戦争を語るブログ

平和を愛し、いさかい好む

2014年05月

産経新聞というネット右翼

産経のネット記事だけど。なんだろう、このネトウヨみたいにとち狂った屁理屈は?



韓国がおびえるオーストリア正史 戦争責任すり抜けられた理由
(Sankei Biz)
http://www.sankeibiz.jp/express/news/140518/exd1405180045001-n1.htm



あの戦争での日本と韓国の関係をドイツとオーストリアにたとえれば、「韓国は被害国」の嘘があらわとなり韓国がおびえる……。
記事を書いた人の脳内ではそういうことらしいが、韓国にはぜんぜん脅える理由がない。
(どこかの国に脅されて 政府幕僚が「日韓協約」に調印させられた事実ならあったようだが)

記事中では、「伊藤博文が韓国併合に反対だった」というあの使い古されたトリックまで持ち出しており、およそ噴飯するしかない水準だ。
伊藤は、「併合」という露骨なかたちで領土欲を示せば、反発した欧米列強が三国干渉時のように介入してくるのではと恐れ、「保護国化」という見せかけのもとで日本の韓国への実質的な支配権を強めていっただけなのに。

ちなみに。
伊藤の意を継いだ明治政府は朝鮮を植民地とするために、欧米列強と取り引きした。 米国にフィリピン、フランスにインドシナ、大英帝国にインド、それぞれの植民地権益を認めるのと引き替えで摩擦を起こさずに韓国併合を了承してもらったのである。
これが、「白人からアジアを解放した」国が実際にしたことだ。
サンケイの記事ではネット右翼流の願望が全開するばかりで、そういう事実にはまるで触れられていないようだが。

だいたい、どう考えても日本帝国支配下の韓国の立場はチェコにずっと近い。
そう。ミュンヘン協定での列強の承認のもと、ナチドイツに併合されたチェコスロバキア。

しかし、いくらミュンヘン会談でヒトラーがチェコを併呑するのを列強が認めたからといって。今日、ナチの側に立ってチェコ併合の正当性を言い張る者はいないし、まして戦争責任をチェコスロバキアも負うべきなどと無茶な論法を繰りだす者もいない。
チェコには最大級の兵器工場があり、そういう意味ではヒトラーの戦争への協力者であり貢献者なわけだが、間違ってもチェコスロバキアを加害国だと思う者はいない。

ところが、さすがサンケイ。大日本帝国が征服した国を大日本帝国の侵略行為の共犯にしようとは、なんというモラルの欠如! 道理もヘチマもあったもんじゃない。

そもそも韓国だけやっつけて、世界中の大日本帝国に対する評価が変わるものだろうか。
韓国が日本の右傾化をいちばん厳しく非難するのは事実だが、そうした韓国の「反日活動」のせいで第二次大戦での日本が悪役とされるようになったわけではない。

実際に国際社会の前に侵略をおこなったから侵略国として歴史に記されるので、これは変えようがないのだからサンケイ流の「韓国さえ潰せば大日本帝国の名誉が回復できる」は本末転倒きわまりない。
大日本帝国の名誉の失墜は大日本帝国自体の失策によるもので、今の日本人が帝国時代の歴史を自慢できなくて悔しければ、そうしたことでのツケを我々に負わせてきた大日本帝国を責めるべきなのだ。そして同じ真似を二度と繰り返さぬようにするのが本筋であり、サンケイの韓国憎しやは八つ当たり以外のなにものでもなかろう。

ヒトラーやスターリン、ムッソリーニの評価がもはや確定したのとおなじで、「アジア解放のため戦った」などと日本でさえキチガイしか受け入れない妄想が国際社会の共有認識になるのは未来永劫ありえない。
まあバカウヨにとっての「国際社会」って、テキサス親父と李登輝がすべてなんだろうけど。

とりあえずアメリカ合衆国、イギリス連邦、ロシア、中国、カナダ、オーストラリアやニュージーランド、それからフランス、オランダ等西欧諸国。これらの地域でのアジア太平洋戦争への認識は、南北戦争への評価と同じで百年たっても変わるまい。





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帝都爆撃敢行ドゥーリットル爆撃隊の生き残りに米議会勲章

1942年に帝都空襲を敢行したドゥーリットル爆撃隊の生き残りが受勲されるという。
なんで今更とも思うが。

米国、日本本土の空襲部隊に勲章 議会で法案可決

太平洋戦争で、米軍初の日本本土攻撃となった「ドゥーリトル空襲」に加わった元兵士に対し、米最高勲章の一つ「議会金メダル」を授与する法案が20日、上院で可決された。下院でも既に可決されており、オバマ大統領の署名で成立する。

 ドゥーリトル中佐が指揮した空襲は、旧日本軍による真珠湾攻撃から4カ月後の1942年4月18日に実行。米国では対日戦争の局面転換につながる象徴的な攻撃として認識されている。

 米空軍博物館によると、空襲は東京、名古屋、神戸などが標的とされ「日本国民に恐怖をもたらし、本土防衛の必要性を知らしめた」と結論付けている。
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014052101000807.html




米国映画『東京上空30秒』(1945)での日本本土爆撃





これは戦時下で作られた戦意高揚映画で、監督は、『西部戦線異状なし』のルイス・マイルストン。
ラストでは中国人が、「日本を爆撃してくださり、ありがとうございました」と爆撃隊員に感謝を述べる。
しかし、これだけ規模が大きく精度の高いミニチュアワークは、今でも日本映画には不可能だろう。



いまだに多くの日本人が、だまし討ちだった真珠湾奇襲を「快挙」として受け取っている事実と照らせば、ドゥーリットル爆撃隊の東京空襲はアメリカ人にとってまぎれもない「大快挙」にほかならない。
真珠湾攻撃は和平交渉をよそおった裏で隠密に仕組まれたが、ドゥーリットル爆撃は交戦下、日本の征圧する海域を突っ切っての堂々たる遠征によっておこなわれた。

今回の受勲を、大戦初期に数多の困難を押して敢行したドゥーリットル爆撃隊に限定し、無差別殺戮の様相を帯びる後年の東京大空襲や原爆投下など大規模爆撃には適用しなかったところが肝だと思う。
それはオバマ大統領が来日時、靖国神社を避け、明治神宮を訪れた件を想起させる。

しかし今回は菅官房長官、「遺憾である」とか言わないんだよな(笑)。
中国で安重根記念館が出来たときは不快感まる出しだったくせに。





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奴隷兵、怒る

「日本兵が奴隷兵だった」と言うと怒る人がいる。
「強制ではない。戦時中の人はみなが自分の意思で、御国のためを思い、戦って死んだ」というわけだ。

実際、そのとおりだったと思う。皇国の臣民は表向きは悦んで奉仕した。そうやって自発的に身を投げ出すからこそ、まさに奴隷なのである。
だいたい当時の人が自分の境遇をどう感じていたかというのはあまり意味がない。

アメリカ南部の黒人奴隷も南北戦争までは、自分たちの身分を当たり前のものとして受け入れていた。奴隷の暮らしは悪いものではない。『アンクル・トムの小屋』で描かれたのは嘘っぱちだ。裕福な屋敷に仕える黒人などは他家の貧乏白人を馬鹿にしたし、奴隷解放のため戦う北軍をヤンキーと罵りさえした。

だからといって南北戦争への史的認識が変わるわけじゃないし、今日そうしたことから南部の奴隷制度が正しいものだったと考える者は誰もいない。
日本の軍制度についても同様なのだが、どうしたわけか日本人の間ではいまだに「温情的だった」という勘違いがまかり通ったりもする。

兵隊は訓練で人を成型したものなので個々の身では人情や思いやりを示すのは当然にせよ、大日本帝国の軍制度については南部の奴隷制度以上に温情的なものではなかったのが実情なのである。
まあ、いまなお精神構造が奴隷のままな人は旧時代の価値観でしか物事を見られないので致し方なかろう。





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従軍慰安婦って、どのくらいの人数だったの?

――従軍慰安婦って、どのくらいの人数だったの?
――こう言えばわかるかな。御国のため戦地に行くのを承諾した日本の娼婦だけでは足りず、朝鮮半島から連れてきたり中国や南方の戦地で徴用しなければならなかったほどの大人数だって。
――どうして、そんなに大勢必要だったわけ?
――戦地に送り込まれた日本兵がそれだけ大勢いたからだよ。何百万という数の男だ。
――なんで日本軍には慰安婦制度がなければならなかったの?
――自称国民に選ばれた人も言ってただろ。「銃弾が雨嵐のごとく飛びかう中で精神的に高ぶった集団を休息させるには、慰安婦制度が必要」だって。
――ふーん。誰だっけ?
――でも、それは日本軍だけの話でね。英軍や米軍では当時から、能うかぎり将兵を「銃弾が雨嵐のごとく飛びかう」ような状況におかずに済ませる作戦の立案に心を砕いていたわけで、銃剣かまえて機関銃の前に突撃した日本軍とは用兵思想からして大違いだ。
そもそも、アメリカやイギリスでそんな制度を作ったりしたら、女性の有権者が大騒ぎして大変だっただろう。
日本軍はそういう、世界の中でも特異な軍隊。慰安婦制度はその日本軍特有のものだったんだよ。
――だから、はじめから色眼鏡で見られるんだ。




「戦時下の性的暴力は起こっても仕方のないことだから起こるのではなく、
国際社会が容認しているから起こる」
(アンジェリーナ・ジョリー)





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