光をめざして

社会や身の回りにおこったこと、その他もろもろの出来事について折にふれて感じたことを投稿します。

2012年05月

大飯再稼働へと首相が最終判断に一歩踏み込みました。関西広域連合で再稼働容認をリードしたのは橋下大阪市長です(重大局面をむかえました)

◎放射能を漏らさない原発の五重の壁に続く第六の壁?(副大臣の現地常駐による監視体制)
政府は関西広域連合の会合で再稼働が事実上容認されたことをもって関係閣僚会議を開きました。
野田首相は「福井県と大飯町の判断が得られれば、関係閣僚会合で議論し、私の責任で判断する」と述べて再稼働へと一歩踏み込んだのです。
さて、政府はここで新たな安全対策として「特別な監視体制」を持ち出してきました。
それは経済産業省の副大臣や政務官が運転状況を「現地」で常時監視するというものです。

事故前は原発の安全性の根拠として「五重の壁」が電力会社や政府から喧伝されていました。
すなわち、’確船撻譽奪鉢燃料棒被覆管0砧詫憧鎰こ頁射憧鎰ナ厚いコンクリートに囲まれた原子炉建屋です。そして今回、政府が6番目の壁として持ち出してきたのが経産省副大臣等の「現地常駐」です。
だが、大飯再稼働後に副大臣が常駐するのは大飯原発の建屋の中なのでしょうか。それともそこから遠く離れた福井県庁なのでしょうか。
原発推進官庁の副大臣等が、それも原子炉の専門的な知識もない政治家に「監視」の役など果たせるはずはありません。
それとも副大臣が昔の炭鉱のカナリアのように原子炉建屋の空気を吸いながら、事故の危険の”お知らせ役”として原発の中で暮らすとでもいうのでしょうか。

◎早くも原発容認の馬脚を現す橋下大阪市長!
関西広域連合が大飯原発の再稼働を事実上容認する声明を発表しました。
マスコミも首相の「最終的には私の責任で判断をおこないたい」との発言を伝えており、再稼働問題は極めて重大な局面を迎えています。
さて、関西広域連合が「暫定的限定的再稼働」として大飯の再稼働を容認し、「政府に適切な判断を求める」とあたかも政府に屈服したかのような声明を唐突に発表することは予想外でした。
しかし、この声明は再稼働容認派の橋下大阪市長や仁坂和歌山県知事らと、再稼働に反対する嘉田滋賀県知事らとは水と油であるために、結局は「それぞれの立場で解釈できる余地を残して」合意したものにすぎません。
それがあまりにも玉虫色であったために、再稼働に前のめりになる政府に付け入る隙を与える結果となったのです。

特に広域連合でピーク時の一時的な稼働を最初にぶち上げ、「暫定の基準なら安全も暫定だと言いきって物事をすすめるべきだ」と容認論をリードしてきた橋下大阪市長の罪は重大です。
橋下氏は最初、パフォーマンスで反原発を演じても土壇場に来て再稼働を急ぐ政府や財界に迎合し、反原発の庶民の声を代弁しませんでした。
これは明確な裏切りであり、橋下氏の馬脚が現れたものです。

有名芸能人(河本準一氏)の母親の生保利用に乗じた生活保護バッシングの異様さ(我々の生存権に対する組織的攻撃です)

◎片山さつき議員、吉本興業本社、厚労省、メディアが一体となった組織的な生活保護バッシング作戦!
昨日、お笑いコンビの芸人が母親の生活保護費受給問題で謝罪会見をおこなった場面がテレビで報道されました。
しかし、これほど胡散臭い話はないと感じます。まず自民党の片山さつき議員などが自身のツイッターやブログを使い、お笑い芸人という庶民に知られた人物の家族事情を利用して世論への巧妙な働きかけをおこないました。
そして、この話がマスメディアを通して国民に広まった段階で、厚労省官僚による新自由主義にもとづいた社会保障制度の見直し(国民から見たら改悪)が発表されたのです。

こうして自民党の片山さつき議員などの政治家、吉本興業本社、厚生労働省の官僚群、週刊誌やテレビなどのメディアが一体となった生活保護バッシングが大成功を収めました。
この先に待っているのは憲法の生存権で認められた権利としての生活保護制度ではなく、「自助」が原則で、「自助」がだめなら親族で助け合えという「自己責任」論への生活保護制度の大改悪です。
むしろ、生活保護行政で問題なのは生活保護が本当に必要な人をも行政側が追い返す「水際作戦」や「硫黄島作戦」などの行政側の違法です。
最近も札幌市で生活保護を求めても追い返され、挙句に餓死してしまった40代の二人の姉妹の件がメディアでもクローズアップされたばかりでした。今回の芸能人をめぐる生活保護騒動はこの面から見ても悪質です。

◎芸能人問題に便乗した生活保護攻撃は筋違い!
たしかに河本氏が自分の母親をネタにした本を書いて多額の印税をもらっていたにもかかわらず、母親に対する扶養義務を果たしていなかったことに道義的な問題があったことは事実です。
だが、法的な問題点は何もないのに、問題を倫理的・道義的な問題にすり替えてマスメディアや政治家たちが一芸能人を寄ってたかってバッシングする風潮は異様そのものです。
河本準一氏は「生活保護は国民の権利だ!何の問題もない」と発言して生活保護の世界での「山本太郎」になるべきでしたが、彼は所詮、そこまでの人物ではなかったので、片山さつき議員や吉本本社などに謝罪を強制されたというのが真相でしょう。

また、今回の芸能人の事例を騒ぎ立てたもう一人の政治家が生活保護の給付水準の10%引き下げという政策をつくった自民党のプロジェクトチーム座長の世耕弘成参院議員です。
片山氏や世耕氏らが芸能人の特殊な事例をネタに生活保護バッシングをおこない、制度の「見直し」(セーフティネットの解体)につなげるための世論誘導に利用したことは間違いありません。
また、それに「自民党の提起を受けてどう引き下げていくかを検討したい」と呼応する民主党政権や、生活保護制度の利用率が他の先進諸国と比べても異常に低いことなどの事実を置き去りにする報道の姿勢も同罪です。
生活保護の「見直し」よりも先に「貧困」をなくしていくことが政治のおこなうべきことであり、消費税の増税などは貧困を加速させるだけです。

没後70年が経過した女傑詩人の与謝野晶子について(与謝野晶子をめぐる歴史的逸話から)

◎健康なエロチシズムと「君死にたもうこと勿れ」!
「やわ肌のあつき血潮に触れも見でさびしからずや道を説く君」
これはまだ若き与謝野晶子が当時、社会的にタブーとされていた「性愛」を題材にその歌集「みだれ髪」に掲載した詩です。その健康的なエロチシズムに文壇のお偉いさんがたはまるで「娼妓」だと眉をひそめたいいます。
そして、3年後、日露戦争のさなかに晶子は長詩「君死にたもう勿れ」を「明星」に発表し「すめらみことは戦いにおほみづからは出でまさぬ」とうたいました。

これは当時の日本最大のタブーである天皇の問題に真っ正面から挑戦したものでしたが、晶子はこれで「乱臣賊子 国が刑罰を与えよ」との糾弾の声(激しいバッシング)を浴びながらも、彼女は公然と「撤回しない、100年たったら私の詩歌碑が建つだろう」と反論したのです。
この自信家で不敵な晶子の態度には見習うべきところが多々ありますが、実際に同窓会名簿から逆賊の名を削除せよとの圧力を受けた晶子の母校には皮肉にも「君死にたもうこと勿れ」の歌碑が現在は建っています。

◎女性が政治を論ずることがタブーとされた時代の政治評論と長編詩「駄獣の群れ」!
与謝野晶子はヨーロッパ各地を「巡遊」した経験から当時の日本の女性がいかに無権利状態に置かれているかを痛感したといいます。
そこで晶子は女性が政治を論ずることがタブーとされた時代に多くの政治評論を発表しましたが、なかでも有名なものは当時の国会の様子を痛切に批判した「駄獣の群れ」です。
「此処にある者は民衆を代表せずして、私党を樹て、人類の愛を思わずして動物的な利己を計り、公論の代わりに私語と怒号と罵声とを交換す」
この長編の詩は1915年に発表されたものですが、これを田中康夫議員が引用して財務大臣の与謝野馨氏や官房長官の仙石由人氏らが参加した会議(増税目的)の様子を皮肉ったという逸話は有名です。(ちなみに与謝野馨氏は晶子の孫です)

現在も国民の生活苦をよそに震災復興でも原発ゼロでもなく、消費税増税に「命をかける」と公言する野田首相やその取り巻き、あるいはこれを事実上応援する自民党の谷垣氏・石原氏なども「駄獣の群れ」に他なりません。
また、「駄獣の群れ」で当時の国会の有様を痛切に批判した与謝野晶子でしたが、治安維持法の死刑法への改悪に反対し、議会でただ一人反対討論をおこなったことで右翼のテロの犠牲になった山本宣治に対しては「現在の代議士の中でも最も純潔な、最も無欲な、且つ最も民衆的な唯一の壮年国士」との称賛をおくっています。

参考:入江晴行氏「与謝野晶子タブーへの挑戦」「しんぶん赤旗」学問文化欄掲載
images522

ブログ二題(消費税増税のお先棒を担ぐNHK「ニュースウォッチ9」、および再稼働と値上げへ向けた最強布陣となった東電新経営陣)

◎これで公平・公正か NHK「ニュースウォッチ9」
17日のNHKの「ニュースウォッチ9」は野田首相をスタジオに招き、「社会保障と税の一体改革」をすすめる首相の立場を消費税増税に対する批判を封印したうえで約50分にわたり一方的に報じました。
しかも、キャスターの大越氏は「野田首相と谷垣総裁が密かにあってはどうか」「大連立してもおかしくない」と民主・自民の両党首の密室談合や「大連立」まで持ちかけています。
民主党も自民党も消費税増税推進の立場では共通しており、この両党の党首による密室談合や「大連立」のススメは増税実現を目指してのものにほかなりません。

だが、最近のNHK自身の世論調査でも消費税増税反対は賛成を大きく上回っており、NHKはこの国民の声に依拠して首相の政策をただすことこそ公共放送たるNHKの使命であるべきでした。
これでは権力を監視するメディアとしての役割を自ら放棄するにも等しく、「放送の公正・公平を保ち幅広い視点からの情報を提供します」とのNHK自身の「行動指針」にも反します。また、NHKは最近も数土経営委員長が実質国有化された東電の社外取締役への就任が内定するなど、権力から報道の自由を守り抜くべき公共報道機関としての役割が変質しつつあります。

◎東電の新経営陣は再稼働と値上げに向けた最強布陣!
東電の新経営陣が内定しました。取締役は11人とされ、その内の6人が社外取締役です。
だが、原子炉メーカーの出身者や原発推進の国策を担ってきた経済産業省OBなど、新しい経営陣の顔ぶれを見ると「問題人物」がズラリと並んだ社外取締役の陣容となっています。
特にNHKの経営委員長でもある数土JEFホールディングス相談役などは原発事故をおこしてNHKの重大な取材対象となった東電の社外取締役への就任が内定した際に、これでNHKの公共放送としての報道の中立性や公正さが確保できるのかという批判があがりました。
また、数土氏が社長を務めていたJFEスチールは原発利益共同体の中核団体、日本原子力産業協会(原産協会)の有力メンバーでもあります。
さらに住生活グループ社長の藤森氏は事故をおこした福島第一原発の原子炉を製造したGEの上級副社長を務めた経歴があり、原子力損害賠償支援機構事務局長の島田隆氏は経産省のOBです。

同支援機構は巨額の賠償費用などを支出する東電を救済するための組織であり、同機構から東電に拠出された公的資金や税金などの返済は電気料金の値上げという形で国民にそのツケがすべて回されます。
さらにその組織のトップであった下河辺東電新会長も「原発の再稼働は不可欠」などと公言するなど、新経営陣は原発再稼働と料金値上げにむけた最強布陣となりました。
2012052001_04_1


東のゴーマニズム知事と西のハシズム市長に関するブログ二題(体罰礼讃と歴史修正主義50%配合の資料館の建設について)

◎石原氏のゴーマニズムの増長ぶりが止まらない!(戸塚氏とともに体罰礼讃)
石原都知事が「子どもの耐性をいかに培うか」をテーマとして”知事と議論する会”を開催しました。
ところが、この場に招かれたのがなんと体罰を伴うスパルタ訓練で訓練生4人を死亡させ、傷害致死や監禁致死などの罪で有罪判決を受けて服役した「戸塚ヨットスクール」の戸塚氏でした。
石原氏に招かれた戸塚氏は暴言や放言を連発。「朝日新聞を襲撃して燃やしてしまえば、日本は良くなりますよ」「教育というのは男がやるべきもので、女が口を出してはいかん」などと言いたい放題だったいいます。
また、石原氏も「子育てには体罰が不可欠だ」と強調して戸塚氏の持論を擁護し、戸塚氏の事件についても「傷害致死はおかしいと思っている。医者の誤診だ」と弁護しています。
戸塚ヨットスクール事件とは、1980年から82年にかけて「同ヨットスクール」の訓練生4人がスパルタ訓練で死亡したことにより戸塚氏が傷害致死などの罪で有罪判決を受け、2006年まで服役したというものです。
また、戸塚氏は06年の出所後に同ヨットスクールの校長に復帰していますが、復帰後も訓練生の負傷事件や自殺事件が相次いでいるといいます。

さて、石原氏は今回の発言にとどまらず「津波は天罰」発言といい、放射性ガレキの受け入れに不安を隠せない都民に向かって「黙れ」発言をしたりと、そのゴ―マニズムぶりは増長する一方です。
また、これにダンマリを決め込む大手メディアの退廃ぶりも目を覆うばかりです。

◎橋下市長が「歴史修正主義50%配合」の近現代史の施設の建設を打ち出しました!
過去の日本の侵略と植民地支配を美化し、日本国憲法を敵視する「新しい歴史教科書をつくる会」系の育鵬社などのメンバーを加えて橋下大阪市長が日本の近現代史を学ぶ施設をつくろうとしています。
育鵬社の歴史教科書の記述は日本が朝鮮や台湾を植民地支配し、アジア太平洋戦争開始後はアジアの国々をも占領支配して資源を略奪し、現地の人々には過酷な労働を強制した事実をゆがめていることで有名です。にもかかわらず橋下市長は近現代史の施設を「両論併記でやりたい」として、「つくる会」系の育鵬社などのメンバーをそこに加えていきたいと発言しているのです。
この理由について橋下市長は「学校の現場は育鵬社の教科書を全然採択しない」「育鵬社の教科書の考え方もしっかり子どもたちにださないといけない」と述べています。
だが、その一方で府と市が運営し、戦争と平和に関する学習・交流をおこなう施設「ピースおおさか」については「一度リセットして新しいものをつくる」と橋下市長は語っているのです。ちなみに同施設については「維新の会」の府議や市議が展示内容を「自虐的」と攻撃していました。

「日本の子どもたちは近現代史がしっかり勉強できていない」から歴史修正主義の「つくる会」に飛びつくという発想が橋下氏の極右的な心性を露わにしています。
また、戦争と平和に関するまともな施設を廃止して歴史修正主義50%の資料館をつくろうという発想が野蛮です。(ハシズムたるゆえんだと思います)

橋下流教育「改革」の実態についてブログ二題(君が代で口元調査、高校つぶしと予算カットで空く授業の穴)

◎橋下教育「改革」の実態(君が代で口元調査、不起立教師を”糾弾会”でつるしあげ)
大坂市と府が卒業式などでの「君が代」の起立斉唱を教職員に強制する条例を強行したことで、大阪の教育現場には異様な事態がおきています。
起立しない教員が出たある府立高校の卒業式でのこと。来賓の「維新の会」府議が祝辞そっちのけで「ルールを守れない教員がいることをお詫びします」と発言したのです。
これには卒業生などから「あんな失礼なあいさつをした人は初めて」「最後の思い出の卒業式がぶち壊された」と抗議の声が殺到したといいます。

また、橋下氏の友人で府立和泉高校の中原校長が卒業式で管理職に教員の口元の監視を命じ、実際に歌っているかどうかのチェックをおこなわせました。
そして、その結果をメールで橋下市長らに報告したというのです。
これに対し作家の赤川次郎氏は「生徒のためのものであるべき卒業式で管理職が教員の口元を監視するとはなんと醜悪な光景か!橋下氏は政治には独裁が必要と語っているそうだが、なるほど「密告の奨励」は独裁政治につきものだ」と「朝日」の投書欄で批判しています。

また、大阪市内の中学校でも不起立の教員を保護者説明会に引きずりだして、保護者の目の前で「混乱を招いた」とお詫びをさせました。
実際には卒業式の進行には何の混乱もなく、生徒たちも頑張っていたにもかかわらず、こんな糾弾会まがいの「保護者説明会」なるものが開催されたのです。
今回のケースでは憲法で保障された良心・思想・内心の自由への侵害こそが問題とされるべきですが、橋下氏は「いやなら公務員を辞めろ」とすり替え論法を駆使しています。

◎橋下教育「改革」の実態(高校つぶしと授業に大穴を開ける予算削減)
橋下大坂市長のめざす「教育改革」の方向の一つが学校現場への競争主義と選別主義の露骨な持ち込みです。
その典型が3月の府議会で可決された「府立学校条例」であり、3年連続で定員割れをおこした府立高校を廃校の対象とすることを明記しました。
今年度、大阪府では府立高校138校(全日制)のうち17校で定員割れがおきていますが、定員割れの高校の多くは「落ちこぼれ」の生徒たちの受け皿となっており、彼らに学ぶ場と「居場所」を提供しています。こうして地域の公立高校はそれぞれすべてが欠かせない役割をはたしています。
橋下流の「効率主義」持ち込みによる高校つぶしは教育とは相いれず、弱い立場の生徒たちと不利な地域の学校の切り捨てにつながるものです。

また、橋下府政の3年間に府の教育予算が7406億円から6464億円へと942億円も削減された結果、学校現場では小中学校で授業する先生が長期に配置できない”教育に穴が開く”事態が全国でも突出した形で広がりました。
”教育に穴が開く”とは必要な正規教員を採用しないために病休や産休による欠員を補充しきれなくなることを指しており、校長先生や教頭先生がその穴を埋めざるを得ないケースが多々おきています。
そして少人数学級の進展という点でも大阪府はもっとも条件の悪い府県の一つとなりました。
予算削減で子どもたちの教育条件をボロボロにしておいて、「既得権」攻撃の一環として教員攻撃をやっているのが橋下流の教育「改革」です。

橋下「改革」の実態にかんするブログ3題(104の市民向け施策切り捨て、公約破りの公共施設の廃止、黒字の市営地下鉄民営化)…大坂市長編

◎橋下「改革」の実態(104の市民向け施策の切り捨て)
橋下大阪市長は市長就任早々に「大阪市の行政サービスはぜいたく三昧の状況」と発言しました。
これは橋下氏が府知事就任直後に「大阪府は破産会社」などの大ウソで府民施策への総攻撃をはじめたことと同じ手法です。
そしてこの発言直後、市長はさっそく「市政改革プロジェクトチーム」をたちあげて3年間で548億円、104の市民むけ施策の切捨てに着手しました。
この切り捨てプランの最大の特徴は敬老パスの有料化から学童保育への補助金の全廃まですべての世代に犠牲を強いる点にあります。
通院や買い物など高齢者の社会参加を支えてきた敬老パスは半額自己負担とされ、子育て世代にも市民税非課税世帯からの保育料徴収や学童保育への補助金全廃などの冷たい措置が強行されようとしています。
また、障害者がリハビリや健康維持のために利用している長居障害者スポーツセンターも廃止するなど、若い世代や障害者へも大ナタをふるっています。

◎橋下「改革」の実態 (公約破りお構いなし)
さて、橋下大阪市長が着手した市改革プロジェクトチームの「改革」試案による住民施策切り捨てには大阪市民が利用する公共施設の廃止や統廃合もテンコ盛りです。
4か所の総合生涯学習センターや5か所の男女共同参画センター(クレオ大阪)などは全廃。加えて区民センターは34か所から9か所へ、屋内プールやスポーツセンターも24か所から9か所へと一挙に削減されます。
これは大阪市を廃止する「大阪都構想」を前提とするものであり、同構想により現在の24区を8〜9の「特別自治区」に再編する計画にもとづいています。
だが、橋下市長は昨年の大阪ダブル選挙で「大阪市をつぶすことはありません」「24区、24色の鮮やかな大阪市に変えます」と公約しており、さらに「維新の会」の選挙ビラには「だまされないでください」とまで書かれていましたから、これほどの市民だましはありません。
敬老パスも「維持」と言いながら半額負担を強要しており、橋下「維新の会」は公約破りをまったく意に介しない集団です。


◎橋下「改革」の実態(黒字の市営地下鉄の民営化を既定路線に)
また、橋下市長は大阪市民の財産である黒字の市営地下鉄の民営化をすすめようとしており、4月から大阪市の交通局長に京福電鉄(京都市)前副社長である藤本昌信氏を据えて民営化に向けた体制を固めました。
また、市営地下鉄の民営化を協議するプロジェクトチームには関西の大手私鉄の幹部がずらりと特別参与として任命され、阪神、阪急、近鉄などの各社の現職部課長らもこれに名を連ねています。
市営地下鉄の民営化は関西財界のかねてからの念願であり、この橋下市長の路線に経済界からは称賛の声があがっています。
bw-uploadstm-ifykdo6oimsdcoojmjaxmja0x4n5gvudv18y1

橋下「改革」の実態にかんするブログ二題(府有地売り飛ばしとWTC移転、およびウソによる脅し)

◎橋下「改革」の実態(府有地の売り飛ばしを狙ったWTCへの庁舎移転の強行)
橋下氏は「世界と勝負できる大阪をつくる」と豪語し、「小泉・竹中路線をさらに推し進めることが今の日本には必要」と述べるなど、民営化と民間開放などの新自由主義的「経済改革」を府知事時代にすすめました。
だが、その路線は失敗し、その象徴が西日本一の高層ビルの大阪府先洲庁舎(WTCビル)です。
橋下知事(当時)が庁舎の全面移転を掲げてWTCビルを85億円で買い取ったものの、第2庁舎として移転後に先洲地区に進出した企業はありませんでした。おまけに庁舎ビルからのテナントの撤退も相次ぎ、現在では空室率が50%を上回っています。
また、東日本大震災では大阪の震度が3だったにも関わらず、庁舎はいたるところが損傷しました。

もともと、府庁舎のWTC移転は大阪城に近い現庁舎の民間売却構想が発端となっており、橋下氏は知事就任後、不動産鑑定士に敷地の鑑定を依頼。その「報告書」には大口投資家や外資、ファンドなどの需要が見込めると記載されていました。
これは橋下氏が大阪府所有の一等地を外資やファンドに売り渡すつもりだったことを物語っています。
だが、WTCビルの現状はこの有様であり、現庁舎との併用でかかるコストが今後30年で1200億円との府試算もあります。また、部局の移転費用も含む96億円の返還を橋下氏に求める住民訴訟もおきています。

◎橋下「改革」の実態(大阪府は破産会社というウソによる脅し)
「大阪府は破産会社」「府職員は破産会社の従業員」。
これらは橋下大阪市長が2008年の2月に府知事に就任した当時の発言です。また「大阪府は夕張市と同じ」ともしましたが、当時の大阪府は北海道夕張市のような「財政再生団体」などではけっしてなく、それよりもましな「財政健全化団体」でもなかったことははじめから自明でした。
にもかかわらず、こんな大ウソを最大の宣伝の材料にしながら府民施策への攻撃を始めたのです。
そして、08年の6月には「大阪維新プログラム(財政再建プログラム)」を発表し、人件費345億円の削減をはじめ、私学助成の大幅削減、高齢者・乳幼児・障害者・ひとり親の4医療費助成の削減、市町村補助金のカットを打ち出しました。

だが、これにたいする府民の反対署名が300万人を超え、4医療費の削減は今でも食い止めているものの、障害者団体や福祉作業所への補助金や中小企業振興費は削減され、府交響楽団への補助金も廃止されました。
府知事時代に財政破綻もしていないのに「大阪府は破産会社」との虚構の前提をぶち上げて自らの土俵に引き込み、暮らし・福祉への総攻撃をおこなったのが橋下流の手法です。

ハシズムに関するブログ3題(経産省幹部との密会、大阪市民に対する公約違反、および改憲勢力のなかでも異質の危険性を持った橋下「維新の会」)

橋下市長、原発の守護神である経済産業省の幹部と都内で密会(すり合わせか)
橋下市長が2月に都内で経済産業省幹部と秘密裏に会っていたことがわかりました。
橋下市長が会ったのは経済産業省資源エネルギー庁次長の今井尚哉氏で、橋下市長が上京した折に、都内のホテルで面談をおこなったといいます。
今井氏は再稼働を決定した政府の4大臣会議に経産省事務局の代表として陪席した人物でもあり、さらに橋下氏と今井氏の面談には原発再稼働に積極的な民主党幹部も同席していました。そして橋下氏はこの民主党幹部とも秘密裏に会っていたことが確認されています。

橋下市長はやましいところがなければ、公的な席で今井次長と堂々と会えばよく、橋下市長が関西財界との懇談会で関電会長と対面した際にも、原発再稼働問題には一言も触れなかったことが物語るように、橋下氏には再稼働に反対するスタンスが元々からありません。
橋下氏の「脱原発」は政府による再稼働への拙速な手続きに注文を付ける格好をしただけのパフォーマンスにすぎず、単に世論受けを狙ったものでしかなかったことが明らかになりつつあります。

橋下大阪市長の重大な公約違反「大阪市敬老パス有料化案」が浮かび上がったこと
さて、大阪市では70歳以上の市民、約35万人に大阪市敬老パスが交付されています。
70歳以上の高齢者はこの敬老パスで地下鉄やバスを無料で利用でき、高齢者が買い物や病院に出ていく際の貴重な足の役割を果たしてきました。
橋下市長も昨年の府知事・市長ダブル選挙で「騙されないでください。敬老パスはなくしません」「さらに高齢者にとって便利なものとするために私鉄でも利用できる制度にします」「高齢者・障害者福祉を充実させます」との「大阪維新の会」選挙ビラを新聞に折り込みました。
ところが、橋下市長の肝いりで発足したプロジェクトチームが市民生活にかかわる施策に大ナタをふるうなかで、将来の事業費の増加を理由に敬老パスの有料化(半額負担)が打ち出されたのです。

これには市民の間からも「年寄りが気軽に出歩けるのもパスのおかげとみんな喜んでいたのに…これでは公約違反のだまし討ちだ」と怒りの声が広がっています。
だが、橋下市長は公約のことなどどこ吹く風で「他都市と比べていかにぜいたくな住民サービスになっているか、それは違うとしっかり認識」させると強調しており、高齢者の怒りの声に耳を貸そうとはしません。
その半面で橋下市長は歴代の大阪市政が進めてきた巨大開発は温存しており、淀川左岸線二期工事や夢洲の巨大土地造成などの大型開発は継続させています。
巨大開発などのムダ遣いは温存する一方で市民の暮らし、福祉、教育は破壊し、市民に痛みを押しつける橋下市長の市政改革「試案」は撤回すべきです。

他の改憲勢力には無い異質の危険性をもった橋下「維新の会」について
橋下「維新の会」は改憲勢力の有力な一員ですが、この政治集団には最近、改憲案を発表した自民党やみんなの党などの既成の改憲勢力と比べても決定的に異なる点があります。
それはこの政治集団が口先で改憲を唱えるだけでなく、人権や民主主義を窒息させる憲法違反の政治を実際に実行していることであり、この集団が特に危険視されるべき所以がここにあるのです。
大阪市の全職員を対象とした「思想調査」の強行、府立高校の卒業式の「君が代」斉唱の際に教職員の口元をチェックしたこと、また「教育基本条例」や「職員基本条例」の制定など、そのすべては憲法で保障された思想・信条・良心の自由や教育の自由を土足で蹂躙するものです。
また、「全体の奉仕者」であるべき公務員を橋下氏の「僕」に貶め、彼らの人格を丸ごと支配下におこうとする恐怖政治をおこなっており、橋下氏のこれらの振る舞いは独裁者のそれに他なりません。

橋下「維新の会」は国政進出をねらって「維新八策」を打ち出し、9条改正の国民投票や参議院の廃止など憲法改定の主張を盛り込んでいますが、口先だけではなく現に憲法蹂躙の政治を実行しているところに他の改憲勢力には無い異質の危険があるように思います。



最新記事
Profile
西岡三郎
千葉県銚子市に在住
QRコード
QRコード
Recent Comments
Recent TrackBacks
  • ライブドアブログ