2009年11月

2009年11月24日

成長した夕日の前に最大の試練立ちはだかる!


あらすじ
地球破壊を企む魔王のお隣の女子高生・さみだれに惹かれて忠誠を誓った雨宮夕日は、軟弱騎士ながらも成長中。そんな中、精霊マニアが覚醒し、雨宮、白道がクラスチェンジ。9体目との戦いで太朗が犠牲となるが、10体目の最後の一体を太陽が一人で倒し、クラスチェンジ。これで幻獣の三騎士が揃い、いよいよアニムスとの戦いも佳境に!? そして、成長した夕日の前に最大の試練が立ちはだかる!!
少年画報社より)

感想
すごく熱い。これに限る。

序盤は夕日とそのお爺さんの話。騎士契約で病気を治したのに、病気以外の事で死んでしまった夕日の祖父。祖父からの「敵も味方も作るな」という教えを断ち切り、その上でそんな教えで縛った祖父を「味方」側と最後に認識して、悔しがる夕日。その一連の流れがなんともいえず寂しいし、悲しさがすごく漂う名シーンになっている。

中盤は夢世界でのバトル。犬の騎士、東雲半月との戦いでやっと出てきた夕日の「掌握領域」。憧れて後を追って、半月から託された技を磨いてきた夕日だけれども、ここで半月との決別、半月が自分を肯定し続けるならば夕日は逆に自分すら疑い考え答えを導くタイプ。このシーン事態が序盤の半月死亡シーン直前に複線が張られていて、まさかのココで回収とは読んでいて驚いた。気持ちの良い複線回収。

そして終盤は11体目との戦闘。神鳥となって初めての戦闘で太陽の能力は体力回復と判明。全般的にアタッカーしかいない獣の騎士団にやっとヒーラーの登場。ヒーラー自身がかなり疲れる様子だけれどもそれ以上にアタッカー複数人を全快するぐらいはあるらしい、なんとも強力。

11体目との決着もなんとも悲しさ溢れる終わり。何者にも変身できるがゆえの「自己とは何か?」の問い。感情の乏しい泥人形だったけれどもちゃんと怒る時には怒り喜ぶところでは喜んでいた気がする、その感情が自己であるとは個人的に思ったけれども、風巻さんは11体目を「芸術」だとか「泥人形」と呼び続けて自己は現れない単なるアムニスの「作品」として扱っていたのもなんともいえない寂しさが。

8巻事態少し暗くなる要素が多いからか、しんみりする話が多い。全般的に明るいとは言いにくいけれども笑える要素はちりばめられているのでそこまでズドンと沈んだ重苦しい雰囲気はそこまで感じなかった。

半月の「夢をみた」をはじめとするいろんな複線、いつ張ってそれがどこで回収されるか、いまから楽しみ。終わりも見えてきて、これからが最後に向けての物語の佳境。終わりまでキッチリ〆て欲しいと思う。

既刊感想
1巻 2巻 3巻 4巻 5巻 6巻 7巻

photo
  • 惑星のさみだれ 8 (ヤングキングコミックス)
  • 少年画報社 2009-11-10
  • おすすめ平均  star
  • star雪待!雪待!!(茜くん)
  • starぐいぐい読ませられる
  • star面白い。
  • starすごい漫画。
  • starクライマックスへの布石と丁寧な伏線回収が光る新刊
  • by G-Tools2009/11/24



    manga_r at 22:17コメント(0)トラックバック(0)マンガ少年画報社 

    2009年11月23日

    君を切りたい。


    あらすじ
    「女の子の髪を切りたい」趣味の少年・灰村切は学校帰りに偶然立ち寄った洋館で、長く美しい髪の少女・武者小路祝と出会う。切の鋏が「切れないはず」の彼女の髪を切ってしまい、殺害遺品(キリンググッズ)の物語は動き出す――。俊英・緋鍵龍彦が描く、殺人鬼の血を受け継ぐ少年少女たちの物語、待望の第1巻!
    コミックアライブ新刊情報より)

    感想
    緋鍵龍彦さんのマンガは最近"唐傘の才媛"といい個人的に大ヒットなわけですがこの断裁分離のクライムエッジもその流れに見事のって自分のストライクゾーンまっしぐら。

    青年誌(?)で連載していながらも内容は実に少年誌的、絵柄さえ変われば設定的にジャンプに載っていてもおかしくはないかなー、なんて思う。敵がいて襲ってくる敵から守る者はヒロイン。謎の呪いのアイテムを武器に襲ってくる敵を同じく呪いの武器を持って主人公が倒し1巻終盤で主人公が覚醒、という実に単純明快で王道にのっとったストーリー。大味。しかし王道だからこその熱く燃える展開。少年心を心地良いぐらいに突いてくるのがうまい。

    少年誌で連載していないからこそ萌え萌えなモノもフェチズムを満たす素材も多数取り入れられるわけで、このクライムエッジも例に漏れず要素は多数。キャラの性格からツボをつかんとばかりの病み気味から快活な少女まで色々。そのほかにも服装にスパッツだったり小物にランドセルだったりと大盛り、むしろ特盛り。

    最初読んだときには気がつかなかったけれども、「このネタどこだっけ?」と読み返して気がついたのがコマ割がかなり大胆。特に気がつかずに読んでたけれども、なれてなければ次がどこのコマに目をやればいいのかわからなくなる人もいるんじゃないか、と思う。「どんな髪型にしようか?」の見開きやら昏睡昇天のインジェクションとのバトルシーンとかの、スローモーションになる演出はこの独自の自分なりのコマ割りがかなりうまい具合に使えてるなあ、なんて。

    そういえばこの本、アンケートはがきが挟まってないなあ、と思ったけれども奥付にQRコードで携帯でアンケが答えられる形式は良いなあ。答えた景品は壁紙らしい。
    少年マガジンでもアンケートは携帯から答えられるシステムがあったけど、毎度50円払うのは億劫なので、できれば携帯でアンケートに答えられるシステムがいろんな雑誌でできあがればいいなあなんて思う。




    manga_r at 18:01コメント(0)トラックバック(0)マンガメディアファクトリー 

    2009年11月14日

    猫娘にブルマ
    妖怪なのに萌え〜と人間界でも大評判!

    あらすじ
    夜桜見物のエピソードを始め<狛犬姉弟の秘密>が垣間見える<田の神>篇
    <黒菜のブルマ姿>大公開の<だるま>篇
    そして妖怪と人間の三角関係発覚!?の<学校の怪談>篇まで・・・
    退屈知らずの妖怪たちが今日も大騒ぎです!!
    (裏表紙より)

    感想
    フェチ尽くしすぎる・・・!

    いろんなフェチが納得の一冊、ブルマやら体操服フェチに始まり各種チラリズムにツルペタ、男の娘やらスク水に獣耳まで幅広くカバーするすばらしき一冊。もちろん一番だったのは黒スパッツ。けどこれらのフェチズムを満足させるだけで、まったくいやらしくなく、あざとくないレベルに収まってるのも個人的に高ポイント。

    3巻目にしてやっと気がついたけれども、もしかして黒菜の人間バージョンのおかっぱは、大好きなおばーちゃんに似せてあるからおかっぱになってる・・・?おかっぱの髪の長さなんてのはもう決まってるようなモノだけれども、おばーちゃんに前髪さえあれば黒菜とうり二つなレベルだと思う。

    黒菜はイタズラ好きなだけのヤンチャな子供かと思いきや意外や意外に友達想い。「自分が馬鹿にするのはいいけど他人に友人を馬鹿にされると怒る」なんてのもほほえましいなあ、なんて思ったり。

    3巻にして「次巻へ続く!」な展開になったのは予想外。大まかな流れはあるとしても、大抵が1話完結だったこのストーリーにまさか「続く!」が出てくるとは・・・
    3巻まででもとても楽しめたので、安心して4巻以降も待ちたいと思う。

    1巻感想
    2巻感想



    manga_r at 22:20コメント(0)トラックバック(0)マンガ徳間書店 
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