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2007年09月21日

ベルギーGP裏話

TED'S SPA NOTEBOOK

ITVスポーツのピットレーン・レポーター、テッド・クラヴィッツは、F1パドックがFIA世界モータースポーツ評議会の裁定とマクラーレンに科せられた1億ドルの罰金を知ったスパの舞台裏を紹介する。

フェラーリから学ぶマクラーレン
ベルギーGP先週末のFIA公聴会から大量にもたらされた新たな情報、特に僕らがこれまで知らなかった貴重な技術データには魅了された。

明らかにフェラーリは、タイヤを膨らませるために普通ではないガスを使っているようだ。そのガスはタイヤの内部温度を低下させる特殊な熱特性を持っているので、ブリスタリングを低下させるのだ。

僕はこれについて少し調査をしたが、チームが使うタイヤ用のガスに関する特別な規約はなかった。

ブリヂストンは空気を入れたタイヤを供給している。その後各チームはタイヤから空気を抜き、何でも好きなガスで再び膨らませるのだ。

そのガスは窒素が標準的である。というのも窒素は空気と違い、高温でも膨張しないので一定のタイヤ圧を維持できるからだ。

しかしペドロ・デ・ラ・ロサとフェルナンド・アロンソは、フェラーリがタイヤの温度を積極的にコントロールするために使用した可能性のあるガスについてとても興奮していた。フェラーリは心配したが、ブリヂストンのエンジニアがデ・ラ・ロサに、マクラーレンに有効かどうかわからないと話し、アロンソは「優先事項」として試したがったが、テストは行われなかった。

このガスの正体に関して答えを確認するのは難しかったが、僕が尋ねた中では、アルゴンが最も可能性が高く、もっと風変わりなネオン、クリプトン、キセノンが続いた。

このおかげで今年のフェラーリは、マクラーレンと違い、ソフト・タイヤで長いスティントが走れるのだろうか?

そして他にも技術的な秘密があった。

例えばアロンソを驚かせたフェラーリの重量配分(おそらくルノーに比べてとても前よりだったのだろう)。

例えばマクラーレンが、デ・ラ・ロサが言うところの「フェラーリが使っていると思われるシステムのコピー」をテストしていたという事実(フレキシブル・ウィングは禁止されてましたよね?)。

そして、フェラーリが、マクラーレンが調査の価値ありと認めたドライバーが操作するブレーキング・システムを有していたという事実。

また、これらすべてのe-メールが、コフラン、デ・ラ・ロサ、アロンソとの間のものであり、彼らは一度たりともルイス・ハミルトンを加える必要性を感じなかったという事実も重要である。

シーズン開幕直後の3月、e-メールが書かれた時点で、アロンソとデ・ラ・ロサは、アロンソが有利になるように協力していたことになる。ペドロはアロンソのためにマシンをテストしており、ふたりの間で結果を話しあっていたのだ。

すべてが明らかになったので、これはハミルトン側を怒らせている。

一方で、こういった洞察は、ルイスではなく彼とペドロがマシンを進歩させる作業の大半を行ったという主張に対する事情と、フェルナンドの「僕はチームに0.6秒をもたらした」という有名な発言を裏付けている。

責任のなすりあい
アロンソとハミルトン僕は、ロン・デニスに、実質的に雇用主に1億ドルの罰金とコンストラクターズ・チャンピオンシップという犠牲を払わせたアロンソとデ・ラ・ロサは、今どう感じているのか、そしてチームはドライバーをどう思っているのかとたずねた。

彼は、意図を考えなくてはならないと反論した。デ・ラ・ロサとアロンソは、あのe-メールを書いたとき、マクラーレンに損害を与えようと意図していたのだろうか? 答えはノーである。

彼らはマクラーレンにとって最良のこと、つまりマシンを速くしようとしていた。彼らにとって不幸なことに、その行為がFIAにチームを罰する証拠を与えたのだ。

アロンソが来年のマクラーレンに残留したがっているのはなぜだろう?
アロンソとウェバー僕は、レッドブルのモーターホームの最上階で、フェルナンドがクリスチャン・ホーナーと、ルノーで3年間彼のレース・エンジニアを務めたポール・モナハンと話しているのを見かけた。

レッドブルのオーナー、ディートリッヒ・マテシッツも日曜日にスパに来ていた。「レッドブルにアロンソ、マクラーレンにウェバー」という噂の十分な根拠がないとしたら、その根拠とは何だろう。

どこで最初にこの記事を読んだか、覚えておいてよ!

たとえば、来年は電子制御ユニットが共通になるので、マクラーレンが他チームより有利になるとしても、フェルナンドが2008年もチームに残るとは誰も思っていないはずだ。

FIAがトラクションコントロール禁止を導入しようとしているので、来年は単一のECUが全チームに利用されるのだ。このECUはマクラーレン・エレクトロニック・システムズ社製である。

他チームはすでにこれをテストしており、マクラーレンの「ブラックボックス」とエンジン電子システムと接続しようとして悪夢を経験している。

一方、マクラーレンは自社製のECUとそのような問題はない。

マクラーレン・エレクトロニック・システムズ社によると「弊社は、エンジンおよびシャシの最高パフォーマンスをひきだすべく、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスチームが使用している完全自動制御システムを提供します」ということだ。ばんざーい!

したがって、この冬、他チームがソフトウェアの何百万行を書き換えて新しいECUの統合のデバッグをするためにテストをしている間、マクラーレンは、重量配分、ブレーキングシステム、タイヤガスなどのパフォーマンス開発に集中できるだろう。

ルノー
フィジケラ、ルノーベルギーのジャンカルロ・フィジケラは、苛立たしくばかげた終わり方をした。彼は最初の本当のブレーキング・ポイントでコースアウトした。これは、ジャンカルロがピットレーンからスタートしたのでブレーキがまだ冷えた状態だったからだ。

このことで彼を非難するのは不公平かもしれない。フィジは、ピットレーン・スタートが理由でブレーキがまだ冷たいことを覚えているべきだったし、ターン5にレーシング・スピードで突っ込むべきではなかった。同時に、彼のエンジニアもこのことを彼に思い出させるべきだった。

リタイヤの理由を考えた場合、本当の因果関係は次のようになる。

フィジケラが、リタイヤせざるを得なかったのは、フロント・サスペンションが破損したからだ。フロント・サスペンションが破損したのは、彼がコースアウトしてぶつけたからだ。彼がコースアウトしたのは、ブレーキが効かなかったからだ。ブレーキがきかなかったのは、ブレーキを暖めるフォーメーション・ラップを彼が走らなかったからだ。彼がフォーメーション・ラップを走らなかったのは、ピットレーンからスタートしたからだ。彼がピットレーンからスタートしたのは、彼のレースマシンからオイルが漏れたからだ。

したがって、ジャンカルロのリタイヤは、土曜日午後のオイル漏れが原因だったのである。

スーパーアグリ・ホンダ
スーパーアグリみなさんはスパで流れたスーパーアグリとホンダに関する噂について何か耳にしたことだろう。

その噂とは、ホンダレーシングがスーパーアグリに負けることを恐れ、スパで2ヶ月前にテストして成功した空力学的パーツを姉妹チームに使わせなかったというものである。

テストのときの写真を確認すると、テストにおけるスーパーアグリは、先週末のレースで使ったものとは異なるフロント・ウィングとリア・ウィングをつけて走行していた。しかし、これはフェラーリもマクラーレンも同じだった。

だから決定的なものは何もないのだ。しかし奇妙なことに、スーパーアグリ自体は、テストにおけるマシンのパフォーマンスに満足したと発表したにもかかわらず、レース週末ではまったくバランスを見つけることができなかったのである。

スーパーアグリのスポーティング・ディレクター、グラハム・テイラーが、予選後のチームのプレスリリースで以下のような興味深い発言をしている。

「我々は今ではライバルらが長い間願っていた位置に戻っています。ライバルらは我々がこの程度のレベルだと予想していますし、我々は彼らの思い通りに負けています。でも、我々のファイティング・スピリットが損なわれていないことを侮るべきではありません」

これは何気ないジョークに過ぎないのかもしれない。しかし「ライバル」とは誰のことだろう? テイラーは具体的に親チームのことを言っているのだろうか?

スーパーアグリのダニエレ・オーデットと交わした短い会話が今でも頭に残っている。

グリッドを離れるとき、アンソニー・デビッドソンのマシンがどうなったかを見るために僕はピットレーンの端に行った。そこにはオーデットがいて、興味深いことにフィジケラのマネージャーと話しこんでいた...

とにかくオーデットは、予選でアンソニーのマシン・バランスがひどく、マシンもとても遅かったので、予選後マシンをいろいろ変更したことを認めた。

注目すべきことに、ダニエレは、彼のチームはマシンに取りつけているパーツ全てを管理しているわけではないことを認め、僕との会話を終えたのだった。

-Source: ITV-F1





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        コメント

        1. Posted by hasu-T   2007年09月22日 14:38
        markzuさん、毎度々々翻訳ご苦労様です。

        To govern the FIA’s ban on traction control

        banの訳、『禁止』が抜けているようです。

        IPアドレス 61.215.30.129

         誤字脱字誤訳誤変換その他間違いご指摘お願いします
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