愚将といえば、山本五十六さんをおいてほかにありません。

 彼は、一九四二年という重要な時期、スエズ方面でロンメルと合流させ、ドイツ軍と協働して英国の息の根を止めるのに役立てるべきだった世界最強の海上機動部隊に対し、ミッドウェーやソロモン諸島という見当はずれの方角への出動を命じ、大損耗をこうむらせてしまいました。

 まるで、指揮下の精強な騎兵旅団を敵軍陣地に正面から突撃させ、台無しにした、クリミア戦争でのカーディガン将軍のごとき愚挙!
 カーディガンは数百騎の損失を祖国にあたえただけですが、山本のほうは当時、日本がかろうじて確保した大東亜共栄圏の水域を守備するため不可欠だった連合艦隊を再起不能に陥らせたのだから、比較にならぬほど責は大きい。

 これで、日本の敗北は確定したのでした。

「山本五十六/早期講和への果てなき道」
http://www3.ocn.ne.jp/~storm/yamamoto/yamamoto.html>



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