こんにちは、マーちゃんです。

2015年8月7日に
と紹介しました。

その時に

*工程能力指数の見方(工程能力の判断基準)
 工程が管理されて安定状態の場合、工程能力指数の値に応じて,一般に以下
のような判断を行い,それに応じた処置がされます。
と紹介しました。

今回は工程能力指数の判断基準を捕捉します。

ここで、工程能力指数Cp=1.33以上なら十分と紹介しました。
この根拠は何でしょうか?

Cpk1

一般的に正規分布のN(μ、σ2 )において、μ±aσの範囲に入る確率は次のよ
うになります。

a = 1 のときは μ±aσ≒68%
a = 2 のときは μ±aσ≒95%
a = 3 のときは μ±aσ≒99.7%

これの図が以下です。
確率

両側規格の場合
 Cp=(SU-SL)/6s
 SU:上限規格値 SL:下限規格値 s:工程の標準偏差

となりますから、規格幅=8sまで取ると
 Cp=8s/6s≒1.33
となります。

これは工程能力指数 Cpが1.33以上あれば不良品(規格を外れたもの)がほと
んど発生していないことを意味します。

このことから不良品の発生を抑えるためにCp=1.33が判断基準として採用され
ています。

ちなみに、あなたがメカ設計者だとして製品の
 寸法規格が130±1mmのバネ
を発注したとします。
 これが量産(もしくは市場で)不具合を起こして原因がここにあるとします。
あなたはメーカーさんと話をして製造ラインのデータを取ってもらいました。
一緒に標準偏差を出してもらうようにしました。
  すると標準偏差が0.5だったとします。
そこで、Cpを求めると

 Cp=(SU-SL)/6s
 SU:上限規格値 SL:加減規格値 s:工程の標準偏差
から
  Cp = 131-129/6X0.5 = 2/3 ≒ 0.67
で工程能力が不足してることがわかります。
 ここで、更にどちらの規格に対して不足しているかを見ます。
平均値が130.3だとしたら
 平均値が規格の中心より上側にずれているので、そうなった原因を特定して
改善していきます。

参考までにCpkを出してみると

 Cpk=( SU -Xbar)/3s = (131 - 130.3)/ 3X0.5 = 0.46
 Cpk=( Xbar -SU)/3s = (130.3 - 129)/ 3X0.5 = 0.86

どっちにしても工程能力が不足してますので、規格を守るにはもっと精度を出
すようにした方が良いという結果ですね。

あなたはどう思いますか?

いかがでしょうか?
この記事が参考になれば幸いです。

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