◎これで公平・公正か NHK「ニュースウォッチ9」
17日のNHKの「ニュースウォッチ9」は野田首相をスタジオに招き、「社会保障と税の一体改革」をすすめる首相の立場を消費税増税に対する批判を封印したうえで約50分にわたり一方的に報じました。
しかも、キャスターの大越氏は「野田首相と谷垣総裁が密かにあってはどうか」「大連立してもおかしくない」と民主・自民の両党首の密室談合や「大連立」まで持ちかけています。
民主党も自民党も消費税増税推進の立場では共通しており、この両党の党首による密室談合や「大連立」のススメは増税実現を目指してのものにほかなりません。

だが、最近のNHK自身の世論調査でも消費税増税反対は賛成を大きく上回っており、NHKはこの国民の声に依拠して首相の政策をただすことこそ公共放送たるNHKの使命であるべきでした。
これでは権力を監視するメディアとしての役割を自ら放棄するにも等しく、「放送の公正・公平を保ち幅広い視点からの情報を提供します」とのNHK自身の「行動指針」にも反します。また、NHKは最近も数土経営委員長が実質国有化された東電の社外取締役への就任が内定するなど、権力から報道の自由を守り抜くべき公共報道機関としての役割が変質しつつあります。

◎東電の新経営陣は再稼働と値上げに向けた最強布陣!
東電の新経営陣が内定しました。取締役は11人とされ、その内の6人が社外取締役です。
だが、原子炉メーカーの出身者や原発推進の国策を担ってきた経済産業省OBなど、新しい経営陣の顔ぶれを見ると「問題人物」がズラリと並んだ社外取締役の陣容となっています。
特にNHKの経営委員長でもある数土JEFホールディングス相談役などは原発事故をおこしてNHKの重大な取材対象となった東電の社外取締役への就任が内定した際に、これでNHKの公共放送としての報道の中立性や公正さが確保できるのかという批判があがりました。
また、数土氏が社長を務めていたJFEスチールは原発利益共同体の中核団体、日本原子力産業協会(原産協会)の有力メンバーでもあります。
さらに住生活グループ社長の藤森氏は事故をおこした福島第一原発の原子炉を製造したGEの上級副社長を務めた経歴があり、原子力損害賠償支援機構事務局長の島田隆氏は経産省のOBです。

同支援機構は巨額の賠償費用などを支出する東電を救済するための組織であり、同機構から東電に拠出された公的資金や税金などの返済は電気料金の値上げという形で国民にそのツケがすべて回されます。
さらにその組織のトップであった下河辺東電新会長も「原発の再稼働は不可欠」などと公言するなど、新経営陣は原発再稼働と料金値上げにむけた最強布陣となりました。
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