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2019年05月31日

モナコでの大幅な速度増加の背後にある重要な要素が明らかに:F1技術解説

The key factor behind the big increase in speed at Monaco revealed

メルセデスW10:フロント・サスペンションの動き - ボタスのF1モナコGP予選

今シーズンは空力学的規約がさらに厳しくなったにも関わらず、25日のモナコ予選では2018年の予選記録を0.7秒も短縮された。チームは経験と研究を元に、常によりよりソリューションを見出しているので、これは新しい現象ではない。しかし今回の場合の具体的な一因は、通常であれば低速コーナーで必要であるが、F1マシンにアンダーステアをもたらすような高いステアリング角(角度)において、マシンの傾斜角度を増加させることができるイノベーションかもしれない。

ステアリングが大きくロックするときに、ノーズを下げることができれば、大きなグラウンド・エフェクトを誘導することで、フロント・ウィングとノーズによって生成されるダウンフォースを増加させることができる。グラウンド・エフェクトとは、物体が地面に近づくにつれて、物体表面の下側にかかる空気圧が不相応に変化することを示す用語である。

説明:小さい開口部に空気を通そうとすると、(失速するまで)速度が上がり、物体(F1マシンの場合はウィング・エレメント)表面の上と下での圧力差が大きくなり、ダウンフォース(下向きの力)が増加する。<ground effect(グラウンド・エフェクト)の日本語訳は「地面効果」。これは日本語の航空工学用語で、飛行機が地面の近くを飛行している場合の現象を説明している>

F1マシンは通常、高速コーナーよりも低速コーナーでアンダーステア(コーナーの外側へ向く挙動または外側に膨らむ現象)になる。操舵されるときにタイヤが荷重を増大させるのを助けるため、低速ではフロントに作用するダウンフォースが少ないという事実とは別に、タイヤの接地面はマシンの方向を転換させるために、ロック状態でのねじれが求められる。

メルセデスW10:フロント・サスペンションのブラケット

最新のフロント・サスペンション配置は、ステアリング・ロックを多用するときに、マシンのノーズをサスペンションに対して角度をつけるようにしている。これによって、タイヤへの負荷がより素早く行われるように、フロントへの重量配分が変わるだけでなく、フロント・ウィングとノーズの下側のグラウンド・エフェクトが増大する。

上図は、そのような機能を可能にするメルセデスのブラケットを示している。下図は、フェラーリのブラケットである。

フェラーリSF90:フロント・サスペンションのブラケット



この動画からわかるように、ステアリング・ロックが増えると、サスペンションの他の部分に対するサスペンション・アームの角度が、事実上マシンのフロントを調節するようになる。

フェラーリは昨年、この特徴を導入したと見られており、すぐにレッドブルが模倣した。メルセデスは今年のマシンW10に組込み、今ではほとんどのチームが使用している。

これは、高速コーナーでのリア安定性を損なうことなく低速でのアンダーステアを解消するので、特に独創的である。

レースに優勝したハミルトンは木曜日に「毎年ここに来るたび、どんどん速くなっている」と述べた。それを説明するのが、この巧妙なサスペンション開発である。

メルセデスW10 技術解説
フェラーリSF90 技術解説

-Source: The Official Formula 1 Website

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