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2019年06月12日

ベッテルの優勝を奪ったペナルティ:F1カナダGP ブランドルのコラム

F1 column - Martin Brundle: 2019 F1 Canadian GP

ベッテルとハミルトン、ニアミス:2019年F1カナダGP

スカイF1のマーティン・ブランドルが、セバスチャン・ベッテルがレース優勝を失うペナルティに値するとは思わない理由を説明し、レース直後に彼が巻き込まれたドラマを振り返る

モントリオールのレース中に、セバスチャン・ベッテルに5秒ペナルティを科すというスチュワードの裁定はまずかった。

ペナルティが当然だったとは思わないが、たとえ当然だったとしても、より多くの時間とデータのために、レース後に、そして両ドライバーと話した後で審議することもできた。

スチュワードをやりこめようというのではない。彼らには規約、知識、映像、データ、手順、従うべき前例がある。ルールと基準がなければならない。それらがなければ無秩序になり混乱が起き、すべてが崩れてしまう。

今回の3人のスチュワードではエマニュエル・ピロがドライバーの代表を務めていたが、彼は熱心で博識なレーサーで、モータースポーツから得たよりも多くのものを返してくれている。

2019年06月06日
エマニュエル・ピロ、F1カナダGPのレース・スチュワード

ベッテルがマシンのコントロールを失い、それがすべての問題のきっかけとなった。前を走るバックマーカーからの乱流かもしれなかったし、トラック路面に何かがあったのかもしれない、あるいはわずかにスピードが出過ぎていたのかもしれない、とにかく彼のマシンのリアがちょっと動いたため、コースを外れ芝を走った。

大きなミスではなかったし、ルイス・ハミルトンがターン10ヘアピンで何度かブレーキをロックさせて膨らんだミスほど大きくなかった。マシンが予想外にあのようにふらつくとどんな感じがするかを知っているのは、レーシング・ドライバーだけである。

モータースポーツでは、ピッチもコートもネットもボールもない。進化を続ける多種多様なレーストラックがある。ドライバーの仕事は、トラック、天候、燃料搭載量、タイヤ・コンディションによって変わる限界ギリギリでマシンを走らせることだ。

特に、我々が目にしたような激しいバトル中は、レーシング・ドライバーはマシンが予想外に横滑りした場合に備え、あらゆるブレーキング・ゾーンやコーナーで安全な余地を残したりしない。それは道路での運転だ。

ここでは、トラックのレイアウトも重要だ。

モントリオールのターン3と4のシケインは、見通しが悪くバンピーで滑りやすく、下り坂で、まるで狭いトンネルに入って行くように感じる。ランオフ・エリアは粗い芝で、ベッテルはある程度の角度で狭いトラックに戻るか、壁にぶつかっていただろう。

2019年06月06日
F1カナダGP 2019年サーキット・ガイド

ルイスはそれを知っていた。だからこそ彼はフェラーリとぶつからなかった。しかし彼は速いマシンやドライバーと戦って勝てるドライバーだ。つまり彼は、ベッテルのマシンに進路を閉ざされるまで、それが唯一のオーバーテイクのチャンスだと思ったのだ。

ハミルトンに対するベッテルの行為は、2016年モナコのハーバーシケインでハミルトンがダニエル・リチャルドにした行為や、ペナルティが科せられなかった同じようなインシデントほど突然ではなかった。

2016年05月29日
2016年F1モナコGP決勝
37周目、
ハミルトンの走行に、リチャルドが手を上げる
2016年06月02日
ハミルトンの微妙な走行:F1モナコGP ブランドルのコラム
ルイス・ハミルトンが、海の前のシケインのエスケープ・ゾーンを走行し、その結果ダニエル・リチャルドを妨害した件でペナルティを免れたのは少しラッキーだった。わたしは、一貫性があるという条件付きで、レース管制官によるバトルの干渉は少ない方がよいと思っている。
2016年05月30日
F1モナコGP動画: 決勝ハイライト

あのランオフ・エリアが埃っぽいスムーズなターマック舗装だったとしたら、ベッテルはおそらくほとんど優位性を失わなかっただろう。ランオフ・エリアが埃っぽいスムーズなターマック舗装で、ペナルティ・ボラード(車止め)がついていたら、おそらくターン5後に合流する前に迂回しなければならなかっただろう。その場合ハミルトンはベッテルを抜いていた可能性が高い。しかし今回はそのいずれでもなかった。だからこそ、レイアウトが重要になってくる。

スチュワードはできる限り一貫性がなければならない。同じ人の組み合わせになることはめったにないものの、彼らには非常に総合的かつ合理的にアクセスできるデータベースがある。それでも、解釈と常識が必要である。

レフェリーやアンパイアがショーを助けるためにインシデントを認めたり認めなかったりできないように、スチュワードは接戦であるかどうか、あるいは誰が優勝するかに基づいて裁定を下すことはできない。しかし今回は、この対決を続けさせて成り行きに任せ、レース後に冷静に検討するべきだった。

今となっては、このペナルティをどのように解釈すればよいかわからないが、メルセデスはオーバーテイクするためにもっと攻めたと主張するだろう。

2019年06月10日
ハミルトンとベッテル、ニアミス:F1カナダGP動画

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マーティン・ブランドルのF1コラム
F1カナダGP
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