2009年10月19日

渡辺航先生「ナツメハルオ」名義の連載デビュー作『サプリメン』をついに読むことができたぞ

『サプリメン』ナツメハルオ(渡辺航)/マガジンSPECIAL2002年NO.2より
『制服ぬいだら♪』から渡辺航先生の大ファンになったわたくしですが、今まで喉から手が出るほど読みたくても読めなかったのがナツメハルオ名義でマガジンSPECIALに連載されていた『サプリメン』です。ご存知の方も多い通り、この作品は現在に至るまで未だ単行本化されておらず、先日のサイン会レポートでも書きました通り入手が難しい作品です。
そんな『サプリメン』…が掲載されているマガジンSPECIALを(途中の1号だけですが)念願叶って入手することが出来ました!!2001年から連載開始という情報しかなかったので全何話の連載だったのかすら掴めていないのですが、今回入手した2002年NO.2に掲載されているサプリメンは「♯11」となっています。…普通、11話もやっていたら単行本になっていてもいい頃、ですよね…(涙)。因みに、掲載位置も一番最後です…涙。


◆『サプリメン』とは◆
思いっきり途中からですので、推測になってしまう部分もありますが今回だけでもわかる情報を中心に簡単に『サプリメン』の設定を紹介します。
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主人公は手前に描かれている「春野寿(はるの ことぶき)」という名の逆毛の少年。彼は薬が常人の10倍効いてしまう特異体質の持ち主で、「ユンケロ5000」というドリンク剤を服用することで10人分の力を発揮する”サプリメン”に生まれ変わります。作中の描写を見るところ、薬が効くというだけなので姿が変わったり目に見える身体変化があるわけではないようす。
奥にいる横顔の少女がヒロインの「たか子」ちゃん。薬師寺医院という病院の娘のようです(だからきっと名字は薬師寺)。明るく爽やかで活発な女の子。寿はたか子ちゃんにホの字。肩にいる猿の名前は「マクラーレン」のようです。
右側で微笑む少女はこの前の回あたりから登場したと思われます。11話序盤では謎の美少女として描かれますがこの回で詳しい設定が語られます。
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名前は「君門周梨(きみかど しゅうり)」。寿とたか子ちゃんの幼なじみで、幼い頃に外国へ引っ越していった彼女は、寿と同じ体質のサプリマン。何故か前の回で登場して早々たか子ちゃんの唇を奪っていったということで、幼い頃の周梨のことを覚えていない寿にライバル視されますが…。


◆#11「恋のサイケデリコ」◆
年末。たか子の元を訪ねる寿の前には、再び謎の美少女・周梨が。
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しかも、また思いっきりたか子ちゃんの唇を奪っていました。

寿が周梨を覚えていないのと同じように、周梨も寿のことを覚えておらずお互いの印象は最悪。周梨も同じサプリマンということで、手加減せず追い出そうとした寿ですが、あっけなく返り討ちに遭います。
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詳しく話を聞くと、周梨は日本の正月を体験したいという理由で正月の間薬師寺家に泊まることになっているということでした。いきなり唇を奪った相手とたか子ちゃんを同居させることが心配になった寿はたか子ちゃんを呼び出し説得しようとしますが「キスは外国ではあいさつらしい」という理由と、女同士だし、ということでなんとなく納得してしまいます。

しかし、2人きりになってフレンドリーに話しかけようとする寿に対し周梨は「ジャマです」と一蹴。そう、周梨は…
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ガチでした。
初詣にはたか子と2人きりで行って、そこでプロポーズをして年明けには外国に一緒に帰る、という壮大な計画を練っていたのです。
勿論黙ってはいられない寿と周梨はことあるごとに10倍パワーバトルを繰り広げます。
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ドタバタしたまま年明けを迎えますが、寿は眠っている間に10倍パワーでも切れない鎖の手かせ足かせをつけられていて、既に周梨はたか子ちゃんと初詣に繰り出していました。
周梨の計画は、たか子ちゃんにかつて貰ったのと同じ指輪を渡してプロポーズをすること。鉄球を抱えたまま寿が駆けつけたときには既に遠い土手の上で告白の最中。そこで寿が取った策は、鉄球を振り回してそのまま自分ごと飛んで行く、という方法でした。
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鉄球が直撃して指輪はぺちゃんこになり、見事(?)プロポーズを阻止することに成功。周梨は帰って行きましたが、1月も終わりに近づく頃たか子ちゃん宛に1枚のエアメールが届きます。
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…身も心も逞しい周梨なのでした。


◆印象・感想◆
。oO(「周梨と2人でおミソ汁を作りましょうです!!」というプロポーズは名文句すぎるだろ…)
さすがに絵が若いというか、描線に若干の堅さも感じられるところはありますが画面から滲み出る雰囲気や装飾トーンの使い方などは既に時期が近いだけあって『制服』初期とかなり近い印象です。また『制服』ほどではないにしろ妙にほのぼの~とした空気が溢れていて、そんな雰囲気と相反した少年漫画らしく熱い主人公の派手な動きが独特の魅力を生み出していると言える明るく楽しい作品です。大ヒットはしないとしても、そこまで不遇の扱いを受けるのは納得がいかない…とはファンの贔屓目でなくても思える作品だと思うのですが。いや、本当に十分面白かったんですよ!

あえて気になる点を挙げるならば、まずこの話においては「指輪がつぶれてしまう」オチはちょっと可哀想かなと思いつつも、故意ではないし周梨のくじけない不屈の精神がまったく悲愴感を感じさせないのでOKかなと。それと作品としては、「10倍の力」になるのにビジュアル的な変化がないのが地味に映る可能性はあるかなあ、と思いました。変身ヒーローというわけではないのでそこは問題ではないかもしれませんが。…それくらい、他に問題が見つからないんですよねえ…やっぱり贔屓目なのかなあ。

サクサク読めるコメディ(ラブコメ?)としては申し分の無い完成度。この頃からキャラの動きや表情がイキイキしていて誌面を所狭しと動き回るさまは気持ちがいいですし、11話という正直ハンパな回だというのに違和感なく読むことが出来ました。
そしてやっぱり女の子が可愛い。周梨の「きゅふ」という笑い声(書き文字)やパンダグッズも可愛いし、たか子ちゃんのさっぱりとした明るい性格や初詣で「今年こそ超くせっ毛が直りますよーに」とお願いしているのも可愛い。

そして勿論…
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ぱんつもありだよ!!!
うーーーーん、やっぱりこのままお蔵入りなんて惜しすぎます。ちゃんと最初から最後まで読んでみたい!!講談社さん、おねがいしますうううう!!


因みにマガスペのこの号、木々津克久先生が『おどろ』を、ミッチェル田中先生が旧名田中充名義で『HOLLYWOOD ORANGE』を描かれていて矢鱈とチャンピオン臭が…なんだか不思議な感じです。



manganou at 01:22コメント(0)トラックバック(0)渡辺航   このエントリーをはてなブックマークに追加
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