私がめずらしくタイムリーな本を読んだので感想でも!

『舟を編む』三浦しをん

2011年、本屋大賞を受賞した本作。
ざっくり説明すると、辞書をつくる話です(わーざっくり
というか、それしか知らずに読んだわけですw
まぁ、短い話なのであらすじは深く知る必要はないよねっ!(わぁ

物語は玄武書房の辞書編集部。
定年を迎える荒木の後継者として、営業部に所属してた馬締(主人公)が引き抜かれるところからはじまります。

そこからは、ひたすら辞書に打ち込む日々……。
なのかと思ってたら結構人間関係に重きをおいた話でした。
いや、登場人物たちはたしかに辞書に打ち込みまくってるんだけどねw 

硬派だったら読み終えられるか心配だったのですが、キャラの個性が強く、いい意味でドラマにできそうな話でした。
馬締と、大家の娘・香久耶との不思議な恋愛にはニヤニヤ。
辞書編集部にいるけど辞書への情熱の欠片もないチャラ男の西岡の話は、
『こういうキャラは絶対泣かされるんだよ……』と思いながらやっぱりうるるときましたw
基本的に堅物の多い話なので、西岡はかなり重要なキャラだったなぁと思ったり。

その西岡をはじめ、物語の語り手は次々とバトンタッチしてくので、短編のような感じです。
それも相まってか基本的にさわやかな雰囲気がありましたね。
260ページ程度と少ないページ数ですが、読後は満足感もありますよ。

あ、もちろん辞書の話も面白かったです。
すっかり忘れてたんだけど、子供のとき広辞苑で遊んでたなーとか思い出しました。
私の場合は、漫画にでてくる中2っぽい単語とかを引いてほんとにあるんだって感激してたw
うーん、これ読むと久々に広辞苑読みたくなるわ……どこにしまったかな。

と、そんな感じで話が脱線しかけたけど、『舟を編む』オススメですよ。

欠点をあげるなら、そのさわやかな雰囲気の反面、ほとんど若手社員にしかスポットがあたってなく、情熱といっても青春っていう雰囲気。
長年共に辞書づくりに携わってきたベテラン編集・荒木と監修者・松本先生の話をもうちょっとみたかなったなぁ。
濃いー作品が見たい人にはおすすめしづらいかも。 
といっても短い話なので機会があれば是非!