2006年12月27日

おすすめ本「デイトレのリアル」

 毎日、株式を売買することで利益を得ようとする「デイトレーダー」。このデイトレーダーの実態の一旦を垣間見れるのが「デイトレのリアル!」(熊野英生他著、洋泉社刊)ではないでしょうか。
 100億円の資産を築き上げたデイトレーダーの星ともいえる「ジェイコム男」が登場したこともあり、多数のデイトレーダーが2005年末から2006年にかけて誕生しました。学生や主婦、脱サラ組の人までが株式のデイトレードを始め、一時はマネー雑誌やテレビの夕方のニュース番組で、個人投資家がデイトレードに興じる場面がよくみられました。しかしその後、ライブドアショックや村上ファンドショックによる株価の一時的暴落により、多くのデイトレーダーは莫大な損失をこうむりました。特に株価の下落が激しかった新興市場に投資し、さらに信用取引をしているデイトレーダーの中には数千万年単位の損失をこうむった人もいました。こうしたデイトレーダーの実態はどんなものでしょうか。
 「デイトレードは弱肉強食の世界なので、誰もがそこで適応できるはずがない。大多数の新参投資家は、短期間で投資元本を失って退場を余儀なくされている」(同書)。実際、家計の金融資産に関する世論調査によると、1億円以上の株式投資額を保有している人は333人に一人という非常に低い確率でしか存在していません。当然ですが、デイトレードで大成功しているのはごく一部の人々だけなのです。マスコミではどうしても成功者だけをクローズアップするので、そうした成功者が多数いる、誰でも設けられるという勘違いをしがちですが、実際にはデイトレードでも受けられるのはごく一部の人です。
 でもだからといってこうした生き方自体を否定することはありません。勝てる確率は低いけれども、成功すれば多額の収益を得られるということは、考えてみれば「宝くじ」と一緒です。ただし、デイトレードにのめりこみすぎると、全財産を失うことにななりかねません。そうした点で、ほとんど資産を持っていない人が、一攫千金を狙ってデイトレードを行うというのは、リスク、リターンの関係からかんがえても選択肢としてありかもしれません。
 また成功するには「上げ潮相場」も必要です。私も何人かのデイトレーダーにインタビューしていますが、大きく資産を増加させたのは2005年の株価が大きく上昇している時期です。そこに信用取引を加えることで儲けのスピードを加速したとういうのが実態でしょう。自分が預けた証拠金の数倍の取引が行える信用取引は大きな武器です。ただしこの信用取引は儲けるときのスピードは速いけど、損するときのスピードも速いというのが特徴です。
 そのほか、この本の小見出しを列挙すると、「デイトレードの真髄は上手なロスカットにある」「チャート分析で『次の一手』を正しく打つことはできるか」「デイトレするなら勉強しろ」「ネットトレーダーたちにかけている長期にわたる資産保全計画」など、面白そうな内容が論じられています。
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