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2018年12月19日

ロス・ブラウン、2021年F1の規約と予算と収入について現状を語る

Ross Brawn on 2021 regulations plus budgets and revenues

2021年F1マシン・モデル

1年のこの時期になると、当然2019年のことを考えるものだ。しかし、チーム、FIA、F1は新時代の幕開けとなるであろう2021年にも目を向けている。新エンジンを搭載する新マシンがより公平な収入配分をするチャンピオンシップで予算制限内で競争することが期待されている。

このような劇的な見直しは、もちろん急ぐべきではない。いくつかの協議が行われ、さらなる協議が予定されている。コンセプトが生まれ、提案が議論された。

来年は、主にフロント・ウィング周辺に焦点を当てた新しい空力学的規約が導入され、2021年に期待されることを垣間見ることができるだろう。2021年まであと2年あまりという今、現状はどうなっているのだろうか?

2019年の変更は2021年のスナップショット

現世代のF1マシンの最大の批判のひとつは、互いに近づけないこと、すなわちオーバーテイクが難しいことである。そのため、F1が2021年の設計を検討し始めた時、計画の中心はマシンにもっとレースをさせることだった。その目的を達成するための第一段階が、2019年に導入されるより大きく幅の広い、簡素なフロント・ウィングである。複数のチームが、今年のシーズン中テストでこのウィングを何度もテストした。

フロント・ウィングは今年1年かけてチームが磨きをかけており、来年2月バルセロナで行われるシーズン前テストで、新マシンがトラックに登場するときには、決定的な特徴のひとつになるだろう。そして将来のマシンのヒントになる。F1モータースポーツ責任者のロス・ブラウンは「この空力学的プログラムから学んだことは、2021年の次の大きなステップにとってとても重要になるだろう」と語る。

「強調すべきは、単なるワンストップ・ソリューションではなく、理念や文化だ」

「これらの変更で達成したいと思っていることすべてが達成できない場合、そこから学び、次の変更段階で推進し、マシン同士がより効率的に競い合えるようになるまで(今はそれができていない)、それを続けるだろう。チームが進化して違う方向に進むことができるかどうかを見ることは役に立つ。2021年になってそれがわかるのは困るので」

FIAとF1の幹部は、先行マシンから来る「ダーティエア」の影響を受けにくくするために、フロント・ウィングのスパンを増やし、簡素化することにした。このフロント・ウィングと、幅が広く深いリア・ウィングによって、接戦を促進し、オーバーテイクの機会を増やすことが期待される。

ブラウンは「マシンが走るまでは、チームにどんな解決策があるのかわからない。しかし予想からすると約20%改善しているようだ」と語る。

「だから目標の4分の1のところにいると思う。しかし、これをすれば、もういじらなくてよいというようなワンストップ・ショップではない」

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ロス・ブラウン

2021年空力学的規約が具体化しつつある

F1マシンがとてもかっこいいので、子供たちが壁にポスターを貼りたくなる。2021年シーズンの空力学的規約を策定している人々は、これを頭の片隅に置いている。今年9月、F1とFIAが設計に関する方向性を示すために、一連のコンセプトがリリースされた。

年間を通じて研究開発が続けられ、チームも協力を求められた。その結果、世界モータースポーツ評議会は、チームは2021年F1マシンの開発について、無制限のシミュレーションができると認めた。プログラムは、参加を選んだチーム間で分割され、FIAが管理・承認する作業を行い、結果はF1研究グループと共有される。

ロス・ブラウンは「FIAと我々(F1)が、マシンがどのようになるかについてフレームワークを決め、各チームはその点を検討する任務がある」と語る。

「チームがいきなりマシンの設計を始め、我々がそれを意図的に阻止するのではない」

「我々は、リソースの豊富なチームがリソースを持たないチームより優位に立つことを望んでいない。しかし、情報の発表を遅らせれば遅らせるほど、リソースの豊富なチームに有利になるという、真っ当な反論があるので、バランスをとるのが難しい」

「チームは、これらマシンの設計について約1年かかるだろう。これはタイムスケールとしては適切だと思う。2020年マシンの設計が終われば、2021年に集中することができるだろう」

このような大きな規約変更は、もちろん順位を混乱させる可能性がある。2008年、マクラーレンとフェラーリは、チャンピオンシップ争いをしていたので、最後まで開発を続けた。そのため、規約が劇的に変わった2009年に、彼らは守勢に立たされ、ブラウンGPとレッドブルが強豪チームになった。

ロス・ブラウンは「規約のコンセプトが大きく変わるときは、いつも変わる前の年には活躍できなくても、その翌年順位を上げることを選んで、そのプロジェクトに対してリソースを注ぎ大躍進するチャンスをチームに与えることになる」と続けた。

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パワーユニット方式も順調

パワーユニットも、現在のマニュファクチャラーが残留し、F1に新規参入者にとっても存続可能になるよう修正されている。これまでには紆余曲折があったが、とうとう妥協案が見つかったようだ。

ロス・ブラウンは「跳ね橋が上がり、既存のサプライヤーは新規参入者を望んでいない」と語る。

「我々は妥協案を見つけた。新規参入者は、既存参戦者からのサポートを受けることを意味する規約が導入される。要請があれば、共有しなければならない部品と技術がある」

「我々の提案はそれほど急進的な変更ではないが、それでも正しい方向に向かう、かなりよい一歩であり、ドライバーがエンジンを管理する方法について、いくつかよい変化がある。これが競技の方向性にとって大きく役に立つと思う」

「既存メーカーは、背後のドアを閉めることはできないという認識をしている。他のメーカーやサプライヤーが本格的な興味を示すようになれば、そのメーカーがF1に参戦するのを助けるような方法を見つけるために協力しなければならない」

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予算制限に関する進展

2021年に向けた議論においては、コストの抑制が重要な焦点だった。しかし、これまでは予算制限のアイデアが出るとすぐに立ち消えになっていた。

これは単に数字に同意するだけではない。予算制限に何が含まれ、何が含まれないかについても明確にする必要がある。また取締りもあるが、一部チームは複数の場所を使っているので難しいだろう。そして、チームが規約に違反した場合のフレームワークが必要で、この問題に時間がかかるのも当然である。

議論は続いており、ロス・ブラウンは、2021年の予算制限導入は「予定通り」だと示唆している。

「チームとはかなり建設的な議論をしている。これまでのイニシアチブと異なり、今回の予算制限は、F1の規約に含まれるだろう」

予算制限とともに、収入構造の見直しも行われる。現在のシステムは不公平で、特定のチームをひどく依怙贔屓していると感じる人が多い。

より公平で偏りのない収入システムが同意されれば、これまでの成功やF1へのコミットメントなど、各種の理由により追加の支払いを受けていたフェラーリ、メルセデス、レッドブル、マクラーレン、ウィリアムズの総収入が変わるだろう。

ロス・ブラウンは「チーム間の(収入の)より公平な分配は、特に大手チームのコスト削減によってバランスがとられるので、彼らの最終的な収益は改善するだろう」と語る。

「予算制限提案に従えば、F1チームはより裕福になると思う」

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-Source: The Official Formula 1 Website


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