慰安婦像で話題のグレンデール市。
在米日本人団体が慰安婦の少女像を撤去するよう提訴したことに反発、ついに本物の日系人が同市議会で像撤去への異議を唱えたという記事。
http://www.asahi.com/articles/ASG2V4QB5G2VUHBI012.html

まったくややこしいので、説明が必要ですね.
まず「歴史の真実を求める世界連合会」という在米日本人による団体が、「近隣で暮らす日本人の評判が悪くなり日米関係にも悪影響が出るから、トラブルの元である慰安婦像を撤去してもらいたい」と、市に対して訴えを起こしたわけです。
とにかく、日本ではこう報道されてると思います。
しかし。
「日系人が訴えた」というのはほぼ偽りで、実際には日本の右翼団体が裏で(いや公然と)糸を引き、「日系人団体」なるものに、自分たちの意思を代弁させているのが実情。
(ちょうど、あのテキサス親父と似たようなもんです。姿はアメリカ人、言うことは日本の右翼そのまんま)
これに対して、本物の日系人、つまり日本人を先祖に持つがアメリカの価値観を具現した合衆国市民らが立ち上がり、慰安婦像の擁護するためにグレンデールの市議会で次々と答弁をおこなったという次第。

これでも、まだ説明不足でしょうか? 全貌がつかめない?
まあ、いいや。先に進ませてもらいます。

ところで。
慰安婦像撤去の訴訟を起こした在米日本人って、どんな人たちなんだろう?
はい、これが。
「歴史の真実を求める世界連合会」という、名称からしていかにも怪しげな組織。


「歴史の真実を求める世界連合会」のサイト
http://gahtjp.org/


おわかりになりましたか?
「日系米国人」どころか、日本の宗教系右翼そのもの。
いやしくも「世界連合会」を名乗りながら、何故スローガンが「日本の正しい姿を取り戻す」だったり「日本国の名誉を守るために」だったりするんだか。ほんと、お笑い種ですわ。

「歴史の真実を求める世界連合会」の正体。
あきらかに日本の右翼が手を回し、最近アメリカに移り住んだような日本人をかき集めて急ごしらえしたというのが本当のところでしょう。
もちろん、平均的な日系合衆国市民の声を代弁するものではありません。

それもそのはず。
案の定、裏には「つくる会」の藤岡信勝や「なでしこアクション」の山本優美子らがいる。
ようするに、悪名高い「歴史事実委員会」の別働隊みたいなものではないかと察せられます。

この日本発の極右団体「歴史の真実を求める世界連合会」が訴訟を起こした理由に対し、本物の日系人らの主張を突き合わせてみると面白い。



カリフォルニア看護師協会に勤める日系米国人デビッド・モンカワさん(62)。
「(慰安婦の)像が日米同盟を脅かすと主張するが、ホロコースト博物館がドイツとの友好関係の妨げとなったり、アルメニア人虐殺の碑がトルコとの同盟を危うくしたりするだろうか」

これぞ正論。

米国の白人男性。グレンデール市の慰安婦像について。
「これは日本対韓国の像ではなく、戦時中に辱めを受けた全女性の像だ。今日の日本がひどい国だという意味ではない」

これも正論。

戦時中、強制収容所に入れられたロサンゼルスの日系4世フィル・シゲクニさん(79)。
「強制収容を米政府が謝罪した時、私は生まれ変わった気持ちになった。日本政府も米政府と同じ態度をとってほしい」

同感。
この件で、合衆国の評価が落ちたり、日本にいる米国人の子供が苛められたりしましたか?



やはりというか、偽物に対する本物の違いが歴然とするものです。なんといっても「歴史の真実を求める世界連合会」のほうは、デモクラシー精神を体現しておりません。
そう、デモクラシー精神。
慰安婦問題でなにが重要かと言われれば、まさしくこのデモクラシー精神であり、この精神を喪失した主張はデモクラシーの国では共感などされないのです。


おっと。
「デモクラシー精神って何よ?」と鼻でせせら笑うような人には、どう説明してもわからないと思われるので説明もいたしません。






関連リンク

グレンデール市に見る、日韓の対立ではなく人権の確立としての従軍慰安婦問題
(法華狼の日記)
http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20140311/1394582047





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