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2018年10月10日

F1ロシアGP 10の話題:メルセデスとボタス、フェラーリとベッテル

2018 F1 Russian GP

2018年F1ロシアGPスタート

連続500回以上のグランプリ経験を持つF1ジャーナリスト、デイヴィッド・トレメインはパドックの常連のひとりであり、約50年のF1経験のなかですべてを目にし、関係者全員に会い、すべてを書いてきた。その彼が第16戦ロシアで考えたこととは…

ボタス、ハミルトンを先に行かせる、チームオーダー:2018年F1ロシアGP

1. メルセデスがボタスに脇へ寄るよう頼んだのは正しかったのか?

理想的な世界では、ドライバーはたとえ相手がチームメイトであっても直接対決するだろう。なぜなら誰もが本物のレースだと信じているものを見たいからだ。

2018年のグランプリ優勝8回目、通算70勝目を果たしたあとのルイス・ハミルトンの振る舞いは、チームメイトからプレゼントされたことに対する彼の困惑を雄弁に語っていたし、ヴァルテリ・ボタスの無表情は、彼の気持ちを余すことなく伝えていた。

ふたりには敬服したし、難しい状況に冷静に対処したと思う。

ルイスはレース後、頭部保護デバイスとしばらく格闘したあとでマシンから降りると、まず最初にヴァルテリを探し、脇に寄ってもらったのは彼の要請ではないことを説明した。そしてヴァルテリは立派なことに、チームに裏切られたと感じていたとしても、チーム優先についてふさわしい発言をした。

あれは正しい判断だったのだろうか?

企業的には正しい判断だった。ヴァルテリが指摘したように、コンストラクターズ・チャンピオンシップに関する限り、ドライバーがどの順番でフィニッシュしようが関係ない。ハミルトン-ボタスであろうが、ボタス-ハミルトンであろうが、1-2フィニッシュは1-2フィニッシュである。しかしドライバーに関しては、ルイスはワールドチャンピオンシップを目指して戦っているが、ボタスはそうではない。

ではスポーツ的には? 答えるのは難しい。

わたしはチームオーダーが好きではないが、少なくとも今回のチームオーダーは賭け金が高ったことは理解できるし、2002年オーストリアでフェラーリがルーベンス・バルチェロに出したものよりはるかにマシだった。あのときは、シーズン序盤でチャンピオンシップ争いがまだ始まったばかりなのに、バリチェロは当然の勝利を譲らなければならなかった。

フェラーリのミスでベッテルもピットレーンからガレージまでF1マシンを押す:2018年F1ロシアGP

2. フェラーリは依然として細かいことにつまずいている

フェラーリはシンガポールに比べるとソチではかなり強そうに見えたが、それでもこれまでの数戦のどこかで「力」を失ったように感じる。

フェラーリがスピードを失っている以上に、メルセデスはマシンを改善していると思う。しかし、運営面もフェラーリを裏切っていると思う。

バクー、ポール・リカール、ホッケンハイム、モンツァでのベッテルのミスは別にしても、フェラーリは混乱状態にある。ベルギーでは、メカニックがマシンをガレージに押し戻している時に不注意でフロアを破損させるのではないかと心配して無線で怒っていた。またイタリアでは、チームの予選作戦のせいで、ポール・ポジションを逃したと考えた。

シンガポールでのタイヤ選択もおそらく攻撃的すぎたし、ルイスをアンダーカットしようとして早めにピットストップを行ったが成功せず、マックス・フェルスタッペンに抜かれて裏目に出た。

フェラーリSF71Hの速さが足りなかったのは、ソチで今年2回目だったが、FP3の終わりに、時間的余裕がないのにベッテルとライコネンを送り出そうとした時、チーム内の混乱がはっきりわかった。ベッテルは閉鎖されたピットレーンの終わりで停止し、そのセッションですべてがあまりに遅れていた理由を疑問視していたライコネンは、ガレージから送り出されたあとすぐにマシンを停止させるよう指示を受けて、純然たる不信感で悪態をついていた。

セブは最近、最大の敵はハミルトンとメルセデスではなくフェラーリだと言ったが、それは正しかった。この問題が解決されるまで、復活したシルバーアローを上回るのは難しいだろう。

ベッテルが2度動いてハミルトンが追突しそうになる:2018年F1ロシアGP

3. セバスチャンは2度移動したのか?

ルイス・ハミルトンが13周目にピットストップすると、意外なことにセブのアンダーカットが成功して彼の後ろになったが、16周目に2位争いをしているとき、セブが2度移動したと信じている。セバスチャンは、自分はそう思わないと述べた。

ルイスは「ターン1でスリップストリームをつかまえ、横に出るとセバスチャンが移動し、さらにもう一度移動した。僕がブレーキを踏まなければ壁にぶつかっていただろう」と述べた。

「コックピットから見ると、あれは2回の移動のように感じた。でも幸いダメージがなかったので、次のコーナーはかなり強引に行った」

セブはやや違う見解だった。

「アンダーカットをしたが、成功した。その後ヴァルテリが後退してきたので難しくなった。するとターン13に入るときに少しぐらついたので、(ルイスが)ストレートでDRS範囲に入り、彼が近づいてくるのが見えた。僕はブレーキングする前にインサイドをカバーしただけだと思った。彼を苛立たせたとは思わなかった。その後、順位を守ったのでターン2の抜け方が悪くなり、そのあとは彼がどこにいるのかよくわからなくなった。彼のタイヤが見えたので、彼が(ターン4に向けて並んで)いることがわかった。とんでもないミスをして彼をダートや壁に押しやりたくなかったので、ターン4への入り口を空けなくてはならなかった。そうしなければ愚かだったろう。もちろん嬉しくなかったし、順位を落としたのは不運だった」

スチュワードのエマニュエル・ピロ、デニス・ディーン、ギャリー・コネリー、ヴァシリー・スカリーが、違反なしと判断したのはやや意外だったが、ルイスが衝突を避けるために激しくブレーキをかけなければならなかった時は、少し危なかったように見えたとだけ言っておこう。

その後、ルイスがふたつ先のコーナーで決定的なオーバーテイクというレーサー的方法で問題を解決したので、ペナルティを科さずにふたりにレースをさせるという賢明な判断が正しかったことがすぐに証明された。

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F1ロシアGP 10の話題
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