◎放射能を漏らさない原発の五重の壁に続く第六の壁?(副大臣の現地常駐による監視体制)
政府は関西広域連合の会合で再稼働が事実上容認されたことをもって関係閣僚会議を開きました。
野田首相は「福井県と大飯町の判断が得られれば、関係閣僚会合で議論し、私の責任で判断する」と述べて再稼働へと一歩踏み込んだのです。
さて、政府はここで新たな安全対策として「特別な監視体制」を持ち出してきました。
それは経済産業省の副大臣や政務官が運転状況を「現地」で常時監視するというものです。

事故前は原発の安全性の根拠として「五重の壁」が電力会社や政府から喧伝されていました。
すなわち、’確船撻譽奪鉢燃料棒被覆管0砧詫憧鎰こ頁射憧鎰ナ厚いコンクリートに囲まれた原子炉建屋です。そして今回、政府が6番目の壁として持ち出してきたのが経産省副大臣等の「現地常駐」です。
だが、大飯再稼働後に副大臣が常駐するのは大飯原発の建屋の中なのでしょうか。それともそこから遠く離れた福井県庁なのでしょうか。
原発推進官庁の副大臣等が、それも原子炉の専門的な知識もない政治家に「監視」の役など果たせるはずはありません。
それとも副大臣が昔の炭鉱のカナリアのように原子炉建屋の空気を吸いながら、事故の危険の”お知らせ役”として原発の中で暮らすとでもいうのでしょうか。

◎早くも原発容認の馬脚を現す橋下大阪市長!
関西広域連合が大飯原発の再稼働を事実上容認する声明を発表しました。
マスコミも首相の「最終的には私の責任で判断をおこないたい」との発言を伝えており、再稼働問題は極めて重大な局面を迎えています。
さて、関西広域連合が「暫定的限定的再稼働」として大飯の再稼働を容認し、「政府に適切な判断を求める」とあたかも政府に屈服したかのような声明を唐突に発表することは予想外でした。
しかし、この声明は再稼働容認派の橋下大阪市長や仁坂和歌山県知事らと、再稼働に反対する嘉田滋賀県知事らとは水と油であるために、結局は「それぞれの立場で解釈できる余地を残して」合意したものにすぎません。
それがあまりにも玉虫色であったために、再稼働に前のめりになる政府に付け入る隙を与える結果となったのです。

特に広域連合でピーク時の一時的な稼働を最初にぶち上げ、「暫定の基準なら安全も暫定だと言いきって物事をすすめるべきだ」と容認論をリードしてきた橋下大阪市長の罪は重大です。
橋下氏は最初、パフォーマンスで反原発を演じても土壇場に来て再稼働を急ぐ政府や財界に迎合し、反原発の庶民の声を代弁しませんでした。
これは明確な裏切りであり、橋下氏の馬脚が現れたものです。