米欧諸国がシリアへの軍事介入に前のめりになっています。だが外国による軍事介入は過去にも中東地域に惨憺たる結果をもたらしました。
「大量破壊兵器の存在」を理由としたイラク戦争とその後の占領は100万人以上ともいわれるイラクの人々の命を奪い、いまだにテロや暴力で毎月1000人以上の人々が犠牲になっています。また国連の安保理決議を錦の御旗にしたリビアへの攻撃もカダフィ独裁体制を倒したとはいえ、8000回にも及んだ爆撃は決議の掲げる「人命の保護」をはるかに逸脱するものとなりました。また武器が大量にばらまかれ、それを手にした民兵や武装勢力が国中を闊歩し市民の安全を深刻に脅かしています。
これらのできごとの教訓は、いかなる外国の軍事介入も許すべきではなく、政治的対話のテーブルに紛争当事者の双方がつくべきことを示唆しています。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-08-30/2013083007_01_1.html
さて、今回の米欧による軍事介入の口実はアサド政権側が化学兵器を用いたとされることです。たしかに化学兵器使用は明確な国際法違反で断じて許されませんが、この問題は過去に化学兵器使用疑惑を持たれたアサド政権が、国連の調査団が到着した直後のタイミングをわざわざ選び、調査団の滞在場所からすぐ近くで一般市民を化学兵器で攻撃したとは考えにくいということです。反政府派が米欧のマスコミによる「政府軍の仕業だ」との決めつけを見越して、国連調査団の目前で化学兵器を使ったと考える方が合理的なのです。
大量破壊兵器を口実にしたイラク攻撃で多くの市民が殺戮され、あとでそれが嘘だったことが判明したことを思いおこすべきでしょう。

国連を無視したシリア攻撃は合法ではない!
米仏などが国連決議なしでシリアを攻撃しようと企てています。その一方で国連の事務総長は「国連憲章を守れ」とこれらの国々をけん制しています。だが、各国が自由気ままに戦争をおこせた時代を国連憲章をつくることで世界の人びとが拒否したということが歴史の教訓です。
シリアに対しこのまま武力行使に踏み切れば、米国は戦争の禁止という第二次大戦後の根本原理を壊すことになります。国連安保理の許可がないなら攻撃は合法ではありません。

「はだしのゲン」閲覧制限撤回へ!
松江市教育委員会が広島の原爆被害を描いた「はだしのゲン」を市内の公立小学校で閲覧制限していた問題は、幅広い批判の声の拡がりにより、8月26日の教育委員会議で撤回の決定がくだされました。
閲覧制限を知った広範な市民が「原爆の実相と子どもの自主性を」と多くの反対意見や抗議を寄せたためです。
ただ撤回理由が「手続きの不備」とされ、長く読まれ、平和教育の教材にもなってきた「はだしのゲン」を、なぜ今問題にしたのかという点は明らかになっていません。
また「はだしのゲン」の学校図書館からの撤去を求める陳情が昨年の12月に松江市議会で全員一致で不採択にされましたが、にもかかわらず松江市教育委員会が閲覧制限をおこない、子どもたちの目に触れないようにしたのはなぜか、経過と真相の究明が求められます。