2007年12月31日

2008年F1に期待する5つのこと

Five Things To Look Forward To In 2008

2007年が終わり、2008年が始まろうとしているが、2008年に期待できる5つのことと、見たくない5つのことがある。

1. トラクション・コントロールの禁止
FIAは2008年エンジン管理用に単一の電子制御ユニットを課すので、トラクション・コントロールとローンチ・コントロールのないF1を見ることができる。つまり、ドライバーがミスをすれば、グランプリのスタートから番狂わせがあるかもしれない。またスタートが得意なドライバーは序盤の周回で大幅に順位を上げる可能性がある。過去数年間のスタートは、各チームのソフトウェア・エンジニアの戦いだった。しかしそれも終わった。

ウェットと同様、マシンを限界までつなぎとめ、マシンが痙攣し始めたときに解き放つことができるようなシューマッハ的才能を持つドライバーは、アクセルを踏み込むだけであとの仕事を電子機器に任せていたようなドライバーよりも有利になるだろう。

ドライにおける明らかな変化は、コーナーの出口になるだろう。これまではトラクション・コントロールが、リア・ホイールを通じて大きな力の入力を解決していた。今度は、ドライバーが慎重に力を配分しなければならない。ジェンソン・バトンなどのようなスムーズなドライバーがアドバンテージを得るだろう。

2. F1初のナイトレース
来年のハイライトのひとつは、夜間に開催されるシンガポールGPである。公道グランプリ、特に信じられないほどタイトで観客に近いモナコGPは、観客にとって素晴らしいショーであるが、夜間開催によってさらなる強みが加わるだろう。

公道サーキット(モナコやカナダ)は通常事故率が高いので、トラクション・コントロールが禁止された年のナイトレースは、劇的な結果をもたらすかもしれない。さらに雨が降れば...

3. ヴァレンシアGP
ここ数年間、バーニー・エクレストンは、大富豪がヨットを停泊させ仕事をするジェットセッター用グランプリとしてのモナコGPの独占を打破しようとしていた。彼は候補地としてベイルートを挙げていたが、港町ヴァレンシアのサーキットが選ばれた。レバノンでは政治的内紛が勃発しており、ベイルートGPが実現しなかったのは幸いだったのかもしれない。

しかしアロンソのおかげで、F1がテレビ生中継されていなかった(マルク・ジェネやペドロ・デ・ラ・ロサの存在にもかかわらず)スペインに変化が現れ、今では視聴率が急増したので、ヴァレンシアでのF1レースが可能になった。

同市はアメリカズ・カップのヨット・レースの開催地でもあるので、モナコにヨットを停泊させたくても場所がなかった新興のロシア人富豪たちは、港に停泊場所を見つけることができるだろう。

4. ネルソン・ピケ・ジュニアの登場
(ヘイキ・コバライネンを犠牲にすることなく)やっとネルシーニョをF1で見ることができるのは素晴らしい。彼はマイケル・アンドレッティ(マリオの息子)、デイモン・ヒル(グラハムの息子)、ニコ・ロズベルグ(ケケの息子)に続いてモータースポーツの頂点に到達したワールドチャンピオンの息子である。

ネルソン・ピケ・ジュニアは典型的なモーターレーシング・ドライバーの風貌をしており、ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグと並んでF1の魅力的な男性になるだろう。バーニーがF1のファン層を拡大したいのなら、ネルシーニョが大きな助けになるだろう。ハミルトンは大量の新しいファンを持ち込んでおり、ピケはさらにそれを増やすだろう。ネルソン・シニアは息子の邪魔をするかどうかにかかわらずF1ドライバーの「本質を見抜く」ためにそばに控えるだろう。彼に注目するのは面白いに違いない。

5. ロス・ブラウンのF1復帰
ホンダのシーズン序盤の苦悩は面白かったが、実際に毎戦スランプが続くのを見ていると悲しくなった。新しい技術部門のボスであるロス・ブラウンはフェラーリから締め出されたのではない、「仕事が終わった」ので大きなチャレンジがなくなり、次に進むときがきたからだと語っている。必ずしも、1990年代初頭からペアを組んだミハエル・シューマッハと働くのが好きだったのだと解釈するべきではないだろう。

彼のホンダでの新しいチャレンジは、テクニカル・ディレクターのジェフ・ウィリスを解雇するという大きなミスを犯したチームを再編成し、活動の焦点を定めなおすことである。最初の8戦では大きな進歩はないだろうが、今年ほど惨めではないだろう。


そして、あまり見たくない5つのこと...

1. ステップニーゲートの復活
フェラーリチームは、イタリアとイングランドで訴追を進めており、ステップニーゲートは終わっていない。また、スクーデリアがいずれかの裁判で勝訴しなければ、この件に関するFIAの対応についてさらなる圧力をかけるだろう。(産業スパイ事件でエンジニアふたりが有罪となり実刑判決が出され、1990年代に改造キャブレターを設計してワールドラリー・チャンピオンシップから1年間出場停止を受けたトヨタに対してFIAは何もしなかった)

2. ピケ・シニアとアロンソの口論
2007年シーズン、フェルナンド・アロンソの繊細なエゴは打ちのめされた。彼を邪魔しかねない毒舌の父親を持つチームメイトは禁物である。ネルシーニョは敵対的なことは何も言わないかもしれないが、ネルソン・シニア(かつてナイジェル・マンセルの妻はブスだと発言している)は事態がうまく進まない場合、自制することはない。

3. シルバーストンのさらなるこきおろし
2012年のロンドン・オリンピックに120億ポンド(2兆6,907億円*)が準備されるのであれば、イギリスGPの会場もすぐに国家の支援を受けるべきだというバーニーの指摘は正しい。

4. チャンピオンシップの独走
マクラーレンは予算の制限や再設計で妨害されているので、ルノー、BMW、ホンダ、ウィリアムズが再び強力なフェラーリに歯が立たない恐れがある。昨シーズンは、多くのチームが優勝できるオーブンなシーズンだと思われていたが、結局2チームの戦いになった。フェラーリのファンなら「かかってこいよ!」と叫ぶところだろう。

5. スチュワードによる馬鹿げた裁定
昨シーズン、スチュワードは何度かひどい裁定を下した。あれは例外だったことを祈りたい。

-Source: Planet-F1
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*日本時間2007年12月31日4:49 の為替レート:Yahoo!ファイナンス 外国為替情報



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コメント

1. Posted by Garremoneux   2007年12月31日 20:08
TCSに関しては技術委側に別な思惑を感じ取れるような事っていうのはないのでしょうか、今年のアクティブスタビリィティとの兼ね合いで、車輪トルクの発生に関して、駆動系(ハイドロアジャスト)や全体の空力パッケージのもっとシビアな先鋭化を睨んだ動き(統一CPU)になってるように受け止められます。しかし何よりも期待されることと言えば、スポーツ本来に立ち返れるだけの明確な、コンストラクター活動の方針を発展させることができるだけの志をたてられるようなシーズン展開だといいですね。少なくとも、芯からのホームチームということでデビューした新人に、“ルーキーチャンピオン”だのと言う無意味極まりない称号を追い求めさせる勢いだったフジテレビ実況や国内プレスに閉口し続けたシーズンでもありましたから。

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