マグマとスーパーアグリ
Magma and Super Aguri
フォードとマセラティの元取締役マーティン・リーチが率いるマグマ・グループ(本社:ロンドン)が、スーパーアグリF1チームを救うかもしれない。
リーチはレーシング・ドライバーを目指して10代の頃はカート・レースをしており、フォーミュラ・フォード2000に参戦したが、関節リウマチのためにキャリアをあきらめた。その代わりフォードでエンジニアリングの職につき、マツダの製品開発部長を経てフォード・ヨーロッパの社長に就任した。リーチが社長を務めていた2003年と2004年、当時ジャガー・レーシングに対するフォードの後押しと、ジョーダンF1チームに対するフォード・ブランドのエンジンの公式提供で、F1と密接に関わることになった。
その後リーチはフォードを離れ、フィアットのジュゼッペ・モルキオ社長にスカウトされ、フェラーリとマセラティ両社の責任者となった。しかし、フェラーリのルカ・モンテツェモロ会長はこの起用に反対し、モルキオとの権力闘争に勝ってジャン・トッドがフェラーリ全社の責任者となった。リーチはアルファ・ロメオが2005年に買収するまでマセラティの責任者を務めた。その後リーチは自動車コンサルタント企業のマグマ・グループを設立した。そして、ロシアの自動車会社GAZインターナショナル(本社:ニズニイ・ノヴゴロド)の取締役に任命された。当時のウラジーミル・プーチン大統領の親しい友人であるアルミニウム業界の重鎮オレグ・デリパスカが率いるGAZは、LDV(前レイランドDAF)を買収、スターリング・ハイツにあるクライスラーの組立工場からクライスラー・セブリング/ダッジ・ストラタスの製造ラインを購入、"GAZ Siber" という自動車と "Maxus" ブランドのバンを製造すると発表した。
その後マグマは元TWRグループであるメナード・エンジニアリング・リミテッドを買収した。これにはウォーキングの自動車設計設備と、リーフィールドの元アロウズのF1本社も含まれている。スーパーアグリはこの施設を本部にしている。買収した会社は "UltraMotive" と改名されたが、メナード時代と同じスタッフを雇用している。同社の戦略は、世界中の自動車メーカー、特に東欧およびアジアの新興市場の新しい会社の新製品開発を補助するというものである。同社の最初のプロジェクトのひとつがGAZの "Siber" である。2010年までに "Siber" を年間6,500台製造するという計画があるが、現在開発中の他モデルを同じラインで製造できるので、製造能力はこれよりも高い。GAZはロシア全土および東欧市場に70の販売特約店がある。
スーパーアグリとマグマの取引が成功するかどうかは不明であるが、リーチはF1チーム運営に必要な資金を確保できることは間違いない。彼はF1を大いに評価しており、関与を望む理由は十分にある。
現時点では、鈴木亜久里がチーム代表に留まり、チームとホンダとの関係も継続する予定である。2010年からF1チームは独自のシャシーを製造しなければならないので、スーパーアグリ(改名の可能性あり)は、将来はホンダ以外のエンジンを使用する可能性がある。また、2008年チームは佐藤琢磨とアンソニー・デビッドソンを残留させ、シーズン後半に2008年ホンダマシンを使用すると見られている。
リーチとホンダF1のニック・フライは、フォード・モーターカンパニーで同僚だったことは注目に値する。
-Source: GrandPrix.com
-Mobile: Amazonモバイル
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2008年03月05日
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情報筋によると、コンサルタント会社マグマ・グループ(Magma group)が率いる英国のグループが有力候補のひとつであるというが、鈴木は日本の投資家を優先したがっているとも言われている。
markzu at 16:12│Comments(0)│スーパーアグリ
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