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2011年10月29日

F1メディカル・カー・ドライバーのラップタイムが最も重要な理由

Why this man's lap times matter most... meet Formula One's medical driver
F1メディカル・カー、アラン・ファン・デル・メルヴェ、メルセデス-ベンツC63 AMGエステート

グランプリ週末にF1ドライバーがトラックに出るずっと前、別のドライバーがすでに何周もトラックを走行する。彼は、そのマシンが出走しないことを願っているにもかかわらず、F1界はそのドライバーに恩義を感じている。

アラン・ファン・デル・メルヴェ(31歳)は、世界を回るF1サーカスに同行しているメディカル・カーのドライバーである。

南アフリカ出身のファン・デル・メルヴェは、メルセデスV8エステートに乗り、蘇生専門医のゲイリー・ハートスタイン博士を運ぶ資格を与えられている。

F3、F3000、A1グランプリへの参戦やBARホンダF1チームでのテスト・ドライバーというバックグラウンドを持つ彼の人生においてはスピードがまだ重要な役割を果たしている。

インディカー・ドライバーのダン・ウェルドンとMotoGPライダーのマルコ・シモンチェリの悲劇的な死を受け、ファン・デル・メルヴェはいざというときに非常に重要な乗客を現場に送り届けようとさらに決意を固めている。

彼は「僕らはF1で仕事をしているので、メディカル・カー最高のドライバーになりたいんだ。30秒遅かったなんてことになりたくない」

ハービー・ブラッシュ(FIAオブザーバー)、アラン・ファン・デル・メルヴェ
ハービー・ブラッシュ(FIAオブザーバー)、アラン・ファン・デル・メルヴェ

バーニー・エクレストン、ゲイリー・ハートスタイン
バーニー・エクレストン、ゲイリー・ハートスタイン

ファン・デル・メルヴェは、F1マシンが走りだす前にあらゆるトラックをすみずみまで調べている。これはデリー郊外にあるブッド国際サーキットのような新しい施設ではさらに重要である。

彼は「一番大切なことは、僕があらゆる近道やトラックのすみずみまで知っているということだ。そうすれば、マシンが出動しなければならない状況になったとき、完璧な仕事をすることができる」と説明した。

「ベルが鳴ると条件反射する犬のようなものだ。F1マシンに搭載されている事故データレコーダが止まると、事故が起きたことがすぐにわかる。僕はほとんど考えることなくギアを入れ、ライトをつけて出動準備をする」

ファン・デル・メルヴェの仕事の一部には、閉じ込められたドライバーを救出する練習もある。しかし彼は、4年前にこの仕事に就いて以来、何をもってしても実際の事故に対する心構えはできないことを悟った。

「ダミーを乗せたフルサイズのシャシーで練習しても、サーキットの事故を再現できるわけではない」

「現場に到着すると、ヘリコプターが約30フィート(9m)上空にいて、レースカーがトラックを走っている。クラッシュしたマシンはとても熱く、タイヤウォールに半分埋まっている。そこで目にするものに対して、心構えをするのはとても難しい」

今週末のインドでの初イベントのために働く人々に準備をさせるため、FIAはアブダビGPからマーシャルを呼び寄せている。ちなみにアブダビのマーシャルは英国レーシング・ドライバーズ・クラブのマーシャルからトレーニングを受けた。

そして、F1をできるだけ安全にするという継続的な取組みのなかで、FIAのインドでの活動はしばらく前から本格化しはじめた。

FIAの医療代表である内科のジャン-シャルル・ピエット教授は「わたしの仕事のひとつは、特に新しいサーキットで事前に医療サービスをチェックすることだ」と説明した。

「1年前にここを訪れて病院をチェックし、2ヶ月前には救出チームのトレーニングを行い、医療センターをチェックしていくつかの改善を要請した」

FIAが安全性問題を真剣に考えている証拠が必要なら、その改善に関するピエットの説明には驚かされるだろう。

ピエットは「病院はサーキットにあまり近くなく、交通渋滞が頻繁に起きる」と説明した。

「明らかにヘリコプターが必要だが、病院にはヘリポートがなく、市の上空を飛行することも認められていなかった」

そこでヘリポートが建設され、飛行認可もおりた。おかげで負傷したドライバーを10分でデリー中心部にある民間病院のフォーティスあるいアポロに搬送することが可能になった。

特にドライバーがシモンチェリやウェルドンの死を受け入れようとしているとき、彼らの緊急医療に対するこのような取組みはもちろん大いに喜ばれている。

ジャック・トロペナ(FIAメディカルスタッフ)、ジャン-シャルル・ピエット(右)
ジャック・トロペナ(FIAメディカルスタッフ)、ジャン-シャルル・ピエット

ウェルドンと同時期にカートをしていたジェンソン・バトンは、亡き友人のロゴ入りステッカーをヘルメットにつけ、彼を追悼する予定である。彼は「F1とインディカーを比べれば、インディカーを悪く言うつもりはないが、安全性の面では比べものにならない。僕らは不満を持っているし、もっとできることをしてほしいと思っている。僕らもまだ改善しているが、F1は違うレベルにある」と述べた。

ファン・デル・メルヴェ、ピエット、ハートスタインなどの人々の仕事のおかげで、ドライバーが今週末に直面する最大の危険は、インドの混沌とした道路を通ってトラックに到着するまでの苛立たしいドライブになることだろう。

-Source: Daily Express
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