聖陵山古墳の前方部があったとされる所に円長寺があります。

円長寺の石棺01
円長寺正面
 円長寺は曹洞宗のお寺で、山号を聖陵山といいます。この円長寺の境内の中に円長寺の石棺と呼ばれる石棺材が4つ存在します。いずれも聖陵山古墳から見つかったもの伝えられています。

円長寺の石棺02
円長寺の石棺 その1〜3
 まず境内の西側、本堂正面の植え込みの中に3つの凝灰岩の板石が積まれています。ところが植え込みの植物が茂りすぎて、あまり良く観察できません。

円長寺の石棺03
円長寺の石棺 その1〜3
 向きを変えて観察。まぁ、それでもあまりよく判りません。長方形の板石が積まれているのは判るのですが、実見すると一番上にある板石の状態しか判らない状態です。
 ただどれもあまり整形された感じはありませんでした。組合式の側石だとすれば3枚あるのは不自然で、石棺材と考えるよりも竪穴式石槨の天井石と考えた方が良いかもしれません。

円長寺の石棺04
円長寺の石棺 その4
 境内の東側にある五輪塔の台石に利用されているのが石棺材と考えられている板石です。

円長寺の石棺05
円長寺の石棺 その4
 形状は3枚積みされている板石よりは観察しやすかったのですが、こちらもあまり丁寧な整形とは言えません。やはり石棺材と考えるよりも竪穴式石槨の天井石だったのではないかと考えています。
 それにしてもこの五輪塔、かなり新しいものであることが気になります。

 この4枚の板石の岩相をかなり丹念に観察してみたところ、積まれている3枚の板石は竜山石の中でも同じ産出地だろうと思われるのですが、五輪塔の台石に転用されている板石は竜山石ではあるものの、3枚の板石とは異なる産出地のもののようです。なので、この4枚の板石を組み合わせて一つの石棺を造っていた可能性はかなり低いのではないかと思っています。

 加工痕の観察がもっとできたら良かったのになぁ。


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