11月26日に「博物館めぐりの中国大返し」と題して展示会を5件観覧してきました。
最初に訪れたのは岡山県と兵庫県の県境にあるといっても過言ではない有年考古館です。
チラシ
有年考古館はもともと地元で眼科医をしていた松岡秀夫氏が設立した私設の展示施設でした。
松岡秀夫氏が亡くなったあとは、ご子息の松岡秀樹氏が引き継がれて展示施設として続いていました。
ただ、個人が切り盛りしている展示施設だけに、常時開館は難しく、突然の思いつきで行ったとしても閉まっていて、事前に電話連絡をしてあけてもらい見学が出来るというものでした。不便といえば不便なのですが“考古学徒の集まる館”的な雰囲気が個人的には好きでした。
今年の春頃に有年考古館が閉館するという話を人づてに聞いて驚きました。個人の展示施設とはいえ、有年考古館は、有年周辺の地域の歴史を語るには欠かすことが出来ない逸品がかなり揃っていたからです。
「あの数々の遺物たちはどうなるんだろう?何とかしてくれ赤穂市!!」と思っていたら、赤穂市が何とかしてくれました。良かった。
有年考古館外観
有年考古館自体を赤穂市が引き受け、館内をリニューアルして、再オープンするというありがたいお知らせ。展示遺物も閉館前のまま見学することが出来るということでした。
リニューアルした有年考古館は11月11日にオープンしました。リニューアルオープンに合わせて「開館記念特別展 松岡秀夫と有年考古館の歩み」が開催されています。
展示風景
外観は昔のままで、内装については以前の面影を十分に残していますが、すっきりした感じになっています。明るくなったといった方が良いかもしれません。10年以上振りの見学になるので、楽しんで見学することが出来ました。
展示は松岡秀夫氏が手がけた有年周辺の遺跡の調査成果が所狭しと展示されています。個人的には西野山3号墳の出土資料が展示の目玉になっていたのが嬉しかったです。
銅鐸鋳型
松岡秀夫氏の輝かしい業績のひとつである石製銅鐸鋳型の発見。もともと地元では地蔵の頭部とその光背として信仰されていたのですが、松岡秀夫氏の調査で銅鐸の鋳型であることが判明しました。現物は赤穂市立博物館に収蔵されています。
松岡秀夫氏の研究ノート
最近、こういう表に出にくい個人の研究の積み重ねの資料を見せられると自分の不勉強が際立ってしまい「もっと頑張らないと」と思ってしまいます。
“少年老い易く学成り難し”言い得て妙な言葉だと最近痛感するようになりました。これから先、もっと痛感するようになるんだろうなぁ。頑張らないと。
松岡秀夫氏が考古学に取り組むようになったのは40歳を過ぎてからのこと。81歳で亡くなるまでに様々な研究や調査に携わったその熱意は尊敬に値します。
大学を出てからずっと考古学に関わらせてもらってるまぁ坊としては、もっと頑張れってことかな。見学を終えて館を出る時、何となく清々しい気分になれました。
「開館記念特別展 松岡秀夫と有年考古館の歩み」は1月9日(金曜日)までです。12月10日(土曜日)には水野正好氏による記念講演会も企画されています。
ぜひぜひ行ってみてください。
松岡秀樹さん、長年お疲れ様でした。
開館時間 10:00〜16:00(入館は15:30まで)
休館日 毎週火曜日、12月28日〜1月4日
入館料 無料
URL
所在地情報:兵庫県赤穂市有年楢原1164-1
より大きな地図で まぁ坊の思いつくまま考古学日記の地図(展示会レポート編) を表示
最初に訪れたのは岡山県と兵庫県の県境にあるといっても過言ではない有年考古館です。
チラシ
有年考古館はもともと地元で眼科医をしていた松岡秀夫氏が設立した私設の展示施設でした。
松岡秀夫氏が亡くなったあとは、ご子息の松岡秀樹氏が引き継がれて展示施設として続いていました。
ただ、個人が切り盛りしている展示施設だけに、常時開館は難しく、突然の思いつきで行ったとしても閉まっていて、事前に電話連絡をしてあけてもらい見学が出来るというものでした。不便といえば不便なのですが“考古学徒の集まる館”的な雰囲気が個人的には好きでした。
今年の春頃に有年考古館が閉館するという話を人づてに聞いて驚きました。個人の展示施設とはいえ、有年考古館は、有年周辺の地域の歴史を語るには欠かすことが出来ない逸品がかなり揃っていたからです。
「あの数々の遺物たちはどうなるんだろう?何とかしてくれ赤穂市!!」と思っていたら、赤穂市が何とかしてくれました。良かった。
有年考古館外観
有年考古館自体を赤穂市が引き受け、館内をリニューアルして、再オープンするというありがたいお知らせ。展示遺物も閉館前のまま見学することが出来るということでした。
リニューアルした有年考古館は11月11日にオープンしました。リニューアルオープンに合わせて「開館記念特別展 松岡秀夫と有年考古館の歩み」が開催されています。
展示風景
外観は昔のままで、内装については以前の面影を十分に残していますが、すっきりした感じになっています。明るくなったといった方が良いかもしれません。10年以上振りの見学になるので、楽しんで見学することが出来ました。
展示は松岡秀夫氏が手がけた有年周辺の遺跡の調査成果が所狭しと展示されています。個人的には西野山3号墳の出土資料が展示の目玉になっていたのが嬉しかったです。
銅鐸鋳型
松岡秀夫氏の輝かしい業績のひとつである石製銅鐸鋳型の発見。もともと地元では地蔵の頭部とその光背として信仰されていたのですが、松岡秀夫氏の調査で銅鐸の鋳型であることが判明しました。現物は赤穂市立博物館に収蔵されています。
松岡秀夫氏の研究ノート
最近、こういう表に出にくい個人の研究の積み重ねの資料を見せられると自分の不勉強が際立ってしまい「もっと頑張らないと」と思ってしまいます。
“少年老い易く学成り難し”言い得て妙な言葉だと最近痛感するようになりました。これから先、もっと痛感するようになるんだろうなぁ。頑張らないと。
松岡秀夫氏が考古学に取り組むようになったのは40歳を過ぎてからのこと。81歳で亡くなるまでに様々な研究や調査に携わったその熱意は尊敬に値します。
大学を出てからずっと考古学に関わらせてもらってるまぁ坊としては、もっと頑張れってことかな。見学を終えて館を出る時、何となく清々しい気分になれました。
「開館記念特別展 松岡秀夫と有年考古館の歩み」は1月9日(金曜日)までです。12月10日(土曜日)には水野正好氏による記念講演会も企画されています。
ぜひぜひ行ってみてください。
松岡秀樹さん、長年お疲れ様でした。
開館時間 10:00〜16:00(入館は15:30まで)
休館日 毎週火曜日、12月28日〜1月4日
入館料 無料
URL
所在地情報:兵庫県赤穂市有年楢原1164-1
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