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2008年11月11日

マーク・ウェバーのコラム: ファンの質問に答える

Mark Webber Q&A

F1シーズンのセンセーショナルなクライマックスのあと、マクラーレンのルイス・ハミルトンが1ポイント差でフェラーリのフェリペ・マッサを抑えて史上最年少ワールドチャンピオンになった。

BBCスポーツのコラムニスト、マーク・ウェバー(32歳)はチャンピオンシップ11位となった。来シーズンは引退するデイヴィッド・クルサードの後任であるドイツ人のセバスチャン・ヴェッテルとレッドブル・レーシングで走る。

ウェバーは7日、BBCニュースチャンネルに登場し、視聴者からの質問に答えた。

Q:シーズン全体についての感想は?(司会者)
マーク・ウェバー:今シーズンはF1にとってとてもよかったと思う。

まず何よりもトラックでの出来事を思い出すことができる。これは一番重要なことだ。そしてさらに、インテルラゴスのクライマックスがあった。すべてが最後のこの1戦次第だったという事実は素晴らしいよ。

個人的な観点からは、僕とレッドブルは好調なスタートを切ったが、期待したような結果にはならなかった。

多くの中段チームが互いに競い合い、プレッシャーをかけあった。シーズンが進むにつれ、僕らは望んでいたよりポイントを獲得するのが難しくなった。

しかし全体的に2008年はF1全般にとってよいシーズンだった。特に英国ファンにとってはよいシーズンだっただろうね!

Q:今シーズン、ルイス・ハミルトンはチャンピオンシップで優勝しましたが、彼はドライバー仲間で一番人気があるとはいえないようですね。これは本当ですか、本当ならそれはなぜですか?(英国、フィル)
マーク・ウェバー:どんなスポーツでも誰かが登場してきてすぐに成功すれば、当然ある程度は嫉妬されるだろう。

僕から見ると、ルイスはとても早く出世したね。とてもスムーズな道のりだった。ジュニア・カテゴリーからとても早く昇格したが、最高のマシンに乗っていたからね。多くのドライバーにはそんな選択肢はないんだ。

でも、彼の試練はマクラーレン・チームのドライバーに起用されて結果を出したときから始まった。

多くの人が、彼はあまりテストを受けないうちに起用されたと疑問視したが、マクラーレンとロン・デニスは彼に賭け、ルイスは結果を出した。

F1では常にバトルの中にバトルがある。小さなバトルと言ってもよい。だから誰もが仲がよいわけではない。しかしドライバー全員と特にフェリペ・マッサの名誉のために言うが、みんな負けっぷりがいいよ。

僕らはルイスが非常に優れたドライバーであることを知っているし、今年の彼は最高だった。間違いなく彼はこのタイトルにふさわしかった。

Q:ハミルトンの成功はマシン、それともドライバー本人のおかげですか?(司会者)
マーク・ウェバー:ほとんどはルイスのおかげだ。それは疑いようもない。彼は今年いくつか素晴らしいレースをした。

ルイスはマクラーレンで環境を整え、才能を証明してチームを活気づけた。でも(マクラーレンのセカンド・ドライバーの)ヘイキ・コバライネンは今年マクラーレンにいたことさえ忘れられても仕方なかったので、ちょっと不運だったな。

とにかくルイスは素晴らしい仕事をした。

Q:インテルラゴスの最終ラップ、トラックのコンディションはどうでしたか? ティモ・グロックがあれほど減速しても当然だったのですか? 順位を守るそぶりも見えなかったので、どうしてあれほど簡単に他のドライバーに抜かれたのでしょう?(英国、デイヴィ)
マーク・ウェバー:テレビを観戦していたら、トラックがどれほど濡れているかはわからないだろうし、コンディションに合わないタイヤをはいたときのスピードの違いがどれほど大きいかわからないだろうね。

何が起こったのかわからないまま観戦しているのは奇妙なことだと思う。でもタイヤが間違っている場合は苦痛なほど遅い。それに比べ、正しいタイヤをはいていればとても簡単なんだ。

ティモは自分とチームのためにベストを尽くして戦った。しかしハミルトンはこういった状況のおかげで簡単に抜くことができた。

Q:ファンからすると、一貫性のないスチュワード裁定がF1の信頼性を損ねています。恒久の専門スチュワードの一団が毎戦参加することについて、どう思いますか?(英国、アンディ)
マーク・ウェバー:まずいスチュワード裁定は間違いなく悪いという意見には賛成だ。

僕としては、サッカーのようにすればよいと思う。マシンの技術的違反がない限り、つまりマシンにインチキをしない限り、ラインを最初に越えたドライバーが勝つようにすればいい。それを結果と呼ぶべきだよ。

今シーズンは一貫性に欠けていた。今シーズンのレース・オフィシャルも同意するはずだ。来シーズンにはこの点に関して変更されると思う。何か恒久的なものを用意して、そこからスタートするべきだ。

Q:昨年のスペインの一部「ファン」のルイス・ハミルトンに対する行動(顔を黒く塗り「ハミルトン一家」と書いたTシャツを着ていた)を、人種差別主義者ではないと言ったバーニー・エクレストンのコメントに賛成ですか?(イングランド、ポール・フィリップス)
マーク・ウェバー:正直なところあれはジョークだと思ったが、彼らはやりすぎだったね。

F1における人種差別は厳しく取り締まるべきだと思う。スペインのファンは一線を越えてしまったが、どのレースでも人気のあるドライバーと人気のないドライバーはいるものだ。これは人種とは無関係だと思う。僕らは全員公正な立場にいるよ。

Q:(シーズン末にレッドブルを引退した)デイヴィッド・クルサードは優秀だったのですか?(スコットランド、ピーター)
マーク・ウェバー:15年という長期間に成し遂げられた彼の業績はそれ自体が立派なものだが、骨折ひとつしなかったことはさらに素晴らしいね。

モーターレーシングは彼にとても親切だった。彼は何人もの素晴らしいチームメイトに恵まれた。もっとタイトル争いをしたかったとは思うが、グランプリに何度も優勝している。

彼は素晴らしいキャリアを持っていたが、今は次に進むよいタイミングだと思う。

Q:来シーズンの新規約によってチームの立場は平等になるのでしょうか、それともフェラーリとマクラーレンがまた圧勝するのでしょうか?(英国、ニック・レッドヘッド)
マーク・ウェバー:来年はいろいろな変更がある。スリックタイヤの導入、積極的な空力制限など、長年これほど多くの変更はなかった。

その背後にある考えは、オーバーテイクを簡単にするということだ。今シーズンのいくつかのレースではオーバーテイクがなくて最も熱心なファンでさえ居眠りしただろう。だから変更が必要だったんだ。

その影響を正確に予測するのは難しい。でもタイトル争いが厳しくなるだろうか。僕はそう思わない。最高チームと最低チームの差は、全体的なタイムではさらに拡大するかもしれない。だからギャップが縮まるとは思えないね。

オーバーテイクが増えればいいと思う。でもマシンはタイム的に接近するだろうか? そうではないと思うが、まだわからない。

Q:金融危機によってF1はどのような影響を受けるでしょうか? 弱小チームがF1から撤退するような事態になりますか?(司会者)
マーク・ウェバー:チームは常にそれなりに健全だろう。世界情勢に無関係だからではない。僕らは自分たちの仕事をちゃんとする必要があるからだ。でもチーム代表らは熱心にコスト抑制を考えているし、弱みや挫折を見せたくない。チームが生き延びてF1が続くよう、あらゆる手が尽くされると思う。

Q:マークのウェブサイトには、サンダーランド・フットボール・クラブのファンだというコメントがありました。これはどうしてですか?(イングランド、ジョン・ソーンダース)
マーク・ウェバー:僕は、選手を管理する監督を見るのが本当に好きなんだ。例えば、ホセ・モウリーニョやサー・アレックス・ファーガソンなどだね。そしてロイ・キーン<訳注・サンダーランドの監督>など、攻撃的で難しい性格だった選手が、頭を使う監督に変わるのを見ると、監督というのはおもしろいと思うね。

彼のアプローチに関してはいくつか面白い話を聞いている。だから今はサンダーランドに注目しているんだ!

Q:喧嘩が一番強そうなF1ドライバーは誰ですか?(ロンドン、ジョー・フランシス)
マーク・ウェバー:いい質問だね! 一度全員で試してみたらいいかもね。グローブをはめてリングに上がって戦うんだ! いつか予選の代わりにやってみたいな。

F1ではほとんど全員がからだを鍛えている。だからこれだという答えを出すのは難しい。キミ・ライコネンはからだを使うのがうまそうだな。ルイス・ハミルトンもね。わからないよ。

Q:歴代のドライバーからチームメイトを選べるとしたら誰がいいですか? そしてその理由は?(ニール・メインワーリング)
マーク・ウェバー:ミハエル・シューマッハだろうね。彼がフリー走行、予選、レースのすべてでマシンから最大のものを引き出す様子には感激させられた。だからガレージの隣でチームメイトとして彼の仕事ぶりを見るのは素晴らしいだろう。

マーク・ウェバー、BBC、インタビュー

-Source: BBC.co.uk
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