2009年の民主党への政権交代はただ単に、有権者が自民党にお灸をすえた、あるいは、日本の議会政治史上はじめて有権者が政権交代を実現させたということにつきる出来事ではなかった。
「政治を変えたい」と願う国民の手によってはじめてつくられた政府、ある意味では国民による国民のための政府であり、民主党への政権交代はこの政府の実現を成し遂げた「無血革命」に準ずるものだったのである。

小沢民主党による政権交代に既得権益の喪失をかぎとった検察組織!
だが、この事態を黙って見過ごしているような旧体制勢力ではなかった。
検察を中心とする官僚エリート、大手マスメディア、そして自民党や財界などを中心とした「政財官癒着態勢」のなかで生きてきた勢力は、このような歴史の変化の中で既得権と既得権益を失うまいとして必死のたたかいを仕掛けてきた。
特に元民主党代表であった小沢一郎の提唱する官僚政治打破により、組織に大きなメスが入れられるのを恐れた検察組織は今のうちに政権交代の芽を摘んでしまおうと考えた。

かねてから検察には「調査活動費」という検察の予算の多くを私的に流用して遊興費に使うという“裏ガネづくり”の疑惑が指摘されており、正義感に駆られてこの実態を実名で告発しようとした現職検察幹部の三井環氏がテレビ取材の直前に微罪により緊急逮捕されるという事件すらひき起こしていた。
この緊急逮捕は発生当時、おそらくは三井氏の口封じを目的としたものだろうとささやかれ、緊急逮捕の名目とした罪状もなんと「住民票の不正取得」であった。
このようなことは住宅ローンの手続きの関係で一般的に常態化している事柄であったにもかかわらず、こんな微罪を理由として検察首脳部は三井氏の口封じを目的とした緊急逮捕をおこない、その後すぐに強制的な家宅捜査さえおこなったのである。

政権交代阻止を目的とし検察が仕掛けた西松建設ダミー献金事件の顛末!
images1251さて、このような不正行為に満ちた検察当局が大手マスメディアなどの旧支配勢力と一体となってひき起こしたのが、09年3月の小沢一郎氏の公設秘書の大久保氏逮捕劇である。
その罪状は西松建設からの献金をダミー団体を通して不正受領したというものであり、政治資金収支報告書に記載された「表献金」を問題とする前例のないものとなった。
それまでは政治資金収支報告書に記載のない「裏献金」を立件するのが政治資金をめぐる捜査の慣例であり、収支報告書に記載のある「表献金」を立件することなど一度もなかったのである。

こうして、なんとしても小沢民主党による政権交代を阻止して既得権益を死守したい検察は大久保秘書逮捕を強行したが、肝心の西松建設元幹部が公判でダミー団体の存在を否定したために鳴り物入りで始まった捜査も空振りに終わり、西松裁判も終焉へと向かったのであった。
そして、西松事件は民主党に政権交代させないための政治捜査で背後に麻生政権や大手メディアの支援があったことを見破った国民の手によって09年8月30日の総選挙での政権交代がおこったのであり、皮肉なことに検察が民主党への政権交代劇における最大の功労者となってしまったのである。

だが、政権交代後も小沢一郎の政治生命を絶って既得権益を守りたいとの検察の執念は相変わらずで、小沢を幹事長の座から引きずりおろし、あわよくば議員辞職へと追い込もうとの企ては続いた。

石川議員逮捕によっても小沢一郎を罪に陥れることに失敗した検察の政治捜査!
こうした検察がなりふり構わずに最後の賭けにうってでたのが、元小沢秘書でもあった石川議員をふくむ小沢氏の秘書3人の逮捕である。
逮捕の名目は「政治資金規正法違反」だったが、実質的には政治資金の記載ミスにすぎず、金をごまかしたわけでもなく今年書き込むものが半年間だけずれたということにすぎなかった。
この罰金刑ですむような話を糸口として、検察は「小沢の指示があった、小沢の命令があった」と小沢を共犯者に仕立て上げて、ふたたびその政治生命の抹殺をはかったのである。
しかし、3人の秘書は誰もなにも小沢氏から言われていないので、小沢の「お」の字も出ずに小沢逮捕のくわだてはまたもや不発に終わってしまった。

こうして10億円以上の国民の税金と1年以上の時間をかけておこなった検察の政治捜査は小沢を捕まえることができずに終焉し、結局小沢には法に触れるようなことは何一つ見つからず、最終的に検察は小沢の起訴を見送らざるを得ずに「不起訴」としたのであった。
また、水谷建設から小沢サイドに渡ったとされる「1億円のヤミ献金」も、もともと別次元、別ルートの話を検察が無理やり小沢と結びつけ、そこに脱税容疑で拘留中の水谷建設の元会長が検察のシナリオに話を合わせただけのものであり、それを裏付ける具体的な証拠は何一つあがっていない。

こうして小沢一郎の「政治とカネ」の問題のほとんどが政権交代阻止と小沢排除を目的として、検察と検察のリーク情報を駆使するマスメディアとが一体となって作り上げた“虚構”であり“冤罪”であることが判明しつつある。
そして今、この問題は国民との約束をやぶり、国民を裏切った菅政権によって「国民の生活が第一」とする小沢一郎を政界から排除するためのカードとして使われているのが現状である。