戦争を語るブログ

平和を愛し、いさかい好む

2014年04月

ああ無題

慰安婦制度についてどうやったら効果的に弁護できるか考えたことがある。
結局、第二次大戦での日本軍というものへの世界的通念が改まらないかぎり、どう手を尽くしても無理だと悟った。
では、どうやったら大戦時の日本軍への通念を改められるかといえば、これが絶望的な難題なのだ。

「酷い事例は目立ったにせよ基本的に、慰安婦は兵隊に準じる扱いだった」ことがわかってもらいたくても、そうやって擁護する日本軍自体が組織的に奴隷制度と変わらぬほど酷いものだったのは否定できないんだから。
日本兵がちっとも大事にされないのに、慰安婦がそれより大事にされたと思われるわけがない!

そう、日本軍は奴隷兵だった。死ねと命じられれば、その通りに遂行する。欧米の人権意識からすれば、これが奴隷でなくてなんだろうか。彼らの目に日本軍は、極限まで特異的な集団に見える。
慰安婦制度についても、「あの軍隊ならばどんな酷い真似だってやる」と決め付けた頭でかかってくるわけだ。さればこそ、「14万の朝鮮人慰安婦が死んだ」というぶっ飛んだ話でも疑いもせずに受け入れられてしまう。

(中略)


戦地で多くの日本兵が幸福ならざる状況におかれたように、多くの慰安婦もまた幸福から程遠い境遇だった。高級将校の専属となった慰安婦で一財産築いた者もいたらしいが、大多数の慰安婦がそれほどの強運に恵まれたわけでないのは、大多数の日本兵が武運長久に恵まれることなく終わったのと同じである。

ほんとうに少数の例外をあげつらい、それを根拠に「慰安婦は高給取りだった」というのは、東条英機や山本五十六が高給取りだったから日本兵はみんな高給取りだったと言うのと同じほど馬鹿げている。




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インドネシア独立戦争に日本軍が協力した事実

ネット右翼って、終戦後インドネシアに居残ってオランダ軍と戦った日本兵のおかげでかの国の独立が達成されたと得意げに吹聴しますよね。

たしかに父の部隊でも、わざわざ脱走して独立運動に加わった猛者がいたようですが、そういうのはあくまで少数者にすぎず、どちらかといえば変わり者扱いでした。
(『ビルマの竪琴』の水島のようなもので)
言うまでもないですが、自分の意思で軍から離れた者の功績を軍の名誉にはできません。

実は、インドネシアで降伏した日本軍はその従順ぶりを見込まれ、独立運動の弾圧にオランダ軍が出動しガラ空きになった地域での治安維持を、オランダ軍の代わりに受け持たされました。そうやってオランダ側に協力した日本兵のほうがずっと多かったのが現実です。

そのかぎりでは、日本軍はオランダ王国の植民地を侵略はしたが、戦後に後方での保安に貢献することで罪滅ぼしはしたと釈明できるかもしれません。
実際、日本軍の捕虜がオランダの植民地政府に協力しなかったら、オランダ軍がやりづらくなった分、インドネシア独立はもっと速やかに達成されていたでしょう。




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無題

世界が日本の慰安婦制度をどう見ているかは、1995年のクワラスワミ報告と1998年のマクドゥーガル報告を読むといい。まず、ここから始めないと慰安婦問題での決着点は永久に見えてこない。なぜなら、これら両報告書にみられる認識こそが慰安婦問題で反論する者のむきあう現実なのだから。

これらの報告書には事実誤認が多い、と訂正を求めることは可能である。
しかし、誰がどんなやり方で?
あきらかにアジア太平洋戦争での日本軍の役割を賛美するような精神状態の人が「日本軍はこんな酷い軍隊ではない」と国連に文句をつけても、受け入れられることはないだろう。

したがって、「なでしこアクション」のように特殊な団体による過激なメール攻勢では認識の変化にまったく影響をもたらさない。むしろ、はっきりと逆効果である。
では、あの戦争での日本の非を認め、慰安婦制度についても深く恥じているような人が抗議しても効き目がないのだろうか?

有名な話だが。
クワラスワミ報告の作成時、慰安婦問題研究の第一人者たる吉見義明博士が「吉田清治氏の証言は信憑性に疑問があるので採用しないように」と手紙を送ったにもかかわらず、忠告は退けられ採用されてしまったという経緯がある。
そう、吉見義明博士の忠告でさえもだ。

マクドゥーガル報告でも、荒船清十郎の証言をもとにした「14万5000人の朝鮮人性奴隷が死んだ」との箇所があり、すなわち報告の作成者がこれほど荒唐無稽な話をなんの疑いもなく信じてしまったことを物語っている。

素直に驚いてほしい。それくらい日本軍に対するマイナー・イメージには固定的で根深いものがあるのだ。

「あの暴虐な軍隊ならどんな酷い真似だってやるだろう」

これが海外での基本認識で、とりわけ男尊女卑で悪名高い日本の男達の戦地での女性の扱いが欧米人に劣らず紳士的だったと思う者などいない。




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