フェラーリ、2016年F1は燃焼の秘密に期待する 2
Technical analysis: Combustion secret to Ferrari 2016 hopes
可変吸気トランペット
(燃焼室内の圧力を上げて点火スパーク前に燃料を燃やすことができれば、馬力を大きく増加させることができる)この目標の達成は、燃焼室内に新鮮な空気を取り入れることで改善されるだろう。そしてフェラーリは可変ジオメトリでこの分野を最適化することを決めた。
可変吸気トランペット(上図)は2014年に禁止されたが、昨年から認められるようになった。ただしフェラーリは最初はその方向に進まなかった。
昨年、フェラーリはコンプレッサーとインタークーラーをシリンダー・バンクの間に設置した(上図)が、今や可変吸気トランペットに置き換わろうとしている。また、昨年よりも空冷・水冷インタークーラーが大きくなる。
温度の問題
自動燃焼を生じさせるための燃焼室内の圧力を上げれば、明らかに作動温度が1100℃に上がるだろう。
今年開催されるグランプリ21戦に5基のエンジンしか割り当てられないので、だからこそ冷却が大きな注目点となる。
パートナーシップの緊密化
メルセデスがペトロナスとの密接な関係によって進歩したことはよく知られているので、フェラーリもチームが望む特徴に合わせた製品をつくろうとして、燃料サプライヤーであるシェルとさらに一体となって取り組んでいる。
マニエッティ・マレリとも取り組んで、燃焼室の圧力を500バールに上げるためにインジェクタが改良され、新しいカーボン製の燃料ポンプも登場した。
またフェラーリは、パフォーマンスのゲインが信頼性を損なわないことを望んでおり、エンジン責任者のマッティア・ビノットは、2014年メルセデスから移籍した専門家ヴォルフ・ツィマーマンの監督下、グラーツのAVL社の施設を利用している。
進行中の作業
フェラーリが、セルジオ・マルキオンネが設定した高い目標を達成するために、あらゆる手段を尽くしていることは明らかである。最初のテストまではまだ時間があるため、取り組みは緩んでいないが、マシンが初めてトラックを走るまで、その取り組みの結果はわからない。
バルセロナでは、フェラーリに大きな注目が集まるだろう。
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-Source: motorsport.com
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