた自己チューなもの。

現地の読者からさぞ、薄気味悪がられたことでしょう。


一体どうして、こんな真似ができちゃうんでしょうね?
日本の匿名掲示板もアメリカの大新聞も次元が同じと思ったからでしょうか?
米国のメディアを押さえたのだから何を言っても米国民は真に受けると安心したのでしょうか?

だとしたら、そーとー痛い。(ノ∀`)
ワシントン・ポストって、あんたがたの思い通りにできる2ちゃんねるとか日本放送協会じゃないんだよ、日本会議さん。
アメリカでも、事の善否を自分で見分けられる層によって支えられてるんだからね。

ひるがえって考えたら、2ちゃんねるという場所が何故あんな国粋主義な妄説であふれ返ってるか、それら妄説の出所がどこなのか察することができたというものです。
いや、ありがとう。日本会議さん。

日本の慰安婦関連広告、米副大統領や議員が猛反発


 日本の国会議員ら63人が14日にワシントン・ポストに全面広告を出し、慰安婦の動員に日本政府や軍の強制はなかったと主張したことについて、米政府と議会の一部が「厚顔無恥な行動」として強く異議を唱える方針のようだ。
 ワシントンのある市民団体関係者は現地時間の16日、チェイニー副大統領をはじめとする米国の右翼勢力が日本側が出した広告内容に激しい怒りを感じていると、現地の雰囲気を伝えた。特にチェイニー副大統領は広告を見て「非常に腹が立つ内容」と述べ、関係者に対し経緯を把握するよう指示する一方、副大統領室関係者が韓国の市民団体側にチェイニー副大統領の不快感を伝えたという。この市民団体関係者は、広告が「米議事堂に大きな逆作用をもたらしている」との見方を示した。慰安婦決議案を支持・署名する米議員も増え続けており、今月中に150人を超える見通しだという。 

 また米海軍は、広告の文面のうち、米軍が1945年の日本占領後に「慰安所」設置を日本政府に要請したケースがあるとの部分を「事実無根」とし、反論の声明を準備中だとされる

(YONHAP NEWS/2007年6月18日)
http://japanese.yonhapnews.co.kr/society/2007/06/18/0800000000AJP20070618001000882.HTML
ようするにアメリカの反応は、広告主らを、ユダヤ人虐殺をあくまで否定するネオナチのような輩とみなしてるんです。

わけても、「米占領軍が慰安所設置を日本政府に要請した」という一文が向こうの軍人さんの間に不快感を引き起こしたのは間違いありません。
米海軍が反論声明を準備中とのことですが、ファシズムや共産主義と戦ってきたアメリカの軍人のプライドの高さからすれば、当然の反応でしょう。

実際、こんな相手の立場も思いやれない自己チューな言い草をして、「日米の友情」も何もないものです。
こうしたところも、誰かの身になって考えられず、自分の要求ばかり言い立てる小児性病理人格の特徴かもしれません。


関連リンク

「人類猫化計画」さんコメント欄にて『ゲイ・マクドゥーガル特別報告書』外務省仮訳
(13日の水曜日)
http://azuryblue.blog72.fc2.com/blog-entry-114.html

米議会、慰安婦決議案26日採決へ〜種をまいたのは日本!
(Because It's There)
http://sokonisonnzaisuru.blog23.fc2.com/blog-entry-452.html

嘘つき〜

「事 実」
強制ではなかった 慰安婦は好待遇
文書による証拠はない
元慰安婦の証言は信用できない
米軍は日本に慰安所を要求・・・

THE LIARS

「歴史事実委員会」の碑



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日本の右翼議員ら、米新聞紙上で集団自爆


こりゃあ面白くなるぞお。
いや、無責任な感想ですみません。

広告の発起人と賛同者には、例のごとしの面々が散見されます。
屋山太郎、櫻井よしこ、花岡信昭、すぎやまこういち、西村幸祐、島村宜伸、河村たかし、松原仁、平沼赳夫、岡崎久彦、稲田朋美、西村眞悟、東中野修道、西岡力、藤岡信勝、西尾幹二、加瀬英明……。

広告の内容自体は、これまでもネット上でさんざん論破された妄説ばかりを恥知らずにも寄せ集めたもので、新しい事実が付け加えられたわけではありません。
しかし、これは徹底的にやり込められるでしょう。

よせばいいのに、「進駐軍が慰安所設置を日本政府に要求した」なんて風聞のせちゃってますもん。
2chでしか通じないウヨ厨史観そのまんま、アメリカの大新聞で開陳するようじゃねえ。
しかも、日本の国会議員の連名で。
どーゆー結果を招くか、楽しみです。

日本の議員ら、慰安婦問題でワシントンポストに広告

 従軍慰安婦問題に対する日本政府の謝罪を求める決議案が米下院で係留されるなか、日本の国会議員40人余りがワシントン・ポストの全面広告を通じ、慰安婦の動員に日本政府や軍の強制はなかったと主張した。
 日本の自民党と民主党、無所属の議員45人と教授、政治評論家、ジャーナリストらが共同で出した「事実」(THE FACTS)と題する広告で、当時の日本政府や日本軍が慰安婦動員に介入したという文書は見つかっておらず、日本軍が若い女性を性奴隷にしたとして日本を糾弾している米下院マイク・ホンダ議員の慰安婦決議案の内容は歴史的事実と異なると反論している。特に日本政府と軍は当時、女性を拉致して慰安婦にさせてはならないという命令を出しており、女性を慰安婦として連れ去ったブローカーが警察に摘発され処罰されたという韓国メディアの報道もあると指摘した。

 また、慰安婦が通常「性奴隷」と描写されているが、実際には許可を受けて売春行為をしており、慰安婦の収入は日本軍の将校よりも多かったと強調した。こうした売春行為は当時、世界的にも普遍的なものであり、米軍も1945年の日本占領後、米軍兵士による女性暴行を防ぐために衛生的で安全な「慰安所」を設置するよう日本政府に要請したとしている。

 一連の主張に対し、ホンダ議員の代理人を務める弁護士は「広告の主張はこれまで数十年間にわたり繰り返されてきた正確でないもの」とし、これらの主張はすでに誤りであることがわかっており、説得力もなく論評の価値もないと切り捨てた。

(YONHAP NEWS/2007年6月15日)
http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2007/06/15/0900000000AJP20070615000600882.HTML

それにしても、この議員どもと知識人。
「反乱」とか「越権」という言葉を知らないのでしょうか?
自分らの元首が公式の場で謝罪したのに、そんなのはおかまいなしで、こういう真似するなんて。
日本流の忠誠心も地に墜ちました。
どうしてもやりたければ日本から亡命して、非国民の立場でやるのが筋でしょう。

ところで、こいつらが使った広告掲載料。
まさか国民の税金をまわしたわけじゃないでしょうね?


関連リンク

慰安婦強制性否定のワシントン・ポスト全面広告(英文と翻訳)
(◆ 美しい壺日記 ◆ )
http://dj19.blog86.fc2.com/blog-entry-83.html

慰安婦強制性否定の米紙意見広告(戦争を語り継ごうブログ)
http://nishiha.blog43.fc2.com/blog-entry-679.html

意見広告・補足情報。(黙然日記iza!別冊:イザ!)
http://pr3-at-iza.iza.ne.jp/blog/entry/197901/

ワシントンポスト紙 従軍慰安婦(性奴隷)強制文書否定広告署名国会議員
(村野瀬玲奈の秘書課広報室)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-266.html

「慰安婦強制の文書ない」 日本の国会議員ら米紙に広告
(戦後責任.com ブログ!)
http://d.hatena.ne.jp/dotcom-sengo/20070616#1181963696



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山本カルトに手を焼いた話2


「ヤフー掲示板遠征記」では、相手方の投稿は諸事情により省略したのでわからないでしょうが、ネカマのyamamotoisoko氏の口ぶりと言い分がいかに高慢で錯乱したものだったか。
いま思い返しても、反吐が出るほどです(下品な言葉で恐縮ですが)。

実は、一度きりで投稿が終わるはずだったという話

 過去ログも読まず、あら捜しや揚げ足取りの禁じ手ばかりでこちらの主張を封じようとするやり方、マナーといい投稿内容といい、あまりにも無体なので、一体この人はどのトピックでもおなじなのだろうかと疑問をもち、別のトピックでのisokoさんの発言を拾い読みしてみました。

 すると案の定。isokoさんは、私が初投稿をした数日前、山本五十六による短期決戦早期講和の戦略に賛同する発言をしていたことがわかったのです。
 しかも、その内容。

 あの開戦前夜、日本が東亜を侵略することで招いた災いをあたかも、「か弱き乙女(日本)が狼藉な大男(米国)に手篭めにされる」瀬戸際であるかのようにたとえている。
 そういう状況が当てはまるのは、フィンランドとかギリシアのような小国が侵略された場合だけで、あの時局での大日本帝国がアメリカから禁輸を切り札に中国から兵を引くよう迫られたからといって、なんの言い抜けもできるものではありませんでした。

 それをisokoさんは、開戦と同時に連打を食らわせ戦意を喪失させようとする日本軍のやり方を、生娘が暴漢に反撃する心得でも説くように、しゃあしゃあと語っている。
「急所を蹴り上げ、ひるんだ隙に飛びかかり、馬乗りになって喉元にナイフを突き付けたら、巨体な男の人でもなにもできませんでしょ」とかなんとか……。

「あ。こんな精神状態の人と仲良くせずにおいてよかった」
 心から、そう思ったものです。


ヤフー掲示板遠征記
http://www3.ocn.ne.jp/~storm/yamamoto/yamamoto.html#afterword3

つまり、ネカマのisokoさんはぼくの「山本愚将説」に自己の主張への挑戦を感じ取り、縄張りを侵された蛇のように飛びかからずにいられなくなったわけです。
山本五十六や日本海軍を弁護するためですらない、ただ自分の面子のためにだけ、ああして反論にならない反論を繰りかえしたのでした。

(ё) 要するに、この人はぼくの発言で夢を壊されたのに腹を立て、八つ当たりしてきただけなんですね。
はじめから、短期決戦も早期講和もどうでもよかったのでしょう。

思うに、このネカマ氏には史観の偏り以前の問題で、人間を相手に論議する資格がすでに欠落していたのです。
いま思い返してもyamamotoisoko(仮名)なる人は、憎まれ役ぶりの際立った、しかも自分ではそれに気付かないという、おそろしく不幸な血のめぐりの悪さでした。
諸事情から推して、そのワガママぶりを注意もせず軍事板のトピックを荒れるにまかせた、カテゴリー管理者の分身だったのかもしれません。

2chはいうにおよばず、gooであれヤフーであれ、交流の場の要所要所がこうした、公共の板をおのが縄張りとわきまえたような病理人格者に牛耳られているのが日本のネット界です。
(だからこそ、愚にもつかない聖戦論や嫌韓論の支持者が多数派に見える)

今日に至るも、この手の愚か者の跋扈する状況が、大東亜戦争の道義的な成否以前に、その敗因を突き止めることさえ困難にしているのです。


関連リンク

山本五十六/早期講和への果てなき道
http://www3.ocn.ne.jp/~storm/yamamoto/yamamoto.html

真珠湾攻撃について
http://www3.ocn.ne.jp/~storm/now/pearlharbor.html



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山本カルトに手を焼いた話


2000年の夏、インターネットを始めて間もない頃。
当ブログ管理者は、ヤフー掲示板の軍事カテゴリーから「あなたがお奨めの世界の愚将/悪将は?」というトピックを選び、Manforstormというハンドル名で一連の投稿をおこないました。
(これが機縁で、いまでもManforと名乗ってます)

Yamamoto--Charge of the Task force

 愚将といえば、山本五十六さんをおいてほかにありません。
 彼は、一九四二年という重要な時期、スエズ方面でロンメルと合流させ、ドイツ軍と協働して英国の息の根を止めるのに役立てるべきだった世界最強の海上機動部隊に対し、ミッドウェーやソロモン諸島という見当はずれの方角への出動を命じ、大損耗をこうむらせてしまいました。
 まるで、指揮下の精強な騎兵旅団を敵軍陣地に正面から突撃させ、台無しにした、クリミア戦争でのカーディガン将軍のごとき愚挙!
 カーディガンは数百騎の損失を祖国にあたえただけですが、山本のほうは当時、日本がかろうじて確保した大東亜共栄圏の水域を守備するため不可欠だった連合艦隊を再起不能に陥らせたのだから、比較にならぬほど責は大きい。
 これで、日本の敗北は確定したのでした。

ヤフー掲示板遠征記
http://www3.ocn.ne.jp/~storm/yamamoto/174.html
この指摘の順当性については、リンク先のまとめサイトを読んでもらえれば納得されるでしょう。

果たして「おもしろい! なぜ誰も思いつかなかったんだ! 隠された真実を見とおすスゴイ奴!」など喝采で迎えられるかと思いきや……。
ヤフー掲示板の軍事カテゴリーというのは、小学生でもわかる道理が見えない人ばかり揃った不思議なところで、なんと返ってきたのは、暗く、狭い了見に満ちた「否定論」だけだったのです。

「補給が困難」「潜水艦がコワイ」「日独は協調できない」「何でドイツのため戦うの?」

ぼくは呆れ返りました。
批判のうち前の二つは、補給も対潜防御もおざなりで対米戦にいどみ祖国を破滅に導いた日本海軍にまず言うべきだし、後の二つは、同盟国と連携もせず、単独で世界を相手取った大日本が亡国に追いやられる起因となった閉鎖的な国民性を代弁するものではありませんか。

反論者ときたら、およそ説得性に欠ける稚拙で無茶苦茶な根拠ばかり並べたあげく、「やはり早期講和をめざしたほうが‥‥」との結論にもっていきたがるのです。
(もう、何が何でもという執念で)

いったい、この史的認識の旧態ぶりはどうしたことでしょうか?

いまどき早期講和の戦略が可能だったと言い張る者など、まともに歴史を眺められる人の中には誰もいません。
いるとしたら、無責任な漫画やTV番組を真に受けただけの、よほどの勉強不足ぶりをさらして恥じずにいる人ではないでしょうか。

当時の日本帝国がおかれた世界的状況は、日露戦争の時とはまったく違っていたのです。
「開戦と同時に連打を食らわせ、勝ったふりだけ見せて講和を結ぶ」など、大熊を殴って怒らせたあと、布団をかぶって寝てしまうのにも等しい愚挙でした。

そもそも、「早期講和」などというまやかしは、真珠湾攻撃後に米国民が本気で立ち上がった時点で破綻したのを山本自身が知っていたのです。

山本五十六の信奉者なら百も承知するはずのこの根本的な事実は無視し、ミッドウェー作戦さえうまくいけば有利な条件で講和をもたらせたとか史実から遊離した夢想に耽ろうとする……狂おしいとしか言いようのない「人々」ではありませんか。


中でも、yamamotoisoko(仮名です)という海軍びいきな女性を自称するネカマさんの反応は常軌を逸しており、あくまで自分と異なる意見の存在を許さないわがままぶりときたら、当時のぼくをして、「あなたの精神衛生は、自由な発想で歴史を論じ合う人としての基準に行き届いていません」と言わしめるに十分なものでした。

このネカマ氏はまた、別ハンドルで野卑な言葉による攻撃を仕掛けてきたのです。
ネカマ氏とその分身による「議論」の挑み方は徹頭から徹尾まで、卑怯きわまりないものでした。

彼(ら)のなにより悪どいところは、こちらが言ったのとまるで違うデタラメな主張をしたように印象操作したことで、ぼくは補給路を分断されないよう目を光らす軍司令官よろしく、掲示板を見る人々が惑わされぬよう、前におこなった投稿を繰り返し引用することで自分の考えを再三にわたり印象付けねばなりませんでした。

「ヤフー掲示板遠征記」で、同じ説明をしつこいほど重複させてあるのは、そうした事情によるものです。

(次の日に、続く)


関連リンク

山本五十六/早期講和への果てなき道
http://www3.ocn.ne.jp/~storm/yamamoto/yamamoto.html



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大日本の負けたわけ3


一般の認識では、ミッドウェー海戦の敗北によって日米戦の潮流が逆転、好勢だった日本は亡国への道を歩み出したとされています。

空母四隻を失った日本側は、戦艦は無傷だったのに後の活動を大きく制約されたことから、機動部隊の戦力差こそ太平洋での勝敗を決する要だったと思っている人も多いでしょう。

たしかに、海の上だけを眺めるなら、戦況はその通りに動いたかもしれません。
でも実際は、どうだったでしょう。

 第二次世界大戦とは、工業生産力と海上輸送力の成果を陸戦で競い合う戦いだった。
 戦況は、奇襲攻撃や死を恐れぬ突撃などより、軍需品の質量と船団護送の成否とによって根本から左右された。
 アメリカ合衆国のあまりにも名高い別名となった「デモクラシーの兵器廠」なるものの実体は、英米の海軍や護送船団が協調的に働くことではじめて有効に機能したのである。

……(中略)……


 逆にいえば日本の敗因は、ミッドウェーやレイテなど代表的海戦の影響よりも、根幹は、東亜水域と本州との交通が日本海軍の力では保全できず、輸送船がすべて海に沈められたことによる。
 日本近海での制海権まで失った大戦末期には、陸軍を中国から本土へ呼び戻すことすら至難となっていたのだ。

 たぶん軍令部の頭を占めていたのは石油の備蓄量と敵空母だけで、どの国よりも海運に多くを頼る祖国がさらされようとする危機の本質がまるでわからなかったのかもしれない。
 新しい時代の戦争は、空母機動部隊に主役の座が明け渡されたように見えながら、まさしく水面下では純粋に経済的で、軍艦よりも輸送船の撃沈数によって勝敗が分かれたのである。


給仕と厨房(第二次大戦小史)
http://www3.ocn.ne.jp/~storm/world-war.html#atlantic

山本五十六の崇拝者は、彼が空母による機動作戦を採り入れた先見の明を称賛するのが常ですが、ここでは、戦車を群れで突撃させるドイツの電撃戦術を誇るのと同様、それで祖国に勝利をもたらせなかった重要な事実が都合よく無視されています。

それよりは、山本がUボート戦術の模倣に徹してくれなかったのが悔やまれてなりません。
 実は日本にも、性能は劣らず規模も小さくないという、立派な潜水艦隊が配備されていた。
 とりわけ魚雷の威力に秀でるその潜水戦力はしかし、間違いだらけの用い方により存在しないも同然だった。
 帝国海軍は、味方の潜水艦をUボートのように運用すること、敵の潜水艦をUボートのように駆逐すること、どちらにおいても無能をさらした。
 攻撃どころか島々に物資を補給する足代わりにされる有様で、日本も潜水艦で敵の海運を妨害するようドイツから忠告を受けても、艦隊決戦を信奉する頑迷ぶりは変わらなかったのである。
 戦艦大和を無為にしたことよりも潜水艦隊を無為にしたことこそ、海での敗北のはるかに大きな要因だったといえるかもしれない。


給仕と厨房(第二次大戦小史)
http://www3.ocn.ne.jp/~storm/world-war.html#atlantic

山本提督は、自分が印象付けた新戦術にみずからとらわれたらしく、空母を仕留めることしか眼中になかったようなところがあります。
なにより由々しきは、洋上補給の重要性を忘れてしまったことでしょう。

戦時物資を海運に依存する大日本帝国を窮乏に追い込んだのは、米軍の空母機動部隊よりも、潜水艦隊の働きによるところが大でした。
これこそ、山本個人の失態にとどまらず、太平洋戦争中に日本海軍の犯した最大の失策に付けこまれたゆえだったのです。



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大日本の負けたわけ2


その昔、『丸』という戦記雑誌がありました。
(いまでもあります? でも、雰囲気はずいぶん違うでしょう)

身内に復員者がいましたから、自宅の書架にはその『丸』のバックナンバーが揃ってたんです。
その家で育ったぼくは、幼少の頃からひとりでに、過ぎ去りし事象のかけらに触れる機会をもったのでした。

それで、古びた雑誌のページをめくるとね……。
惨敗した戦争をあつかう内容ですから、至るところ映画の場面でない、本物の戦死者の写真が載ってるわけで、目にするたび「うぎゃ〜〜!」とか震えておりました。
大空襲や玉砕戦を特集した号など、これでもかとばかりに死体画像がテンコ盛りになってたりして、年少者にはかなり恐ろしい本だった気がします。

そんな子供も成長していきます。
気が向いた号を抜き取っては拾い読みするうち、いつのまにか二次大戦の歴史については、一通りの予備知識が仕込まれていたのです。

『丸』という雑誌はそれ自体、戦後の日本人の戦争観を炙り出してるというか、そういう研究には格好の一次資料になり得るところがありまして。
この雑誌を読むと、日本人が東京裁判の判決の前に良い子でいたのは占領期間中の数年間だけだったんだなあってわかるんです。

戦争映画の紹介もしてますが、あくまで軍記マニアの視点からのもので、『戦場にかける橋』初公開時の号で、その結末を批判した映画評も読んだ覚えがあります。
あんな無理強いな悲劇で終わらせるんじゃなく、立派に橋を架けた英軍捕虜達の健闘を称えるだけで十分だったとボヤいてました。
デビッド・リーン監督に戦争友好映画を期待してるわけです。

そうそう。ロバート・テイラーがエノラ・ゲイの機長を演じた『決戦攻撃命令』の掲載広告など、原爆投下の内容は伏せたまま、あたかも血湧き肉躍る空戦映画であるかのような煽り文句がつけられてました。
(だまされて観に行った人はぶっ飛んだでしょうねえ)

雑誌の巻末では、戦時中に唄われた軍歌が数曲ずつ再録されてて、御丁寧に、父親を中心に親子で軍歌を合唱してる挿し絵が添えられ、「一家で唄おう」!
家族の団欒で軍歌を歌うって……どういう一家だよ、それ?
 いま思い出しても、すごい雑誌でした。


さて。いよいよ、本題に入ります。
この『丸』で、「どうすれば日本は戦争に勝てたか」を特集した号があったんです。
各界の専門家何十人もに意見を求め、それぞれの案を掲載したものが。
もう、そうそうたる顔ぶれだったと覚えています。
いろんな人がいろんな意見を出してました。

その中に、誰の発言だったでしょうか、「日本とドイツがインド洋で合流する作戦が唯一の勝機だった」というのがあったはずで、どういうわけか長い間、心に残っていたんです。
『なるほど。同盟国だったら一緒になって戦うのが筋だよな。でもどうして、そうしなかったんだろ?』
考えれば考えるほどわからなくなる疑問でした。

少年の頭脳を悩ませるまでもなく当たり前すぎる道理だし、現に、アメリカもイギリスもフランスも、ソヴィエトや中国までが、合同戦略のかたちで戦い、日独を打ち負かしたんですから。
日本とドイツはなぜ、一緒になって同じ戦場で戦わなかったんだろう?

一時は欧州の半分と東亜の大部分を席捲するところまでいった枢軸側が勝利を失った理由を解きあかす鍵は、そこにこそあったのです。


追記

山本五十六を擁護するあまり、「原爆が開発され、何をしても日本は負けた」と主張する者にいたっては噴飯ものでしかありません。
その論法で、彼ら山本カルトがいまだに信奉する非現実的な「短期急進戦術」にみずからトドメを刺していることに気付かないのでしょうか?



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大日本の負けたわけ


「最大の敗因はアメリカと戦ったこと」という答えはおいといて……。

ウヨ太
山本五十六は偉大な司令官だし、神風特攻隊も高潔な勇士ばかりだった。

日本軍が悪なもんか。
歴史は勝者によって書かれるんだぞ。
日本が勝ってれば、連合軍のほうが悪者だ。
あずさ
あいかわらず、頭のわるいこというのね。
だったら、日本は勝てる戦いすればよかったのよ。
なんで、そこに反省がなくて、国ほろぼしたダメ軍人や自滅戦法に憧れるの? 本末転倒じゃない?
ウヨ太
うよ〜〜っ! 「ダメ軍人」とか「自滅戦法」とか、御国のため戦った人達になんてこというんだろうね、反日は。
あずさ
だって、今度戦争があったら、戦うのはあなたなのよ。そこのところ、よく考えてほしいわ。


そうです。敗けた軍のやり方を繰り返しても始まりません。
次の戦争に是が非でも勝ちたいというなら、とりあえず、敗因を徹底的に分析するべきなのです。

(続きます)



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新しいブログ、つくりました♪

おんどり音頭
http://fine.ap.teacup.com/warandpeace/


実は罪悪感を覚えてました。
第二次大戦の話題をあつかうブログなのに、いつのまにかアベさんやウヨさんの悪口ばかりいうようになってしまい、看板に偽りありだったのが。

今後は、戦史とあまり関わりない、今の日本の右傾化に冷水かける内容の記事はこの「おんどり音頭」で公開し、遠慮なしに言葉の剣をふるわせてもらいますので、よろしく。
いらっしゃ〜い!

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