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2010年07月25日

ジェンソン・バトン 、ガーンジー島で道端ジェシカとの破局後の心境を語る

Jenson Button ... catch him if you can

ガーンジー島の駐車場は、隊列を組んだチーム・バトンが埃とともに到着するまではとても静かだった。まずオープントップのジープに乗った彼のマネージャーとトレーナーが、次に黒いメルセデスを自ら運転しているジェンソンが到着した。F1ワールドチャンピオンは「車に乗せてもらうのが嫌いなんだ」と説明する。「飛行機に乗っていてもあらゆるノイズを聞いて、何が起こっているのか理解しようとする。コントロールに関係することだと思う。僕が本当に好きなことは、思い通りにならないレーシングカーをコントロールすることなんだ」

ジェンソン・バトン 、ガーンジー島

今日、思い通りにならないのは、日差しを浴びて座ったジェンソンの金茶色の髪の毛である。彼は髪が「ふわふわ」していることを気にしている。彼は30歳だが、学校の一番の人気者の雰囲気を身に着けており、冗談ばかり言って愛想がよく、常に「仲間」の話をする。仲間とは、父親、マネージャー、友人のことである。彼はグッチのアビエーターズ(サングラス)をかけ、ビーチサンダルを履いている。彼はアルミニウムでできているかのように、信じられないほどの軽さと強さを持ち合わせている。レーシング・ドライバーは騎手のように食事に気を配らなくてはならない。彼は先月アーモンド・マグナム<訳注:大きなアーモンドが入ったチョコレートでコーティングされたバニラ・アイスクリームバー>を食べたときのことを、快感と興奮を込めて説明する。彼は毎日少なくとも1時間半、ランニングと水泳と自転車をしている。彼は8月のロンドン・トライアスロンに向けてトレーニングをしており、「いつも気にかけている」チャリティ、病気の子供を楽しませるメイク・ア・ウィッシュ財団のために募金を集める予定である。その子供たちがレーストラックに来ると、彼は自分のマシンに子供たちを乗せる。昨年、彼はロンドン・マラソンの年齢別クラスで2位になり、2万ポンド(270万円*)を集めたが、今年はそれを上回ることを固く決意している。

ジェンソン・バトン 、ガーンジー島

サマセット州フルームで生まれ育ったバトンは、美しい崖道を走るのが気に入ったため、最近ガーンジー島に引越した(この大富豪は、タックス・ヘイヴンであるガーンジー島の他のどこに魅力を感じたのだろうか?)。非定住外国人としての立場のため、彼は年間90日しかイングランドに住むことができない。わたしは、崖の上の野生の花に囲まれた見晴らしのよい場所にある彼の新居の近くを訪れている。彼は自転車ルートを指しながら、新しい赤い自転車を見せてくれる。「セクシーだろ?」

ジェンソン・バトン 、ガーンジー島

ジェンソンは、スポーツとセックスのシナプスがひどく混乱しているようだ。彼は危険なレーストラックのカーブをいかに操縦するかについて説明しながら、愛撫のような手つきをする。「僕にとって一番大事なことは、スムースで正確でリラックスすることだ。世間はドライビングは肉体的だと思っていないが、それは違うんた。Gフォースが大きいので、首がとても疲れる。振動が多いので、筋肉に乳酸が蓄積する」 時速200マイル(321km)で走るときのスリルを表現するとき、彼のまつげは震える。「レース中の心拍数は150とか160になる」 人生で比較できるものは? 彼は「ないね」と答え、現在のシングル状況を引き合いに出し「今の時点では、ない」とつけ加える。

彼は、18ヶ月間交際したガールフレンド、東京を本拠地にしている日本人ハーフのランジェリー・モデル、道端ジェシカと破局した。「悲しいよ。でもあまり頻繁に会っていなかったからね。僕にとっては、今のところレーシングが人生で一番大事なんだ」 ジェンソンは、グランプリのために肉体的に自分を温存するため、彼女に対し、レース中は一緒に時間を過ごすことを禁止したという噂があった。しかし彼は、実際はもっと平凡な理由だったと言う。ジェシカにはモデルの仕事があった。彼は「彼女は忙しい子なんだ」と少し寂しそうに言う。彼は自分が寛大なボーイフレンドだったと思いたがっている。「本当だよ。彼女に美しい靴を買ってあげたんだ。何て言ったっけ、クリスチャン・ルブタン?」 しかし、彼女はモデルとして何でも無料で手に入れることに慣れていたとつけ加える。彼はこの関係全体について、少し意気消沈しているように見える。彼は、「近くに住んでいて」、「思いやりがあって、僕の仕事に本当に興味を持ってくれる」誰かと出会いたいと語る。

そうは言っても、彼は女性関係に関してはよい記録を持っているとは言いがたい。彼は、女優のタムシン・エガートン、社交界のモデル、フローレンス・ブルードネル-ブルースなど多くの美女と浮名を流した。2005年には、フェイム・アカデミー出場者のルイーズ・グリフィスと、結婚予定の3ヶ月前に破局した。招待状はすでに発送されていた。彼は記憶にたじろぎながら「うーん」と言う。「大勢の人に『彼女に対してよくもそんなことができたな、3ヶ月前だぞ?』と言われたよ。でも結婚式のあとよりも前の方がいいだろ。。最終的に彼女は理解してくれた。実際、つい先日、彼女と話をしたんだ。彼女は優しいよ。当時の僕は25歳で、まだ若すぎたんだ。一般的に結婚すると子供のことを考え始めるけど、今でも僕はまだその用意ができていない」

そのかわり、モナコのナイトスポットが手招きする。「あそこのクラブは、最後の客が出るまで閉店しないんだ」 彼は間違った理由で彼に興味を持つ女性の見分けがつくのだろうか? 彼は「かなり簡単だね」とニヤリと笑うが、如才ないので明らかな証拠を見せたりはしない。彼は口説き文句を文字通り袖の下に隠している。軟らかい前腕の内側に、分厚い黒いボタンのタトゥーをしているのだ。彼は目を輝かせながら「その気にさせてよ」と言う。一瞬わたしはバトンが、彼のボタンを押してくれと言うのではないかと心配になる。彼はすでに、好奇心でわたしにボーイフレンドがいるのかどうか質問していたが、かなりいつもの手口だと感じられる。しかし彼のおふざけは、捕食的というよりは友好的である。結局、コントロール、正確さ、スピードがジェンソンの特徴なのだ。

だが、プレイボーイは静かな側面も持っている。ブラジルでワールドチャンピオンシップに優勝したあと、彼はちょっとした危機的状況に陥った。「メカニックと一緒にパーティで騒ぐべきだったけど、ホテルの部屋で3、4時間『今度は何をすればいい?』って自問自答していたんだ。一生追いかけていたことを達成すると、とても奇妙な気持ちになるよ」

ジェンソンが子供のころ、そのブロンドは母親シモーンの誇りであり喜びだった。彼女は息子に髪を切らせなかった。彼は「ブロンドの大きなおかっぱ頭だったんだ」と思い出す。「いいだろ? 女の子ならね」 彼は家族の中で唯一の男の子で甘やかされかわいがられた。彼の3人の姉は、彼にドレスを着せて化粧をしていた。彼が7歳のとき両親が離婚し、彼はこの超フェミニンな世界に取り残される恐れがあった。彼が、自動車ディーラーの父親ジョンとともにカート・セッションにすべてをつぎ込んだのも意外ではない。「僕はとてもラッキーだった。7歳のときパパがバイクを買ってくれたんだ。サッカーボールではなくてね。パパは決して押しつけず、いつも励ましてくれた。11歳のとき、パパが『カートはわたしの趣味だけど、ジェンソンはパイロットだな』と言ったことを覚えているよ」

男どうしのきずなは依然として彼にとって重要である。彼と、トライアスロン仲間であり企業ホスピタリティで働くパートタイムのレーシング・ドライバーのふたりは全員、足首にナンバー1を示す同じ日本語のタトゥーをしている。彼は仕事仲間を友人にし、友人と仕事をしている。彼のお気に入りのテレビ番組は、気立ての良いスターと彼の取り巻き、友人、居候に関するマーク・ウォールバーグのホームコメディ "Entourage" である。バトンが1月に30歳になったとき、彼は14人の友人とともにスウェーデンの氷のホテル(アイスホテル)に出かけた(間違いなく自分の "Entourage"(側近)を持っているルイス・ハミルトンは除く)。わたしが「クールね!」と言うと、彼は素っ気なく「ああ」と答える。「マイナス5℃だよ」 彼らはスノーモービル、犬ぞり、トナカイぞりを楽しみ、夜には氷のバーで、氷のグラスで酒を飲んだ。彼は「ジェシカはあまり気に入らなかったと思う」と認める。ふたりは毛皮で覆われたダブルの寝袋を一緒に使ったが、彼女は寒さに耐えられなかった。ジェンソンは「体脂肪がないからね」と言う。「ちょっと贅肉のついた僕のマネージャーは大丈夫だったよ」 道端ジェシカは彼を許したようだ。ふたりは7月11日、ロンドンの "Roka" で食事をしたところを写真に撮られたが、プラトニックな様子に見えた。

バトンがレースをするとき、母親は「1日約10回」テキスト・メッセージを送ってくる。レース前に彼は昼寝をして、冷たいシャワーを浴び、マッサージを受け「ガツンとくる音楽を聴く。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、キングズ・オブ・レオン、マイケル・ジャクソンなどだね。ミッキー・J も少し気に入っている」 そして、彼はチームの全員と握手し、ヘルメットをかぶり、常に右側からマシンに乗り込む。これが彼にとって最も迷信に近いことである。彼はF1がいかに危険か知っている。

インタビューの前日、彼はヴァレンシアでレースに出走し、マシンがトラックで宙返りしたにもかかわらず、マーク・ウェバーが奇跡的に無傷だったのを目撃したばかりである。この事故で、バトンは2003年モナコでのクラッシュを思い出す。このとき彼はコントロールを失い壁にぶつかったのだ。「肉が骨からはがされるように感じた。そうとしか表現できない。34Gがかかったと思う。これはGフォースとしては大きい。4Gか5Gになると、人は頭を上げていられなくなる」 彼が意識を取り戻すと、医師らは彼のスーツを切り裂いて、アドレナリンを注射していた。「これはいつも危険なスポーツなんだ。いつも事故ぎりぎりのところにいるとわかっているので興奮するのだと思う。スリルがあるのだ」

彼は、ライバルでありマクラーレンのチームメイトであるルイス・ハミルトンについて、「いいヤツ」だが「とても負けず嫌い。僕らは互いに激しく競り合っている」と慎重に褒める。ジェンソンは自分の限界を試すのが大好きだ。だからこそ彼はきついトライアスロンに挑戦しているのだ。「ちょっと変だし苦しいけど、トライアスロンをするときに経験する苦痛が実際に好きなんだ。自分が生きていると感じられるからだと思う。それが僕を動かし続け、興奮させるのだと思う」

わたしは彼の発言を深読みしすぎているのだろうか、あるいはF1のボキャブラリーはしばしばサドマゾ的になるのだろうか? わたしたちがFIA元会長マックス・モズレーの倒錯した嗜好を忘れた頃、RPMモータースポーツチームの英国人設立者ロビン・モーティマー(58歳)が6月、ルクレツィア女王様とジュノー女王様の手にかかってアントワープ近郊の拷問用地下牢で死亡したことが発表された。彼は息子のアレックス(25歳)が参戦する国際GPオープンを観戦に行く途中だった。自動車レーシングの文化には何か退廃的なものがあるのだろうか? ジェンソンは「僕は違うし、僕の知っているほかのレーシングドライバーも違うよ」と言う。「彼が亡くなったのは残念だけど、うーん、これは異常な状況だし、何と言っていいのかわからない。僕らは競争が好きで、レーシングカーが好きで、自分たちを限界まで追い詰め、その限界を見つけようとするのが好きなんだ。でも(そういった話題を)聞くのは変な感じがする」

ジェンソンは10代の頃にロビン・モーティマーと会ったことがある。「彼は僕のスポンサーになってくれる可能性があった。結局は実現しなかったけどね。でも僕は彼の家に行って話をしたよ」 そのとき変わった趣味を持っているとわかりましたか? バトンは寛大に「いや」と言う。「誰だってちょっとした秘密を持っている。そうだろ? そのなかのいくつかは他のものよりも変わったものかもしれない。僕は速い車が好きだし、自転車で山を走るようなちょっとクレージーなことをするのが好きだ。それでスリルを感じる」 彼はスイスでのスキー・ツアーのことを思い出す。彼は頂上を目指す競争でトレーナーに挑戦し高山病にかかったのだ。来月、彼は思う存分、泳いで、自転車に乗って、マラソンをする。そのような健全な楽しみがジェンソンのボタンを押し続けることを祈りたい。

-Source: thisislondon.co.uk
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*日本時間2010年07月24日16:45 の為替レート: 1ポンド=135.113376円



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