2008年10月12日
最近VOCALOID曲を聴くことが増えて、自分でも曲を作りたいと思っていた最近の私に、こんなニュースが飛び込んできた。
サイエンス・カフェ「初音ミクNight〜科学を超えた歌姫〜」
すぐ行ける場所で行われるということで、行くことにした。
で、会場の紀伊国屋書店札幌店に到着。開場は17:30だったが、17:10ごろ会場に着いた時点で50人くらい列が出来ていた。
少し待っているとパンフを渡される。

その際、入っていたアンケートに「初音ミクの良いところを書いて下さい」というのがあったので、そこで改めて自分は初音ミクの何を気に入っているのか考えてみた。
とりあえず、その時に思いついた結論は「多くの人が、『初音ミク』という一つのテーマで多くの作品――ひいては世界観――を作り、その上でコンテンツが磨かれているのがよいのだろう」というものだった。今自分が見ている初音ミクの世界観というのは、多くの人が曲を作ったり、イラストを描いたりなどした結果であり、また自分も(やろうと思えば)それに加われるのだ、と。
そして開場。私は何とか座席は確保できた。座席がすぐに埋まったので、窓際の腰掛けられる段差にも座る人が多数いた。しかし最終的に半数くらいの方が立ち見になる状態であった。全体でおよそ200人ほどいただろうか。

まず、伊藤博之氏(初音ミクなどの販売元「クリプトン・フューチャー・メディア(CFM)」の社長)の講演。あくまでCFMは「音を売る」企業である、という姿勢が強く見られた。また、科学技術と音楽は相互発展しているという話が興味深かった(例えば、金属加工技術の発達により金管楽器のピストンが出来た、など)。

休憩を挟んで、最後の30分は質問コーナー。ここでいくつか興味深い質問・回答があったので紹介させていただく。(内容は意訳です。当人の方々の発言をそのまま抜き出してはいません。)
[技術的な話]
来場者:歌声の合成がかなり綺麗に出来るようになっているが、話す声の合成は出来ないのか。
伊藤社長:歌声の場合は音の高さがある程度決まっている(基本は12音階+オクターブ)のに対し、話し声の場合は音の高さがそれに限られないため、歌声のみの場合よりも難しくなる。
来場者:社長はミクのどこが好き?
伊藤社長:声が好きです。声が良いものと評価されるかはやはり気にしている。
来場者:無料の歌唱作成ソフトがいくつか現れてきているが、それについてどう考えているか。
伊藤社長:科学技術の発展ということでは好ましいこと。それに追いつかれそうなら、自分たちもよりよいものを作っていく。
[初音ミクなどの広まりについて]
来場者:VOCALOIDにあって人間にないものは何だと思うか。
伊藤社長:ユーザの力で多くの世界観が生まれていることではないか。
来場者:初音ミクなどが有名になって、変化したことはあるか。
伊藤社長:音楽という面では大きく変わったことはないが、キャラクタービジネスについては知る必要が出てきた。
[札幌という地域について]
来場者:札幌で事業を行うことのメリット・デメリットは?
伊藤社長:
●札幌では不便なこともあるが、それを克服しようと新たな発想も生まれた。東京などでの営業が難しかったので、インターネットを積極的に利用するなどした。
●コンピュータを用いた音楽制作は北の方が盛んな傾向があるので、それを生かせられればと思う。
来場者:札幌でのイベントを増やしてほしい。
伊藤社長:がんばります。(苦笑)
多くの話を聞くことができ、有意義な時間であった。
私は技術的な面にも、コンテンツの流通という面にも興味があり、今後どうなるか注目していきたいと感じたところであった。
おまけ。
書店の人が初音ミク関連の書籍などを売っていたので、つられて初音ミクMIXING BOXを購入。あまりお金のない状況だったのですが。ミクかわいいよミク。

※10/13追記
そのときのTwitterログをまとめました。http://h-hiro.tumblr.com/post/54302399
サイエンス・カフェ「初音ミクNight〜科学を超えた歌姫〜」
すぐ行ける場所で行われるということで、行くことにした。
で、会場の紀伊国屋書店札幌店に到着。開場は17:30だったが、17:10ごろ会場に着いた時点で50人くらい列が出来ていた。
少し待っているとパンフを渡される。

その際、入っていたアンケートに「初音ミクの良いところを書いて下さい」というのがあったので、そこで改めて自分は初音ミクの何を気に入っているのか考えてみた。
とりあえず、その時に思いついた結論は「多くの人が、『初音ミク』という一つのテーマで多くの作品――ひいては世界観――を作り、その上でコンテンツが磨かれているのがよいのだろう」というものだった。今自分が見ている初音ミクの世界観というのは、多くの人が曲を作ったり、イラストを描いたりなどした結果であり、また自分も(やろうと思えば)それに加われるのだ、と。
そして開場。私は何とか座席は確保できた。座席がすぐに埋まったので、窓際の腰掛けられる段差にも座る人が多数いた。しかし最終的に半数くらいの方が立ち見になる状態であった。全体でおよそ200人ほどいただろうか。

まず、伊藤博之氏(初音ミクなどの販売元「クリプトン・フューチャー・メディア(CFM)」の社長)の講演。あくまでCFMは「音を売る」企業である、という姿勢が強く見られた。また、科学技術と音楽は相互発展しているという話が興味深かった(例えば、金属加工技術の発達により金管楽器のピストンが出来た、など)。

休憩を挟んで、最後の30分は質問コーナー。ここでいくつか興味深い質問・回答があったので紹介させていただく。(内容は意訳です。当人の方々の発言をそのまま抜き出してはいません。)
[技術的な話]
来場者:歌声の合成がかなり綺麗に出来るようになっているが、話す声の合成は出来ないのか。
伊藤社長:歌声の場合は音の高さがある程度決まっている(基本は12音階+オクターブ)のに対し、話し声の場合は音の高さがそれに限られないため、歌声のみの場合よりも難しくなる。
来場者:社長はミクのどこが好き?
伊藤社長:声が好きです。声が良いものと評価されるかはやはり気にしている。
来場者:無料の歌唱作成ソフトがいくつか現れてきているが、それについてどう考えているか。
伊藤社長:科学技術の発展ということでは好ましいこと。それに追いつかれそうなら、自分たちもよりよいものを作っていく。
[初音ミクなどの広まりについて]
来場者:VOCALOIDにあって人間にないものは何だと思うか。
伊藤社長:ユーザの力で多くの世界観が生まれていることではないか。
来場者:初音ミクなどが有名になって、変化したことはあるか。
伊藤社長:音楽という面では大きく変わったことはないが、キャラクタービジネスについては知る必要が出てきた。
[札幌という地域について]
来場者:札幌で事業を行うことのメリット・デメリットは?
伊藤社長:
●札幌では不便なこともあるが、それを克服しようと新たな発想も生まれた。東京などでの営業が難しかったので、インターネットを積極的に利用するなどした。
●コンピュータを用いた音楽制作は北の方が盛んな傾向があるので、それを生かせられればと思う。
来場者:札幌でのイベントを増やしてほしい。
伊藤社長:がんばります。(苦笑)
多くの話を聞くことができ、有意義な時間であった。
私は技術的な面にも、コンテンツの流通という面にも興味があり、今後どうなるか注目していきたいと感じたところであった。
おまけ。
書店の人が初音ミク関連の書籍などを売っていたので、つられて初音ミクMIXING BOXを購入。あまりお金のない状況だったのですが。ミクかわいいよミク。

※10/13追記
そのときのTwitterログをまとめました。http://h-hiro.tumblr.com/post/54302399
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1. 【サイエンスカフェレポート】(リンク追記あり)初音ミクNight(10/12) [ Science and Communication ] 2008年10月12日 23:58
お客さまが多くてうしろからだとスクリーンが見えなかったようだ. 中に入ることもできず,遠巻きに眺めるだけだった方まで. 参加された方からは,とにかくスゴかったというブログ書き込みも.
2. 【サイエンスカフェレポート】(リンク追記あり)初音ミクNight(10/12) [ Science and Communication ] 2008年10月13日 09:38
お客さまが多くてうしろからだとスクリーンが見えなかったようだ. 中に入ることもできず,遠巻きに眺めるだけだった方まで. 参加された方からは,とにかくスゴかったというブログ書き込みも.