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2007年01月17日

モノコック:F1安全技術解説-4

中核:F1のモノコック
Hard core - The Formula 1 monocoque: F1 Complete

モノコック 0001新しいF1マシンを開発するデザイナーにとって重要な要素がふたつある。それはスピードと安全性である。エンジン、エアロダイナミクス、タイヤがスピードを決め、モノコックが極限状況にあるドライバーの安全を確保する。カーボンファイバー製の安全な構造は実質的に破壊不可能であり、F1の安全性において重要な役割を果たしている。

モノコック 0007


モノコック 0003トップクラスのモーター・レーシングにおける安全基準は、近年急ピッチで向上している。モノコックは伝説のデザイナーであるロータスのチーム代表コリン・チャップマンが発明したものである。彼は1962年、ロータス25に従来のチューブ状のフレームではなく、リベット加工した軽量金属ケースを挿入した。現在ではそれ以上ないほどの安全性レベルに達している。

ウィリアムズF1チームのコンポジット材料の専門家、ブライアン・オロークは「F1で使用されているモノコックは、これまでになく安全なものになっている。それでも、ドライバーにとっては安全が最優先事項なので、この分野における研究開発は続いている」

F1のモノコックと同様、乗用車の頑丈な車体も乗客の安全性の中心である。大事故の場合、できるだけ影響がないようにしなければならない。アリアンツ技術センター(AZT)のハルトムース・ヴォルフ博士は「事故後もドアが簡単に開けられることが重要だ」と説明する。「高い剛性が求められる部分、例えば支柱などに高強度スチールを選択的に使用することで安定性が得られる」 しかし、乗客スペースには剛性だけでは不十分である。ヴォルフは「理想的な乗客の安全性のためには、変形挙動、車体の剛性、拘束システムとシートの機能が互いに正確に協調しなくてはならない」と語る。

モノコック 0004

F1では、1984年マクラーレンがカーボンファイバー製の安全構造をスターティング・グリッドに並べて以来、モノコックはドライバーの全体的安全性パッケージの中で最も重要な部品になっている。

すでに高い基準に達したものの、FIAはF1における安全性向上の努力を怠っていない。

1985年以降FIAが規定しているクラッシュ・テストにより、モノコックとクラッシュ・ストラクチャーの負荷容量が保証されるが、これはこの数年間でますます厳しくなっている。

1997年以降、サイドのクラッシュ・ストラクチャー、ロールオーバー・バーと同じく、リア・ストラクチャーも毎シーズン前のクラッシュ・テストを合格しなければならなくなった。ここでもFIAはすでに達成された基準に満足せず、2006年シーズン前に必要条件のレベルを挙げている。つまり、リア部分の動的クラッシュテストにおける衝撃速度を秒速12メートルから15メートルに引き上げたのだ。これはリア・クラッシュ・ストラクチャーに対する衝撃エネルギーの56%増に相当し、FIAがドライバーの生命を確実に守るものとして、いかに衝突安全性を重要視しているかを示している。

モノコック 0005

モノコックは、スチールの2倍の強度で重量は5分の1の複合材料であるカーボン・ファイバーで作られている。これは12層のカーボン・ファイバー・マットで構成されており、個々の繊維は毛髪の5分の1の太さである。これらマットの間にハニカム構造のアルミニウム層が挿入されて、モノコックの剛性をさらに高めている。シェル全体は大きなオーブンのようなオートクレーブで圧力をかけて加熱される。2時間半後シェルは硬化するが、この過程をさらに2回繰り返す。

モノコック 0006その結果、モノコックの強度は高くなり、1997年シルバーストンでジャンカルロ・フィジケラが巻き込まれたような大事故でもドライバーを守れるほどである。ブラックボックスの評価から、ジョーダンのマシンは時速227kmからわずか0.72秒で停止したことがわかっている。これは計算上200mの高さから落下したのに等しい。それでもフィジケラはモノコックのおかげもあって、膝に軽傷を負っただけだった。

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