日曜の午後、何の前ぶれもなく、結婚する前に付き合っていた人からメールが来た。
何で、結婚した後に変えたアドレスを知っているのか憶えていない。

元気ですか?
あたり障りのない文面。私はすぐに返信はしなかったけれど、数時間たってから元気よ、と返す。
旦那さんとはうまくいっているのか、とか、何かの探りを入れているのか、矢継ぎ早に質問が飛んでくる。
私も奥さんは元気?と聞き返す。
今は旅行に行っている、と返ってくる。結構じゃないの、と私。
じゃあ、まだ奥さんと続いているのね。
まあね。と彼。
何かうまくいってないのか?と突然聞かれ、別に問題ないわよ、と答える。

やっぱり別れない方がよかったかな、とその人は言ってくる。
とんでもない。と内心思いながら、付き合ったのが間違っていたのよ。と返信する。
悪かったよ。と謝罪されても、何に謝られているのかもわからない。
今でも俺が欲しいと思う?
私は暫く沈黙していた。
まあ、答えなくてもいいだろうが・・・
と、その人は困ったような気があるような文面を送ってくる。
欲しくなんかないわ。私は端的に伝える。
君は嘘つきだからな。
いい加減なこと言わないでよね。それだけははっきり言いたいわ。

だが、俺はまだ未練がある。
だって、私には大切な人がいるもの。
誰だ?旦那さんか?違う男か?その男にどう思われてる?
どうせお前の身体目当てなんだろう?
すんなりと聞き流せない事実を突かれた私は、少し動揺する。
旦那でも違う人でも、あなたには関係ないわ。

私は携帯の電源を切ってソファの上に放り投げて窓から外を見る。
庭に生えている棕櫚(シュロ)の木が、強い風に煽られて揺れている。
私はまた携帯の電源を入れると、彼にメールをした。