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2005年10月26日

中国GPでのウィリアムズ、佐藤琢磨、レッドブルの裏話

英国テレビITVのF1レポーターGPノートパート2。

ホンダのコーナーは琢磨の話だけです。昨年の琢磨は賞賛の嵐、今年は、、、。いずれにしても琢磨は彼ら英国人にはとてもとても気になる存在のようです。そして、まるで琢磨のためのホンダ新チームの噂が出てからは、中島悟の時から言われているF1における特権的な民族(または国籍)である日本人に対する羨望、嫉妬の入り混じった記事が多数見られますが、基本的に佐藤琢磨を嫌いでないのは確かでしょう。

テッドの中国GPノート パート2
TED'S NOTEBOOK PART 2: ITV
上海日記のパート2では、テッドはウィリアムズでの外交的駆け引きを説明し、かつては速かった佐藤琢磨の苦境を論じ、レッドブルのシーズン閉幕パーティを思い出します。


ウィリアムズ

ITVの番組ではウィリアムズとBMWに対してちょっと厳しすぎたかもしれないと心配だった。僕は、チャンピオンシップの成功の面では彼らのパートナーシップは失敗だと発言した。

週末に何人かのウィリアムズのスタッフと話したり、チーム独自の広報紙に掲載されたマーク・ウェバのレース後コメントを読んだりするうちに、僕の心配は消え去った。そのコメントには「チームの仕事のせいでリタイヤするようなことがなかったことを、みんなに感謝したい」とあった。

これは2通りに受け取れる。

まず、今シーズンの3回のクラッシュと1回のタイヤ・トラブルについて、これらはチームの責任ではないと言っているのは間違いない。しかし、彼はチームメイト、ニック・ハイドフェルドの車の2回のエンジン・トラブルもBMWの責任ではないと言っているのだろうか?

上の例がわかりにくいなら、アントニオ・ピッツォニアがBMWに対してもっと単刀直入なメッセージを伝えている。「僕らはストレートでのスピードに欠けていた。これはオーバーテイクにとっては致命的だ」


ホンダ

レース後、僕たちは佐藤琢磨になぜジャンプスタートになったのかを尋ねた。

彼は、信号にすばやく反応できるよう片手の小指だけでクラッチ・パドルを押さえていた。すると小指が滑り落ちたが、彼は「ブレーキを踏んで、クラッチを再度かみ合わせて再スタートするよりも、このまま続けた方がよい」と判断した。

これは明々白々のケースだったので、メカニックがリプレイを見たときも、その後ドライブ・スルー・ペナルティを受けたときも、BARのガレージでは反対の声はほとんど上がらなかった。

多くの人が、なぜホンダはタクに仕事を与えるためだけに、何百万ポンドもかけて新しいF1チームにエンジンと技術的支援を与えるのか疑問に思っている。

その理由は、ホンダは彼にF1にいてほしいからだ。ただし、チームメイトに恥をかかされる佐藤ではなく、成功している佐藤琢磨を必要としているのだ。

彼が今シーズンから何かを学び、よりよいドライバーになれば、ホンダはいずれ彼を呼び戻すだろう。

僕はBARのスタッフ数人に、なぜ佐藤は今シーズンこんなに成績が悪かったのかを聞いてみた。

共通している意見は、車が彼のスタイルに合っていない、ということだった。簡単に言うと、BAR007はとんでもなくアンダーステアなのである。

シーズンの間に、ジェンソン・バトンは、この本質的なアンダーステアリング特性に対処できるようになったが、車から最高を引き出すためにややオーバーステアに頼るドライビング・スタイルの佐藤は、なかなか対処できなかった。

日本でのタクのファステスト・ラップは、ジェンソンよりも1.4秒遅かった。同じ車でこの差は大きい。中国ではその差は0.8秒に縮まった。

昨年のシャシーはもっとニュートラルでグリップも大きかった。その時のタクは速かった。彼はまたきっと速くなる。


レッドブル

正直に言って、レッドブル・レーシングのスタッフは喜んでいなかった。

小柄なクリスチャン・クリエンは中国GPで5位という自己最高成績を上げた。そこで僕は何が起こっているのか見るために、思い切ってガレージに行ってみた。

すると、女の子が踊ったり、燃料装置から秒速12リッターでシャンペンが注がれたりするかわりに、怒ったデイヴィッド・クルサードが、同様に腹を立てたクリスチャン・ホーナー、テクニカル・ディレクターのギュンター・スタイナー、チーム・マネージャーのデイヴ・”スタブシー”・スタッブズに当り散らしていた。

つまり、セイフティ・カーが先頭車に追いつくまでDCに合図をしなかったため、余分にまるまる1周を無駄にしたと言うのだ。

さらに追い討ちをかけるように、FIAのオフィシャルは、DCがセイフティ・カーに並んで走りながらある種の手話で話しかけようとしたことに全く気づかず、ジェンソン・バトンとファン・パブロ・モントーヤがずうずうしくも追い上げてきて、反対側からこのスコットランド人をオーバーテイクしてしまった。君たち、素晴らしい走りだったよ!

いずれにしろ、レッドブルのピット・ウォールは、レース・ディレクターのチャーリー・ホワイティングに直接つながっている。

だが彼らは成功しなかった。連絡をとろうとしたとき、チャーリーはルノーに対して急いで裁定を下している最中だったのだ(チャーリーはその後ルノーに関して考えを変えている)。

だからチャーリーは、レッドブルを再度なだめるよりもその要請を認めて、排水溝の蓋を溶接する効果的な方法に注意を向けたのだと思う。

グランプリ結果に関する心配や、失われたチャンピオンシップ・ポイントなどは、パドックの全員が上海の黄浦川の南側で開催されたレッドブルのシーズン閉幕パーティに向かったので、結局忘れ去られてしまった。

噂では、このイベントは150万ポンドかかったらしい。実際にボートも浮かべられていたが、本当にそんなにかかったのだろうか。

レッドブルは、サッカー場2〜3つ分のサイズの川沿いの遊歩道を借り上げ、タヒチ風の村を建造していた。

竹でできた小屋が並んだ様子は村そのもので、お酒の揃った5軒のバーもあった。

高さ20メートルの物見やぐらとスポットライトがやや不気味な雰囲気をかもし出していたが、すべてが素晴らしい出来で、みんなが楽しい夜を過ごした。ハイライトは次の通り。

* FIAのマックス・モズレー会長はDJのビートに真剣に取り組み、レッドブルのフォーミュラ・ウナ・グリッド・ガールズ・コンテストの授賞式を手伝った。

*キミ・ライコネンは、ロープで囲まれたVIPセクションにいてよそよそしかったが、ファン・パブロ・モントーヤはマクラーレンのメカニックのリーとポール、エンジニアのフィルと一緒に一般エリアをウロウロしていた。

*ルーベンス・バリチェロは誰もが認めるほど最高に幸せそうだった(フェラーリから移籍するから?)。

*そして最後に、僕が、コンストラクターズ・チャンピオンシップはマクラーレンがとるべきだったと言ったら、グラスに入ったウォッカ・レッドブルをルノーの広報責任者、ブラッドレー・ロードから頭に注がれてしまった。シーズンの締めくくりはやっぱりこうでないと。

それでは3月にまたお会いしましょう。


markzu at 21:04│Comments(1)F1GP裏話 



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        1. がんばれ、タクマくん!  [ from 東京 立川 Speciallog2 ]   2005年10月27日 00:33
        今年は冴えなかったホンダのF1ドライバー佐藤琢磨選手。 いまいちだった理由は...
        2. 英国テレビITVレポーターノート  [ 風の坂道 ]   2005年10月27日 13:00
        中国GPでのウィリアムズ、佐藤琢磨、レッドブルの裏話(「F1通信」様より) 僕はBARのスタッフ数
        3. [F1]琢磨不振の原因は…  [ Melton ]   2005年10月27日 15:34
        F1通信さんの[http://blog.livedoor.jp/markzu/archives/50142821.html:title]より。 マシンが自分に合っていなかった部分が大きいみたいですね。プロなら対応しろといってしまうのは簡単ですが、最先端技術の集まりのF1カーでは厳しいです。 それが顕著なのがトヨタのトゥ...

        コメント

        1. Posted by まるお   2005年10月27日 01:23
        「共通している意見は、車が彼のスタイルに合っていない、ということだった。簡単に言うと、BAR007はとんでもなくアンダーステアなのである。」「昨年のシャシーはもっとニュートラルでグリップも大きかった。その時のタクは速かった。彼はまたきっと速くなる。」

        来年の新チームがBAR007を使うなら来年もダメってことじゃん・・・と思ったり。

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