第3回ブログでは、最新型の義手の技術について海外で発信されている情報を基にご報告をまとめてみました。
率直に調べた結果を述べますと、現在販売されている最新型の義手は私たちの想像をはるかに超えるもので、すごい、とにかくすごいです!
高機能と装着者の外見への抵抗の無さを兼ね備えた、実際の手に近い物となっております。下図が現在販売されている最新型と思われる義手の写真です。
この義手の写真(上図)を見た瞬間、私は“おぉ~”っと自分の驚きを隠せずにいました。
すごい!すごい!とただ言っていても、どのようにすごいのか説明しないとわからないですよね。その理由を大きく分けて機能面と容姿について見ていきます。
(機能面)
従来型の義手は体の微妙な動作で義手に繋がれているワイヤーを引っ張り、義手の細かい操作を行うものでした。しかし最新型の義手は、複数のモーターやマイクロプロセッサを用いた、思い付きだけで操作が可能とされる義手になっています。
詳しく説明すると、最新型の義手の動作は主に二つに分けられます。
一つ目は、脳から義手に信号を送り動作を可能にしています。
まず、脳からの微小の電気信号が脊髄を通り腕の破損されていない残りの筋肉に伝達されます。
次に、体内の神経や筋肉は電気を通し反応する性質があるため、その電気信号はそのまま義手内のプロセッサーに送られます。
その後、各指に備え付けられたモーターに命令がいき各指が個々に動くのです。
二つ目は、義手から脳に信号を送り感覚を与えることを可能にしています。
義手には、電極がはりめぐらされていて、まず、その電極を用いて熱や感触の情報を読み取ります。次に、読み取られた情報は、電気信号に変換され、筋肉、脊髄を通り脳に伝えられるのです。
こういった方法で最新型義手は手・指の操作、感覚を得ることが出来るそうなのです。
下の図は義手を解体した写真です。200以上もの多くの部品が使われているそうです。

私は、「なんと200以上もの部品」とは感じず、「現在の技術ではまだ200程度の部品しか使われていないけれど・・・」と思えてきます。
上記のような技術をもった義手を販売している有名な会社が2社あります。有名な会社は、RSL STEEPER社という会社と、Touch Bionics社という会社です。それぞれbebionicという製品とiLimbという製品を代表的な商品として販売しています。
まずRSL STEEPER社はbebionicと言う名で独自の義手を販売しています。この会社は、90年以上の歴史を持つ信頼あるイギリスの会社ですが、北アメリカにも拠点をもち世界中に取引先があるため、製品を必要としている世界中の人々へ比較的、手頃な価格で販売を可能としている会社です。
同社の製品である「bebionic 3」は、RSL STEEPER社の最新型の義手として商品化されています。この商品は、オートグリップ(自動で未然に物を落とす等の事故を防ぐ機能)とアルミ缶を潰せるほどのグリップ力を兼ね備えているそうです。また外見を気遣ったSkinergy Plusと言うシリコン素材の義手カバーがあり、それは19色展開しており洗濯も可能なんだそうです。
一方で、Touch Bionics社という会社は機能性を重視した製品で、iLimbと言う義手を販売しています。RSL STEEPER社と同じく1963年からあるイギリスの会社で、世界初の電動アシスト式の肩を発明するなど昔から人工装具の研究に携わっている会社だそうです。
2008年にはアメリカのLIVING SKIN社を買収したことにより、より自然な容姿を兼ね備えた装具を作ることに成功したと言われています。
同社の製品である「iLimb」は2007年に世界初の指が関節接合された義手として商品化されたものです。軽量性を求めアルミ製にしたり、よりスリムでグリップ力を高めたり、またBluetoothを用い着用者の肌の色と合わせるなどの工夫が施されています。
独断と偏見で、2社を比較してみると以下のことが見えてきました。
まず共通する事は、筋電性を利用した義手であること。
また各指にモーターが付き個々に動かせる事。
さらにはコスメティックカバー(容姿用)が共に販売され耐水性等も保証されている点です。
相違点を図にまとめてみました。
iLimb | Bebionic | |
持ちあげる力 | 90kg+ | 45kg |
可能な手・指の動き(数) | 24 | 14 |
価格(本体) | 180万円 | 110万円 |
こう比べてみると互いに利用者が何を求めるかによってどちらの商品が利用者にとって最適かが何となく想像できます。
もちろん両社ともに最先端の義手ですが、機能重視の方はiLimbがおすすめなのかもしれません。しかし日常的に使う分には、本体だけでも価格が70万円程違うのでBebionicもおすすめなのかもしれません。そのへんの情報収集はニーズがあればまたの機会にしてみたいと思います。
言いたいことは、こういった発明により、いったんは手の自由を奪われてしまった人々であっても義手により指を動かす機能まで持つ事が出来るはずだということと、また近い未来、もっと義手や義足は実際の手や足に近いものとなり、手足に限らず、目や耳、肌までも人工的に作ることが可能になるはずだと言うことです。
体の自由を失ってしまった人々の人生をより明るいものとするために研究者・科学者は日々研究を重ね、体に不自由を持つ人もそうでない人も変わらない社会を実現させようとしています。今現在ではマーケットに出ている数は限られていますが、これからの近い将来で人工装具などが大勢の人々に明るい未来と希望を持たせてくれるはずです!
私は、この義手のような存在が広まり沢山の方を救い、また事故以前のように前向きになれるきっかけになれればいいなと思いながら、日々勉学・研究に励んでいる方々を尊敬のまなざしで見つめています。

参考文献
1. http://bebionic.com/the_hand
3. http://nationalgeographic.jp/nng/magazine/1001/feature03/multimedia/
4. http://bebionic.com/the_hand/features
5. http://www.medgadget.com/2007/07/worlds_first_bionic_hand_makes_it_to_market.html
6. http://www.touchbionics.com/products/active-prostheses/i-limb-ultra-revolution/features/
7. http://bebionic.com/the_hand/system_components/electrodes_and_cables
8. http://feastbowl.wordpress.com/2012/05/02/reconstructing-lives-how-does-a-prosthetic-hand-work/
10. http://www.hollandbloorview.ca/foundation/unlimited/theunlimitedclaire.php
11. http://premiumprosthetics.com/ilimb-prosthetic.html














