2017年10月28日

New York State Of Mind について

OSKで最初にやったのは2004年の「秋のおどり」。高世が歌った。
物凄く気持ちが伝わる歌で、誰もがニューヨークに行きたくなったものだが、歌詞まで気が回らなかった。
次に桐生さんが歌った。それを聞いて「ああこういうことを歌っているのか」と思った。
今回のJAZZYでまた桐生さんが歌った。心も分かった、意味も分かった。目の前にニューヨークが見えた。

ご本家のビリージョエル。確かに上手い。見事な歌唱だが、別にニューヨークに行きたくはならない。
何が違うか。彼はニューヨークもハリウッドもマイアミビーチも知っている。その上で盛って歌っている。
要は故郷自慢である。俺の彼女は綺麗だ、僕の母ちゃんは最高、我が国は素晴らしいetc
ところが、こっちはニューヨークになど行ったことながない。勿論自分の持ち物でも故郷でもない。
夢の、憧れの、幻想のニューヨークしか知らない。
現実のニューヨークと憧れのニューヨークと比べれば、後者の方が魅力的なのは当然だ。桐生さんのニューヨークの方がずっと美しい。

自分褒めは美にも真実にも正義にも決して辿り着けない。そのまま朽ち果てるだけだ。
自分にないものを他者の中に見出すこと。そして驚くこと。そこにしか未来はない。故郷は我々の前方にこそある。

私はビリージョエルのニューヨークよりも桐生さんのニューヨークに行ってみたい。

ニューヨーク、このあばずれめ。
お前は誰も愛しはしない。
でも俺は死ぬまでお前に夢中だ。
  New York City (You're A Woman) Al Kooper

marimu_hiroshi at 19:05|PermalinkComments(0)

2017年10月26日

夜こそ我が世界!〜JAZZY

H:武生公演とは好対照の佳作です。
M:あちらが影一つ無い純白の輝きだとすれば、この作品は陰翳礼讃ですな。
H:光と闇が交錯する都市の美しさがあります。
M:両方見ると、OSKという劇団の幅が分かります。

H:桐生さん、今回は特に声が出ています。
M:New York State of Mind は泣かせたなあ。
H:あの景は最初、麗羅さんが上手階段下でちょっと踊るところがカッコよかった。
M:奥の方で城月さんが所在無げに立っているところも絵になってる。
H:そんじょそこらのセットなんかよりずっといい。

M:城月さんの「あなたしか見えない」は圧巻。
H:心に突き刺さってくるような、しかし、強靭で正確でベタつかない。
M:正に妖刀村正!
H:歌の円月殺法と呼びましょう。

M:この舞台、ダンサーでは真麻君、麗羅さん、シンガーでは華月君、城月さんという一流どころが揃ってます。
H:そこに入った初舞台生はどうなるかと思いましたが、結構光ってましたねえ。
M:華月君とのデュエットも決まってた。
H:何より愛らしさがあります。楽しみな新人。

M:パンフのQ&A。桐生さん「もはや、OSKにいることが人生の挑戦」・・・深く厳しい言葉です。
H:芸能の仕事がハイリスクなのは仕方ないかもしれませんが、ハイリスクならハイリターンが当然でしょ。
M:少なくとも、このQ&Aに書いてある希望ぐらい叶ってもいい。
H:「太陽の塔を間近で見たい」「箱根ガラスの森美術館に行ってみたい」「色々な舞台を鑑賞したい」etc
M:ささやかな希望ですなあ。



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2017年10月22日

未来はあなたの手の中に〜武生2017

M:楊君はすっかりトップになる準備が出来ています。
H:光ってましたねえ。明るくて、テンポがよくて、スマートで。この作品にぴったりです。
M:舞美さんとのコンビも硬質・清潔な美しさがあって新鮮。加えて翼君も完全に独り立ちです。
H:Brand New Triangle!  時代は確実に変わりつつあります。
M:昔々の武生がスカGだとすれば、今年のはプラグインハイブリッド車。音も立てずにスムースに加速していきます。
H:また若手も立派にそれについていってるんですよ。"Sing Sing Sing"なんかは圧巻。
M;ラインダンスもサービス満点で生き生きしていて文句なしです。
H:知らない人にOSKを勧める時は、是非こういう作品を見せたいです。ただ…
M:ただ?
H:もう少し翳りや旨みが欲しいという、ロートルファンの泣き言はどうしてくれます。
M:例えばこの作品に恋羽さんや城月さんレベルが加わってたらどうですか。
H:そりゃ一つ一つの景のイメージにぐっと幅と深みが出てきますね。
M:彼女らはそれだけの力を持っていますし、そういう役割を背負っているのです。
H:OSKは娘役の土台の上で男役が踊る構造ですからね。
M:だからトップクラスの娘役の層は出来るだけ分厚くしたい。育成が急務です。
H:今回も歌では千咲さんや穂香さん、ダンスでは実花さん辺りが頑張ってるので、もう一化けを期待です。

H:それはそうとして、ラップの場面、永平寺、東尋坊とか、幸せ度が日本一だとか、福井を褒め称えてますよね。
M:そうですよ。
H:なのに何故バックコーラスは「残念だ」「残念だ」と言ってるのでしょう。富山県や石川県の僻みでしょうか。
M:「残念だ」ではありません。「だんねーざ」です。


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2017年07月24日

桐生一番星

1 プロローグ

「エイ、ホ、エイ、ホ」の掛け声とともに、客席後方から駕籠かき(留五郎:桐生麻耶、八兵衛:華月奏)が登場。
舞台に上がって一休み。歌い出す。

「誰かが風の中で」(上條恒彦) 

辺りがにわかに暗くなり、怪しい雰囲気に。

八:留さん、急に日が暮れたね。
留:あほか、急に日が暮れるもんか。

舞台上手奥に光が現れ、ふわふわと揺れる。

八:あれ、何だろ?
留:人魂じゃないか?
八:(怯えて)俺、人魂嫌いや。断って。
留:断ったって出てくるもんしゃーないやないか。

腰を抜かす八兵衛。留五郎は吸い寄せられるようにフラフラと人魂に近づいてゆく。
そこには白装束の美しい女性(城月れい)。見惚れる留五郎。

女;桐生に来てください。桐生でお会いしましょう。

留五郎、ウンウンと頷き、彼女の手をとろうとするが、その姿は一瞬にして搔き消え、そこには一体の地蔵が残る。

2 桐生へ行こう

謎の美女の誘いを受け、留五郎は桐生に足を伸ばすことを決意。
渋る八兵衛を説き伏せ、意気揚々と出発する。

「ハワイへ行こう」(HKT48) 

*曲中の「ハワイ」は「桐生」に置き換えて歌います。

道中、地元の駕籠かき鬼熊(翼和希)率いる北関東雲助軍団とトラブルとなる。
最初の飲み比べ対決では、ボスと留五郎双方ぶっ倒れて引き分け。
再戦のタイムトライアルでは、足自慢の女駕籠かき(麗羅リコ、穂香めぐみ)の挑戦を受け、辛うじて勝利。
北関東雲助軍団は悪態をついて引き上げる。

その後、留五郎は、ひょんなことから小さな寺子屋で教えるサエ(城月れい)に出会う。
謎の美女と瓜二つのサエに留五郎は一目惚れ。寺子屋で子どもたちに出鱈目を教えたり、遠足に付き合ったり大活躍。
八兵衛の応援もあって、二人はいい感じに。

3 告白

ついに留五郎はプロポーズを決意する。海を望む高台でのデート。

思い切って告白した瞬間、留五郎は眩しい光に包まれる。目の前にいたはずのサエは、白装束で一段高い場所に。

サエ:私は生まれてすぐに死んだ子どもです。でも仏様から20年だけ仮の命を頂きました。今日がその最後の日です。
留:そんな、わけわからない。だって今、ちゃんと生きてるじゃないか。それが何だって・・・。
サエ:ごめんなさい。お別れなんです。でも20年間生きて来て本当によかった。子どもたちにも会えたし、留さんにも会えた。
留:俺も、俺もだ。サエさんに会えてよかった。
サエ:留さん、お嫁さんにしたいって言ってくれてありがとう。うれしかった。
留:だから、これからいいとこじゃないか。ずっと一緒にいよう。どこにも行かないでくれ。
サエ:ごめんなさい。最後に一つだけお願いがあります。
留:なんだなんだなんだなんだ、何でも聞くぞ。何でも言ってみろ。
サエ:寺子屋に来てるお島ちゃんが大変なんです。黒駒の親分が偽の証文で身売りさせようとしています。どうか助けてあげて。
留:分かった。きっと助ける。絶対助ける。だから行くな。
サエ:ありがとう。留さん。ありがとう。

消えてゆくサエ。留五郎は慌てて走り寄るが、そこには一体の地蔵だけが残っていた。

悲しみに沈む留五郎。やがて意を決して立ち上がり、歌い始める。

「一番星ブルース」(菅原文太) 

4 疾走

黒駒(特別出演:緋波亜紀)は、脅しと騙しで人身売買を繰り返すワルであり、アヘン密売の噂もあった。
留五郎は女装した八兵衛を使って黒駒に近づく。
そこには代官所の密偵、杉田(栞さな)もアヘン密売の捜査のために侵入していた。
留五郎たちは杉田の助けも受けて、お島を助け出すが、黒駒の手下に発見される。
杉田は密売の証拠となる証文を留五郎に託し、代官所に届けるよう頼む。
自ら犠牲となって活路を開く杉田。だが、黒駒とその手下は執拗に追いすがる。

進退窮まる二人とお島。
そこに鬼熊以下、北関東雲助軍団が現れる。

鬼熊:留五郎、事情は聞いた。ここは俺たちが引き受ける。証文と生き証人を何としてでも届けろ!
留:鬼熊!
鬼熊:急げ!

二人は舞台中央で全力で駕籠を走らせる。バックには猛スピードで流れ去る栃木の風景。

サエが上手後方に佇み、静かに歌い始める。

「山路越えて」(賛美歌404番) 

吹き付ける強い風、激しい雨。二人はなんどもふらつくが、励まし合い、懸命に立て直して、走り続ける。
歌が終わるとともに暗転。
暗闇の中で物音だけが聞こえる。

代官所の門を激しく叩く音。
「お願いいたします! お願いいたします! 杉田さんから大切な物を預かって参りました。お願いいたします!」
門が開く音。

5 フィナーレ

*ハイダウェイのメンバー+桐生麻耶で作ってみました。 
*元ネタはご存知「トラック野郎:度胸一番星」です。


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2017年07月16日

廃園に佇む影〜城月れい

M:シームレスで展開する荻田ワールドの中で、圧倒的な存在感で屹立していたのが、城月さんです。
H:歌唱力、美貌、雰囲気・・・どれも余人に代え難い。
M:確かに他に誰がやれるかというと、現役、OG含めて、ちょっと見当たりません。
H:特に印象的だったのは船幽霊!
M:ローレライでしょ。柄杓で海水を汲み入れるんじゃないんですから。
H:ありゃ凄かった。あんなに美しくて怖ろしくて優しくて残酷な存在は見たことがない。
M:彼女が登場すると、舞台全体にピーンと緊張が伝わります。
H:事実上の座長と言っていいでしょう。

H:さて、その相方の華月君。
M:予想を遥かに超えていました。特に歌唱力。彼以上の男役が果たして何人いるか。
H:なんせ、この城月さんと堂々歌い交わすんですから。その後張り倒されましたけど。
M:それは演出です。
H:伸びやかな歌声もいいですが、あの、何というか頼りなげな、それゆえにピュアで誠実な感じは魅力的です。
M:いい味が出てきましたなあ。

H:麗羅さん。狭いステージでどれだけ動けるかと心配してましたが、流石でした。
M;タンゴの景! 投球ホームの分解写真みたいに、決めポーズだけが次々連続する感じ。
H:ストロボライトで照らされたようにパッパッパとね。それがダンサーのダンスなんでしょう。
M:例の張り倒し場面で、大はしゃぎするところや、城月さんとガンガンやりあったりするところも驚きました。
H:演技面でも結構やれる人だし、歌えるし、この人は化けてきました。期待できます。

M:売り出し中の翼君。この人も歌えます。
H:スーツ姿もエンターテナーも似合ってました。ダークな味の男役ですな。
M:ただ、くれぐれも「薔薇の精」路線で固まりませんように。
H:あれはこのショーで最もマンネリ的な役でした。
M:一時流行りましたからね。
H:男役の陥りやすい安易なパターンの典型です。

H:穂香さん。
M:もう「武生出身」などという前置きは不要。
H:ぐっと愛らしくなり、ステージ映えするようになりました。城月さん、麗羅さんを向こうに回して頑張ってます。
M:既にOSK娘役において中核の一人になっているでしょう。

H:しかし、ちゃんと仕込んだショーというのは、こういうもんなんですね。
M:ノンストップの音楽は当然として、タンゴの場面の画像、列車の始動を表現するドラムの音など細部に工夫がされてます。
H:廃園の景でも、箱を動かした栞君らがあのまま引き上げたら、単なる作業員に見えます。
M:しかし、一旦箱の上に座って、城月さんを見詰めていましたね。
H:それでギリシャ劇のコロスみたいに見えるわけです。
M:「歌う水妖」の最後にちょっとローレライの旋律を取り入れたり、洒落てます。
H:みんなこの程度気を遣えばいいのに。なぜやらないんでしょう?
M:それは「鳥谷は3割打てばいいのに。なぜ打たないんだ」というようなもんです。


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2017年06月24日

OSKは死なず

M:高世、調子戻りましたね。
H:一時、小さくまとめようという姿勢が目立ってたんですが、今回は頑張りました!
M:作品も、一部はおしゃれ、二部はパワフルで、レベルが高い。
H:確かに、副音声みたいなナレーションも、雪の妖精も遺跡の女王も男5人の恋の鞘当てもありませんなあ。

M:一部では、那須与一が抜群だった。あんな与一は見たことない。楊君は華がある。
H:息急き切って走り回るんですからねえ。
M:あれで的に当てたのは偉い。バイアスロンの選手になれます。
H:命中したあと、扇子が風で舞い上がるところなんか、演出が上手いなあと思いました。

H:私はやっぱり壇ノ浦かなあ。真麻君の登場も、高笑いの退場も格好よかった。
M:ダンスも力が入ってました。
H:気になるのは、矢が刺さった悠浦君、それ以後、二部まで若干元気がないような。
M:やっぱり矢の後遺症でしょうか。

M:二部では、「百年への輝く波」が圧倒的!
H:武生で紙漉きをしていた子らが、今やダンスの中心メンバーですよ。正に感無量。
M:娘役はぐんぐん成長しますねえ。

H:ラインダンスもよかったなあ。センターの実花さん、よく頑張った。
M:長いし、速いし、難しそう。
H:途中でポンとジャンプするところは特に難しい。
M:実際、そこで間違える子もいましたね。
H:それはいいんです。チャレンジするのがOSKだ。

M:二部に入ると、真麻、舞美が光って来ますね。
H:全盛期の神戸製鋼で、後半になると、林と大八木の動きが目立ってくるのと一緒ですな。
M:そう。全体の体力が落ちてくると、スケールと底力のある連中が前に出てくる。
H:舞美さんは、さっと上げた腕の線がとても綺麗だし、真麻君はどんなにターンしても、正面にピタリと止まる。
M:ダンサーというのはそういうものです。

M:あと記憶に残ったのは?
H:燕尾のダンスの最後の方で、真麻君が両手をビリビリっと震わせるところ。
M:弁慶が立往生した後、高世が剣を抜こうとしてやめるところ。
H:平泉の最後の故郷の歌が可愛い。
M:千咲さんのアニメ声エトワール。
H:愛瀬君の謎の英語。
M:♪波は流れる
H:♪百年の海へ
M:波って流れるんでしょうか?



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2017年05月17日

OSK〜HKT〜SKE その3

AKBの曲のみでお送りするOSKレビュー

1 AKB48
「♪愛しの難波は松竹座 金龍 はり重 かに道楽」
*NMB48と重なりがちな歌詞だが、そこは微妙に変えたい。

2 初日
出演者全員が円陣。
リーダー(楊琳)の先導に全員が大声で応える。
「O!」「応援の声、いつも胸に!」
「S!」「精一杯、歌い、踊り!」
「K!」「希望の光、灯し続ける!」
「うちらは〜」「OSK日本歌劇団!」
*この曲の詞はそのままOSKに当てはまると思う。
「♪夢は涙の先、雨風に負けず信じてる」なんて泣かせるぜ。

3 転がる石になれ
*こういうダークで激しい曲をOSKがきちんと踊った場合、多分全くレベルの違う格好よさだと思う。

4 初恋バタフライ
*言わずと知れたHKTの初オリジナル曲にして、ひょっとすると最高傑作。田島芽瑠センター。ここは恋羽センターで愛らしく。

[MC]
*OSKの最も苦手とする分野だが、愛瀬、華月、翼などの若手に悠浦君が意味不明のツッコミを連発するという驚愕の展開で活路を見出したい。

5 Glory days
舞美、遥花、穂香の3人ユニット。
*ここからユニット曲が続く。これはソロも少々あり、AKBの中では比較的踊る曲。ダンスのプロなら、どんな感じになるか是非見たい。 

6 青春のフラッグ
*渡り廊下走り隊が旗を振リ振り踊った青春の応援歌。ここは登堂以下の若手男役で。

7 Blue rose
*真麻、和紗、麗羅以下、バリバリのダンスメンバーを揃える。
*SKEでは多分に長髪を振り乱すギミックで見せていたが、ここはダンス自体の力量で見せるべき。

8 夜風の仕業
*これは相当の難曲。城月さんのソロで深々と聞かせる。彼女なら、これまで誰も出せなかった疲れたOLの色っぽさを出せるはず。

9 シアターの女神
*アイドル根性剥き出しの曲。なんせ「♪どこにいたってハートは釘付けさ 僕は君だけを見てる」ですから。
*これを真ん中でやれるような若手がどんどん出てきてほしい。

10 遠くにいても
*全員でしみじみと。

アンコール1 RIVER
*これもダンスのプロの力量を見せたい曲。手振りでなく、全身で踊るとどうなるか。

アンコール2 メロンジュース
*上に同じ。

全曲知ってる人なら(このブログを見る人の中にいるとはとても思えないが)、是非見たくなる選曲だと自負している。
楽曲の良し悪しが歌劇の評価の6、7割ぐらいを決めてしまうのではないだろうか。
いいダンサーほど、いい曲で踊らせてあげたいものだ。



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2017年05月09日

OSK〜HKT〜SKE:その2

プロっぽいアマと、アマっぽいプロがいる。

前者は所作、態度、志向が玄人的な反面、舞台への入れ込みは弱いタイプ。
後者は態度等は素人っぽいが、舞台への入れ込みは強烈なタイプである。

野球で言えば、プロっぽいアマは、投球術や制球力は優れているが、球速自体はあまりない投手。
アマっぽいプロは、投球術は大したことないが、球は速い投手にたとえられよう。

OSKは典型的なアマっぽいプロである。他のミュージカル劇団や歌劇団と比較すると、どこか素人っぽい雰囲気がある。反面、舞台でのなりふり構わぬパフォーマンスは如何にもプロ的である。

HKTもAKBグループの中では、最もアマっぽいプロであろう。MCを聞いていても、「何かのついでに生きている」「ボケてよし、ボケなくてもまたよし」というノホホンとした感覚がある(特にK検法少なくとも何かをアピールしようとする強迫的なところはない。
そんなHKTの中で、最もプロっぽいアマは指原であろう。彼女がふと見せる焦りや不安の表情は、玄人であることへの執着が窺える。

ではプロっぽいプロになればいいではないか。ところが世の中はそう甘くない。
速球派が制球力をつけようとすると、往々にして球速が落ちるものだ。逆にコントロールピッチャーが速い球を投げようと努力すると、肝心の制球が悪くなってしまうことが多い。欲張ると虻蜂取らずになりやすいのだ。

いっそのこと、アマっぽいアマはどうか。流石にそんなタイプはなかなか舞台ではお目にかからない。
一度、何かの発表会でおばあさんの剣舞を見たことがある。大張り切りで分厚い衣装を着込み、しかもギンギンにタスキを締めたせいで、曲が始まっても刀が抜けず、悪戦苦闘されていた。セミが脱皮に失敗しているところのようで忘れ難い。凄いことは凄いが、決して二度はできない。

「一所懸命演じているレベル」の上に「芸に達したレベル」があるが、更にその上には「そこが舞台であることを忘れたレベル」があり、それは素人でも奇跡的に実現してしまう場合があるが、一度限りである。
OSKでも桜花昇ぼるや高世麻央クラスになると、何度かそのレベルのパフォーマンスを見せてくれた。プロが突き抜けて到達するところには、単なる美しさや格好よさではなく、どこか不思議で奇妙な世界がある。
アマっぽいアマは実はそこに一番近いところにいるのかもしれない。HKTでは朝長美桜にその気配があり、今後を大いに期待している。

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2017年05月06日

OSK〜HKT〜SKE

勿論OSKはアイドルグループではない。HKTもSKEも歌劇団ではない。
誰もアイドルに必殺のダンスなど期待しない。だが、ダンスはダンスである。どうしても見比べてしまう。

まず気づくのは激しい動きは誤魔化しやすいということだ。単に歩く、単に静止するというが難しいのだ。今日初めて見たSKE研究生公演においても、「ブルーローズ(OSKに同姓同名曲あり!)」や「転がる石になれ」には十分な迫力を感じた。特に前者は長身の4人が髪を振り乱して踊る様が格好良かった。HKTで言えば、宇井真白的なダンスである。反面、ミドルテンポの曲でゆっくり動くと,
デッサンの狂った不自然なでくの棒に見えてしまう。舞台の上での「自然さ」は自然でも何でもない人工の極みのようなものなのだろう。

次に気付かされるのは踊りの意味の重要性である。OSKでは椅子を使ったダンスが結構あるが、椅子を持って出てくるところから既にダンスが始まっているのだ。中には椅子を引きずる姿が一番好きという人もいるだろう。ところが、アイドルレベルのそれは教室の後片付けのようにしか見えない。また、フラメンコで娘役がスカートをパッと巻き上げる時は「文句あるか!」と見得を切る場面であり、それを意識しないでは魅力半減である。HKTでその辺のセンスが一番いいのは本村碧唯であるが、先日惜しくも引退した多田愛佳も結構分かっていたように思う。今日の舞台では、深井ねがいという子に才能を感じた(万一この場に熱烈なSKEファンがいらっしゃったらご意見を伺いたい)。

改めて感じるのはルックスも大事であるということだ。歌劇団はアイドルではないが、ルックスが七難隠すのは確かであるし、実際歌劇をやる上でも美人さんの役柄は必要ではないか。OSKでは舞美さん、城月さんの後の目玉が欲しい。基本踊れるのは前提条件であるが、HKTからは熊沢世莉奈(この人は踊れるぞ)、SKE研究生からは坂本真凛(今後の成長を期待)を推奨したい。本人が望むかどうかは別として。

ショービジネスで採算がとれるのはほんの一部であろうから、こうして舞台で懸命に頑張っている彼女らの収入も推して知るべしである。ただ、その代わりと言っては何だが、できる限り新しい作品、新しいダンスに挑戦させてあげて欲しい。変化がなくなったら舞台は死ぬ。

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2016年05月08日

春のおどり 2016

M:折さん、大張り切りですね。
H:ブルーパンサーを経て雌伏○○年。ついにセンターへ!
M:小柄なので、花魁がSDガンダム的なスケールに見えますが、気迫で輝いています。特に道中は圧倒的な美しさ。
H:第一部では不動の中心でしょう。

M:今回の日舞は廓が舞台ですが、こうしてテーマを絞り込んで新しいことをやろうとする姿勢が尊いです。
H:その志が通じたのか、場面の一つ一つがきれいで雰囲気があります。
M:ただあの恵比寿屋、気の良さそうな子が多くて、個人的には行きたい店なんですが、経営上はもうちょっとクールビューティタイプがいた方がいいんじゃないでしょうか。
H:その手の美人さんは、城月さん以降、あまり入っていないような・・・。
M:今後の補強課題ですね。

H:廓ではあまり目立たなかった気のいい娘達が、二部になるとみんな弾けたように踊りまくるわけですよ。
M:サマータイム(黒髪の麗羅さん、格好いい!)、キャラバン、ジャストダンス、どれも感動しました。
H:同志社ラグビーが強かった頃、前半は押されながらも耐え、後半になると,大八木や林が個人的にガガッと前に出て目立つようになる。そこから自由奔放な攻撃が始まるわけです。それと同様、和紗さん、麗羅さん、舞美さん辺りがグングン前へ出てくる。そしてそこから全体がワァーッと勢いに乗ってくる。
M:雨上がりに植物が一斉に伸びてくる感じですか。
H:あれが見られると、今年も春のおどりに来れてよかったと思います。

M:猫の鈴、可愛い。
H:遅まきながら気付きましたが、愛瀬君はパッと一目を惹く明るさがありますね。最近、いい意味で、顔にケンが出来てきた真麻君と対照的でいい。

M:虹架君の酔っ払いと高世の女装・・・舞台人のユーモアの感覚は独特だなと思います。少なくとも私には分かりません。
H:無理に笑いをもってくる必要はないと思うのですが。

H:考えてみると、高世はいい客ですな。
M:5分ほど騒いだら寝てしまうから、手間がかからない。

M:引き潮。背景の波がうまく表現されていて感心しました。
H:あのデュエットダンスの恋羽さん、上手かった。しなやかに、細やかに相手に合わせていく、理想的な娘役のひとりです。




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