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2019年05月16日

メルセデス フェラーリ F1へのフラストレーション:F1スペインGP ブランドルのコラム

F1 column - Martin Brundle: 2019 F1 Spanish GP

2019年F1スペインGP スタートの上位3台

スカイ・スポーツF1のマーティン・ブランドルが、新シーズン開幕からの3ヶ月を深く情熱的に振り返り、2021年規約に対する理念を概説する。

メルセデスが5シーズンにわたってチャンピオンシップで圧勝したあと、我々は彼らが今季5戦で5回目の1-2フィニッシュをするのを目にした。我々は、F1では多様性と意外性を望んでいるので、この連勝は印象的であると同時にチャレンジングである。

わたしは、しばらくの間は最後のスペインGPとなるかもしれないイベントのあと、月曜朝ややがっかりした気分で目覚めた。メルセデス、フェラーリ、F1そのものにフラストレーションを感じたのだ。

最近のメルセデスは、F1のすべてにおいてあまりに優秀すぎる。

冷静で、成熟して、経験豊富で、プロフェッショナルな大勢の人々が、同じ方向に向かい、ライバルを圧倒するために資金と権力を与えられている。F1では、長年にわたって、フェラーリ、ウィリアムズ、マクラーレン、レッドブル、ルノー、ロータスなど、あるチームがしばらくの間圧勝してきたことを思い出すので、今のカット&ペースト的な圧勝ぶりは痛ましい。

優勝したルイス・ハミルトンと2位ヴァルテリ・ボタス:2019年F1スペインGP

フェラーリ

わたしはフェラーリに失望した。フェラーリがその多大なリソース、才能、潜在能力を十分活用していないからだ。

10週間前、まさにこのトラックで行われた冬のテストで圧倒的に強かったのに、レースではつまづき、躊躇し続け、3番目のチームになった。

フェラーリのドライバーはふたりともミスが多すぎるし、チームのレース戦略は明確さと確信に欠けている。彼らは、一時的にやや平均を下回っているレッドブルに乗りながら、そのマシンを越えたパフォーマンスをしているマックス・フェルスタッペンが輝くのを許している。バーレーンでメルセデスをロープ際に追い詰めた時でさえ、フェラーリはそれをぶち壊した。

しかし、チームは明白かつオープンに、チーム代表のマッティア・ビノットを支えなければならないし、彼の周囲のサポートをさらに固めなくてはならない。サッカーの監督の椅子取りゲームのように、彼を解雇してはならない。彼はまともな人間であり、フェラーリF1チームのあらゆることを知っているレース屋であり、チームが安定性を必要としているときに、親しみやすく、開放的なマネージャーである。

バーレーンで、わたしはカメラの前でビノットに、メルセデスではトト・ヴォルフ、ジェイムズ・アリソン(そう、フェラーリが手放したあのジェイムズ・アリソン)、アンディ・カウエルという優れた人材が共有している役職を本当に担当することができると感じているかと質問した。ビノットは、役目を果たすためにふさわしい人材が周囲にいると答えた。

さらに、メルセデスのヒエラルキーは、フェラーリのような国全体や要求の厳しいメディアの期待やプレッシャーを背負わされていない。ビノットの学者のような落ち着きは極限まで試されるはずであり、だからこそ彼は支えを必要としている。彼がアドバイスをもらえるよう、ロス・ブラウンの電話番号が短縮ダイアルに登録してあればよいのだが。

各チームのモーターホーム:2019年F1スペインGP

F1とFIA

そしてわたしは、F1とFIAに苛立っている。なぜなら2021年規約は、F1が必要としている徹底的な変化のチャンスなのに、スペインでのいろいろな会話から、徹底的な変化は起きないと気づいたからだ。

このプロセスにはチームも関わっているが、彼らはF1の利益はそっちのけで自分たちの成功しか考えておらず、対抗意識のせいで融通が利かないので、徹底的な変化を求めるはずもない。

大幅な譲歩が行われ、これまでそうだったように、参戦チームの全体的な競争力はほとんど変わらず、F1の健全性と将来にとって重要な新しいチームやマニュファクチャラーを引きつけない。我々は堀に囲まれた島にいて、跳ね橋が引き上げられている。そしてさらに重要なことに、その跳ね橋が下げられるのを待っている人がほとんどいないのだ。

F1は70年、1000戦を経ており、3億5,000万人が視聴する世界的なスポーツである。その勢いは素晴らしいが、守護者が通過すれば、我々はF1をもっとよくすることができる。それは義務だ。

スペインGPは66周のレースだったが、ポール・シッターのヴァルテリ・ボタスの優勝チャンスは、スタートからクラッチが振動していたため、事実上ターン1前に終わっていた。我々が決して見ることができないし、見たとしても理解できない複雑なパーツやソフトウェアの集合体は、我々が会うことができない有能な人材がつくっている。しかし重要なのは、その後の300kmにわたって修理できない「クラッチの振動」が、レースを決定づける瞬間であってはならない、ということだ。

さらに、世界のあらゆるデータを持った賢い1000人がいるチームが、トラックの路面温度が3度変わっただけで、あるチームのパフォーマンスが低下し、他のマシンが輝く理由が理解できないのだ。ならば、我々はどうするべきなのだろう?

わたしはF3でセナという人物に出会い、その後F1に参戦するまで自動車を売っていた。そこで得たセールスの極意は、顧客を、この場合はファンを混乱させるな、である。

フェルナンド・アロンソのF1参戦と離脱が、バルセロナ会場のジェットコースター的運命をほぼ決めた。世間はクラッチのアルゴリズムではなく、ドライバーによって刺激を受け、興奮するものだ。

おやおや、この話題には熱が入るので興が乗ってきた。

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マーティン・ブランドルのF1コラム
F1スペインGP

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