オランダ・ユトレヒトを出発して全21ステージ3週間に渡って、にわかファンの私を楽しませてくれたツール・ド・フランス2015が日曜日の最終ステージのパリ・シャンゼリゼのゴールで終わった。
総距離3344kmの長い長いステージは、これだけでも中継を見る価値はあると思う美しいフランスの景色、山々や海岸線、農村地帯、シャンゼリゼの歴史ある街並みなどを走る。
そこは急坂が続く山頂までの登りや、時速100キロ近くで降る危険なダウンヒル、過酷な石畳なども含まれ、雨も風もあるし、アスファルトが溶けるぐらいの日照りの日もある。
そして毎日起こる落車やマシントラブル。骨折しても痛みを堪え走る選手やいるし、もちろんリタイヤを余儀なくされることも。偶発的な事故も多い中、自分を信じ、仲間を信じて、もしかしたら神様を信じ、ペダルをこぎ続ける選手たちは最高にかっこいい。知らないこともたくさんあって、毎日「へー!」だの「わー!」だの「スゲー!!」だの言ってた。そして最終ステージ、総合優勝の栄誉あるマイヨジョーヌに袖を通すクリス・フルームがチームの仲間たちと肩を組み横並びでゴール姿は感動した。もちろん各ステージ・各選手、チームにそれぞれ物語があり、映像には映らないプロトン(集団)の中でも光や影が交錯している。
レースを見る前に予習でプロロードレーサーの土井雪広選手(現チーム右京)が書いた『敗北のない競技:僕の見たサイクルロードレース』を読んだ。自身が体験した欧州ロードレースの実態、日本との違い、ロードレースについて回る薬物問題や金銭の話、また想像しただけでも吐きたくなるパワートレーニングの話など、選手の葛藤・苦悩などが赤裸々に綴られていた。
今まで知らない世界だったけど、サイクルロードレースの世界はとても奥深い。
ツール・ド・フランスがオリンピック、サッカーW杯と並んで3大スポーツイベントといわれるのも納得でした。
いつか現地で観たいなぁ。
ランス・アームストロング。薬物問題。これもかなり面白かった。