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2018年09月19日

ハミルトンのプレッシャーがボディブローのようにベッテルに効いている:F1シンガポールGP ブランドルのコラム

F1 column - Martin Brundle: 2018 F1 Singapore GP

ルイス・ハミルトンとセバスチャン・ベッテル、レース後に握手をして別れる:2018年F1シンガポールGP

スカイスポーツF1のマーティン・ブランドルがシンガポールGPを振り返り、ルイス・ハミルトンがどのようにしてタイトル争いで差をつけ、フェラーリを打ちのめしたかを説明する。

ハミルトンは再びギアをオーバードライブに入れ、無敵の状態になっている

過去5戦で4回優勝し、残りの1戦はベッテルに次ぐ2位になったハミルトンは、今や40ポイントのリードをしている。メルセデスも彼と同様にパフォーマンス・レベルを上げており、コンストラクターズ・タイトル争いでも過去5戦の獲得ポイントはフェラーリを上回っている。

メルセデスが再び優勢になっているが、その変化をもたらしたのはハミルトンである。

わたしはこのコラムを、レースから数時間後、英国に向かう飛行機の中で書いている。近くには、エイドリアン(エイドリアン・ニューウィ)、クリスチャン(クリスチャン・ホーナー)、トト(そう、まさにその人トト・ヴォルフ)が座っている。エイドリアンが、言葉が発せられそうもないほど食いしばった歯の間から、トトに優勝おめでとうと言うのを耳にして、わたしは微笑んだ。彼らは勝つことに異常にこだわっており、2位という好成績であっても、負けた時は非常に悔しいのだ。みんな同じことを希望し、期待している。

念のために言うが、メルセデスは、予選の最初のセッションでタイヤ割り当てのバランスを取るために、かなり遅いウルトラソフト・タイヤを使ってトップ15に入ってQ2に進出しようとしたが、運がよかった。ハミルトンは14位でQ2に進出した。これは、その週末とチャンピオンシップに全く違う状況をもたらしたかもしれない。

しかし、我々の懸念は彼の印象的なポール・ポジションのアタックで打ち消された。23のコーナーがある3マイルのアタックは、しばらくの間、語り草になるだろう。また、エンジンの問題とパワー不足を考えれば、マックス・フェルスタッペンの2位はさらに印象的だったかもしれない。将来は、こういったホイール・トゥ・ホイールのバトルをもっと見たいものだ。

残念ながら、今回も長いピットレーンと時速60km制限のため、ピットストップに27秒という長い時間を要したことと、1ストップ作戦に競争力を持たせることができないタイヤ・コンパウンドが組み合わさって、パンチの利いたレースにはならなかった。序盤のペースは特に控えめに言っても落ち着いていた。タイヤのトレッドの深さと温度を何とか維持しようとしている間は、実際に歩く速度だった。

基本的に、感心するほどのラップタイム短縮と予選タイムの新記録と引き換えに、我々は戦略優先の遅いレースを目にすることになった。その対策としてわたしが唯一思いつくのは、近いコンパウンド3つの選択と最低2回のピットストップ義務化である。それ以外は、間の悪いセーフティカーの出動(わたしの周囲では厄介な問題)か雨という運任せになる。

ベッテル、フェルスタッペンをオーバーテイク:2018年F1シンガポールGP

シンガポールではお決まりのように見えるセーフティカーは、1周目のターン8の手前で出動したので、作戦を助けるにはタイミングが早すぎた。さらに、それまでにベッテルはフェルスタッペンを抜いていた。ギリギリで。

我々は皆、注目していた。先頭グループは、ピットストップ後に渋滞に巻き込まれるため、それまでに差を広げようとしていたので、数周の間はレーシング・ドライバーに戻ってショーを盛り上げていた。

ベッテルとフェラーリが最初に動き、アンダーカットのために早目にピットインしてウルトラソフトに交換した。ハミルトンも次の周回でピットインしたので、タイミング的には合理的だったが、ハミルトンはソフトに交換してベッテルの前で合流したのに対し、ベッテルは1台だけ残ったフォース・インディアのすぐ後ろで合流した。そしてセルジオ・ペレスは順位がかかっていたので、ベッテルに親切にする気分ではなかったし、その義務もなかった。

フェルスタッペン、コース合流でベッテルとサイド・バイ・サイド:2018年F1シンガポールGP

最近のフェラーリは一貫して不手際があり、この渋滞のために、次にピットインしたフェルスタッペンは、非常に素早いピットストップのあと、エンジン操縦性の問題があったにもかかわらず、ピットレーンの終わりでベッテルと並んで合流した。ベッテルはチャンピオンシップのことを考えなくてはならず、1周目のオコンのようにスペースに飛び込まなかったので、インサイドにいたフェルスタッペンが勝った。

2戦続けてフェラーリは、耐久性の高いタイヤを1セットしか持ち込まなかったので、レースで初めてそのタイヤを試す必要があった。ベッテルはソフトさえ使わず、ハイパーソフトとウルトラソフトという変わった組み合わせを選んだため、究極のわがまま歌姫のような取扱いが必要になった。フェラーリはショーの最後までその歌姫に歌わせることに成功して3位になったが、ハミルトンより39秒も遅れてフィニッシュしたとあっては、誰もアンコールを求めなかった。

ルイス・ハミルトン、レースから3時間後に自身のツイッターとインスタグラムにあげた写真:2018年F1シンガポールGP

わたしは「F1ではプレッシャーを他人に与えるか、プレッシャーに耐えるかのどちらかで、その間はない」という表現をよく使っている。ルイス・ハミルトンはプレッシャーを与えており、セバスチャン・ベッテルはボディブローを受けている。残り6戦で最大150ポイント、何が起きてもおかしくないが、今のハミルトンはトロフィに片手を伸ばした状態である。

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マーティン・ブランドルのF1コラム
F1シンガポールGP
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