2007年01月05日

ギャンブルは儲かるのか?(3)

 お正月はニンテンドーDSを購入できたので、ゲーム三昧でした。ニンテンドーDSは松島奈々子のCMで話題になった「頭をやわらかくする系」や、「常識系」のソフトウエアが受けて大ヒットしています。子供から大人、高齢者まですべての世代に受け入れられた珍しい商品といえます。昨年来、ずっと品薄状態が続いていおり、購入できなかったのですが、トイザラスの初売りで購入することができました(あえて大増産せずに、品薄感があるくらいの供給を続けているのでしょう)。ある知り合いは子供のクリスマスプレゼントに買ってあげるつもりでしたが、クリスマスまでに手に入らず、現在子供の手元には「良い子にしていれば貰えるニンテンドーDS交換券」があるそうです。
 数本のソフトをやってみた印象ですが、ゲームとしては別に目新しい技術や内容ではありません。似たようなソフトは昔からどのゲーム機でも発売されてきました。違うのは単なるゲームではなく、「頭が良くなる」「ボケ防止」といったテイストを前面に押し出している点です。ソフトの内容は、絵合わせ、記憶、反射神経、論理的思考といった小学校の頃にやった知能指数テストみたいなものと、マナー、漢字書き取り、一般常識などが多いようです。ちなみに書店に行けば同じ内容の文庫本が数百円で購入できます。ゲームはDS本体が1万6800円、ソフトは1本3、4千円程度と本に比べて随分高額ですが、ゲームなら音や映像が付いているため楽しみながら学習できます。費用対効果からみて、本とゲームでどちらが優れているかは、人によってさまざまな捕らえ方があるでしょう。


 さて、今日はパチンコというギャンブルについて、別の角度からみてみましょう。
 4日深夜には、こんな報道がありました。いわゆる裏カジノの摘発です。見せしめの摘発だったようで、居合わせた客も逮捕され(賭博容疑)、テレビでも映像付きで報道していました。
 「バカラ賭博:客ら11人を逮捕 神奈川県警
神奈川県警生活経済課と神奈川署は4日、横浜市中区相生町3のカジノバー「ブルースター」を賭博場開張図利容疑で家宅捜索し、同区山田町、保科友彦容疑者(34)ら従業員4人と換金所のアルバイトの男(39)を同容疑で、客の男女6人を賭博容疑で逮捕。バカラ台5台とルーレット1台、現金約430万円と約580万円分の商品券などを押収した。
 調べでは、保科容疑者ら5人は共謀して4日午後4時20分ごろ、同店で客6人にトランプのバカラ賭博をさせ、勝者が得たチップの5%を徴収した疑い。チップは商品券に交換され、商品券は店が入るビル内で額面の97%で換金されていた。容疑について、保科容疑者とアルバイトは「商品券を出しているだけ」などと否認、他の従業員3人は認めている。(中略)毎日新聞 2007年1月4日 23時11分 (最終更新時間 1月5日 0時14分)」
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070105k0000m040108000c.html
 日本においては、賭博は違法です。競馬、宝くじなどのように特別に認められた賭博だけが日本では適法な賭博です。ちなみにパチンコに関しては、法律的には換金部分がグレーだと言われています。パチンコが法律上認められているのは、あくまで出玉の「景品」への交換です。パチンコは実質的に「換金」可能ですが、その方式は3店方式と言われており、パチンコホールでライターの石などの特殊景品をもらい、店外の換金所で現金化する方式となっています。こんな面倒くさいことをしているのは、パチンコを合法な賭博として認めている法律が存在しないからです。
 この裏カジノはパチンコの3店方式を模倣したものと思われます。素人目にはあまりパチンコとこの裏カジノには差がないように見えます。パチンコにしろ裏カジノにしろ、実質的には単なる賭博であり、違いはほとんどありません。ゲームに勝てば現金を手にし、負ければ現金を失います。(厳密に言えば、裏カジノの景品である商品券は、パチンコ店の景品であるライター石などに比べてより換金性の高いものであり、賭博であるという面では、裏カジノのほうがパチンコよりも犯罪性は高いといえそうです)。
 では裏カジノとパチンコ店の大きな違いは何でしょうか。それは警察組織の影響力の下にあるかどうかという違いでしょう。パチンコはパチンコ台の認定をするのが警察庁所管の財団法人であり、警察組織がパチンコ利権を握っています。さらに2006年5月の風適法では、警察によるパチンコ店取り締まりをこれまで以上に厳格化できることになりました。
 「5月1日の改正風適法施行後におきましては、18歳未満の出入りやパチンコ機器の無承認による改造などの事実が発覚して刑事罰を課される場合には一発で営業許可取消といった行政処分の厳罰化が待っているわけでして、パチンコ店の運命はますます警察の手のひらに乗っかってしまうのが現実であります。」(ビジネス法務の部屋」
http://yamaguchi-law-office.way-nifty.com/weblog/cat5836825/index.html
 なんと、18歳未満の未成年がパチンコホールに出入りしただけで、影響許可取り消しまで持っていけるようになったのです。すでにパチンコ産業は、警察の天下りを受け入れていますが、今後はこれまで以上に権限を持った警察に配慮していかざるを得ないでしょう。パチンコは実質的に換金可能な賭博ですが、こうした警察の庇護のもとにあることから、パチンコホールに家宅捜索が入ったり、居合わせた客が賭博容疑で逮捕されるということがないようです。
 一方で、裏カジノは警察組織に何の利権も与えません。利益はすべて裏カジノ関係者で山分けします。裏カジノが、パチンコと同じような賭博でありながら、厳しく摘発されるのは、警察利権に寄与しないからだという見方があります。ちなみに裏カジノは、そのバックに反社会勢力がいることがあるでしょうから、摘発することに意味があるのは当然です。だからといって、パチンコホールを家宅捜索しない理由にはなりそうにありません。
 さてあと気になるのが期待値の部分です。
 先ほどの裏カジノはバカラが主体だったようです。バカラの期待値(掛けた金額に対して戻ってくる金額の比率)は、ルールによって違いはありますが、98から99%です。ただし一度ルールが決まれば、期待値は固定化されます。カジノのゲームはすべて期待値が固定化されており、カジノ側が「今月は儲かっていないから当たり確立を低く設定しよう」とすることが不可能なシステムになっています。
 一方で、パチンコの期待値は95%以上と言われています。こうしたあいまいな言い方しかできないのは、パチンコの期待値は、パチンコ台の当たり確率の設定、パチンコ台の釘の角度による玉のはじかれ方、打ち手の技量などによって、同じ台であっても期待値は変化するからです。またパチンコホール側が出玉を抑えようとすれば、当たり設定を変えたり、釘の角度を変えることにより、期待値を上昇方向に誘導したり、低下方向に誘導したりすることができます。
 この辺が、パチンコの痛いところです。もし、パチンコを合法なギャンブルとして法制化していこうとする場合、期待値が変動するのでは問題があります。同じパチンコであっても、ホールや台によって期待値が違うのでは、お客に対する公平性が欠けることになるからです。パチンコホールによって期待値が変化してしまうと、ゲームとしての公平性を保つことができません。客が多い都心のホールの期待値が高く、客が少ない田舎のホールの期待値が低いというのは納得のいくものではないでしょう。また台によっては攻略法が存在しており(最近は減ってきたらしい)、攻略法を知っている人だけが大もうけできました。パチンコは日本ではギャンブルとして市民権を得ていますが、今のシステムは公平性が欠けているというのが大きな問題でしょう。


トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by マー   2007年01月19日 09:23
5 おとといの夜友人と飲む前に
知らない場所を教えてほしくて歩いていたら
パチンコ店のお姉さんが目に入ったのでその場所を教えてもらおうとパチンコ店に入ったのですが
あまりにうるさくて話が出来ませんでした。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔