戦争を語るブログ

平和を愛し、いさかい好む

第二次世界大戦

戦時下のオードリー

1942年、13歳当時のオードリー・ヘップバーン(むろんデビュー前)。
この頃、彼女が暮らしたオランダはナチスの占領下にあった。生活は苦しく、菜っ葉ばっかり食ってたという。



母方の親族は対独闘争に協力。
捕まって処刑されたり強制収容所に送られたりで散々な目に遭ったのが何人もいる。
二年後、連合軍によるオランダ解放作戦の時には、オードリーもドイツ兵の監視をくぐって使い走りを務めたとされる。
ちなみに彼女の家があったのは、『遠すぎた橋』で有名なあのアーネム(アルンヘム、アーンエム)だ。
こうした過去もあり、70年代に『遠すぎた橋』が映画化されたとき連合軍負傷兵を看護するオランダ女性の役で出演依頼を受けるが、ギャラの問題で合意に至らなかった。
残念な気がする。





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帝都爆撃敢行ドゥーリットル爆撃隊の生き残りに米議会勲章

1942年に帝都空襲を敢行したドゥーリットル爆撃隊の生き残りが受勲されるという。
なんで今更とも思うが。

米国、日本本土の空襲部隊に勲章 議会で法案可決

太平洋戦争で、米軍初の日本本土攻撃となった「ドゥーリトル空襲」に加わった元兵士に対し、米最高勲章の一つ「議会金メダル」を授与する法案が20日、上院で可決された。下院でも既に可決されており、オバマ大統領の署名で成立する。

 ドゥーリトル中佐が指揮した空襲は、旧日本軍による真珠湾攻撃から4カ月後の1942年4月18日に実行。米国では対日戦争の局面転換につながる象徴的な攻撃として認識されている。

 米空軍博物館によると、空襲は東京、名古屋、神戸などが標的とされ「日本国民に恐怖をもたらし、本土防衛の必要性を知らしめた」と結論付けている。
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014052101000807.html




米国映画『東京上空30秒』(1945)での日本本土爆撃





これは戦時下で作られた戦意高揚映画で、監督は、『西部戦線異状なし』のルイス・マイルストン。
ラストでは中国人が、「日本を爆撃してくださり、ありがとうございました」と爆撃隊員に感謝を述べる。
しかし、これだけ規模が大きく精度の高いミニチュアワークは、今でも日本映画には不可能だろう。



いまだに多くの日本人が、だまし討ちだった真珠湾奇襲を「快挙」として受け取っている事実と照らせば、ドゥーリットル爆撃隊の東京空襲はアメリカ人にとってまぎれもない「大快挙」にほかならない。
真珠湾攻撃は和平交渉をよそおった裏で隠密に仕組まれたが、ドゥーリットル爆撃は交戦下、日本の征圧する海域を突っ切っての堂々たる遠征によっておこなわれた。

今回の受勲を、大戦初期に数多の困難を押して敢行したドゥーリットル爆撃隊に限定し、無差別殺戮の様相を帯びる後年の東京大空襲や原爆投下など大規模爆撃には適用しなかったところが肝だと思う。
それはオバマ大統領が来日時、靖国神社を避け、明治神宮を訪れた件を想起させる。

しかし今回は菅官房長官、「遺憾である」とか言わないんだよな(笑)。
中国で安重根記念館が出来たときは不快感まる出しだったくせに。





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奴隷兵、怒る

「日本兵が奴隷兵だった」と言うと怒る人がいる。
「強制ではない。戦時中の人はみなが自分の意思で、御国のためを思い、戦って死んだ」というわけだ。

実際、そのとおりだったと思う。皇国の臣民は表向きは悦んで奉仕した。そうやって自発的に身を投げ出すからこそ、まさに奴隷なのである。
だいたい当時の人が自分の境遇をどう感じていたかというのはあまり意味がない。

アメリカ南部の黒人奴隷も南北戦争までは、自分たちの身分を当たり前のものとして受け入れていた。奴隷の暮らしは悪いものではない。『アンクル・トムの小屋』で描かれたのは嘘っぱちだ。裕福な屋敷に仕える黒人などは他家の貧乏白人を馬鹿にしたし、奴隷解放のため戦う北軍をヤンキーと罵りさえした。

だからといって南北戦争への史的認識が変わるわけじゃないし、今日そうしたことから南部の奴隷制度が正しいものだったと考える者は誰もいない。
日本の軍制度についても同様なのだが、どうしたわけか日本人の間ではいまだに「温情的だった」という勘違いがまかり通ったりもする。

兵隊は訓練で人を成型したものなので個々の身では人情や思いやりを示すのは当然にせよ、大日本帝国の軍制度については南部の奴隷制度以上に温情的なものではなかったのが実情なのである。
まあ、いまなお精神構造が奴隷のままな人は旧時代の価値観でしか物事を見られないので致し方なかろう。





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インドネシア独立戦争に日本軍が協力した事実

ネット右翼って、終戦後インドネシアに居残ってオランダ軍と戦った日本兵のおかげでかの国の独立が達成されたと得意げに吹聴しますよね。

たしかに父の部隊でも、わざわざ脱走して独立運動に加わった猛者がいたようですが、そういうのはあくまで少数者にすぎず、どちらかといえば変わり者扱いでした。
(『ビルマの竪琴』の水島のようなもので)
言うまでもないですが、自分の意思で軍から離れた者の功績を軍の名誉にはできません。

実は、インドネシアで降伏した日本軍はその従順ぶりを見込まれ、独立運動の弾圧にオランダ軍が出動しガラ空きになった地域での治安維持を、オランダ軍の代わりに受け持たされました。そうやってオランダ側に協力した日本兵のほうがずっと多かったのが現実です。

そのかぎりでは、日本軍はオランダ王国の植民地を侵略はしたが、戦後に後方での保安に貢献することで罪滅ぼしはしたと釈明できるかもしれません。
実際、日本軍の捕虜がオランダの植民地政府に協力しなかったら、オランダ軍がやりづらくなった分、インドネシア独立はもっと速やかに達成されていたでしょう。




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「特攻隊はテロリストと違う」と言い張るゼロリスト

『パッチギ』を撮った井筒和幸が映画『永遠のゼロ』を「観たことを記憶ゼロにしたい」とボロ糞に貶したところ、原作者の百田尚樹が「そのまま記憶をゼロにして、何も喋るなよ」と返したということで。
失礼な話だと思う。
井筒監督は映画を見たとおりに評価しただけなのだから、出来が悪いと言われて不快ぶるなら映画化などさせなければよいのである。

井筒監督といえば何年か前、石原慎太郎が製作したこれも特攻隊の映画『俺は、君のためにこそ死ににいく』をボロ糞に貶してたっけ。この時は、「見もせずに貶してる」と言い返されたわけで。『永遠のゼロ』の場合ちゃんと見てから貶したのだから、そこは評価すべきだと思う。

ちなみに石原慎太郎版の特攻隊映画は興行的に大コケだった。特攻隊を描いた映画だから『永遠のゼロ』がヒットしたわけではないということになる。







ところで。
特攻隊の生き残り老人が「神風」を自爆テロだと言われ、「自爆テロと一緒にすな。非戦闘員を標的にしなかった」と憤激したという逸話を読んだ(本当の話かどうかはわからない)。
何が何でも日本の特攻隊員の名誉を守ろうという意気込みに満ちた、もっともらしい屁理屈ではある。

しかし一体、どんな理由から憤激するのか?

そもそも、「非戦闘員を標的にしなかった」という日本軍の特攻戦術とは何だったのか? それこそ非戦闘員と変わらぬ年令の若者たちに、爆弾抱えた飛行機を操縦させ標的に突っ込ませる行為だったはずだ。






それ以前に――。



この当然の疑問がなおざりにされている気がする。
逆に言えば、なぜ日本の特攻兵は今日の自爆テロと同じ真似をしなければならなかったのか?

阿川弘之によれば神風突撃が採用されたのは、通常爆撃だと投下弾の命中率が低い割に撃墜される率は高い。それだったらいっそ体当たりさせてしまえ、そのほうが命中率も上がるはずだという「海軍流の合理主義」によるものらしいが、当時の海軍の精神状態がよくわかる言い訳ではないか。

神風特攻隊とはいわば、国民を「人間爆弾」として敵に投げつける大日本帝国による「国家テロ」だったのである。この根本的な事実を理解すれば、怒りをぶつける相手は明快となる。
くだんの老人が実在するとしたら、そして男としての矜持が残っているならば、自分たちの命をそのように扱った大日本帝国という国体に向かって抗議すべきではないだろうか。

散文的に述べれば、国家は国民生活のための道具にすぎないのであり、国民が国家の道具として扱われた時代を、どんなかたちであれ美化してはならないと思う。





(AFP/NEWSTEAM)

2010年、何十人もを巻き添えにしたモスクワ地下鉄自爆テロの実行犯は、17歳の少女だった。
一緒に写っているのは夫であり、その前年に死亡したイスラム武装勢力の戦闘員。
未亡人になった彼女は彼の仇を討とうと自爆テロに志願した。





「ゼロリスト」という言葉をいま、思い付いた。

実際は、人命を軽視し相手方に恐怖をあたえるテロ攻撃そのものだった神風攻撃による日本側犠牲者を、テロリストとおなじに扱われるのを断固として許さないという人たちをさす言葉。
神風特攻隊を自爆テロとは異なる、なにか神聖なものとして差別化せずにいられない人たちのことだ。

国のために命をなげだす行為は、当時は尊い行為と思われた。
今でさえ最高のモラルに属する行為として讃えられもする。
(ハリウッド映画では、「命を粗末にする馬鹿者め」で片付けられる場合が多いが)

あきらかに日本のカミカゼの影響を受け、世界各地でおこなわれる自爆テロを、神風を誇りに思うのとは裏腹で「特攻とは別物」と忌むべきもののように遠ざけ、自爆犯が志願する動機を「狂信」で片付けようとするネット右翼の、特攻隊員だけを特別視しようとする態度。
そこには他の場面でも見せる彼らネット右翼の下劣をきわめた人間としてのあさましさの極限を超え、おぞましさすら感じさせるのである。

さて、余談だ。
祖国を守ろうと命を捨てた日本の特攻隊員は現在でも世界中からその勇気を称揚されているという。
ぼくではない、ネット右翼が言うことだ。
フィリピン軍の高官が日本のカミカゼ攻撃を称賛したという話まであるそうだ。
ネット右翼はそう言っている。

百歩譲って、それが実話だったとして。
ではフィリピン軍が日本軍をみならい、自軍の将兵に爆弾抱えた死を命じるかといえば、そんな真似したら反乱が起こるに違いない。
フィリピン軍の神風礼賛は、日本の援助を取り付けようと話を合わせるための「おもてなし」だったというのが本当のところだろう。
日本から来た右翼系の賓客に対し、「あいつらにはああ言えば悦ぶ」式に表される外交辞令と本音とは違うということだ。

最後に。
「カミカゼを自爆テロに例えるとはテロリストへの冒涜だ。自爆テロは迫害や圧制への命懸けの抵抗だが、日本軍の特攻は侵略国の悪あがきに過ぎなかった」という見方もあるのだと付け足しておこう。
非常にうがっている。




関連リンク

自爆テロと特攻・真珠湾攻撃
(鳥飼行博研究室)
http://www.geocities.jp/torikai007/war/terror.html

「自爆テロやると地獄に堕ちる」
(当ブログ過去記事)
http://blog.livedoor.jp/manfor/archives/51452730.html





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なぜ日本人はアンネ・フランクに魅せられる?

イスラエルの英字新聞「ハーレツ(HAARETZ)」紙から。
長めの記事だし英文なので、すべてを引用するわけにいきませんが。
とりあえず勘所だけ拾い出してみるならば。


Why are the Japanese so fascinated with Anne Frank?

For many Europeans, Anne Frank is a potent symbol of the Holocaust and the dangers of racism. But the Japanese people tend to connect to her story for fundamentally different reasons.


「なぜ日本人はアンネ・フランクに魅せられるのか?」
http://www.haaretz.com/jewish-world/jewish-world-news/1.569938
欧州でのアンネ・フランクは、ユダヤ人迫害と差別主義による脅威の強力なシンボルだ。しかし日本人は、根本的に異なる理由から彼女の物語に接する傾向がある。







“Anne Frank is a powerful symbol for peace in Japan,” Otsuka said. “That’s why her story resonates with so many Japanese, who have suffered the horrors of war.”


つまり日本人は、アンネ・フランクの物語を「戦争がもたらす恐怖」のシンボルとして受け止めているというわけです。


“The Anne Frank-Japan connection is based on a kinship of victims,” Lewkowicz said. “The Japanese perceive themselves as such because of the atomic bombs dropped on Hiroshima and Nagasaki. They don’t think of the countless Anne Franks their troops created in Korea and China during the same years,”

In Korea, Japanese troops organized the rape of thousands of enslaved Korean women who were known as “comfort women.” They also perpetrated mass killings of Chinese civilians.


広島や長崎で戦争の究極的災禍をこうむった自分たちの立場をユダヤ人とおなじにとらえ、大戦の被害者としてアンネに共感している。その反面、同時期に日本が中国などでおこなった暴虐、日本軍によって無数の「アンネ・フランク」が造りだされた事実には目を向けなかったと「ハーレツ」紙は指摘します。

卓見です。




当ブログ関連記事

やはり被害者でいたがる日本人
(2007年07月01日)
http://blog.livedoor.jp/manfor/archives/50970348.html






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ふわふわ、どどーん!

ふわふわ どどーん
風船 爆弾


戦果というか被害が僅少だったため、語られることの少ない風船爆弾。
戦時中、日本がおこなった、気球の群れを気流に乗せ、大洋を超えさせての北米大陸無差別爆撃。

固定した攻撃目標を狙うのでなく、敵国内に混乱をもたらすことだけが目的です。

発射したのが9300発。
それで成し遂げたのは、民間人数名殺傷という巨大な戦果。
なんとも哀しい大作戦でした。


第2次大戦中に日本軍が使用した風船爆弾


【5月2日 AFP】米陸軍が公開した、第2次大戦中に日本軍が使用した風船爆弾の写真。1945年1月10日にカリフォルニア(California)州アルトゥラス(Alturas)西方で米海軍の航空機によって落とされたものを、同州にある海軍航空基地で膨らませて撮影した。

 風船爆弾は第2次大戦中に日本軍が考案した爆弾の一種で、直径約10メートル、和紙でできている。大気高層のジェット気流に乗せて約8000キロの距離を飛び北太平洋を横断してアメリカ本土を攻撃した。この爆弾を米国の太平洋沿岸北西部の森林地帯で爆発させて大規模な山火事を発生させ、太平洋戦線の米軍兵力の一部を本土の消火活動に向けさせることを狙っていた。

 1945年3月5日、オレゴン(Oregon)州の森に落ちた風船爆弾を自分たちのキャンプに運ぼうとしていた日曜学校の生徒5人とキリスト教聖職者の妻が爆死した。これは第2次世界大戦中にアメリカ本土で風船爆弾軍によって唯一、死者がでた事例とされている。この悲劇をきっかけに風船爆弾の存在が米国民に知られるようになったが、日本側が戦果を確認してさらに爆弾を送り込まないよう、米政府は風船爆弾について厳重な報道管制を敷いた。

 戦後、風船爆弾による犠牲者の遺族には特別見舞金が支給された。(c)AFP


(AFPBB News/2009年05月02日)
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2598803/4096743




こうして米本土に到達した風船爆弾は一千発に達するとされています。
(画像は、「ノブの日記」より転載)






風船爆弾の製造には、全国で大勢の女学生が動員されました。
都内では日劇や東京宝塚、両国国技館などが作業所に使われました。





とにかく、風船の落下したところどこででも爆発させ、火災をおこす。
この作戦の非人道性は、東京大空襲やドイツのV兵器作戦ほどには話題になっていません。
日本軍がアジア太平洋の全戦域でみせた日本軍らしさにくらべれば霞んでしまうからだと思うのですが、だからといって忘れ去ってしまえるものではないでしょう。
現に、このニュースはアメリカ側からもたらされています。

それにしても、なんて無駄なことしたんでしょう。
こんな奇天烈なものを9000発も製造するなんて。
それだけの手間暇で、どうせだったら機雷を造って海に流せばよかったのに。
カミカゼも酷いけど、空ばかり見上げ、海のことを忘れてしまった戦争の愚かしさを象徴する兵器です。





日本軍は他にも、いろいろやっていたようです。




関連リンク

風船爆弾 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E8%88%B9%E7%88%86%E5%BC%BE




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小野田少尉と真実を把握すること

フィリピン・ルバング島のジャングルで、太平洋戦争終了後も29年間、潜伏し、生還した元陸軍少尉の小野田寛郎さん(91)が16日、都内の病院で肺炎のため死去。
(朝日新聞デジタル)
http://www.asahi.com/articles/ASG1K2W9RG1KPXLB119.html



小野田寛郎さんが死んだ。
投降を拒んで終戦後もずっと日本兵であり続け、「敵地」の密林に30年も潜んだ果て、1974年にようやく武器を捨てた人。

誰もが、その気力と体力に驚嘆しながらも、人生の男盛りをこんなかたちで棒に振ってしまった悲運に同情したものだ。
みんな戦争が悪いんや。
多くの人がその合言葉で片付けようとした。

しかしおなじ状況におかれた元日本兵でも、グアム島に28年潜んだ横井庄一さんのほうは「わしゃ、損した」と本音を打ち明けたものだが、小野田さんはあの「日本会議」に属し、慰安婦の悲劇を否定するなど最後までウルトラ右翼だったという罠がある。

小野田寛郎を戦争の犠牲者ととるか、功労者ととるか。
(もっとも軍人としての彼は「任務」に従い続けただけで、戦果らしきものはあまり挙げていない)
正しい情報をつかんでいないと人はとんでもない真似をするという、今に通用する見本にはなるかもしれない。

いや。
一兵卒の横井さんと異なり、小野田さんはかの陸軍中野学校で特殊訓練を受けた情報将校だった。
孤島の密林で生き残る術には長けていたにもかかわらず30年間も外部の実情を把握できないとあっては、中野学校卒業生の情報収集能力はその程度だったかということになってしまう。
正しい情報をつかまなかったというより、正しい情報だと認められなかった可能性が強い。



(本当に命を賭けなければいけないと必死になった瞬間、)あたりが急に明るく鮮明に見えるようになったという。
「夕闇が迫っているのに、まるで昼間のような明るさになりました。そして、遠くに見える木の葉の表面に浮かぶ1つ1つの脈まではっきり認識することができました。そうなると、はるか先にいる敵兵の動きも手に取るように分かります。それこそ、相手が射撃をする直前にサッと身をかわして銃弾を避けることさえできると思いました」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E9%87%8E%E7%94%B0%E5%AF%9B%E9%83%8E#.E3.81.9D.E3.81.AE.E4.BB.96.E3.82.A8.E3.83.94.E3.82.BD.E3.83.BC.E3.83.89


小野田さん自身、こういうオカルトめいたことを語っているのだが、それほど人間離れした能力を発揮できながら自分の戦いがいかに世界の現実から舞い上がったものかまでは認知できなかったわけだ。

小野田少尉にとっての真実は、潜伏活動に終止符を打つことによってようやく目の前に姿をあらわした。なんのことはない、隠れていた密林から出てくれば済むことだった。みずからを情報から隔絶する孤島の密林の中に追い込んでいたのだから致し方なしであろう。

今の日本で同じような状況に身をおいた連中がいる。
ネット右翼だ。
インターネットという居ながらにして世界とつながったツールを与えられながら個々の身では世界と交わらず、巨大掲示板2ちゃんねるという踏み込んだ者を真実から遮断してしまう、いわば情報の密林の中に集団で群れている。そうやって、2ちゃんねるや2ちゃんねるの傀儡4chanで、ひたすら自分をあまやかした夢、世界中が日本に感嘆し日本人を応援するという内容の夢に溺れている有様だ。

心身ともに鍛え抜かれ決死の覚悟で生きた小野田少尉とは雲泥の差があるにせよ、隔絶された特殊な状況の中にあることは変わらない。
小野田さん自身、それを敏感に感じ取ったのかもしれない。晩年は「自然塾」というものを開講、青少年にサバイバルの技を伝授することをはじめた。やはり無為に引きこもっていたとは思われたくなかったのだ。

しかし彼は密林から脱しても、認識を変えず、その主張はネット右翼の思い込みをおそろしいまでに地でいったものとなっている。

「靖国の英霊に対して、心ならずも戦死されたと言う人がいます。これほど英霊を侮辱した言葉はありません。
当時の私たちは、死ということに拘泥しない、深く考えない、死んだら神さまだと、そういう考え方をしていました。当時は徴兵令で、満二十歳になると男子は兵役につかなければなりませんでした。だから「心ならずも」と言うのかもしれませんが、好きで兵隊になったわけではなくとも、多くの人間は国のために死ぬ覚悟を持っていました。
戦後の教育で洗脳され、本当の日本人の気持ちを理解できなくなった人がそういうことを言うのだと思います」

小野田さんの言葉だ。
日本が軍国主義に支配された一時期の教育で洗脳され、人間の自然な気持ちを抑圧していた人が言うことだと考えれば、まさに妥当である。

だが戦時を生き、男子かくあるべしとの時代精神を30年も温存させた人による発言だからといって、真実を語ったと思ってはならない。あの時代を生きた日本人は無数にいるし、我々にはその人々が残した日記や証言録に目を通すだけで、実情はけっして小野田さんの言葉どおりでなかったのを知ることができるのだから。





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ムッソリーニの唄(ジョヴィネッツァ)


みなさんの大好きなイタリア軍が、戦争やってる時さかんに合唱した(させられた)唄。




映画「砂漠のライオン」より
グラッツィアーニ将軍の歓迎会の場面。
製作と監督はリビア人。ムッソリーニの侵略軍に抵抗を続けた祖国の英雄を主人公にした大作だが、
はっきり言って、イタリア軍の軍服のカッコ良さだけ印象に残った内容。




イタリアでなぜファシズムが生まれたのか?
そしてなぜ、イタリア軍はああまで弱かったのか?

これらについては詳しい人が色々と分析しているので、ぼくからの意見出しは控えますが、ムッソリーニ個人について言うなら、自国の軍隊を買いかぶりすぎた。
というより指揮者がこんなに良いのだからオーケストラも頑張ってくれると勝手に思い込んでいた。
それが敗因のすべてのように思えます。



ボーカロイド初音ミクが日本語で歌ったジョヴィネッツァ




なぜかウクライナの女性がアカペラで歌います
それが不思議だったので、「ナチがウクライナに攻めこんで、何百万も殺したのを知らないの?
その時ムッソリーニはヒトラーを支援したんだよ」と英語でコメントしたら、削除されてました。
動画のアップ主には訊かれると具合の悪いことだったのでしょうか。






馬を水辺に連れていっても飲んでくれない。
イタリア人を戦場に連れていっても戦ってくれなかった。

黒シャツ隊のような、ムッソリーニを熱烈に崇敬し一身を投げ出すのも厭わぬつわものがいたにせよ、あくまで一部でのことでした。

実際は、彼を支持する人々にしてみれば、自分たちの暮らしを良くしてくれると思ったから絶対的な権力を与えて国政を任せたはずなのに、各地で戦争を仕掛けて、男たちを戦場へ送り出し、生活はますます苦しくなるばかり。
これでは政体への不満が蓄積するのは当然でしょうが、ムッソリーニは、自身が独裁者でいられる基盤がこうした近代的な現実感覚をもつ庶民に支えられるのを忘れていたようです。

英米軍の欧州侵攻が始まり旗色が悪くなった途端、彼を政権の座から引き摺り下ろしたイタリア国民のことをヘタレのように言う人もいるようですが、独裁体制を覆すには奴隷のように従い続けるよりも敏速で柔軟な決断と実行力が要求されるものです。
(そのあと連合軍との交渉に手間取るうち、国土はナチに占領されてしまったわけですが)

ともかくも彼らは、国が滅びる前にファシスト制に「no」を突きつけた。
そうしたことも国民の強さをはかる目安ではないでしょうか。












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やっちゃったのね、第二次大戦!

NAVERまとめ第二弾。
フォーゲル教授の大戦シリーズ、いよいよ本気です。
さすがに扱う範囲が広すぎるので、いまは日本の開戦理由に特化してまとめてます。



■このまとめの目次(のようなもの)
PC閲覧用であり、スマートフォン等ではページにずれが生じます。
(頻繁に更新があり項目も移動するため、PCで閲覧してもやはり、ずれが生じます)
■序講
http://matome.naver.jp/odai/2138632036451261401


■大戦前夜 ■始まっちゃった、日米戦争
http://matome.naver.jp/odai/2138632036451261401?&page=2


■日米開戦についての通説 ■宣戦布告が遅れ、汚名を着せられた?
http://matome.naver.jp/odai/2138632036451261401?&page=3


■対米戦の火を欧州にまで拡散したのは日本 ■コミンテルン陰謀論 ■米国大統領の陰謀論
http://matome.naver.jp/odai/2138632036451261401?&page=4


■あの戦争の認識 ■日本は正しかったの? ■ここまでで、わかったこと
http://matome.naver.jp/odai/2138632036451261401?&page=5


■第二次大戦で日独伊が勝利する作戦は? ■関連するサイト及びまとめ
http://matome.naver.jp/odai/2138632036451261401?&page=6

■付録
http://matome.naver.jp/odai/2138632036451261401?&page=7





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ジョージ・ルーカスの戦争大作「Red Tails」

マッカーサーが「日本は自衛のため戦った」と証言?

本当にマッカーサーが
「日本は自衛のため戦った」と言った?
(ROOSTER ROOSTより)


日本は無罪だ。
マッカーサー元帥も
日本の開戦意図は
自存自衛のためだったと
米議会で証言している



嘘だと証明するまでもない。
こんな話を真に受けるアメリカ人なんているもんか。
アイゼンハワーが「ドイツとイタリアは自衛のため対米開戦した」と言うのと同じだろ。

アメリカ人をだますための嘘じゃないんです。
日本のバカウヨさんって、つねに国内のことしか視野に入ってませんから。

信じる奴が日本にはいるわけだ。



マッカーサーが「日本の戦争は防衛戦争だった」と議会で証言……疑いもなくこれは、田中正明、渡部昇一、小堀桂一郎といった歴史修正主義者がいいふらす嘘の中でもっとも愚劣なものだろう。
あの長大な議会(での公聴会)における発言の中で、「日本の戦争に侵略の意図はなく、アメリカの攻撃からの自存自衛が目的だった」と明言した箇所があったら教えてもらいたい。

多くのネット右翼が「まさに、そういう意味だ」と引用してくる例の部分だが。これは要するに、共産中国への対応策を説明するとき、かつての対日戦略を例に引いたもの。

中国から太平洋にまで侵略の手を伸ばしてきた日本を、諸国と連携する経済封鎖で孤立させ、窮乏させた例をあげ、彼の構想する対中戦略を議会で納得してもらうためなのだ。
「中国を国際的な包囲網で締め上げれば、経済的に息詰まって、政権が倒れるか、昔の日本のように自滅的な外征に出てくる」と言おうとしたのである。

その長い説明中の「安全保障の必要に迫られた戦争(war was largely dictated by security.)」という一箇所のみがバカウヨどもの「日本無罪」論の拠り所となっている。
実はこれ自体、訳した人物(小堀桂一郎とおもわれる)により意図的にねじ曲げられた解釈であり、「security」という語に「自衛」「防衛」「安全保障」といった意味をあたえることで軍国日本の立場を正当化させようとしたものだ。
実際には、原文を読めばわかるとおり、「保安上の必要から」または「治安維持の必要から」と訳すほうがずっとしっくりくる。


マッカーサーは語っている。
日本では四つの島にほぼ八千万もの膨大な人口がひしめいていたのをご理解ください。……(中略)……彼らは工場を建て、労働力もありましたが、原材料を持ちませんでした。実際、日本には蚕のほか地産のものは何もありません。彼らに、綿はなく、羊毛はなく、石油製品はなく、錫はなく、ゴムはなく、さらに多くのものが足りませんでした。そして、そのすべてがアジアの水域にあったのです。
彼らは、それらの補給が断たれた場合、日本で1000万から1200万人が職にあぶれることを危惧しました。したがって、戦争に突入した目的は、おもに治安を保つ必要からだったのです。



読みながら思い当たったが、これは、「持たざる国」がファッショ化し、侵略戦争をおこす動機の説明となんら変わるところがない。
ナチ第三帝国やファシスト・イタリーの台所事情を語る場合にもそのまま当てはめられるものだ。

むろん、そんな例えを悪意のこもった口調でするわけにいくだろうか。
大戦中は「ジャップ」でも、この頃の日本は敵国どころか、すでにアジアでの反共闘争の前進基地として協調すべき相手だった。
だから「日本の労働力は、数も質も、どこよりも優秀」とか、友邦として非常に神経を使った言い方で、日本をことさら敵対的な言葉で傷つけないよう配慮されているが、軍国日本の侵略を弁護する意図からでは断じてなかったのだ。

「マッカーサーが日本の正しさを認めた」などと、おめでたい解釈があてはまる状況とはぜんぜん違う。
ところが外の空気が読めないネット右翼ときたら、その箇所ばかり引用しまくって、ぬか悦び。

マッカーサーは顕示欲が強く、大統領選への立候補さえ狙っていた男。それが議会演説で、多数の米兵の命を代償に打ち負かしたファシズム国家が「自存自衛の必要」からアメリカと戦ったなどと、世論を憤激させることを言うはずがないではないか。

もしマッカーサーが本当にそんなことを公言すれば、全米を揺るがすほどの大騒ぎとなっていたのは必至であろう。そうならなかったのは、議場にいた人々は誰も、マッカーサーの言葉を、小堀桂一郎が訳したような意味に受け取らなかったことを直截に物語るものだ。
この事実一つもってしても、日本の歴史修正主義者のこじつけ論は破綻しているのである。

なにより強調しておかねばならないのは、マッカーサーのこれらの言葉自体、彼の対中戦略をめぐる質疑こそ本来の目的である公聴会全体の瑣末な部分しか占めていないということだ。
(発言の全容は、リンク先のサイトを参照せよ。どれほど長いかわかる)
ところがバカウヨどもの言い草を聞くと、まるで、マッカーサーが大東亜戦争での日本側の正当性を訴えるために議会で演説したかのようではないか。

おそるべき主客転倒ぶり!
たとえれば、『素晴らしきヒコーキ野郎』というハリウッド映画に石原裕次郎が脇役で登場しただけなのに、「石原裕次郎、ハリウッド映画に主演!」と宣伝するのとおなじほどの馬鹿馬鹿しさ(そして図々しさ)であろう。




アジアでの侵略をやめるよう迫られた日本が、
逆恨みのように米国を不意討ちしてきたのが自衛行動?
これほど愚劣きわまる自己正当化の言い分を、
よりによってマッカーサーが語ったなどという戯言を
真に受けるアメリカ人は誰もいないだろう。


論より証拠。マッカーサーの国の人に聞けばいい。





関連リンク

「マッカーサーは日本は自衛のために戦った、と言ったのか?」
(誰かの妄想)
http://ameblo.jp/scopedog/entry-10023353939.html



未確認情報

この話は昭和47年発行の『日本無罪論』で田中正明先生が言ってられたのですが、聞くと、原典と突き合せてないということで、渡部昇一さんと話合って原典を突き止めることになり、ニューヨーク・ タイムズに記事が出ていることが窺え、そこで現物を学生に探してもらうと見付かりました。
東京裁判を開くための条例を制定した最高責任者マッカーサー自身が「侵略戦争でなく自衛戦争だった」と証言です。どんどん使って宣伝しようと渡部さんと喜び合ったものです。

http://members.jcom.home.ne.jp/t-masami/zakki-02-7-12/hp-02-08-20.html
(リンク切れ)





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第2次大戦の日系2世部隊に最高位の米議会勲章


米議会、第二次大戦の日系二世部隊を表彰
最高位の議会名誉黄金勲章



(CNN.co.jp)

法案に署名するオバマ大統領



第2次大戦の日系2世部隊に最高位の米議会勲章


ワシントン(CNN) オバマ米大統領は5日、第2次世界大戦で米国のために戦った日系2世部隊に議会名誉黄金勲章を授与する法案に署名した。同勲章は、米国で民間人に与えられる最高位の勲章。式典にはハワイ出身のダニエル・イノウエ上院議員など、存命の元部隊兵が出席した。

法案は、日系2世部隊の第100歩兵大隊と第442連隊戦闘団の功績をたたえる内容。442連隊は、フランスのボージュ山地で包囲されていた大隊を救出した功績などが知られる。

米国に移住した日本人の子孫である2世は、当時反日感情が高まる中で差別を受け、米国に残してきた親族は強制収容所に収容されていた。兵士の多くは収容所で行われた募集に志願したという。

イノウエ議員は1945年に少尉として小隊を率い、イタリアで敵の軍と戦ったが、この時の負傷で右腕を失った。これまでに名誉勲章、青銅星章、パープルハート章などを受章している。

ハワイ出身のダニエル・アカカ上院議員は「日系米国人が民族性のみを理由に不当に抑留される中、この勇敢な男たちはわが国を守るために志願した。その勇気は戦争の勝利のみならず、より寛大で公正な国家への道を開く役割を果たした」との談話を発表した。


(CNN.co.jp/2010年10月7日)
http://www.cnn.co.jp/usa/30000453.html



二世部隊のこと、「日本の誉れ」とか誤解しちゃいけません。
彼らはあくまで、アメリカの栄誉なのです。

それにしても、他の人種グループから抗議が出ないかと余計な心配。
「日系人だけ特別扱いするのか?」
なにしろ、祖国のため命賭けで戦ったのはどのアメリカ人も同じですから。




関連リンク

Twitter / Joe Kilroy
http://twitter.com/Joe_Kilroy/status/26743300735

二世部隊を描いたハリウッド映画「Go for Broke!」
(Youtube)
http://www.youtube.com/watch?v=RcSAs6ms_N0&feature=fvw




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原爆投下に対するJoe Kilroyの見解

Twitterでの投稿のまとめと増補
「原爆投下に対するJoe Kilroyの見解」
(ROOSTER ROOST)




今のアメリカ人なら、「原子爆弾の投下は必要なかった」と言うこともできる。
われわれは、現在の日本国民全般が、民主主義社会の成員にふさわしく良識があり、平和の価値をよくわきまえ、軍国主義とも排外主義とも縁がなく、そして合衆国に好意的だと知っており、そうした人々の父祖に甚大な惨禍をこうむらせたのを悔やむ心を持つからだ。

だが第二次大戦中の日本は、違っていた。
国民の半数を犠牲にしても敵軍の半分を道連れにするほど理性をなくした人間の集団と思われていた。
そのことは、南洋の各地、サイパンやフィリピン、硫黄島、沖縄で示された戦いぶりからあきらかだった。
当時の日本と今の日本とは、まるで別々の国なのである。

第二次大戦とは、それまでのような国同士の戦争とちがい、ファシズム諸国とその侵略を阻止するため結集した国々からなる国際秩序との闘争だった。
アメリカ合衆国 大英帝国 中華民国 ソヴィエト連邦 オーストラリア ニュージーランド カナダ フランス オランダ フィリピン メキシコ、ブラジル ペルー、ボリビア、エクアドル、エジプト、トルコ イラン、イラク、エチオピア……こうした国々が日本の敵となった。

日本帝国は1931年の満州占領以来、国際社会に背を向けたまま中国への一方的な侵略を続けていた。
そうして蹂躙される中国を思いやった英国と合衆国の対中援助や日本への締め付けが、行き詰った日本の軍国主義者をして英米との開戦に踏み切らせる動因となったのだ。

以上が国際的に共有される日米戦争開幕までの歴史認識である。
日本帝国が「自存自衛」「アジア解放」といったスローガンを掲げたのは南洋資源強奪を正当化するためにすぎない。

やがて、「解放」とは裏腹にアジア太平洋の全域で暴虐を重ねた日本は、数年におよぶ連合諸国との消耗的な闘争に敗れ、無条件降伏を受理する瀬戸際に追い込まれた。
しかし彼らは、戦うのをやめなかった。

連合諸国は、この世界の秩序からも人道からも逸脱したうえ狂気に染まったようにしか見えない国に対し、どのような仕方で大戦の最後の日をもたらすかの選択を迫られた。
日本は、たとえ民族が滅びても連合諸国と戦い続けるよう、国民に呼びかけていたのだ。
アメリカの立場では、さらに何ヶ月も戦争の終結を遅らせ、数十万もの連合軍将兵の血で日本の土を染めるわけにはいかない。

日本政府に和平交渉を進める用意があることはわかっていた。
だが日本は、真珠湾攻撃の前にも「和平交渉」の使節を送ってきたではないか。
そうして、ワシントンでの平和への道を模索する芝居と平行して空母機動部隊がハワイまで隠密裏に遠征をおこない、宣戦布告と同時にアメリカ艦隊を叩き潰すというトリックを成功させたのである。

そのため日本人は信用ならない相手だという認識が行き渡っていた。
当時の日本に許されるのは交渉などではない、一日も早く無条件降伏を受け入れることだけだった。

原爆投下が戦争を終わらせたのではない。
原爆投下にもかかわらず、戦争は終わった。
そのときまでに日本帝国は報復をする余力もないほど交戦諸国から叩きのめされていたからだ。
われわれは日本がそうなるよう戦略を立案し、遂行した。

日本は軍事的にも経済的にも、まったく疲弊しきっていた。
通常の国家ならば、とうの昔に降伏するかイタリアのような政権転覆が起きるはずの状況だった。

だが、日本の大衆は死にいたる国家への奉仕を強制されながら、喜んでそれに従う以外の道を望まないかのように思われたのである。
マッカーサーの予想では、米軍が日本本土への上陸を敢行すれば、敵の首脳に降伏文書への調印を迫るまでに25万人のアメリカ兵の戦死者のほか、さらに多くの日本軍民の犠牲が必要とのことだった。

この期に及んでの新型爆弾の有用性については政府や軍の内部でも賛否が割れたが、すくなくとも行き届いたシビリアンコントロールのもとで最高責任者が決定し、命令が下され、そして実行されたとだけは言えるだろう。

われわれに日本の一般市民がその頭上を核爆発の業火が注がれるに値する罪深い人々でないとわかったのは、かくして戦争が終わり、連合軍将士が日本に進駐した後のことだった。
多くのアメリカ人は、勝者を迎える日本人の態度が戦時中の戦いぶりからは想像も出来ないほど、従順で、礼儀正しく、好意的ですらあるのに驚かされた。

けれども、その同じ日本の民衆、彼らの中から徴用された軍人らが大戦中、連合軍捕虜や占領地の住民をまったく過酷で無慈悲に遇したのもまた事実なのである。

世界はその秩序を受け入れた日本という国をけっして過酷に遇しなかった。
国際社会は、七千万から八千万もの日本人の中から、パリ不戦協定やジュネーブ条約に反する政策をおこない、命令を下した、ごく少数を選び出し、戦争犯罪者として裁きを加えることで日本全体への断罪に替えた。

アメリカは戦後に同盟国となった日本の安全は守ってみせた。
朝鮮戦争とヴェトナム戦争はアジアでの共産主義の拡大を防ぐためアメリカ兵が血を流した戦いだった。
一方、日本人はもはや戦争を戦うことも戦場で死ぬこともなく済んでいるのだ。今日に至るまで。

最後に。
われわれは、日本でも原爆製造計画があったのを知っている。
それは幸いにも諸々の事情から実現しなかったが、もしもアメリカよりも先に製造できたなら日本こそ最初の原爆使用国になったかもしれないのだ。
世界に先駆けた大規模な戦略爆撃を、同じアジアの中国に対しておこなったのが日本だった。




関連リンク

Joe_KIlroy
(Twitter)
http://twitter.com/Joe_KIlroy

原爆投下に対するJoe Kilroyの見解
(ROOSTER ROOST)
http://www.geocities.jp/ondorion/rooster_roost/rooster_roost_ex4.html




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ソ連で対独戦勝記念式典

NATO軍、赤の広場をパレード
対独戦勝記念式典
ドイツと中国首脳も出席



(ロイター=共同)

メドベージェフ、胡錦濤(中国)、メルケル(ドイツ)、プーチン



イギリスやフランス、合衆国の軍隊がロシアの将士とともに赤の広場を行進することがあろうとは。
冷戦の最中では絶対不可能だった光景に平和の底知れない強みを実感させてくれる。

それにしても、日本から代表は出席しなかったのだろうか?
すでにファシズムとは決別した平和国家をアピールし、戦後を締めくくる絶好の機会だったのに。

第二次大戦とは、それまでのような国同士の戦争とちがい、ファシズムとそれを阻止する勢力との世界的闘争にほかならなかった。
したがって日本のような旧ファシズム陣営の国は、ファシズムの支配下にあったのを認め、ファシズムこそ自国に惨害をもたらした真の敵と自覚することにおいて、ファシズムを打ち負かした世界の仲間入りが果たせる。

ドイツにはその道理がわかっており、ことあるごとに自国を二度とファシズム体制に逆戻りさせない決意を示すことで反ファシズム闘争を勝ち抜いた世界から受け入れてもらおうとした。
だからこそ今日、諸国はドイツを第三帝国とは別々の国として遇するのだ。

日本も、いやしくも民主主義陣営の一員でありたければ、靖国主義のようなネオ・ファシズムの跳梁を絶対に許すべきではない。
かつて国際秩序に敵対した国はその当時を正当化する動きを徹底的に封じ込める努力を尽くした場合においてのみ、いまだうごめく敗戦の恥辱という怨霊を歴史の中に葬り去ることができるのだから。



ロシアで戦勝記念軍事パレード
NATO部隊が初参加


 【モスクワ共同】第2次世界大戦で連合国側がナチス・ドイツに勝利してから65周年を記念する式典が9日、モスクワの「赤の広場」で行われた。恒例の軍事パレードには米国、英国とフランスの部隊約200人が北大西洋条約機構(NATO)加盟国として初参加、オバマ米政権発足で関係改善が進むロシアと欧米の結束を誇示する演出となった。

 パレードに先立つ演説でロシアのメドベージェフ大統領は「共にファシズムと戦ったわれわれが連帯してこそ、現代の脅威に対抗し世界の安全を確保することができる」と述べ、国際社会の結束を呼び掛けた。

 式典にはロシアのプーチン首相のほか、戦勝国側から中国の胡錦濤国家主席やポーランドのコモロフスキ大統領代行らが、敗戦国側からもドイツのメルケル首相が出席。フランスのサルコジ大統領、イタリアのベルルスコーニ首相はギリシャ財政危機問題への対応のため直前に出席を取りやめた。


(共同通信/2010年5月9日)
http://www.47news.jp/CN/201005/CN2010050901000623.html




関連リンク

対独戦勝記念、赤の広場で軍事パレード
(afpbbnews)
http://www.youtube.com/watch?v=Ah3rLFXGKmA




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