2017年02月12日
2月11日、地域Ruby会議の「名古屋Ruby会議03」が開催された。
私はスタッフとしてお手伝いさせていただいた。
私は名古屋に移ってきてから、Ruby東海に参加できるときは参加するようにしていた。
そんなことで、名古屋Ruby会議が開催されるとなれば出なければ!…と思っていたのだが、仕事の繁忙期にぶつかるため参加は不透明に。
ただその後、仕事の状況から参加できそうになったため参加することに。
いくつかピックアップしてレポートを。
全体として
今回の会場は、大須演芸場という、普段は落語等で利用している会場。そんなこともあって、発表者の表示はめくりで、めくりや幟のフォントも寄席文字。発表は座布団に正座。
また、発表内容も落語を意識した構成(マクラ・オチ)にしていた人がいた。
小芝敏明さん「Ruby/Railsはじめてチームの力をメキメキつけた!」
氏が、すでに動いているチームに対して開発力を高めるための施策を行ったときの話。
行ったこととしては「issueを終わらせる」「ペア作業習慣を付ける」「デプロイ方法の統一(開発と本番)」「開発環境の統一」「ドキュメンテーション」。精神的に作業しやすいことも重要とのこと。ちなみに、そのチームはすでにテストやCIを利用していたこともあり、氏はこれは改善はしやすそうかな?と感じたとのこと。
結果、開発の進展が6倍程度よくなったとのこと。それなりに開発のための環境を整えていても、やり方次第でここまでよくできるんだな…と。
須藤功平さん「Apache ArrowのRubyバインディングをGObject Introspectionで」
メモリ上の異なるデータフォーマットのデータをやり取りするためのシステム「Apache Arrow」をRubyから利用するためのライブラリ。
Rubyで用意したデータ(Rroonga)をPythonの機械学習ライブラリに与え、その結果をさらにRubyに戻して結果を表示…ということをデモで示されていた。
三浦英樹さん「mrubyのJIT」
奥村晃弘さん「Dynamic certificate internals with ngx_mruby」(参考:2016年10月のGMO HosCon 2016での発表資料)
近藤宇智朗さん「未来のサーバ基盤へのHaconiwa/mrubyの関わり - コンテナ仮想化のその先へ」
怒涛のmruby(組み込みなどを想定したRuby)3連続。
ここを聞いて思ったのは、mrubyは単にパフォーマンスに制約がある場合のためのものではなく、CRubyよりパフォーマンスを出すためにも利用できるということ。またHaconiwaにおいては、システムコールを利用することとの兼ね合いでCRubyよりもmrubyのほうが有利であるという理由でmrubyを利用しているとのことであった。
antimon2さん「RubyでTensorFlow」
結論:「RubyでTensorFlowは辛い」………(´・ω・`)
バインディングが簡単に作れないライブラリは辛い。
クックパッド様(スポンサーLT)
クックパッドの悩みは、世界最大のRailsによるサービスでないかと言われるくらいに肥大化してしまったこと、とのこと。静的解析もまともにできないとのことで、デプロイは何とかできるようにしているが、今後は分割していきたいとのことだった。
大喜利
つまりはパネルディスカッションである。須藤さん・mzpさん・咳さんが参戦。
即答するのが難しい話題が増えてきたところに、会場から一人がさらに参戦させられることになり、結局竜之介さんが途中から参戦することに。
須藤さんとmzpさんで二度も意見が対立したのが個人的なハイライト。(collect派の須藤さん vs map派のmzpさん、「次にRuby会議をしたい場所」という質問に対して「青森出身だから東北でやりたい」という須藤さんに対して「名古屋から東北行きづらい」と言ったmzpさん)