〇格差の広がりと「景気回復」について!
昨年4月の消費増税以降、はじめて景気が上向いた。昨年10〜12月期のGDPがわずかだがプラス(実質0.6%)になったからだ。だが庶民には景気が良くなっている実感はない。消費増税と円安による物価高が生活を苦しめ、給料も長いあいだ、上がっていない。中小企業や国民の側から見れば不況を続いているのである。
だが大企業は史上最高の経常利益をだして笑いが止まらない。大企業と中小企業・国民との格差がさらに広がり、経済の矛盾が大きくなっているのである。にもかかわらず安倍政権は「アベノミクス」が確実に成果を上げているとしてさらに「この道」をすすめていくことだろう。
〇国の巨額債務にどう対処すべきか!内需主導の安定成長を!
政府による国債の大量発行で日本が破産しないかと心配する人は多い。だがまもなく国債が暴落して国が破産するわけではない。日本国債の保有者はほとんどが国内の銀行や保険会社などであり、その原資は国民の預金や保険料である。だから政府に金を貸しているのはほとんどが国民自身だ。債務危機に陥ったギリシャの場合のように国債の多くを外国投資家が保有しているわけではない。仮に政府が借金を返そうとして増税や社会保障の大幅削減などをおこなえば、景気が冷えて税収も落ち込み、かえって債務も増えるという悪循環となる。ベストの対策はGDP対比で借金を増やさないように努め、計画的に減らすことだ。そのためには富裕層や大企業への応分の負担で財源を作ること、国民の所得を増やして内需主導の安定成長を実現することが必要だ。
〇TPPをめぐる最近の動向について!「漂流」から「沈没」へ向かえ!
米国の通商代表部が議会へ提出した「年次報告書」は、今年の課題の一つにTPPの年内妥結を掲げている。だが3年前から連続して「年内妥結」を掲げてきたが、いずれも達成できないできた。日本の農業者・消費者など交渉参加国の反対運動が毎年「年内妥結」を阻んできたのである。オバマ大統領の任期も来年の大統領選挙までで、それまでに妥結しないとTPPが「漂流」する可能性があるという。TPPの日米交渉でさえ、日本政府が国会決議に反する譲歩を重ねてもまだ隔たりが大きく、12カ国全体の合意となればより困難だ。TPPは「漂流」でなく「沈没」といきたいところだ。
〇北陸新幹線の開業をめぐる光と影について!
北陸新幹線の開業が華々しく伝えられている。だが一方で新幹線と並行して走る在来線がどうなったかは伝えられない。JRは新幹線の開業に合わせ、並行在来線(信越線、北陸線)を「事業廃止」にし、各県ごとの「三セク」に引き継がせ、沿線自治体に財政負担を負わせた。レールは一つでも路線は県境ごとに分断されたのである。この結果、在来平行線で移動する場合、これまで一枚の切符で足りたのが金沢−長野間では3〜4枚必要となった。乗り換えるごとに初乗り運賃が発生し、運賃は割高となった。これが北陸新幹線開業に伴う影の部分である。
〇辺野古新基地建設をめぐる安倍政権の強行策について!
政府は翁長新知事との面会を拒否し、沖縄振興予算を一方的に削減。さらに翁長知事による前知事の埋め立て承認過程を検証する第三者委員会の結論が出るまでの工事中断要請にも耳を貸さなかった。また県警や海上保安庁による住民弾圧も放置した。これは裏を返せば、もはや強行策しかないというところまで追い詰められた政府の焦りの現れだろう。