◎片山さつき議員、吉本興業本社、厚労省、メディアが一体となった組織的な生活保護バッシング作戦!
昨日、お笑いコンビの芸人が母親の生活保護費受給問題で謝罪会見をおこなった場面がテレビで報道されました。
しかし、これほど胡散臭い話はないと感じます。まず自民党の片山さつき議員などが自身のツイッターやブログを使い、お笑い芸人という庶民に知られた人物の家族事情を利用して世論への巧妙な働きかけをおこないました。
そして、この話がマスメディアを通して国民に広まった段階で、厚労省官僚による新自由主義にもとづいた社会保障制度の見直し(国民から見たら改悪)が発表されたのです。

こうして自民党の片山さつき議員などの政治家、吉本興業本社、厚生労働省の官僚群、週刊誌やテレビなどのメディアが一体となった生活保護バッシングが大成功を収めました。
この先に待っているのは憲法の生存権で認められた権利としての生活保護制度ではなく、「自助」が原則で、「自助」がだめなら親族で助け合えという「自己責任」論への生活保護制度の大改悪です。
むしろ、生活保護行政で問題なのは生活保護が本当に必要な人をも行政側が追い返す「水際作戦」や「硫黄島作戦」などの行政側の違法です。
最近も札幌市で生活保護を求めても追い返され、挙句に餓死してしまった40代の二人の姉妹の件がメディアでもクローズアップされたばかりでした。今回の芸能人をめぐる生活保護騒動はこの面から見ても悪質です。

◎芸能人問題に便乗した生活保護攻撃は筋違い!
たしかに河本氏が自分の母親をネタにした本を書いて多額の印税をもらっていたにもかかわらず、母親に対する扶養義務を果たしていなかったことに道義的な問題があったことは事実です。
だが、法的な問題点は何もないのに、問題を倫理的・道義的な問題にすり替えてマスメディアや政治家たちが一芸能人を寄ってたかってバッシングする風潮は異様そのものです。
河本準一氏は「生活保護は国民の権利だ!何の問題もない」と発言して生活保護の世界での「山本太郎」になるべきでしたが、彼は所詮、そこまでの人物ではなかったので、片山さつき議員や吉本本社などに謝罪を強制されたというのが真相でしょう。

また、今回の芸能人の事例を騒ぎ立てたもう一人の政治家が生活保護の給付水準の10%引き下げという政策をつくった自民党のプロジェクトチーム座長の世耕弘成参院議員です。
片山氏や世耕氏らが芸能人の特殊な事例をネタに生活保護バッシングをおこない、制度の「見直し」(セーフティネットの解体)につなげるための世論誘導に利用したことは間違いありません。
また、それに「自民党の提起を受けてどう引き下げていくかを検討したい」と呼応する民主党政権や、生活保護制度の利用率が他の先進諸国と比べても異常に低いことなどの事実を置き去りにする報道の姿勢も同罪です。
生活保護の「見直し」よりも先に「貧困」をなくしていくことが政治のおこなうべきことであり、消費税の増税などは貧困を加速させるだけです。