光をめざして

社会や身の回りにおこったこと、その他もろもろの出来事について折にふれて感じたことを投稿します。

民主党谷田川はじめさまへの手紙

民主党支部長 谷田川はじめ様、民主党政治の劣化阻止と政権交代の原点に立ち返るためにも毅然として小沢擁護に立ち上がってください!

菅政権による民主党政治の恐るべき劣化は「国民の生活が第一」の小沢マニフェストでしか打開できない!

image12181企業による国内投資と雇用の拡大を大義名分として菅民主党政権は法人税率の引き下げを決定した。
だが、当の財界が減税による投資や雇用の拡大を拒否しており、大企業には減税の恩恵を与える一方で、国民にはそのツケをまわそうとする管民主党政権の筋書きが見えはじめている。
また、先の沖縄県の知事選挙ではどの陣営も「沖縄に新しい新基地建設は許さない」と公約し、その得票総数は60万票を超えた。
これは普天間基地の「県内移設」断固反対は明確な沖縄県民の総意であり、この意思が揺るぐことはありえないことを示している。
しかるにあろうことか、仙石官房長官は普天間基地の名護市辺野古への移設を明記した日米合意について「日米同盟『深化』の観点から沖縄の方々に甘受していただく」などと発言し、「県内移設」反対という県民総意に真っ向から敵対する姿勢を見せている。

さらに菅政権は来年度からの年金支給額の削減を決定したが、これは五年ぶりの引き下げであり、消費者物価指数が下がっていることをその理由としている。
だが、国民の生活が苦しい中で年金額が引き下げられれば、ますます内需が冷え込み、さらにデフレ不況を加速化することはさけられそうにもない。
これらはほんの一例にすぎないが、菅政権が発足してからというもの、民主党政権が政権交代の原点から離れ、問題によっては自民党政治よりも悪質になった状況を象徴した出来事といってよいだろう。

民主党は「政治を変えて欲しい」という政権交代に託した国民の期待に応えるべく、菅政権が劣化させた政治に反省を加え、民主党政治を正常化し、日本経済の一日も早い回復を実現させて「国民の生活が第一」の政治を実現すべき局面を迎えており、同党は今、最大の正念場にある。
それゆえに政権交代の立役者であり「国民の生活が第一」の民主党マニフェストを作った小沢一郎を民主党政権のど真ん中に据えることで、民主党が政権交代の原点に立ち返り、外交や内政も国民が安心して生きてゆける日本とすることが喫緊に求められているのである。
これ以外には民主党を再生する術はなく、これ以外には劣化した民主党政治を打開していく手立てはないといってよい。

小沢の「政治とカネ」は民主政治への攻撃であり、その多くが“でっち上げ”であること!
しかるに現在の菅政権は劣化した民主党政治の正常化を放置し、政権交代を阻止しようとする旧政権勢力と検察が、30億円の税金と一年数か月の歳月をかけて小沢一郎のあらゆることを捜査して不起訴とした小沢の「政治とカネ」の問題を利用しながら、あやしげな検察審査会なるものを操作して小沢一郎の政治活動を停止させようとさえしているのである。
だが、とりざたされている問題は小沢一郎の資金団体「陸山会」をめぐる政治資金報告書の記載事項に関することにすぎず、それこそ重箱の隅をつつくような問題であり、そこには裏献金も受託収賄もあっせん利得の犯罪も存在していない。

また、西松建設をめぐる事件ではダミー会社が実は実体のある企業であったことが公判の中で明らかになっており、また「ゼネコンからのヤミ献金疑惑」もそれを証明するような明確な証拠は挙がっておらず、脱税で服役中の水谷建設元会長の証言なるものも検察ストーリーに話を合わせただけのものでしかない。
かくして小沢一郎をめぐる「政治とカネ」の問題は検察によるでっち上げか、あるいは、せいぜいのところ記載上の瑕疵といった程度のものでしかないことが判明しつつある。
だが、検察が不起訴にしたこの問題に対し、正体不明の市民団体が検察審査会制度を利用して再審査の申し出をおこなったことで、多くの専門家が違法・無効と指摘する「強制起訴議決」がおこなわれた。

しかし、かくのごとく劣化した司法機関が小沢一郎を強制起訴裁判にかけることで小沢が「刑事被告人」とよばれるようになっても、小沢が内閣総理大臣になることには何の問題もない。
憲法に規定されている議員の「不逮捕特権」と「免責特権」は憲法の飾りとして存在しているわけではなく、国会議員の政治活動の自由を保障する議会制民主主義の原理の上にある。
小沢一郎の「政治とカネ」の問題とは悪質な政治勢力と一体となった検察、そして司法までもが、憲法政治をふみにじって小沢の政治活動を封じようとする悪巧みにすぎず、現在の事態が続くならば、政治家はいつでも国家権力側の都合により政治活動が封じられることとなりかねない。

それゆえに、こころある民主党員や所属議員は「民主党は政権交代時のマニフェストに戻れ」の国民の声にこたえ、「国民の生活が第一」とする小沢一郎という政治家を民主党政権のど真ん中に押し出すべく、覚醒すべきときがきているのである。
そして、小沢の「政治とカネ」の問題は旧政権勢力が指示し、検察権力が民主政治に仕掛けてきた攻撃であることを認識すべきであり、菅政権がその保身のために、小沢一郎の国会での説明を国会対策の駆け引きに利用するという事態を放置してはならないのである。

小沢幹事長の検察との「闘争宣言」に拍手を送る民主党国会議員たちの危うさに思う!

民主党大会における小沢幹事長の検察との「闘争宣言」
images8871月16日の民主党大会において小沢幹事長は「私は断固としてこのようなやり方、このようなあり方について毅然として自らの信念をとおし、そしてたたかっていく決意でございます」と発言し、みずからの土地購入疑惑をめぐっての検察当局との全面的なたたかいを宣言した。

そして、この小沢氏の「闘争宣言」にたいして同党大会に出席した民主党関係者は満場の拍手を送り全面的な支持を表明したという。
また、同党は常任幹事会でも「捜査情報漏洩問題対策チーム」を設置し、石川議員逮捕をめぐる検察の捜査手法を検証しようとする動きを見せており、検察批判と捜査検証の両面から総力を挙げて民主党は検察当局とたたかうというのである。

たしかに、検察上層部や大メディアなどといった自公政権下での既得権益勢力がその巻き返しを狙い、政治資金規正法違反容疑で小沢氏の側近である現職の石川衆議院議員を含む3人を突然逮捕した今回の東京地検特捜部の行為は小沢幹事長の失脚を狙った国策調査である可能性を否定できない。
さらに、今回の逮捕容疑の「政治資金規正法虚偽記載」だが、このようなことは旧自公政権下ではありふれた出来事にすぎず、閣僚クラスの政治家に政治資金の虚偽記載が発覚した事例は枚挙にいとまがない。
そして、彼らのうちの1人たりとも事情聴取されることもなく、いわんや逮捕されることなどなかった。

このことからも今回の逮捕劇が検察当局によるきわめて恣意的な捜査権の行使であったことは明白であり、「小沢潰し」という政治的な背景の存在をうかがわせるに充分なものであったことは疑いを入れる余地はない。(そのように筆者には思う)

“たたかう”幹事長に全面的に同調する民主党議員たちの危うさとは!
だが、検察当局と断固としてたたかいぬくと宣言した小沢幹事長に対し、「どうぞたたかってください」と、検察もその一部である行政府のトップの鳩山首相が伝えたというにいたっては、検察に対する指揮権発動まで示唆する発言であり、首相の立場から逸脱したあまりにも無責任な発言と言う他はなく、首相としての資質すら問われよう。

また、小沢幹事長の検察との「闘争宣言」を支持し、同氏の態度を擁護する民主党議員と民主党支持のネットなどでの言論人の姿勢にはゆがみと危惧を感じる。
とくに16日の民主党大会で新党大地の鈴木宗男氏が検察批判の熱弁をふるうと、「検察を仕分けしよう」との大合唱がとびかい、同党の党大会が小沢幹事長に忠誠を誓う小沢チルドレンの総決起の場と化したという報道にはいっそうその感を強めざるを得ない。

小沢一郎・鈴木宗男両氏の検察への怨念と復讐心、そしてそれに同調する小沢チルドレンの民主党代議士たちのこのような異様な姿には、小沢氏の暴走を誘発しかねない危うさを筆者は感じる。

ところで、これらの民主党内の動きに特徴的なことは小沢氏の疑惑に対する国民の受け止め方とのあまりにも大きな乖離である。
共同通信の世論調査では自らの土地購入疑惑をめぐる小沢氏の説明に「納得できない」という回答が86%を占め、小沢氏の幹事長辞任と議員辞任を求める声もあわせると73%を超えるという。

そして、この世論調査の結果は疑惑に対する小沢幹事長の真摯な説明責任と民主党の自浄努力を国民世論が求めていることを示すが、この国民の声に応えて疑惑の解明に乗りだそうとの声は同党の内部からほとんど聞こえてこない。
逆に民主党は小沢幹事長に従う異様な一枚岩集団と化しており、小沢一郎氏が命令すれば強行採決でも何でもやりかねず、議会制民主主義が小沢氏と小沢チルドレンによって踏みにじられかねない異常さだ。

小沢氏と民主党にとってのさしあたっての賢明な選択肢と国会の任務!
ところで、今回の小沢氏の疑惑は根っこをたどっていくと自民党政治にたどり着かざるをえないことに気付く。
ロッキード社からのヤミ献金に象徴される田中金脈、さらにはゼネコンからのヤミ献金による蓄財と脱税が発覚し、自宅から金塊が押収された金丸金脈などが今に引き継がれているのでは?というのが小沢疑惑だ。

images889それゆえ小沢氏には件の土地購入の4億円の原資にたいする説明責任がもとめられるのであり、「法律に触れることはいっさいしていない」という通り一遍の説明では、「民主党の代表として信じている」との首相発言とあわせても誰も納得させられないだろう。

さて、小沢幹事長は政権と民主党全体をまきこんで検察当局との全面戦争をおこなうつもりらしいが、いま小沢氏に求められる最低限の節度は責任ある立場から去ることであり、いっさいの公職と幹事長の座を辞して、自らの問題を国政と切り離したうえで、自身の責任で検察当局と立ち向かうことである。

そして、民主党の国会議員には小沢氏との訣別を断行する勇気が求められる。
最近の世論調査では内閣支持率および民主党への政党支持率が急落し、小沢幹事長の辞任を求める声が圧倒的多数を占めるようになった。世論の大変化がおこっているのである。
民主党は小沢幹事長を退任させて「脱小沢」に踏み切り、国民とともに歩む方向に切り替えるべき岐路にさしかかっていることを知るべきだ。

小沢問題で国政をストップさせることは「大不況・大失業」のもとでの国民生活の現状からして許されることではなく、ましてや小沢チルドレンの暴走は許すべきではない。
国会は景気対策と空前の不況下における国民生活の苦難の打開に全力を集中すべき時である。

また、国会が小沢氏の暴走を食い止めて、小沢疑惑の解明をおこなうことは議会制民主主義を守るためにも急務であり、国政調査権を発動させて証人喚問や参考人質疑などを積極的におこない、「政治とカネ」をめぐる小沢氏の政治的・道義的責任の有無についても徹底的に調査をおこなうべきであると筆者は思う。

「仕分け」というデフレ促進運動による「鳩山大不況」を避けるには!

今マスコミが檄賛しているものが鳩山内閣の「事業仕分け」であり、政治家やマスコミ、学者、経済界、官界などすべてが“ムダの削減”で足並みを揃えて、日本経済を「縮小」させようといっせいに突っ走っている。
これはまるでデフレ促進の「いっせいなだれ現象」ともいうべきで、デフレへの暴走であり、このままでは日本の経済社会が破滅してしまうのではないかと危惧する。
そして、このデフレへの「いっせいなだれ現象」は今のところ加速する一方であり沈静化する気配は感じられない。

世界金融危機という100年に一度の暴風雨のなかで今回の不況はその出口が見えず、さらに困ったことには政府は景気を悪くする政策を次々と打ち出している。
その代表的なものが「官僚のムダ遣い」の洗い出しを口実とした事業仕分けであるが、今は予算カットではなく大規模な景気対策をおこなうべき時であろう。

景気対策ではそこそこの成績を残した麻生政権
今は過去の人となってしまった麻生前首相は半年間あまりの間に景気対策を複数回おこなっており、2008年度中に二度の補正予算を組んで総額38兆円を超える景気対策を発動し、2009年度にも総額15兆円を超える補正予算を組んだ。
当初、これらは世界金融危機という暴風雨のなかにあって不十分と評価されてはいたものの、専門家の予想する以上の景気浮揚効果が上がったことが判明したが、鳩山政権の登場はこれに急ブレーキをかけ、麻生前政権の経済対策の中からまず3兆円をカットするという暴挙にふみだしたことをきっかけに経済をデフレに転落させてしまう

そして、鳩山政権発足後に最初にともった黄色信号が日本の株価の下落であり、諸外国の株価は軒並み上がり続けているなかで日本の株価だけは政権発足後に8%の下落を記録する。
麻生前政権の時代に日本の株価は上がっていたから、もし政権交代がなかったら株価はさらに上昇していたと想定することに不自然さはないだろう。とすると、麻生政権から鳩山政権に切り換わったことで株の時価総額にして数十兆円の差損が発生したこととなる。
これは国民一人当たりに換算すると数十万円という甚大な損失であり、景気に与えた悪影響は計り知れない。

images55また、麻生前政権は景気対策が大嫌いな財務大臣や財務官僚の抵抗を排除して景気対策を断行し、そこそこの効果を挙げていたのであり、皮肉なことにこれこそが鳩山民主党のトレードマーク「脱官僚」の名にふさわしかったのではなかろうか。
また、財政赤字が激増しつつある現状を重く受け止めるべきではあるが、短期の経済政策においては景気対策を発動することと、財政赤字拡大を阻止することとは正反対の方向を向く政策であることを押さえなければならない。

「財政収支悪化を防ぐために大不況をあえて受け入れる」か、「大不況を回避するためにさしあたって財政赤字は受け入れる」かの、いずれかの選択肢しかないのである
「景気をしっかり下支えしながら、財政収支を改善する」ということは、言葉のうえでしか成り立たないが、これが目下の鳩山民主党の大不況到来にむけての政策スタンスであって“底なしのデフレ”という禍につながりかねない大きなリスクをはらんでいる。

デフレの根本は庶民の購買力の弱さにある!(国民の懐を温める財政出動を)

ところで、デフレという現象はそもそもが庶民の購買力が弱っていることに起因して起こる。
庶民の消費が弱いから企業は製品の値段を下げてでも売ろうとする。そして、値下げしても利益が出るように企業はコスト削減のために賃金を下げる。すると、庶民の購買力はいっそう下がる。また、企業は製品の値段をさらに下げる。・・・・・・・

こうした悪循環(デフレスパイラル)がおこりつつあるのが今の経済情勢であり、いっそうの大不況到来の可能性が高まりつつある。
もはや、問題を解決するためには庶民の購買力を高める以外にはなく、賃金を上げればデフレは解消していく。
そして、賃金を上げるためには最低賃金を全国一律に時給千円以上にするしかなく、労働法制の規制緩和にストップをかけて正規雇用すなわち正社員を大幅に増やすしかない。

さらには、ばらまかれたお金がどこに行ってしまうかわからない定額給付金などではなく、食料品にかかる消費税をゼロにすれば確実に消費が増えるし、食料品にかかる消費税をゼロにするのには2兆円もかからない。
こうして、鳩山内閣は政策の中身を「コンクリートから人」に変え、積極的な財政出動の中身を国民の懐を温める方向に転換し、雇用を守り、賃金を引き上げ、庶民減税で国民の購買力を高める政策にこそ、その持てる力を投入すべきである。

「小泉構造改革」の仕掛け人たちによって占拠された行政刷新会議の「事業仕分け」

全国の公立病院に深刻な経営危機をもたらしてきた要因の一つに、厚生労働省がもともと低く押さえ込んできた診療報酬をさらにマイナス改定したことを挙げる関係者は数多い。
だが、このことを知ってか知らずか、政権与党の民主党も公約していた診療報酬の引き上げを消費者物価との関連で低く押さえ込むことができると「仕分け人」が長広舌をふるい、司会者が「結論が出たようです」と議論を強引にまとめる。

そうかと思えば、医師不足や救急医療の充実を目的とした補助金制度の議論では「救急車の有料化、例えば1万円として、医師が入院を必要と判断した場合のみ払った人に返還してはどうか」と患者へのしわ寄せを当然とする意見が「仕分け人」から公然と飛びかう。

images44はたまた、日本科学未来館事業の「予算縮減」を求める財務官僚にたいして、「努力して努力して来館者はいま90万人です」と説明する館長で宇宙飛行士の毛利さんに「大変な御努力ですけどやっぱり赤字なんですね」と蓮舫参議院議員がたたみ掛ける。

これらはすべて国立印刷局市ヶ谷センターの体育館でおこなわれている行政刷新会議による「事業仕分け」の一幕であるが、これらの議論からは仕分けられていくのは「官僚のムダ遣い」ではなく、弱い立場の国民むけの社会保障政策であり、未来の技術立国のための先端教育であり開発投資であることがはっきりとうかがえる。
そして、このことは「官僚のムダ遣い」はあくまでも口実であり、実際にメスが入れられたのは社会保障や文教予算であって、明らかに空気(支配的思想潮流)が入れ替わったことを示している。

総選挙の際に全国の民主党の新人議員は格差の是正を訴え、行き過ぎた規制緩和路線の弊害を告発し、ワーキングプア(働く貧困層)の激増をもたらした構造改革に憤りを表明したが、その際の時代の空気は明らかに構造改革と規制緩和の否定にあり、これが巨大な国民世論となって列島全体を支配していたことは記憶に新しい。

そして、このたびの総選挙は弊害と痛みをもたらした「小泉構造改革」に対して国民の不満が爆発して、国民の最終的な審判が下った選挙であったはずだが、民主党中心の政権が発足して二ヶ月もたたないうちに、気がついてみると時代の空気はいつの間にか入れ替わってしまっていた。

財務省の手による「小泉構造改革」の仕掛け人たちの復権
権力を握った財務省は竹中平蔵の愛弟子である財務事務次官(丹呉泰健)の指揮のもとで小泉構造改革を推進した「改革」の仕掛け人たちを行政刷新会議による事業仕分けの「仕分け人」として大量に送り込んだ。
本来なら彼らは選挙で自民党が惨敗したことで、小泉純一郎や竹中平蔵などとともに消えていくべき運命にある人物たちであったが、それが「仕分け人」として財務省に任命されることにより息を吹き返し、再び日の当たる舞台に復権した。

また、今回仕分け人として売り出したメンバーは今後、大挙して政府の諮問機関の一員として続々と任命されることになろうし、テレビのワイドショーや政治番組に華々しく登場することにもなり、時代の空気の入れ替わりは本格化していくことだろう。

事業仕分けの会場となった体育館で「仕分け人」が盛んに「効率化」、「採算性」、「経営努力」、「民業圧迫」などの言葉を発している様を見ると、「官から民」を叫んだ「小泉改革」の復活を見るようであり、新自由主義の財務官僚やそれにつらなる御用学者、はたまた枝野氏をはじめとした財務省の族議員と化した民主党議員たちからの“政権交代しても何も代わりはしないのだ”という国民へのメッセージを見る思いである。

ここを支配する空気は民主党の「国民の生活が第一」という選挙マニフェストなど単なる選挙目当ての空文句に過ぎず、弱肉強食と格差拡大の冷酷な新自由主義こそ国のゆるぎない基本政策であり、新自由主義こそが絶対で「小泉構造改革」はそのままの形で確実に鳩山政権に受け継がれているのだというデモンストレーションそのものである。

“裏切られた政権交代”と化しつつある鳩山政権
それにしてもこれら民間有識者として「仕分け人」に選出された56名の異様な顔ぶれたるやどうであろう。
その多くが程度の差はあれ醜悪で過激な新自由主義者たちであり、本来は「政権交代」によって政治の舞台から消え去っているはずの面々ばかりだ。
彼らの使命は「小泉構造改革」路線の公的な復活であり、小泉時代の「聖域なき構造改革」をスタイルを変えて民主党政権のもとで遂行することにある。

また、連日大騒ぎを演出して国民を面白がらせ、財務省に全面協力する「仕分け」キャンペーンで鳩山内閣の人気取りに血道を上げているマスメディアは危険であり、財務省とそれに連なる御用学者にコントロールされたマスメディアにより圧倒的多数の国民は踊らされ、猿芝居じみた[官僚叩き」に溜飲を下げながら賞賛と翼賛を続けている。

筆者はよもや二ヶ月あまりで空気がこれほどに変わるとは予想もできなかったことであり、もはや今回の「政権交代」は“裏切られた革命”ならぬ“裏切られた政権交代”に変容しつつあることを見ないわけにはいかない。
どこかの市長選挙のようにあの総選挙はなんだったのだろうかという多くの人々の嘆きが聞こえてくるようだし、復権への着実な一歩の踏み出しに成功したことでほくそえむ竹中平蔵のいやらしい顔が浮かび上がってくる。
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鳩山政権の「無駄洗い出し」、「事業仕分け」の実態とはなにか!

民主党には不況対策がない!
鳩山政権が2010年度予算の概算要求額が過去最大の95兆円となったことから、藤井財務大臣は「断固査定する」と予算規模の圧縮を宣言した。
概算要求とは各省庁が財務省に提出した予算原案のことを指すが、仙石行政刷新相は「92兆円ぐらいにおさめたい」と語って、事業仕分けや査定作業で3兆円以上削減する考えを示したという。

だが、筆者は鳩山政権がこれだけ景気が悪化しているなかで、なぜ歳出削減のことばかりを考えているのか理解しがたい。
最近の株価を見ても世界的に上昇機運が高まっているなかで、民主党政権成立後の日本株だけが上がらなくなっている。

いまではすっかり嫌われ者となり、負のイメージの代表になった自民党の麻生政権が2009年度に14兆円もの巨額な補正予算を組んで景気対策をおこなったが、このなかに選挙目当てのバラマキの典型である定額給付金や、自動車や家電などの輸出大企業がもっぱら潤うだけのエコポイント制など国民の不評を買うものが少なからず混じっていたために、麻生政権の景気対策はほとんど国民の間では評価されず、8月の総選挙でも自民党の大敗を食い止めることができなかった。

だが、ここにきて不評であったはずの麻生政権の景気対策が結果的に利いてきて、景気は少しずつではあるが上向いていたことが次第に明らかになっている。
しかし、これからは鳩山政権が景気対策のための補正予算を“執行停止”と称して3兆円削減したことや、景気対策を止めたこととが効いてきそうで先行きが不透明であり暗い。

さらに、国民の暮らしのことなどまるでわかっていない無責任なマスコミと二人三脚を組んだ鳩山政権は「事業仕分け」と称して、来年度予算の削減額を少しでも増やすことに熱中しているが、これだけ景気が悪いなかで歳出削減を強行し、強度のデフレ予算を編成すれば日本経済の再度の悪化の引き金を引くこととなるだけである。
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「事業仕分け」は自民党政治のしがらみを断ち切るものではないこと!

ところで、行政刷新会議(議長 鳩山首相)は“ムダ洗い出し”をかかげ「事業仕分け」と称し、インターネット中継も含む公開の場で来年度予算の査定作業をはじめたが、介護や保育など国民生活に関連した予算も対象とされ、民主党のマニフェストにある医療現場の崩壊を食い止めるための診療報酬の引き上げもたった一時間あまりの粗雑な論議で待ったをかけられてしまった。

このように行政刷新会議による“ムダの洗い出し”はよくよく注意して見ていかないと、自民党政治のしがらみを断ち切るどころか、国民の生活に大切な事業まで廃止とされてしまいかねない。

そして、行政刷新会議による「事業仕分け」の最大の問題点は5兆円規模にのぼる防衛費(軍事費)がその対象になっていないことにある
防衛省の守屋武昌前事務次官と軍需専門商社「山田洋行」元専務とのゴルフ接待などを通した癒着が表面化したことで、巨額な軍事予算をめぐる「政軍財」の利権構造の一角が明らかになったのは一昨年のことであった。
ここは行政刷新会議として「軍事機密」に守られた「政軍財」の利権構図にも断固としてメスを入れるべき絶好の機会であろうが、不思議なことにここだけは“アンタッチャブル”とされ「事業仕分け」の対象外である。

また、スーパー中枢港湾などゼネコンむけの大型公共事業や国民の税金を原資とした政党助成金も仕分けの対象には入っておらず、軍事費とならんで大型プロジェクトなども「聖域」とされ、鳩山政権にはメスを入れる意思がみられない。
さらに欧米では富裕層への増税による景気対策や社会保障のための財源作りが大きな流れとなっているが、鳩山政権には自公政権の負の遺産である特権的な大企業・大資産家優遇税制を見直す意思などはさらさらないようだ。

軍事費、大型プロジェクト、大金持ち・大企業優遇という「聖域」には触れず、国民生活に大事な事業には大ナタがふられ、そのうえで日本経済を再度どん底に落とし込む強度のデフレ予算を編成する。
ここに鳩山政治の全体像が見えてきたような気がする。



ところで、行政刷新会議による「事業仕分け」だが、「事業仕分け人」に民間有識者としてまぎれこんでいる面々には小泉「構造改革」の請負人だった御用学者や評論家らしき人々の顔ぶれが多数見受けられる。
これは、国民生活や景気対策などに必要な事業を民主党と財務省官僚、および小泉改革請負人らによる乱暴な公開裁判によって「仕分け」をして血祭りに上げようということなのか。

images224テレビニュースなど「事業仕分け」のヒアリングの有様を報道しているが、こんなおぞましい場面など見ると気色が悪くなるだけである。
誰かが「公開処刑」と表現されたそうだが当を得た表現ではある。

民主党の極端な“1人勝ち”がはらむ危険性について

自公政権ノー」の流れが止まらないという。
衆議院解散後、いよいよこの傾向が加速化し、同時にこの流れが「二大政党」の「政権選択」というマスメディアあげての長期にわたる大キャンペーンのもとで、民主党への支持増大という大きな流れとなって日本列島を覆いつくしている。

朝日・読売・毎日・日経といった新聞メディア(全国紙)が選挙告示翌日の19日から21日にかけて特別世論調査をおこない、その結果をもとに衆議院選挙予想を公表したが、いずれの予想も「民主300議席うかがう勢い」(朝日)、「民主300議席越す勢い」(読売、日経)と民主党の大躍進を予想する情勢調査のオンパレードとなり、毎日新聞にいたっては民主党が単独で320議席を獲得して衆議院の3分の2以上を占め、提出法案が参議院で否決されても単独での再可決が可能との予想を公表し世間の目をひときわ引いた。

民主党の極端な“1人勝ち”のはらむ危険性について
さて、「自公政権ノー」の今回の大きな流れを形作った要因の一つは、2005年の郵政選挙で「郵政民営化は改革の本丸」キャンペーンのもと、小泉改革を信じた有権者が自公に衆議院の3分の2を与えたことにある。
この衆議院における自公の3分の2はその後の悪政の推進に利用され、2007年の参議院選挙で民主党が大勝し自公政治ノーの民意が示されたにもかかわらず、これを無視した自公政権が財界やアメリカいいなりの悪政を推進するために再可決を重ねたことが自ら墓穴を掘る結果を招いた。

だが、一部のメディアの世論調査に見られるように今回の総選挙で民主党が衆議院の3分の2を超える320議席を獲得したら、同じような状況が民主党にも発生すると考えることは不自然ではあるまい。
民主党の極端な“1人勝ち”は自公政権の数の横暴で形骸化した議会制民主主義をさらに死に体(レームダック)化させる危険を増大させ、衆議院の圧倒的多数を握った民主党がこの間の自公政権と同じように再可決を乱発する問題がまた出て、「良識の府」である参議院の存在意義はますます形骸化してしまう。

多くの有権者が「政権交代」を望んでいることは否定しようのない事実であるが、有権者が「政権交代」を選択する理由は、自公による長年の悪政を断ち切るためにそれが必要だと思い定めたからに他ならない。

だが、財界やアメリカいいなりという自民党との共通項を有する民主党が衆議院で3分の2以上の多数を取ったら、自公政権の二の舞を舞う可能性が非常に高くなることは避けられないのではあるまいか。
このような事態になれば、ほとんどの有権者は「こんなはずではなかった」とホゾを噛むこととなるだろう。

民主党の政策上の問題点について
また、民主党のマニフェストには「官僚支配の打破」はあっても、国民を苦しめる悪政の根源にある「財界支配の打破」や「米国支配の打破」は書かれていない。
また、同党のマニフェストでは将来における消費税の増税を否定してはいないし、「憲法に、何らかの形で国連が主導する集団安全保障活動への参加を積極的に位置づける」とある。
これは同党がマニフェストにおいて軍事行動も含む国連の集団安全保障活動への参加を表明したことに他ならず、9条改憲への志向を鮮明に打ち出したものとなっている。

「自公政権を終わらせるためには、不安だけど民主党だ」という有権者は多いが、ここでいう「不安」とは、このような同党の政策上の問題点に根ざしたものであり、自公政権には不満を持つが「民主党政権で大丈夫か」という有権者のほとんどに共通したものとなっている。

今回の総選挙で「2票」をいかに活用すべきか
ゆえに、このような政策上の問題点にくわえ、民主党の衆議院での3分の2以上の議席獲得は再可決の乱発を招き、議会民主主義にとって危険水域とでもいうべき域に達してしまうことなどを考えれば、同党には断じて「2票」を入れるべきではないと思う。

「2票」とはいうまでもなく、小選挙区での1票と比例での1票のことであり、「自公政権を変えたい」という思いは、小選挙区でのもっとも有力な野党候補者(ほとんどの場合は民主党候補者)への1票として託し、「民主党にも危うさを感ずる」という思いは、比例での共産党や社民党ないしは国民新党への1票として託すことが、今回の総選挙において自公政権を変えたいと願っている有権者にとってベストな選択肢となるのではと確信している。

このような有権者の投票行動が民主党中心の政権が成立した場合において、悪いことには断固とした防波堤になってやめさせる担保となり、同時に民主党の極端な“1人勝ち”による議会制民主主義の形骸化をも食い止める最大の担保になる。

民主党のマニフェストに明記された米国とのFTA(自由貿易協定)締結とは!

米国とのFTA(自由貿易協定)締結は日本農業への死の宣告だ!
その背景は分からないが、一般紙やテレビなど主要マスメディアでは報道されていない重大ニュースがある。
日本農業新聞など一部の報道機関によると、日本と米国の間でFTA(自由貿易協定)を締結することが民主党のマニフェストに盛り込まれたというのだ。
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/modules/bulletin/article.php?storyid=2910

FTAとは協定を結んだ国を対象として関税の引き下げや撤廃などの優遇をおこなう仕組みであり、米国産の安い農産物が日本の農産物市場に無関税のノーガードで流入することを意味している。
今でも米国の農産物の日本市場におけるシェアは大きく、小麦の60%、豚肉の40%のシェアを持ち、輸入米さえも50%のシェアを米国産が占めるが、このFTA(自由貿易協定)によって、さらに米国産の農産物が日本市場を独占し、米や牛肉などの価格の暴落によって国内の生産農家が壊滅的な打撃を被ることは避けられない。

民主党のマニフェストに盛り込まれたこの“ものすごい政策”は、8月末の総選挙で民主党中心の政権が成立する可能性がきわめて高いことから、農業関係者を中心に大きな衝撃を与えており、民主党は「日本の農林漁業、農山漁村を犠牲にするFTAはありえない」とする緊急声明を出して、疑惑や批判の声を鎮静化しようとして大わらわだ。
従来から知られている民主党の農業政策の目玉は、「所得保障」と称して農家に対する一兆円の直接払いをおこなうことであったが、今回のマニフェストの公表でこれがFTAの締結とセットとなっていることが明瞭になった。

米国産の安い農産物をどんどん国内市場に引き入れることで非効率な日本農業の淘汰をさらに進めながら、いっそのこと非効率な日本農業などはやめてしまい、その代わりに日本からは工業製品をどんどん輸出して外貨を稼ぎながら輸入農産物一本でやっていこうというところにFTAの行き着く先がある。
こうなると、このFTA体制下での農家に対する一兆円の直接払いは政府がお金をやるからうるさいことは言わずに、非効率的な農民はその身の不運を嘆くことなく、そのままおとなしく安楽死をしてもらいたいという意味あいを含めたお金ということになろう。

これで、日本農業は年間で一兆円という“はした金”をもらって壊滅への道をあゆむこととなり、民主党は日本農業に死の宣告をおこなう政策をマニフェストに堂々と掲げることとなった。

FTA推進の背後にあるものとは!
また、このFTAの締結を求めているのは米国の農民でも日本の農民でもなく米国の巨大農業資本と日本の輸出大企業であり、米国の農業資本は日本の農産物市場のいっそうの解放を求め、日本の輸出大企業は自国の農産物市場を米国資本に明け渡す代わりに、自動車や家電など工業製品の輸出における関税引き下げのメリットを享受したいという両者の利害関係の一致が背後に存在する。

日米経済協議会というシンクタンクが日米FTAに伴う経済効果を試算したところによると、米や穀物、肉類で生産縮小が顕著となり、具体的な減少量として米で約82%、穀物で約48%、肉類で約15%が減少するとしている。
特に日本農業の屋台骨を支える米の生産減少が著しく日本農業は壊滅的な打撃を被ることは避けられない。

自民党がこの問題で「日本農業を売り渡すのに等しい」との民主党批判を強めていると聞くが、アメリカや大企業言いなりで食料自給率40%という深刻な状況に日本農業を追い込んできたのが過去の自民党農政であることを思えば、自民党にこんなことを言う資格はあるまい。

民主党の農業政策の“頭脳”である篠原議員に見る民主党の本音!
民主党の農業政策の“頭脳”が民主党の政調副会長である篠原孝衆議院議員だ。
ある農業者のブログにこの議員のオフレコ発言の幾つかが紹介されているのだが、以下の発言には民主党の本音が透けて見える。
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-ba16.html

「1バレル100ドルを超える原油高が続けば、冬加温している施設園芸は潰れるが、旬産旬消を実現するにはそのほうがよい」
「飼料を外国から輸入しているような畜産農家は今の飼料高でどんどん縮小するだろう。大変にいいことである」

これらの発言からは、石油を炊いて冬場に頑張っているハウス農家や外国の飼料に頼らざるをえない畜産農家は淘汰されたほうがよく、米国の巨大な力を借りて日本農業をいったんリセットしたうえで、「強い国際競争力」をもった日本農業に作り変えたいという「小泉構造改革」張りの破壊的な発想を強く感じざるをえない。
これが民主党の農業に対する本音であろうし、今回の民主党マニフェストも出るべくして出たものといってよいだろう。

政府の調査でも、9割の消費者が将来の食料供給に「不安」を感ずると言い、同じく9割が「自給率の大幅な引き上げ」を望んでいるという結果が出ている。
民主党はこの民意を尊重すべきである。

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都議選および民主党の総選挙スローガン「税金の無駄使いにメス」に思うこと

“豪華海外視察”という無駄使いと民主党
マスメディアの世界ではここ数ヶ月間、いつ解散があるかに焦点が集中し、この問題をめぐる麻生首相やその周辺の言動ばかりがクローズアップされ、今後の東京都政を左右する重大な東京都議会議員選挙にいたっては“総選挙の前哨戦”として完全に「ショー」扱いした報道があふれかえっている。
メディアが「与野党逆転なるか」という虚構の「対決構図」を演出するなかで、都議選の真の争点が語られない現状はメディア報道の嘆かわしい現状を象徴するものであり、都議会の自民、公明、民主の3会派による豪華海外視察が都政の無駄遣いの象徴として大きな争点の一つになっている実態をメディアが触れることはない。

都議会は都民からの「大名旅行」との批判を受け、1997年から2000年の4年間の間は海外視察を中止していたが、2001年にはいり都議会の自民、公明、民主の3会派が、それまでの超党派による視察から会派ごとの視察にと形を変えて復活させた。
前回の都議選(05年7月)からの4年間で、自民、公明、民主の3会派は6回(15カ国23都市)の海外視察をおこない延べで31人が参加したが、その経費の全体は5800万円を超えている。
とくに、東京都議会の場合に問題なのは、議員一人当たりの視察経費が他の府県議会と比べて突出していることであり、東京を除く全国平均が82万円なのに比べ、東京の場合は189万円と全国平均の2倍以上に達する。

この6回の海外視察のなかで際立つのは自民、公明の9議員が参加し、1275万円を使ったとされる米国視察だが、その視察費用の額もさることながら、それ以上に問題とされたことは視察報告書の盗用の問題だ。
この視察に参加した自民、公明両会派の都議が視察報告書の作成に日本都市計画学界の研究者の論文を筆者に無断で盗用したことが判明しても、両党の都議が「盗用ではなく引用だ」と開き直ったことに都民の厳しい批判が集中した。

また、民主党も海外視察の問題では自民、公明の両者に引けをとらず、民主党の都議4人が参加し、世界的に有名な観光スポットであるイグアスの滝巡りをおこなったブラジル視察は一人当たりの視察費用が191万円という豪華さであった。
そして、ここでも日本貿易振興機構(JETRO)職員やサンパウロの農場主の論文を丸写しした盗作報告書が問題となり、民主党は「結果的に盗作と指摘されてもやむをえない報告書を作成してしまった。都民にお詫びします」と詫びを入れる始末となった。

だが、このような不始末をたび重ねながらも今回の都議選のマニフェストにおいては自民、公明、民主の3党ともに海外視察の中止にはふれていない。
都議会の一部からの「報告書の盗用は都民を裏切る行為であり、都民に謝罪して費用を全額都に返還すべきだ」との手厳しい批判もどこ吹く風である。

東京外かく環状道路計画と民主党
都政における無駄なコンクリート・ハコモノ作りの象徴とされる東京外かく環状道路の建設に、民主党は一貫して推進の立場に立っているが、このことはあまり知られていない。

この道路は練馬区から世田谷区までの約16kmを結び、地下40mもの深さに直径16mものトンネルを上下線で二本掘りぬく史上最大のトンネル計画であり、総工費は推定で1兆8千億円に達するという。
また、トンネルの直径の16mは五階建てのマンションがそのなかにすっぽりおさまる大きさであり、16kmで総工費1兆8千億円というと1m当たり1億円以上という高コストだ。
住民を立ち退かせ、地下水脈や農地、緑地を壊し巨大ゼネコンのみが潤うこのような無謀な計画にたいし、民主党は「ヒト、モノ、カネを集中して優先的に整備すべきである」と推進の姿勢を一貫して示しており、そのうえに自公都議らと「建設促進議員連盟」を立ち上げて早期着工を求める緊急決議(08年12月)まであげている。

このように都政の場では、自公とともに税金で豪華海外旅行をおこない、無謀な巨大道路建設を推進している民主党が、国政の場で税金の無駄使いにメスを入れ国民の暮らしや福祉を守ることができるか、次の総選挙がその試金石となるだろう。
民主党の政党ポスターに刻まれた「税金の無駄使いにメス」のスローガンが本物であるのか、あるいは虚しい口先だけのものであるのかが判明する。

「私たちは変えます!まともな政治にいま変えないでいつ変えますか?」
この言葉が本物かどうか試される時が近い。

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どこが野党か!(都議会民主党の実態)

新銀行東京の問題と都議会民主党
東京都議選において『東京から政権交代』を掲げながら野党として売り込みをはかっているのが都議会民主党であり、とくに「新銀行東京の存続に民主はNO!自民はYES!」と、経営破たんした新銀行東京の問題をマニフェストの冒頭にかかげ、この問題を民主党候補売り出しのセールスポイントとして大宣伝をおこなっている。

新銀行東京は石原都知事の肝いりで2005年の4月に東京都が一千億円をつぎ込んで設立したものであるが、都が過剰な融資を押し付け、ずさんな素人商法で大失敗、このために設立時に都が出資した都民の税金一千億円は消えてなくなってしまい、たった3年で経営破たん寸前の状況に追い込まれてしまった。
他の銀行がとても融資できない状態の企業に無担保・無保証人で貸し付け、通常では考えられない過剰融資と放漫経営を展開したことが破綻の原因であり、2008年3月の都議会では自公が四百億円の追加出資をゴリ押ししたが、これでも再建のめどは立たず、今年3月の都議会では赤字の穴埋めに税金の投入のできる道を開く条例を自公民の賛成で可決して今日にいたっている。

ところで、2004年の都議会で石原知事の銀行構想を「非常に力強い、そしてまた夢とロマンを持てるような新銀行」と賞賛し天まで持ち上げていたのが都議会民主党であり、この当時は自民党の「時代の閉塞感を打ち破らんとする挑戦」、公明党の「東京発金融革命」と、次々と石原都知事の銀行構想を絶賛する声が都議会で上がるなか、民主党も新銀行に都が一千億円出資する議案に賛成し自公と一緒に設立への道を開いた。

都民の税金をドブに捨て続ける新銀行東京に都民の広範な批判が集中するようになったきっかけは、あっという間に経営の傾いてしまったこの銀行に延命のための四百億円の追加出資が強行された昨年の3月の都議会である。
この広範な都民の怒りの声に、さすがに民主党も遅ればせながら追加出資に反対する態度を示すようになったが、新銀行の設立に賛成した自らの対応についてはいまだに反省の弁はない。

新銀行東京の設立に自民、公明といっしょに賛成したにもかかわらず、今になって同銀行の破綻を「都政史上最大の失策」などと大宣伝し、野党ポーズを強める民主党には同党都議の中からも「党利党略」と言われても仕方がないと言う声さえあがっている。

事実上の石原与党である都議会民主党
また、石原都知事は就任早々に「何が贅沢かといえばまず福祉」と言い放ち、以来今日にいたるまで東京都の独自の福祉施策を片っぱしから廃止している。
これにたいして民主党は「福祉を聖域化する立場はとっておりません」と都知事の方針に迎合する姿勢を示しながら、福祉破壊の石原都政のバックアップをこの間一貫しておこなってきた。

2000年3月の都議会でシルバーパス(高齢者無料乗車証)の全面有料化や老人福祉手当と老人医療費助成の廃止が可決されたが、これに自公といっしょになって賛成したのも民主党である。
また、群馬県渋川市の高齢者施設「たまゆら」の火災で亡くなったお年寄り10人のうち7人が都民であり、この衝撃的な事件は都内での身寄りのない高齢者を受け入れる介護施設の不足を浮かび上がらせたが、このような折に特養ホーム増設に必要な用地費補助まで廃止して、自公と一緒になって時価の高い都内での特養ホーム増設に道を閉ざしたのも民主党だ。

さらに、民主党は医療の面でも都立病院をそれまでの16から8に半減させる都の計画「都立病院改革マスタープラン」に賛成し、「抵抗勢力に負けることなく、創造的な医療というものをこれから構築していっていただきたい」とこれを後押ししながら病院つぶしに加担している。
そして、この計画にもとづき2002年の12月に小児と産科の専門病院であった都立母子保健院(世田谷区)が廃止されたが、民主党はこの病院の廃止を自公といっしょに強行した。

このように都政の個別の領域では民主党の“与党ぶり”が随所に見受けられるが、石原都政全体に対する評価の点でも同党は「マイナス要素はほとんどない」と全面的に肯定し、石原都政を支え続けている。
民主党の石原都政に対するスタンスを象徴するものが議案賛成率であり、石原都知事が2005年の都議選以降の4年間に都議会に提出した議案1149件のなかで民主党が反対した議案はわずか8件だけにすぎず、同党は議案賛成率99.3%という名実ともに立派な石原与党だ

ただ、都の予算案に対しては一度だけ2007年の都知事選の前に反対している事実はあるが、これも都議会民主党幹部が「反対はある種の政治的判断」とあけすけに語っていたように、同党がこのときの都知事選挙に対立候補を擁立していたための選挙対策の一環にすぎなかったことが後日に明らかになっている。

このように民主党は国政では野党であっても、東京都政では自民党や公明党とともに足並みをそろえて悪政の推進に加担しており、れっきとした石原与党に他ならない。
ところが今回の選挙になって民主党は「自公過半数体制打破」を掲げ、「石原知事と自民・公明与党から都民の手に都政を取り戻す必要があります」とにわか野党ポーズを強めている。
だが、これは有権者にたいするゴマカシにすぎず石原与党なら石原与党らしく堂々と選挙をたたかうべきだ。

民主党が地方議会で自民党や公明党といっしょに「オール与党」の一員に加わり、悪政の推進に加担しているのは東京都だけではなく、他のほとんどの道府県議会においても同様であり、政治の中身において自民党と違いのない同党の実態がここにもあらわれている。
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国策捜査にいかに対決すべきか!(民主党谷田川はじめ様への私案)

3月末には製造大企業を中心に、契約期間切れを理由とした大規模な「派遣切り」や「非正規切り」がおこなわれることが避けられない情勢であるという。
数十万人の労働者が住まいも貯金もないまま路頭に放り出されようとしているのである。
“百年に一度”の大不況下の現在、国民生活は危機に瀕しており、雇用を守り国民の生活を守るために真剣に取り組むことが政治にはなによりも求められよう。

しかるに、小沢氏の公設秘書が政治資金規正法違反容疑で起訴されたあとも、現在の民主党は小沢代表の西松違法献金疑惑にたいする党としての自浄努力をいっこうに果たそうとせず、国民には納得のいかない小沢氏の起訴事実に対する釈明を受けいれて続投を了承したという。

これは「小沢代表擁護第一」の立場をとることを民主党があらためて鮮明にしたものであり、民主党はあらためて検察当局の“国策捜査”に総選挙の中心争点をおこうとしている

たしかに、次回の総選挙で民主党への政権交代が確実視されているなかで、よりもよってこんな時期に、野党第一党の党首の秘書を逮捕するなどということは今までの政治常識ではありえなかったことであり、今回の暴挙は議会制民主主義の基礎である政権交代を妨害するための麻生政権による“国策捜査”であることは明らかだ。

“国策捜査”により野党第一党の党首の政治生命を断ち切ることで政権交代を妨害することができるのであれば、自公政権の永久与党化が可能となり政治の腐敗はいっそうすすむこととなる。
これは日本の民主主義の危機であり麻生政権の犯罪的暴挙はだんじて許しがたい。

だが、“国策捜査”という禁じ手をもちい、反則行為を犯しても政権交代を阻止しようとしている麻生自公政権を総選挙で少数派に転落させることで、今回の暴挙を打ち破ろうとするのであれば、単順に「小沢代表擁護第一」の立場をとることが賢明なやり方とは思えない。

今の国民生活の現状を考えてみるとよいと思う。
国民にとって最大の関心事は不況対策であり、なによりも本格的で総合的な景気対策が政権を目指す政党には求められるのである。

今の民主党には総合的な景気対策を打ち出して、本格的な政策論争をやろうという意思がまったくといっていいほど感じられない。
はっきり言えば「政局があっても政策なし」というのが今の民主党に対する国民のイメージであると言ってよいだろう。

いまこそ民主党は本格的な景気対策という政策的な総合力によって国民の支持を獲得すべきである。
そこで注目すべきは国民新党が発表した年間40兆円の緊急景気対策ではないだろうか

もちろん、国民新党はいわゆるブルジョア政党であり、資本主義体制の存続を根本的な党是とした政党ではあるが、それでも国民のほうに軸足を移した修正資本主義をベースとした本格的な景気対策を打ち出したことは、財界大企業中心の日本政界のなかにあっては一定の評価に値するのではないかと私は思っている。

国民新党によれば年間40兆円の財政出動を5年間続ける総額200兆円の大型補正予算を景気対策の柱にするという。
そして、各論において年2兆6千億円の消費税減税と年3兆3千億円の定率減税復活を目玉としており、これらは一定の評価に値する政策であると思う。


また、景気対策のための財源を無利子国債と霞ヶ関のいわゆる“埋蔵金”にもとめ、財政再建はいったん棚上げして積極的な財政出動による景気対策に踏み出すという。
これは選挙対策がみえみえの定額給付金などというチンケで貧困な発想しか出せない麻生政権よりは遥かに積極的な政策ではないだろうか。

国民新党は構造改革思想との絶縁を前面に出し、修正資本主義の立場に立って積極的な財政出動という景気対策を訴えている。
これはもっと報道されるべきであり、国民にとっても前向きに検討するに値するものであると思う。
そして、民主党もこの国民新党に学ぶべきである。

民主党はデタラメ「改革」で政権を牛耳り、日本経済を疲弊させた自公政権の轍を踏むべきではない。

米国発の金融危機に由来する今回の経済危機の影響を「ハチがさした程度」としか見なかった与謝野金融経済財政担当相の能天気ぶり、世界経済が立ち直るまで5〜10年かかるといわれる大不況のなかで、増税の余地などまったくないにもかかわらずに消費税増税に固執する麻生政権の能天気ぶり、そのくせ「先進国の中で最初に不況から脱出する」と言い張る麻生首相の能天気ぶり。
怒るというよりはあきれて笑っちゃう道化師ぶりである。

民主党にはこのような道化師の二の舞を踏んで欲しくないのだ。
そのためには構造改革思想から脱却して、積極的な財政出動による景気対策に踏み出すべきであり、内需の本格的な回復により構造改革が破壊した雇用と社会の安定と安心を取り戻すべきである。

民主党は本格的な不況対策を選挙戦の中心争点として政策面で自公与党を圧倒すべきであり、国民生活の防衛という今の政治の中心課題にたちむかうべきだ。

この方向しか麻生政権を少数派に追い込む道はないし、この方向しか今回の政権交代妨害を目的とした“国策捜査”という議会制民主主義破壊の暴挙を阻む道はない。
くれぐれも、「小沢代表擁護第一」となり小沢氏を擁護しながら、検察批判と小沢内閣実現を争点として選挙戦をたたかってはならないのである。



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