バトン、マクラーレンと3年契約(年俸600万ポンド)へ
Button agrees to join McLaren on three-year, £6m-a-year deal


ジェンソン・バトン(29歳)は、年俸600万ポンド(8億9,971万円*)でマクラーレンに移籍することに同意し、ルイス・ハミルトンと3年間オール・ブリティッシュ・ラインアップを組む契約に今後数日以内にサインすると見られている。
ワールドチャンピオンは、長期化した交渉のあとブラウンをあきらめ、ウォーキングのチームでほぼ倍額の年俸を受け取るようだ。バトンは13日マクラーレンのファクトリーを見学している。チームもバトンのマネージメントも16日夜契約を認めなかったが、マクラーレンに近い情報筋は「ジェンソンは見たものが気に入り、彼らもジェンソンを気に入った」と語った。
マクラーレン移籍によりバトンは、ハミルトンのホームグラウンドで同じマシンに乗って彼と対決するのは無理かもしれないと感じているサー・スターリング・モス、サー・ジャッキー・スチュワート、ニキ・ラウダ、マーティン・ブランドルなど、F1の大先輩たちのアドバイスに背くことになる。
しかしバトンにとって、友人であり、ピットレーンの多くが最速のドライバーであると見なすハミルトンと対決することは、タイトル防衛というチャレンジのごく一部に過ぎないだろう。マクラーレンで約1,200万ポンド(17億9,943万円*)の年俸を得ているハミルトン、あるいは彼がカート・レーサーだった10代の頃から2008年ワールドチャンピオンのマネージャーを務めている父親のアンソニーが、いつものよいマナーを超えてこのことを相談される可能性は低いだろう。マクラーレンは、完全に競争力のあるマシンを2台用意するために必要なリソースと理念を持っており、契約できる最強のドライバー・ラインアップを常に求めている。
ロス・ブラウンによってホンダの灰の中から生まれたチームを離れるという決断をバトンが下した日、メルセデス-ベンツがマクラーレンとの提携から、ブラウンGPの支配的株式を買収したことを正式に発表した。ブラウンチームは、2010年メルセデスの名の下でマシンを走らせる予定である。
ルーベンス・バリチェロのウィリアムズの移籍を受け、バトンは2010年チームに残留し、メルセデスのお気に入りの候補者ニコ・ロズベルグとペアを組むと見られていた。しかし、バトンはメルセデスの希望リストのトップではなかったとされている。実際、メルセデスのモータースポーツ担当副社長のノルベルト・ハウグは15日、同社はすでにBMWのニック・ハイドフェルドと交渉をしていると述べ、来年はドイツ人ふたりが英国人ふたりと対戦する可能性が生じている。ブラウンのニック・フライ社長は16日夜その噂を否定し「(噂は)全く正しくないと自信を持って言える。メルセデスは国際的企業である。明らかにドイツ人ドライバーは彼らにとって好都合かもしれないが、ドイツ人ドライバーはふたりもいらない。そのつもりはない」と語った。
彼は「来シーズンもジェンソンに残留してほしい。これまで数年間うまくやってきたし、一緒にワールドチャンピオンシップで優勝した。ジェンソンには残ってほしいね。しかしF1は世界と無関係ではいられない。予算内で運営しなければならない。ある分野でお金を使えば、他の分野で使うことができないからね」と述べた。
ブラウンの買収は、メルセデスの親会社ダイムラーAGが資金を提供した。チーム株式の45.1%をダイムラーAGが、24.9%をロス・ブラウンをはじめチーム幹部が、そして30%をアブダビのアーバー・インベストメンツ社が所有する。チームはオックスフォードシャー州ブラックリーにある本部をそのまま使用する。
16日最終決定された新たな契約により、マクラーレンが望めば2015年までメルセデスエンジンを使うことができる。マクラーレングループの会長で、1995年メルセデスとの提携を構築したロン・デニスは「これはマクラーレンにとってもダイムラーにとってもウィン-ウィンの状況だ」とコメントした。「21世紀のF1を生き延びるためには、単なるチーム以上にならなければならないという信念について、以前から強調してきた。、F1チームを運営する企業は、グランプリとワールドチャンピオンシップで戦って勝つために必要な収入を発展・維持するために、商業活動の範囲を拡大しなければならない」
「とは言え、もちろん我が社のF1プログラムにとってパートナーはすべて重要な役割を果たし続けるだろう。そのため、そして彼らの製造するエンジンはとても競争力があるので、我々はメルセデス-べンツがエンジン・サプライヤーであるだけでなく、2015年まで、おそらくはその後も我々のパートナーであり続けることを嬉しく思う」
マクラーレンは、メルセデス-ベンツのF1の旗手ではなくなることによって不利益をこうむることはないだろう。マクラーレンとメルセデスは、高級乗用車部門において利益が反するため、別々の道を進むことになったのだ。しかしサーキットにおいては、マクラーレンは手ごわいマシンであり続ける可能性がある。バトンはこれを知っており、だからこそ来シーズンはマクラーレンに乗ろうとしているのだろう。
-Source: guardian co.uk
-Mobile: Amazonモバイル
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*日本時間2009年11月17日09:49 の為替レート: 1ポンド=149.953312円
ワールドチャンピオンは、長期化した交渉のあとブラウンをあきらめ、ウォーキングのチームでほぼ倍額の年俸を受け取るようだ。バトンは13日マクラーレンのファクトリーを見学している。チームもバトンのマネージメントも16日夜契約を認めなかったが、マクラーレンに近い情報筋は「ジェンソンは見たものが気に入り、彼らもジェンソンを気に入った」と語った。
マクラーレン移籍によりバトンは、ハミルトンのホームグラウンドで同じマシンに乗って彼と対決するのは無理かもしれないと感じているサー・スターリング・モス、サー・ジャッキー・スチュワート、ニキ・ラウダ、マーティン・ブランドルなど、F1の大先輩たちのアドバイスに背くことになる。
しかしバトンにとって、友人であり、ピットレーンの多くが最速のドライバーであると見なすハミルトンと対決することは、タイトル防衛というチャレンジのごく一部に過ぎないだろう。マクラーレンで約1,200万ポンド(17億9,943万円*)の年俸を得ているハミルトン、あるいは彼がカート・レーサーだった10代の頃から2008年ワールドチャンピオンのマネージャーを務めている父親のアンソニーが、いつものよいマナーを超えてこのことを相談される可能性は低いだろう。マクラーレンは、完全に競争力のあるマシンを2台用意するために必要なリソースと理念を持っており、契約できる最強のドライバー・ラインアップを常に求めている。
ロス・ブラウンによってホンダの灰の中から生まれたチームを離れるという決断をバトンが下した日、メルセデス-ベンツがマクラーレンとの提携から、ブラウンGPの支配的株式を買収したことを正式に発表した。ブラウンチームは、2010年メルセデスの名の下でマシンを走らせる予定である。
ルーベンス・バリチェロのウィリアムズの移籍を受け、バトンは2010年チームに残留し、メルセデスのお気に入りの候補者ニコ・ロズベルグとペアを組むと見られていた。しかし、バトンはメルセデスの希望リストのトップではなかったとされている。実際、メルセデスのモータースポーツ担当副社長のノルベルト・ハウグは15日、同社はすでにBMWのニック・ハイドフェルドと交渉をしていると述べ、来年はドイツ人ふたりが英国人ふたりと対戦する可能性が生じている。ブラウンのニック・フライ社長は16日夜その噂を否定し「(噂は)全く正しくないと自信を持って言える。メルセデスは国際的企業である。明らかにドイツ人ドライバーは彼らにとって好都合かもしれないが、ドイツ人ドライバーはふたりもいらない。そのつもりはない」と語った。
彼は「来シーズンもジェンソンに残留してほしい。これまで数年間うまくやってきたし、一緒にワールドチャンピオンシップで優勝した。ジェンソンには残ってほしいね。しかしF1は世界と無関係ではいられない。予算内で運営しなければならない。ある分野でお金を使えば、他の分野で使うことができないからね」と述べた。
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「とは言え、もちろん我が社のF1プログラムにとってパートナーはすべて重要な役割を果たし続けるだろう。そのため、そして彼らの製造するエンジンはとても競争力があるので、我々はメルセデス-べンツがエンジン・サプライヤーであるだけでなく、2015年まで、おそらくはその後も我々のパートナーであり続けることを嬉しく思う」
マクラーレンは、メルセデス-ベンツのF1の旗手ではなくなることによって不利益をこうむることはないだろう。マクラーレンとメルセデスは、高級乗用車部門において利益が反するため、別々の道を進むことになったのだ。しかしサーキットにおいては、マクラーレンは手ごわいマシンであり続ける可能性がある。バトンはこれを知っており、だからこそ来シーズンはマクラーレンに乗ろうとしているのだろう。
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