image2011民主党元代表の小沢一郎氏が政治資金団体「陸山会」の政治資金収支報告書虚偽記載事件で、東京第五検察審査会の起訴議決を受けて強制起訴されたという。
今回、検察審査会の議決において審査の対象となった「虚偽記載」という問題はいってみれば記載ミスであり、それ自体は単なる形式犯にすぎず、従来は総務省の行政指導によって訂正すれば済むレベルの話にすぎなかった。
それゆえ、今回は検察が小沢議員の元秘書であった現職国会議員をふくむ小沢の秘書3人を逮捕すべき案件ではなく、罰金刑ですむ話であり、けっしてそこまで踏み込んではならない問題であった。

特定の補佐弁護人(弁護士)が論点整理をリードする検察審査会は公正な審査機関か!
さて、今回の検察審査会の「起訴相当」議決はそれにいたるまでの経緯の面でもいささかに納得いかない事柄が多い。
今回の事件で検察が強制捜査によって押収した捜査資料や証拠資料は段ボール箱19箱分に達したといわれる。
そして、検察がそれらの資料を穴の開くほど熟議し、一年以上の歳月をかけてくだした結論が「不起訴」であり、これはプロの捜査官でも小沢一郎の身辺には法に触れるようなことはいっさい見いだすことができなかったということに他ならない。

だが、今回の検察審査会の場合、法律の素人である検察審査員がそれらの資料の全てを読み込むことはできず、補佐弁護人(弁護士)が膨大な資料のなかから自分の考えで選び整理した資料だけを検察審査員に読んでもらうという手続きをとらざるをえない。
そうなるとその弁護士の価値観や先入観にもとづいた資料の整理が行なわれこととなり、整理の仕方によってはバイアスがかかることは避けられなくなる。

言い換えれば、特定の弁護士の意見や判断を検察審査員をとおして代わりに言わせるというやり方も可能となり、弁護士の選任のプロセスを含め、今回の検察審査会の「起訴相当」議決が本当に客観的で公正なものだったのかどうかが検証されるべきだ。

検察審査会の本来の目的と趣旨からみた今回の小沢「起訴相当」議決の問題点!
また、今回の検察審査会の議決は検察審査会本来の目的と趣旨から逸脱した不当なものという疑念を筆者は拭えない。
検察審査会とは本来、「証拠が揃っていて検察官は起訴すべき事案なのに、不当な理由、たとえば容疑者との特別な関係や権力者への配慮などから検察官が起訴しなかった場合に、しがらみのない一般市民が起訴を決定する制度」であり、犯罪被害者の人権侵害と泣き寝入りを防ぐというのがその本筋のありかただ。

だが、今回の小沢一郎のケースはプロの捜査官(東京地検特捜部)が1年以上の時間を費やし、膨大な証拠資料を収集しても、小沢一郎には法律に触れるような事柄はいっさい見いだせず、それゆえに「不起訴」となっているケースである。
すなわち今回はゼネコンからの裏献金や収賄などの十分な証拠が揃っているが、それにもかかわらずに検察が権力者小沢一郎をおもんばかって立件しなかったという問題ではないのである。

ただあるのは検察と一体化したメディアの先入観にもとづく報道だけであり、それを洪水のようなマスコミ報道を通して刷り込まれた「一般市民」の検察審査員が補佐弁護人の主導のもとでおこなったのが今回の「起訴相当」議決だ。
ゆえに今回の「起訴相当」議決には審査会本来の目的や趣旨から見ても疑問があり、小沢の「政治とカネ」をめぐる問題にも実体がなく、国会での証人喚問や政倫審といった問題にも正当性がないと筆者は考えている。

審査会へ申し立てをおこなった「在特会」幹部の奇妙な申し立て理由について!
また、今回は検察審査会へ申し立てをした人物の属性に大きな問題があり、審査申し立ての理由がきわめて不当であるとの疑念が指摘されている。
今回、小沢一郎の件で東京第五検察審査会へ申し立てした人物は「在日特権を許さない市民の会(在特会)」の会長の桜井誠氏であるが、「在特会」は幹部4人が京都朝鮮第一初級学校の周辺で拡声器を使い、「スパイの子」などとがなりたて授業を妨害したとして京都府警に威力業務妨害罪等で逮捕されたいわくつきの団体である。

そして桜井氏は自らのブログで検察審査会への申し立ての理由をこう述べている。
「不起訴決定後、極力早く審査の申し立てをおこないたかったため、今回は桜井一人だけでおこないました。小沢一郎という巨悪を眠らせてはならないこともありますが、外国人参政権実現に誰よりも積極的なこの民主党大物政治家の動きを止めねばならないからです。……」

この文面でも明らかなことは桜井誠という申し立て人の主たる動機は外国人参政権に反対することであり、検察の不当な不起訴によって人権の侵害を受ける犯罪被害者がその権利救済のために検察審査会に申し立てをおこなうという、この制度の本筋からは大きく逸脱したものであったことだ。
ゆえに今回は審査会当局が申し立ての理由なしとして却下すべきケースだったのであり、審査会を発動すべき場合ではなかったのである。

既得権益勢力から小沢一郎を守るべきである!
このように今回の小沢一郎に対する検察審査会の「強制起訴」議決はその経緯からみても疑問だらけのものがあり、そこに正当性を見いだすことはできないのである。
膨大な時間を費やして膨大な証拠資料を熟議しても小沢一郎には法律に触れることを見つけられず、一度は「不起訴」とした検察が、なぜなりふりかまわずに検査審査会を足場にしてまでも小沢一郎を追い落としたいのか。

それはひとえに旧体制の既得権を死守したいからであり、小沢民主党の検察改革によって検察が隠し続けてきた“裏ガネ”問題が表へ出るのを阻止したいからである。
そして、それに加担しているのが検察を含む既得権益勢力である米国、財界、霞ヶ関特権官僚群、巨大メディア、破壊的野党勢力および菅執行部である。


○「在特会」指導者桜井誠氏が小沢問題で検査審査会への申し立てをおこなった経緯について自らのブログで語ったエントリーのURLは下記
http://ameblo.jp/doronpa01/entry-10451351357.html